【2025年版】0歳(0~5ヶ月)の食事摂取基準|母乳・ミルクだけで足りる?必要な栄養を解説

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生後0~5ヶ月の赤ちゃんは、母乳やミルクだけで成長する大切な時期です。
では、実際にどれくらいの栄養が必要になるのでしょうか?

このページでは、日本人の食事摂取基準(2025年版)にもとづき、0~5ヶ月の赤ちゃんの「1日に必要な栄養量」をひと目で分かるようにまとめています。

✔ 最新の基準を確認したい方に
✔ 献立・資料作成に活用したい方に
✔ 学習の参考として正しい数値を知りたい方に

まずは表をチェックし、その後に栄養のポイントを分かりやすく解説します。

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0~5ヶ月の食事摂取基準表

この時期の赤ちゃんの栄養はミルク・母乳に依存しており、以下のように設定されています。
【参照】
男児:身長 61.5cm 体重 6.3kg
女児:身長 60.1cm 体重 5.9kg

栄養素男性女性
エネルギー550 kcal500 kcal
たんぱく質10 g10 g
脂質50 %50 %
飽和脂肪酸
n-6系脂肪酸4 g4 g
n-3系脂肪酸0.9 g0.9 g
炭水化物
食物繊維
ビタミンA300 μg300 μg
ビタミンD5.0 μg5.0 μg
ビタミンE3.0 mg3.0 mg
ビタミンK4 μg4 μg
ビタミンB10.1 mg0.1 mg
ビタミンB20.3 mg0.3 mg
ビタミンB60.2 mg0.2 mg
ビタミンB120.4 μg0.4 μg
ビタミンC40 mg40 mg
ナイアシン2 mg2 mg
葉酸40 μg40 μg
パントテン酸4 mg4 mg
ビオチン4 μg4 μg
ナトリウム0.3 g0.3 g
カリウム400 mg400 mg
カルシウム200 mg200 mg
マグネシウム20 mg20 mg
リン120 mg120 mg
亜鉛1.5 mg1.5 mg
0.3 mg0.3 mg
マンガン0.01 mg0.01 mg
ヨウ素100 μg100 μg
セレン15 μg15 μg
クロム0.8 μg0.8 μg
モリブデン2.5 μg2.5 μg
2025年度版 0~5ヶ月の食事摂取基準表

※この表に記載されている基準値はすべて目安量になっています
※ナトリウム量は食塩相当量として表示しています。

「日本人の食事摂取基準」は健康を維持し、栄養不足や過剰摂取を防ぐために必要なエネルギー・栄養素の量を示した指標です。厚生労働省が5年ごとに改定しています。

■ 主な目的
・健康的な成長と生活のサポート
・生活習慣病(高血圧・糖尿病など)の予防
・栄養バランスの改善

■ 身体活動レベル(PAL)について
食事摂取基準のエネルギー必要量は、活動量によって変わります。

・レベル I(低い)… ほとんど運動をしない生活
・レベル II(普通)… 日常的に軽度の活動を行う生活
・レベル III(高い)… 仕事や習慣的な運動が多い生活

※乳児(0~11ヶ月)など一部の年齢では、身体活動レベルは設定されておらず、成長に応じた基準が適用されています。

出典:日本人の食事摂取基準(2025年版)|厚生労働省

【2020 → 2025】主な変更点のまとめ

(3〜5歳・男女共通)2025年度版では、3〜5歳の基準値が一部見直されています。特に下記3つが実務上のポイントです。


亜鉛の推奨量が「やや減少」

  • 2020年版:2 mg
  • 2025年版:1.5 mg

→ 過剰摂取を避けつつ、通常の食事で充足しやすい量へ調整されました。


モリブデンの目安量が微増

  • 2020年版:2 µg
  • 2025年版:2.5 µg

→ 微量ミネラルの必要量が、最新の摂取データを反映して更新されています。


鉄の「目安量」が撤廃

  • 2020年版:0.5 mg
  • 2025年版:-(設定なし)

→ 乳幼児の鉄量を“目安量として定義することの妥当性”が見直され、2025年版では基準値が設けられていません。
→ ただし「鉄が不要になった」という意味ではなく、食品摂取に基づく適切な分布設定が難しいための措置です。


■変更のない項目
エネルギー・たんぱく質・脂質・n-6系脂肪酸・n-3系脂肪酸・ビタミン類・カリウム・カルシウム・マグネシウム・リン・銅・マンガン・ヨウ素・セレン・クロムなど大部分は 2020年版と同じ数値 です。

0~5ヶ月の赤ちゃんに必要な栄養とは?

生後0~5ヶ月の赤ちゃんは、まだ離乳食が始まる前の時期。
この時期に必要な栄養は、基本的に「母乳またはミルク」でまかなわれるとされています。

母乳には、赤ちゃんの成長に必要な多くの栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル)がバランスよく含まれており、消化吸収にも優れています。
ミルク(乳児用調製粉乳)も、母乳の栄養に近づけて設計されており、育児環境や体調によって適切に使い分けることができます。


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