飲料水に潜む寄生虫

飲料水

     
  1. ランブル鞭毛虫べんもうちゅう

    【寄生元】汚染された飲料水、野菜など
    【寄生先】十二指腸、小腸上部、胆のうなど
    【症状】腹痛、下痢、胆のう炎など(症状が見られない感染者も多い)
    【予防法】
    ①飲料水の煮沸
    ②上水道の塩素殺菌にも強いので煮沸が効果的
    *ランブル鞭毛虫が流行している地域では特に注意が必要

 

 

  1. クリプトスポリジウム 
     
    【寄生元】水道水、井戸水、野菜など
    【寄生先】小腸膜で増殖する
    【症状】腹痛、下痢、嘔吐(個人の免疫力によって異なる)
    【予防法】
    ①加熱調理&煮沸
    ②水で洗っても完全除去できないので加熱する
    *クリプトスポリジウムが流行している地域では特に注意が必要

 

 

  1. エキノコックス
      
    【寄生元】山菜、ネコ、イヌ、飲料水、ネズミなど
    【寄生先】肝臓
    【症状】自覚症状が少ない(肝臓内で大きくなり肝機能が停止することがある)
    【予防法】
    ①山菜などは良く洗い加熱処理する
    ②水は煮沸する


その他

 

 

  1. 広東住血線虫
    かんとんじゅうけつせんちゅう
     
    【寄生先】脳脊髄
    【症状】激しい頭痛、発熱、嘔吐など
    【予防法】
    ①野菜類は良く洗う
    ②子供が軟体動物(ナメクジ、カタツムリなど)に触れないようにする
    ③軟体動物に触れたときは手を良く洗う

     

     

  2. マンソン裂頭条虫れっとうじょうちゅう  
    【寄生元】ヘビ、カエルなど
    【寄生先】皮下組織、その他の組織
    【症状】移動性の腫瘤(体のあちこちに移動する)赤みやかゆみ
    【予防法】
    ①蛇やカエル、イノシシなどを生食しない






食肉・野菜に潜む寄生虫の症状と予防

食肉類

 
  1. 旋毛虫せんもうちゅう
    【寄生元】クマ、ブタ、ウマ
    【寄生先】小腸の粘膜に幼虫を生み、血液を介して全身
    【症状】下痢、腹痛、発熱、筋肉痛、貧血、呼吸困難
    【予防法】
    ①加熱(55度以上)に弱い
    ②冷却(-38度~-18度)に弱い
    *寒冷地由来のモノは冷凍に強いモノもある
 
  1. 無鉤条虫むこうじょうちゅう
    【寄生元】ウシ
    【寄生先】小腸上部の粘膜
    【症状】腹痛、下痢、食欲衰退
    【予防法】
    ①牛肉の生食を避け、十分に加熱する
    *日本でのうしの保虫率は1%以下で感染が少ない
 
  1. 有鉤条虫ゆうこうじょうちゅう
    【寄生元】イノシシ、ブタ
    【寄生先】小腸上部の粘膜、幼虫が脳、心筋、肝臓などに移行
    【症状】消化器障害(下痢、悪心など)、貧血
    【予防法】
    ①イノシシ、ブタの生食、生焼け肉などを避ける
    ②十分に加熱する
 
  1. トキソプラズマ 【寄生元】ネズミ、ブタ、イヌ、ネコ、ヒツジなど
    【寄生先】
    【症状】発熱、リンパ節の炎症(胎児は先天性トキソプラズマ症)
    【予防法】
    ①豚肉の取り扱いに注意する
    ②二次感染を防ぐために調理器具の洗浄をする
    *猫の排泄などから経口感染する
    *妊婦は特に注意が必要(胎児への影響が大きい)



野菜類

 
  1. 回虫かいちゅう
    【寄生元】野菜類に虫卵(手指を介して経口感染)犬、猫の糞便
    【寄生先】小腸で孵化し、肝臓、肺、喉などを通り再び小腸に定着する
    【症状】自覚症状は少ない(まれに腹痛、発熱、下痢)
    【予防法】
    ①熱に弱く70度数秒で死滅
    ②生野菜を食べるときにはよく洗浄する
    *体内を動き回る際に臓器に侵入し、危険な症状を起こすこともある
 
