「この時期、うちの子にどれくらい食べさせたらいいんだろう?」
6~11ヶ月は離乳食が進み、ミルクと食事のバランスが気になってくる時期ですよね。
このページでは、厚生労働省が発表した2025年版・日本人の食事摂取基準に基づき、赤ちゃんに必要な栄養素の目安量をわかりやすく表にまとめました。
育児に忙しい毎日の中でも、栄養の目安がわかれば少し安心。
「どんな栄養が必要?」「運動量で変わるの?」「どうやって表を見るの?」など、よくある疑問にもお答えしています。
初めての育児でも、無理なく進められるようにサポートできれば嬉しいです。
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6~11ヶ月の食事摂取基準表
毎日の食事の指標となる、日本人の食事採取基準。2025年版に基づき、生後6から11ヶ月までの赤ちゃんに必要な栄養素を一覧表にまとめました。
【参照】
男児:身長 71.6cm 体重 8.8kg
女児:身長 70.2cm 体重 8.1kg
| 栄養素 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| エネルギー | 650-700 kcal | 600-650 kcal |
| たんぱく質 | 15-25 g | 15-25 g |
| 脂質 | 40 % | 40 % |
| 飽和脂肪酸 | – | – |
| n-6系脂肪酸 | 4 g | 4 g |
| n-3系脂肪酸 | 0.8 g | 0.8 g |
| 炭水化物 | – | – |
| 食物繊維 | – | – |
| ビタミンA | 400 μg | 400 μg |
| ビタミンD | 5.0 μg | 5.0 μg |
| ビタミンE | 4.0 mg | 4.0 mg |
| ビタミンK | 7 μg | 7 μg |
| ビタミンB1 | 0.2 mg | 0.2 mg |
| ビタミンB2 | 0.4 mg | 0.4 mg |
| ビタミンB6 | 0.3 mg | 0.3 mg |
| ビタミンB12 | 0.9 μg | 0.9 μg |
| ビタミンC★ | 40 mg | 40 mg |
| ナイアシン | 3 mg | 3 mg |
| 葉酸 | 70 μg | 70 μg |
| パントテン酸 | 3 mg | 3 mg |
| ビオチン | 10 μg | 10 μg |
| ナトリウム | 1.5 g | 1.5 g |
| カリウム | 700 mg | 700 mg |
| カルシウム | 250 mg | 250 mg |
| マグネシウム | 60 mg | 60 mg |
| リン | 260 mg | 260 mg |
| 鉄★ | 4.5 mg | 4.5 mg |
| 亜鉛 | 2.0 mg | 2.0 mg |
| 銅 | 0.4 mg | 0.4 mg |
| マンガン | 0.5 mg | 0.5 mg |
| ヨウ素 | 130 μg | 130 μg |
| セレン | 15 μg | 15 μg |
| クロム | 1.0 μg | 1.0 μg |
| モリブデン★ | 3.0 μg | 3.0 μg |
★:推奨量(ほとんどの人が不足しないと考えられる量)
△:目標量(生活習慣病予防のために設定された望ましい範囲)
印なし:目安量
※本表では分類が分かりやすいよう 推奨量と目標量のみ記号を付与しています。
※ナトリウム量は食塩相当量として表示しています。
0歳(6~11ヶ月)の赤ちゃんに必要な栄養とは?

6~11ヶ月は「離乳食後期」と呼ばれ、ミルクだけでなく、食事からもしっかり栄養をとり始める大切な時期です。
この頃の赤ちゃんは、体重が出生時の約2~3倍になり、寝返りやハイハイなど、活動量もぐんと増えてきます。そんな成長を支えるために、バランスよく栄養をとることがポイントになります。
特に意識したい栄養素はこちら:
- エネルギー(カロリー):体を動かすために必要。少しずつ食事から補います。
- タンパク質:筋肉や内臓、免疫のもとになる大切な栄養。
- 鉄分:生まれたときに持っていた鉄が減ってくるため、離乳食からの補給が重要に。
- ビタミン・ミネラル類:健康な体づくりや代謝に関わる、欠かせない栄養素。
もちろん、母乳や育児用ミルクも引き続き大切な栄養源です。
離乳食だけで完璧を目指さなくても大丈夫。「少しずついろんな食材に慣れさせていく」気持ちで、赤ちゃんのペースに合わせて進めていきましょう。
食事摂取基準とは?

「食事採取基準」は、日本人が健康な生活を送るために必要な栄養素やエネルギーの量を示した相比基準です。
厚生労働省が、国民の健康を守るために作っていて、5年ごとに最新のデータに合わせて見直しが行われています。
こんな目的で作られています
- 健康な体を保つため
- 生活習慣病(高血圧や糖尿病など)を予防するため
- 栄養不足や摂りすぎによる体への悪影響を防ぐため
つまり、食事摂取基準は、毎日の食事の「バランス」を考えるときにとても役立つガイドなんです。
食事摂取基準はこんな場面で使われています
- 自分や家族の健康管理に
- 病院や保健センターなどでの栄養指導に
- 国や市町村が行う健康づくりの計画にも活かされています
厚生労働省の食事摂取基準報告書
身体活動レベルについて

食事摂取基準では、エネルギー必要量を求めるときに「身体活動レベル(PAL)」を考慮します。
身体活動レベルとは、日常生活における運動量や活動量のことを指し、次の3段階に分けられています。
- 身体活動レベル I(低い):ほとんど運動をしない生活
- 身体活動レベル II(普通):日常生活で軽い運動や活動を行う生活
- 身体活動レベル III(高い):仕事や習慣的な運動で身体活動量が多い生活
※なお、0~5ヶ月の赤ちゃんなど、一部の年齢区分では身体活動レベルの設定がありません。その場合は、成長・発育の過程に応じた栄養基準が適用されています。
0歳(6~11ヶ月の赤ちゃんの場合、歩行などはまだなので、この時期の指標は大丈夫。 ただし、次の年齢に向けた「体を動かす」意識はもっておくと良いです。
食事摂取基準表の見方
表に示されている数値は、年齢や性別に応じた1日あたりの目安です。
各栄養素ごとに、次の基準に基づいて設定されています。
- 推奨量:ほとんどの人が不足しないと考えられる量
- 目安量:科学的根拠が不十分な栄養素における参考量
- 目標量:生活習慣病予防などを目的とした望ましい範囲
単位(mg、μg、gなど)にも注意して確認しましょう。
必要に応じて、個別の栄養素ページで詳しい内容も紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。
他の年齢の食事摂取基準もチェック!
年齢によって必要な栄養素やエネルギー量は少しずつ異なります。
ご自身やご家族に合わせた基準を確認したい方は、以下の年齢別ページもあわせてご覧ください。各年齢のページでは、詳しい基準表とポイント解説を掲載しています。
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