「うにって、いったいどこを食べているの?」
美しい黄金色の身と濃厚な甘みが魅力の“雲丹”ですが、実はその正体を知らないまま食べている方も多いのではないでしょうか。
答えは――
私たちが食べているのは「生殖巣(卵巣や精巣)」です。
ウニの体の中で、卵や精子をつくる部分が食用となっており、これが特有の旨味ととろけるような食感を生み出しています。
しかし、殻全体のうち可食部はわずか10〜20%ほど。だからこそ、うには高級食材として珍重されるのです。
本コラムでは、うにの可食部の仕組み・味の特徴・希少性の理由を、現役調理師の視点からやさしく解説します。
「うにをもっと美味しく、もっと深く味わう」ための知識を、ぜひここで学んでみませんか?
雲丹(うに)はどこを食べているの?
「うにって、いったいどこを食べているの?」
トゲトゲした殻の中にオレンジ色の身が入っていますが、実はあれは“生殖巣(せいしょくそう)”と呼ばれる部分。つまり、卵巣や精巣にあたる器官なのです。見た目が花びらのように並んでいるのは、うにの体内に放射状に配置された生殖巣が5つあるため。板状に整然と並んだ黄金色の“身”こそが、うにの可食部というわけです。
可食部が少ない理由と、うにが高価なわけ

見た目は大きくても、うにの中には食べられる部分がほんの少ししかありません。
殻を割っても、中の10〜20%ほどしか食べられないため、1つのうにから取れる“身”はたったの数口。このため、うにはとても貴重な食材なんです。
美味しさのひみつ
うには新鮮なほど、なめらかでクリーミーな食感。
口に入れると、ほのかな磯の香りと甘みが広がります。
ただし、時間がたつと苦味や臭みが出やすいので、新鮮さがとても大切です。
お寿司屋さんが“うには鮮度が命”と言うのは、このためなんですよ。

現役和食調理師のヒント
うにの魅力は“旨味の濃さと儚さ”。口の中でスッと溶けるのは、生殖巣ならではの繊細な構造が理由です。新鮮なうには、醤油をつけすぎず、まずはそのまま味わうのがおすすめですよ。
まとめ
- 食べているのは「生殖巣(卵巣・精巣)」
- 可食部は全体の10〜20%ほどしかない
- 新鮮なうには甘くてとろける
- 貴重だからこそ高価で、丁寧に味わう価値あり!
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【調理師監修】うにの可食部はどこ?種類・旬・栄養・保存法まで徹底解説

現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)
和食の世界で25年以上。旬の食材や家庭でできる調理のコツを、やさしく、わかりやすくお届けしています。料理がもっと楽しく、おいしくなるきっかけになれば嬉しいです。
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