「食生活、ちゃんとできてる?」——健康や美容、体力維持に関心が高まる18〜29歳。
仕事や勉強、趣味に忙しいこの世代は、ついコンビニ食や外食に頼りがち。でも、将来の体づくりの土台になるのが今の食事です。
このページでは、「2025年版・日本人の食事摂取基準」をもとに、必要な栄養素や身体活動レベルごとの摂取量、表の見方などをわかりやすく解説します。
「ちゃんと栄養とれてるかな?」と気になったときに、ぜひチェックしてみてください。
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18歳~29歳の食事摂取基準表
食事摂取基準を作るうえで、性別や年齢ごとに平均的な日本人の体型(身長と体重)を想定しています。
この基準となる体型を「参照体位(さんしょうたいい)」と呼び、日々の健康維持や成長・発育、生活活動に必要な栄養量を考えるときの目安の体型として使われています。
【18歳~29歳の参照体位】
男児:身長172.0cm 体重 63.0kg
女児:身長 158.0cm 体重 51.0kg
💡 表の栄養素名をクリックすると、それぞれの栄養素の解説ページに移動します。
| 栄養素 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| エネルギー (身体活動レベル低) | 2250 kcal | 1700 kcal |
| エネルギー (身体活動レベル普) | 2600 kcal | 1950 kcal |
| エネルギー (身体活動レベル高) | 3000 kcal | 2250 kcal |
| たんぱく質 (推奨量) | 65 g | 50 g |
| 脂質 (目標量) | 20-30 % | 20-30 % |
| 飽和脂肪酸 (目安量) | 7 %以下 | 7 %以下 |
| n-6系脂肪酸 (目安量) | 12 g | 9 g |
| n-3系脂肪酸 (目安量) | 2.2 g | 1.7 g |
| 炭水化物 (目安量) | 50-65 % | 50-65 % |
| 食物繊維 (目標量) | 20 g以上 | 18 g以上 |
| ビタミンA (推奨量) | 850 μg | 650 μg |
| ビタミンD (目安量) | 9.0 μg | 9.0 μg |
| ビタミンE (目安量) | 6.5 mg | 5.0 mg |
| ビタミンK (目安量) | 150 μg | 150 μg |
| ビタミンB1 (推奨量) | 1.1 mg | 0.8 mg |
| ビタミンB2 (推奨量) | 1.6 mg | 1.2 mg |
| ビタミンB6 (推奨量) | 1.5 mg | 1.2 mg |
| ビタミンB12 (目安量) | 4.0 μg | 4.0 μg |
| ビタミンC (推奨量) | 100 mg | 100 mg |
| ナイアシン (推奨量) | 15 mg | 11 mg |
| 葉酸 (推奨量) | 240 μg | 240 μg |
| パントテン酸 (目安量) | 6 mg | 5 mg |
| ビオチン (目安量) | 50 μg | 50 μg |
| ナトリウム 食塩相当量(目標量) | 7.5 g未満 | 6.5 g未満 |
| カリウム (目安量) | 2500 mg | 2000 mg |
| カルシウム (推奨量) | 800 mg | 650 mg |
| マグネシウム (推奨量) | 340 mg | 280 mg |
| リン (目安量) | 1000 mg | 800 mg |
| 鉄 (推奨量) | 7.0 mg | 6.0 mg |
| 亜鉛 (推奨量) | 9.0 mg | 7.5 mg |
| 銅 (推奨量) | 0.8 mg | 0.7 mg |
| マンガン (目安量) | 3.5 mg | 3.0 mg |
| ヨウ素 (推奨量) | 140 μg | 140 μg |
| セレン (推奨量) | 30 μg | 25 μg |
| クロム (目安量) | 10 μg | 10 μg |
| モリブデン (推奨量) | 30 μg | 25 μg |
18歳~29歳に必要な栄養素とは?

18歳〜29歳は、仕事や勉強、スポーツ、妊娠・出産などライフイベントが多く、エネルギー消費も大きい世代です。体の機能が最も活発に働いているこの時期には、バランスのとれた食事と十分な栄養素の摂取が健康維持に欠かせません。
とくに意識したい栄養素は以下の通りです
| 栄養素 | 意識したい理由 | 多く含まれる食品例 |
|---|---|---|
| たんぱく質 | 筋肉や肌、髪など体を作る材料に | 肉、魚、卵、大豆製品 |
| カルシウム | 骨の健康を保ち、将来の骨粗しょう症予防にも | 牛乳、小魚、小松菜 |
| 鉄分 | 貧血予防や集中力アップに重要 | レバー、赤身肉、ほうれん草 |
| ビタミンB群 | 疲労回復や代謝をサポート | 豚肉、納豆、玄米 |
| 食物繊維 | 腸内環境を整え、生活習慣病予防に | 野菜、きのこ、海藻類 |
この年代は外食やコンビニ食が多くなりがちですが、「何をどれだけ食べるか」に少し気を配るだけで、将来の健康リスクを減らすことができます。
まずは、栄養素の役割を知ることが第一歩です。
食事摂取基準とは?
「食事摂取基準」とは、私たちが毎日どれくらいのエネルギーや栄養素をとれば、健康に暮らせるかを示した目安のことです。
厚生労働省が、国民の健康を守るために作っていて、5年ごとに最新のデータに合わせて見直しが行われています。
こんな目的で作られています
- 健康な体を保つため
- 生活習慣病(高血圧や糖尿病など)を予防するため
- 栄養不足や摂りすぎによる体への悪影響を防ぐため
つまり、食事摂取基準は、毎日の食事の「バランス」を考えるときにとても役立つガイドなんです。
食事摂取基準はこんな場面で使われています
- 自分や家族の健康管理に
- 病院や保健センターなどでの栄養指導に
- 国や市町村が行う健康づくりの計画にも活かされています
厚生労働省の食事摂取基準報告書
身体活動レベルについて

食事摂取基準では、エネルギーの必要量を求める際に「身体活動レベル(PAL)」という考え方を使います。
これは、日常生活や仕事・運動などでどれくらい体を動かしているかを示すもので、以下の3段階に分けられます。
- 身体活動レベル I(低い)
座っていることが多く、ほとんど運動をしない生活(例:デスクワーク中心・運動習慣がない) - 身体活動レベル II(普通)
日常的に歩く・立つ・軽く体を動かすことがある生活(例:買い物や通勤で歩く、軽い運動習慣あり) - 身体活動レベル III(高い)
立ち仕事が多い、力仕事や運動習慣がある生活(例:スポーツをしている、肉体労働をしている)
18歳~29歳は、学生や社会人として活動量に差が出やすい世代です。自分のライフスタイルに合った身体活動レベルを基準に、エネルギー必要量を見直してみましょう。
食事摂取基準表の見方
表に示されている数値は、年齢や性別に応じた1日あたりの目安です。
各栄養素ごとに、次の基準に基づいて設定されています。
- 推奨量:ほとんどの人が不足しないと考えられる量
- 目安量:科学的根拠が不十分な栄養素における参考量
- 目標量:生活習慣病予防などを目的とした望ましい範囲
単位(mg、μg、gなど)にも注意して確認しましょう。
必要に応じて、個別の栄養素ページで詳しい内容も紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。
他の年齢の食事摂取基準もチェック!
年齢によって必要な栄養素やエネルギー量は少しずつ異なります。
ご自身やご家族に合わせた基準を確認したい方は、以下の年齢別ページもあわせてご覧ください。各年齢のページでは、詳しい基準表とポイント解説を掲載しています。
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