  1. ズビニ鉤虫こうちゅう
    【寄生元】野菜を介して経口感染(海外では経皮感染する)
    【寄生先】体内を移動して小腸に寄生する
    【症状】貧血、食欲不振、全身倦怠など
    【予防法】
    ①熱に弱いので加熱調理する
    ②生野菜を食べるときは良く洗浄する
    *子供では栄養障害や神経症状が現れる
 
  1. 鞭虫べんちゅう
    【寄生元】野菜類に虫卵
    【寄生先】盲腸部に寄生する
    【症状】寄生数が多いと下痢、腹痛、食欲不振(虫垂炎の原因にもなる)
    【予防法】
    ①加熱調理&生野菜は良く洗浄する
 
  1. 肝蛭かんてつ
    【寄生元】ウシ、ヒツジ、セリ、ミョウガ、クレソンなど
    【寄生先】人の肝臓に寄生する
    【症状】激しい腹痛、発熱、肝機能障害など
    【予防法】
    ①水洗いや洗剤などでは完全除去できない
    ②肝蛭の流行地では野菜の生食を避け、加熱調理する
    ③牛の肝臓は十分に加熱する
 
  1. 赤痢せきりアメーバー
    【寄生元】ハエ、ゴキブリ、サル、ネズミ、イヌ、ブタなどの糞便
    【寄生先】一般的に大腸に寄生する
    【症状】症状が現れない患者が多い
    大腸で潰瘍を起こし、粘血便が見られる
    肝臓へ転移して肝膿瘍を起こすこともある
    【予防法】
    ①水や野菜の加熱や煮沸
    ②ハエ、ゴキブリなどの駆除
 

魚介類に潜む寄生虫と予防法

海産魚介類

 
  1. アニサキス類
    【寄生元】サバ、アジ、スルメイカ、タラ、ニシンの腹腔や筋肉
    【寄生先】胃壁、腸壁
    【症状】上腹部痛、悪心、嘔吐など
    【予防法】
     ①熱に弱く70度で死滅する
     ②-20度で24時間以内に死滅する
     ③海産魚介の生食には注意する
 
  1. 大複殖門条虫だいふくしょくもんじょうちゅう
    *詳しい生活環は解明されていない
    【寄生元】シラス、いわし、カツオなど
    【寄生先】人の小腸上部に寄生
    【症状】感染してもあまり症状が見られないが下痢、腹痛など
    【予防法】
     ①熱に弱く70度で死滅する
     ②-20度で24時間以内に死滅する
     ③海産魚介の生食には注意する
 
  1. 旋尾線虫せんびせんちゅう
    *詳しい生活環は解明されていない
    【寄生元】ホタルイカ、ハタハタ、タラ、スルメイカの内臓
    ホタルイカの寄生率は約3%
    【寄生先】旋尾線虫症は幼虫が皮膚の下をはい回る幼虫移行症
    【症状】腹痛、嘔吐、腸閉塞
    【予防法】
     ①加熱で予防できる
     ②-30度で4日以上冷凍、内臓除去

食中毒予防必携

淡水魚類

 
  1. 顎口虫がっこうちゅう
    【寄生元】淡水魚、両生類、爬虫類、鳥類、ほ乳類など
    人への感染源はライギョ、コイ、輸入ドジョウなど
    【寄生先】幼虫のまま皮膚の下をはい回る幼虫移行症
    【症状】はい回った跡がミミズ腫れになり、かゆみや痛みを伴う
    【予防法】
    ①ドジョウなどの生食を避ける
    ②しっかり洗浄、加熱する
    *日本では有棘顎口虫、日本顎口虫、ドロレス顎口虫などが報告されている
    *東海地方以西によくみられる(九州、四国、近畿)
 
  1. 肝吸虫かんきゅうちゅう
    【寄生元】フナ、コイ、タナゴ、モロコなどに寄生する
    【寄生先】人の肝臓、胆管に寄生
    【症状】寄生の数が増えると、肝硬変や胆管炎になる
    【予防法】
    ①淡水魚の生食を避け、十分に加熱する
    ②幼虫は冷凍も効果的
    ③調理の際のウロコ飛び散りにも注意する
    *日本では地方病と言われたが現在は激減した
 
