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2月の食の歳時記では節分や立春の行事と行事食、冬の旬の食材、草木茶花や季語について紹介します。寒さが厳しい季節です。春の気配を感じながら、季節の味覚を取り入れてみませんか?

食の歳時記|2月の概要・特徴
一年で最も寒さが厳しくなる2月。節分や立春といった行事を迎え、寒さの中にも春の気配が感じられます。
冬の野菜や魚介が引き続き美味しい時期で、体を温める料理がぴったり。梅の花が咲き始め、少しずつ春の訪れを楽しめる季節です。
2月の主な行事と行事食
行事 | 日付 | 食文化 |
---|---|---|
せつぶん 節分 | 3日ごろ | 恵方巻 鰯 福豆 |
りっしゅん 立春 | 4日ごろ | 豆腐 大福 |
はつうま 初午 | 2月最初の午(うま)の日 | いなりずし 初午団子 |
バレンタイン | 14日 | チョコレート |
2月には節分、立春、初午、バレンタインなどの行事があり、それぞれに合わせた食文化が根付いています。
節分は邪気を払って新しい季節を迎える日本の伝統的な行事とされ、恵方巻や鰯、福豆を食べる風習が代表的です。
立春は暦の上で春の始まりを告げる日とされ、大福のあんこの材料になる小豆には厄を払う力があるといわれています。
初午(はつうま)は2月最初の午の日を指す。いなりずしや初午団子を食べて商売繁盛を願う風習があるのも特徴的です。
バレンタインデーにはチョコレートを贈る文化が日本独特に発展し、友人同士で交換する「友チョコ」や、自分へのご褒美として高級チョコレートを購入する「自分チョコ」など、さまざまな楽しみ方が広がっています。
節分の由来や恵方巻の作り方など、より詳しい情報は農林水産省の「節分と恵方巻レシピ」をご覧ください。
旬の食材~野菜・果実

2月が旬の野菜【菜花】
春の訪れを告げる野菜として知られる菜花。ほろ苦さと柔らかい食感が特徴で、おひたしや和え物、パスタの具材としても相性抜群です。ビタミンCやカルシウムが豊富で、冬の免疫力アップに役立ちます。

2月旬の野菜【ブロッコリー】
鮮やかな緑色が料理を彩るブロッコリー。冬の寒さで甘みが増し、柔らかな食感が楽しめます。茹でるだけでなく、蒸したり焼いたりしても美味しく、食卓の栄養バランスを整える強い味方です。

2月が旬の野菜【蓮根】
シャキシャキした食感が特徴の蓮根。煮物やきんぴら、天ぷらなど幅広い料理で活躍します。節の部分にはデンプン質が多く、ホクホクとした味わいが楽しめます。食物繊維が豊富で、腸内環境を整えるのに最適です。

2月が旬の食材【小豆】
冬の時期、体を温める甘味として人気の小豆。おしるこやぜんざい、赤飯など、行事食にも欠かせません。ポリフェノールが豊富で、抗酸化作用が期待されます。節分や初午の行事で特に重宝される存在です。

2月が旬の果物【いちご】
甘酸っぱくジューシーな苺は、この時期に最盛期を迎えます。ケーキやジャム、スムージーなどスイーツに幅広く活用されるほか、そのままでも美味しく楽しめます。ビタミンCがたっぷり含まれ、美容や健康にも嬉しい果物です。
【保存版】2月|旬の野菜と果実|一覧表
旬の食材~魚介類~

2月が旬の魚介類【赤鯥】
「のどぐろ」の愛称で親しまれる高級魚。脂の乗った白身がとろけるような食感で、焼き物や煮付け、お刺身としても絶品です。冬の寒い海で育つため、より脂がのり、旨味が一層引き立つ時期です。
2月|旬の魚介類 一覧表【保存版】
2月|草木茶花の楽しみ方
厳しい寒さが続く2月は、冬を彩る草木茶花が私たちの心を和ませてくれます。静けさの中に凛とした美しさを放つ「水仙」や、華やかな色彩が印象的な「寒木瓜(かんぼけ)」が見ごろを迎えます。茶室や庭先に取り入れ、季節感を楽しんでみてはいかがでしょうか。

2月の花【水仙】
水仙は優雅な香りとともに「希望」や「再生」を象徴する花として古来より愛されてきました。茶室では一輪挿しにして飾ることで、静けさと気品を添えることができます。

2月の花【寒木瓜】
寒木瓜は、冬の寒さの中で咲く花で、赤やピンク、白の可憐な花が特徴です。花言葉には「先駆け」「希望」があり、春の訪れを予感させる存在です。
2月に楽しめる草木茶花を下記にまとめました。それぞれの花が持つ背景や飾り方を意識すると、茶室やお部屋での季節感がぐっと高まりますよ。
冬から春への移ろいを感じながら、草木茶花を楽しむひとときは、2月ならではの贅沢な時間です。自然の美しさを取り入れて、心も体もリフレッシュしてみませんか?
神楽椿 | 椿の類 | 寒紅梅 | 迎春花 |
寒木瓜 | 蕗の薹 | 振袖柳 | 川柳 |
菜の花 | 節分草 | あかぼう | にわとこ |
さんしゅゆ | 檀紅梅 | むしかり | 雪柳 |
総桜 | マーガレット | ルピナス | 鉄砲百合 |
侘助 | 雪割草 | 万作 | 鶯神楽 |
辛夷 | れんぎょう | 岩鏡 | 水仙 |
州浜草 |
2月|季語・古称について
2月は「如月(きさらぎ)」や「晩冬」など、冬から春への移ろいを表す季語や古称が多く使われる月です。寒さが厳しい中にも、春を待ち望む心情や自然の兆しを感じさせる言葉が数多く残されています。
俳句や短歌では、立春を迎える風情や、節分で鬼を追い払う様子が詠まれることが多く、季節の変化や日本独自の行事文化が詩的に表現されています。また、雪解けを待つ情景や、春を呼び込む花々への想いも詠まれることが特徴です。

鶯餅(うぐいすもち)
餡を求肥などで包み、丸く包んだものを楕円形にし、左右に引っ張りうぐいすの形にした和菓子である。一般的にはうぐいす粉をまぶして仕上げる。

熱燗(あつかん)
熱燗は日本酒を「50℃くらい」まで温めた飲み方です。徳利やお猪口にまで温度が伝わるほど熱い温度帯で、温めることでシャープな香りと味わいを楽しめます。
下記の一覧表では、2月に関係する代表的な季語・古称をまとめました。
これらの言葉を暮らしに取り入れることで日常が少し豊かに、そして四季の美しさをより深く感じられるかもしれません。
如月 | 令月 | 初花月 | 雪消月 |
梅見月 | 小草生月 | 夾鐘 | 仲陽 |
衣更着 | 梅津月 | 節分 | 旧正月 |
雪見 | 針供養 | 初午 | 寒明 |
薄氷 | 斑雪 | 鶯 | 観梅 |
梅花 | 水仙 | 立春 | 雨水 |
熱燗 | 晩冬 | 季冬 | 春寒 |
残冬 | 九春 | 春の雪 | 鶯餅 |
下萌 | 春めく | 冴え返る | 凍解 |
東風 | 残る雪 | 焼野 | 雪解 |
氷解 | 雪崩 | 雪間 | 春泥 |
紀元節 | 祈年祭 | 奈良の山焼き | 麦踏み |
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