  1. 横川吸虫よこがわきゅうちゅう
    【寄生元】アユ、シラウオ、フナ、ウグイなどの筋肉、ウロコ、ヒレなどに寄生
    【寄生先】人の体内では小腸に寄生
    【症状】腹痛や慢性の下痢(あまり症状は見られない)
    【予防法】
    ①淡水魚の生食を避ける
    ②70度で85分加熱で死滅する
    *日本各地に分布するが、特に中国、四国、九州地方に多い
    *横川吸虫と同類の有害異形吸虫、鎌形異形吸虫などがある
 
  1. 日本海裂頭条虫にほんかいれっとうじょうちゅう
    【寄生元】サケ、マス、サクラマス
    【寄生先】人の小腸上部の粘膜
    【症状】腹痛、下痢、食欲不振、悪心(症状が見られないことが多い)
    【予防法】
    ①冷凍処理(-20度、24時間)
    ②サケ、マスの生食を避ける
    *通称サナダムシと呼ばれる
    *頭部が1cmでも残っていると再び成長するという生命力を持つ

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淡水産カニ類

 
  1. ウェステルマン肺吸虫はいきゅうちゅう

    【寄生元】モズクガニ、サワガニ、ザリガニ、イノシシ
    【寄生先】人の肺、腹腔、心臓、肝臓、脳
    【症状】咳、たん、肺結核の初期症状、半身まひ、失明など
    【予防法】
    ①熱に弱いので加熱調理する
    ②調理器具などの二次感染に注意する(調理器具の洗浄)
    *九州、四国、中国地方によくみられる

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科学性食中毒(Chemical food poisoning)

 

起因菌

  • メタノール
  • ホルムアルデヒド
  • ヒ素
  • カドミウムなど

症状

発生期間通年
潜伏期間
症状下痢
腹痛
発熱
倦怠感
嘔吐
頭痛
備考原因物質により症状が違う

汚染源

  • 化学物質に汚染された食品の摂取
  • 食品添加物と認められていない物の使用
  • 製造工程からの汚染

特徴

  • 製造過程で誤って混入する
  • 食品中で有害化学物質が発生することもある

予防

  • 食品に使用しないものは食品と一緒にしない
  • リコールなどの情報を守る

まとめ

  • 食品に関係ない物は区別して保管する
  • リコールなどの情報を得る
  • 原因物質はメタノール、塩化第二水銀、ホルムアルデヒド、有機リン剤、有機塩素剤、エチレングリコール、ズルチン、オーラミン、オーラミンB、ヒ素、PCB、アンチモン、有機亜鉛、銅、亜鉛、有機水銀、カドミウムなど
  • 原因物質により症状は違う


備考

「食中毒」一覧表

サルモネラ菌ボツリヌス菌
腸炎ビブリオセレウス菌
病原大腸菌ノロウイルス
ウエルシュ菌フグ中毒
カンピロバクター貝毒
エルシニア植物性自然毒
リステリア科学性食中毒
ブドウ球菌 
 

植物性自然毒(phytotoxin)

起因菌

  • アルカロイド
  • ルデヒド
  • シクトキシンなど

 

症状

発生期間通年
潜伏期間30分~10時間
症状下痢
腹痛
吐き気
呼吸困難
備考種類により症状などの個体差がある


汚染源

  • 有毒キノコ
  • 野草
  • じゃがいも
  • 青梅
  • モロヘイヤ
  • 銀杏

特徴

  • 熱処理などで無毒になることはない
  • 死にかかわることが多い

予防

  • 野草、キノコなどは専門家の指示を仰ぐ
  • じゃがいもは芽の部分、緑色部分は食べない
  • 未完熟の梅は食べない
  • 銀杏は食べ過ぎない
  • モロヘイヤは食用をたべる

 

まとめ

  • キノコや野草は専門家の指示を仰ぐ
  • その毒素によって症状や発症時間などの違いがある
  • じゃがいもは芽や緑色部分は食べない
  • モロヘイヤは食用を食べる
  • 未完熟の青梅は食べない
  • 銀杏は食べ過ぎない(5歳未満は症状が起きやすい)

備考

「食中毒」一覧表

サルモネラ菌ボツリヌス菌
腸炎ビブリオセレウス菌
病原大腸菌ノロウイルス
ウエルシュ菌フグ中毒
カンピロバクター貝毒
エルシニア植物性自然毒
リステリア科学性食中毒
ブドウ球菌 

 

 

貝毒(Shellfish poison)

起因菌

  • サキシトキシン
  • ゴニオトキシン群
  • ペクテノトキシン群

症状

発生期間通年
潜伏期間30分~3日
症状下痢
吐き気
嘔吐
頭痛
備考麻痺性貝毒、下痢性貝毒が存在する

汚染源

  • 毒化した貝類
    (ムラサキガイ、アサリ、ホタテ、バイガイ、ホラガイなど)

特徴

  • 麻痺性貝毒=重症の場合は呼吸困難により死に至る
  • 下痢性貝毒=重症でも3日以内に回復
  • 熱に強いので調理過程で無毒になりません

予防

  • 貝の可食部1g中4MUを超える麻痺性貝毒を含む物は食用禁止
  • 貝の可食部1g中0.05MUを超える下痢性貝毒を含む物は食用禁止

まとめ

  • 毒化した貝は出荷規制されて市販されることはない
  • 潮干狩りなどで採った貝などは規制の対象外
  • 潮干狩りなどの場合は、その海域が貝毒の出荷規制海域になっていないかどうか、確認するようにしましょう
  • エサの毒化プランクトンが原因で貝が毒を蓄積する
  • 二枚貝だけでなく巻貝なども注意する

 

備考

 

「食中毒」一覧表

サルモネラ菌ボツリヌス菌
腸炎ビブリオセレウス菌
病原大腸菌ノロウイルス
ウエルシュ菌フグ中毒
カンピロバクター貝毒
エルシニア植物性自然毒
リステリア科学性食中毒
ブドウ球菌 
 

フグ中毒(Puffer fish poisoning)

起因菌

  • テトロドトキシン


症状

発生期間通年
潜伏期間30分~3時間
症状腹痛
頭痛
手足のしびれ
言語障害
備考脂肪するまでの時間は約8時間

汚染源

  • フグ
  • ヒョウモンダコ
  • ツムギハゼ
  • ボウシュウボラ

特徴

  • 水に溶けない
  • 酸、熱に強い
  • 加熱調理などでは無毒化できない

予防

  • フグ調理師の資格者が解体する事
  • 素人の安易な取り扱いは絶対にしない

まとめ

  • 素人の解体は絶対にしない
  • フグ調理師の免許取得者が解体する事
  • 人の致死量は約2mg
  • フグ毒=テトロドトキシン
  • テトロドトキシン=青酸カリの1000倍の毒力
  • フグ毒は加熱処理では無毒化できない

「食中毒」一覧表

サルモネラ菌ボツリヌス菌
腸炎ビブリオセレウス菌
病原大腸菌ノロウイルス
ウエルシュ菌フグ中毒
カンピロバクター貝毒
エルシニア植物性自然毒
リステリア科学性食中毒
ブドウ球菌 
 

ノロウイルス食中毒(Norovirus food poisoning)

 

起因菌

  • ノロウイルス

 

症状

発生期間冬季に流行
潜伏期間1日~3日
症状下痢
腹痛
吐き気
嘔吐
頭痛
備考ウイルスは食品中では増殖しない



汚染源

  • ノロウイルスに汚染された食品
  • 牡蠣
  • 二枚貝
  • 人からの二次感染
    (糞便、吐物、飛沫感染など)

特徴

  • 熱に弱い 85度以上で90秒で感染症はなくなり、予防に有効
  • 100℃では瞬時に死滅する
  • 食品中で増殖しない
  • 人の腸管で増殖し二次感染する
  • アルコール消毒では効果が薄い
    (塩素系の消毒液や洗剤が有効)

 

予防

  • 牡蠣などの二枚貝は十分に加熱する
  • 鮮食品(野菜、果物)は十分に洗浄する
  • 調理前、飲食前、トイレ後などは良く手を洗う
  • 手洗い、うがいが効果的

まとめ

  • 牡蠣などの二枚貝は十分に加熱する
  • 生鮮食品(野菜、果物)は十分に洗浄する
  • 調理前、飲食前、トイレ後などは良く手を洗う
  • 嘔吐物の片付けは塩素系漂白剤を使う
  • 人から人への飛沫感染にも注意する
  • ウイルス性は寒い季節に流行する
  • アルコール消毒では効果が薄い
  • 塩素系の消毒や洗剤などが有効

備考

 

「食中毒」一覧表

サルモネラ菌ボツリヌス菌
腸炎ビブリオセレウス菌
病原大腸菌ノロウイルス
ウエルシュ菌フグ中毒
カンピロバクター貝毒
エルシニア植物性自然毒
リステリア科学性食中毒
ブドウ球菌 

 

 

セレウス菌食中毒(Bacillus cereus food poisoning)

 

起因菌

  • セレウス菌

症状

発生期間6月~10月
潜伏期間嘔吐型 30分~5時間
下痢型 8時間~16時間
症状下痢
腹痛
吐き気
嘔吐
備考幼児、高齢者はこの菌に対する感受性が高い


汚染源

  • 土壌や水など自然界に広く分布する
  • 野菜や穀物などから頻繁に検出される
  • 嘔吐型は米と関係したものが多い
  • 下痢型は肉、野菜、魚などの食品に多い

特徴

  • 嘔吐型、下痢型と2種類ある
  • 両型ともに熱に強い
  • 気温の高い6月~10月に多発する

予防

  • 作り置き、常温保存は避ける
  • 余ったものは冷蔵庫で保存する
  • 食材を良く洗浄する
  • 調理器具、手指などの徹底洗浄
  • 調理した食品はすぐに食べる

まとめ

  • 嘔吐型、下痢型の2種類ある
  • 熱に強いので加熱しても死滅しない
  • 作り置きや常温保存はしない
  • 残った場合は速やかに冷蔵庫で保存する
  • 焼き飯やピラフに多い

備考

「食中毒」一覧表

サルモネラ菌ボツリヌス菌
腸炎ビブリオセレウス菌
病原大腸菌ノロウイルス
ウエルシュ菌フグ中毒
カンピロバクター貝毒
エルシニア植物性自然毒
リステリア科学性食中毒
ブドウ球菌 
 

ボツリヌス食中毒(Botulism food poisoning)

 

起因菌

  • ボツリヌス菌

 

症状

発生期間通年
潜伏期間2時間~8日
(通常12~36時間)
症状神経麻痺
複視
口の渇き
腹部膨張感
呼吸困難
備考A~G型があり中毒を起こすのはA、B、E

 

 

汚染源

  • 土壌や動物の糞便が汚染源
  • E型は河川の泥土
  • 東北や北海道で漁獲される魚類の内臓からも検出
  • はちみつ

特徴

  • A型は熱に強い 100度で360分で死滅
  • E型は熱に弱い 100度で5分で死滅
  • A、B型の致命率は70%
  • E型の致命率は30%
  • 非常に猛毒
  • 3.3度の低温でも増殖する

予防

  • 缶詰やレトルト食品の保存方法を守る
  • 缶詰やレトルト食品は開封後は早く食べる
  • 自宅にて瓶詰めや真空パックなどをする場合は洗浄、殺菌をする
  • 食事の直前に80度で30分または100度で数分加熱する
  • 1歳未満の乳児にはボツリヌス菌に汚染の疑いのあるものは与えない

 

 

まとめ

  • A~Eの型があり、中毒になるのはA、B、E
  • ABは熱に強く致命率は70%
  • Eは比較的熱に弱く致命率は30%
  • 1歳未満の乳児には特に注意する(はちみつなど)
  • 缶詰やレトルト食品は保存期間や保存方法を正しく守る
  • 缶詰やレトルト食品は開封後は早めに食べきる

備考

 

「食中毒」一覧表

サルモネラ菌ボツリヌス菌
腸炎ビブリオセレウス菌
病原大腸菌ノロウイルス
ウエルシュ菌フグ中毒
カンピロバクター貝毒
エルシニア植物性自然毒
リステリア科学性食中毒
ブドウ球菌