森永 白いダースの食パンを焼いたらどうなったか|ホームベーカリー奮闘記

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ホワイトチョコの定番菓子「森永 白いダース」。ミルキーで甘みの強いこのチョコレートをパン生地に練り込んだらどうなるのか。

今回は白いダースを使ってホームベーカリーで食パンを焼いてみました。チョコは溶けるのか、形は残るのか。甘さは主張しすぎないのか、それとも全体を支配してしまうのか。チョコ系食パンは配合次第で「ちょうどいいデザートパン」にも「甘すぎて飽きるパン」にも振れやすいジャンルです。

実際に焼いてみてどうだったのか。膨らみ・食感・風味、そして“家庭用ホームベーカリーとの相性”を、奮闘記として正直にまとめました。

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結論

森永 白いダースの食パンは膨らみすぎるが食パンとして成立する。
森永 白いダースを使った食パンは発酵が進みやすく、やや膨らみすぎる傾向がありました。生地は柔らかめの食パンに仕上がりました。白いダース由来の甘みと油脂分の影響で生地は軽く、ふんわりとした食感に。通常の食パンと比べるとボリューム感は出やすい。

配合や条件次第では調整の余地はあるものの、
「白いダースを入れても失敗にはならない」というのが今回の結論です。


このレシピを試した理由

ホワイトチョコを使った食パンを、一度ちゃんと焼いてみたかったというのがきっかけです。市販の菓子パンでは見かけるものの、家庭のホームベーカリーでどこまで再現できるのかは気になっていました。また、森永 白いダースが手元にあり、そのまま食べるよりも、パンに使った方が消費しやすいのではと考えたのも理由のひとつです。

ホワイトチョコは甘みや油脂分が多く、配合によっては生地に大きな影響が出やすい素材です。あえて条件を大きく変えずに焼いた場合、ホームベーカリーではどのような仕上がりになるのかを確かめる目的で、この配合を試しました。


レシピと条件

レシピ|森永 白いダース 16.8%の食パン

※この原価表は、当時実際に使用していた材料価格をもとに算出しています。現在は原材料価格が変動しているため、あくまで目安としてご覧ください。もっと詳しい原価や消耗品の現実については、こちらで整理しています。▶ホームベーカリーの原価と消耗品|続けるための現実

材料割合(%)分量原価
強力粉100 %250g95 円
ドライイースト1.2 %3g16.8 円
64%160cc8円
生クリーム16%40g68円
三温糖8%20g4.4円
1.6%4g1円
バター6%15g30円
森永 ダース16.8%42g110円
▼原価合計333.2円

※今回使用した材料は、製菓・製パン材料専門店「コッタ」で購入しました。
同じ材料を探したい方はこちら。▶ コッタ公式サイトを見る

条件

項目環境
日付2021.10.4
室温28℃
湿度60℃
天気はれ
予約設定ありあり
ホームベーカリーの設定食パンモード
焼き上がり「淡」

今回使用したホームベーカリーはPanasonic SD-BH104(廃盤モデル)
発売からかなり年数が経っていますが、現在も安定した焼き上がりで現役使用中です。


実際の焼き上がりと食感

膨らみ
焼成中から発酵の勢いが強く、想像以上に大きく膨らみました。最終的にはパンの上部がホームベーカリーの裏蓋に触れてしまい、焼き上がり後は軽くへばりつく状態に。生地自体は破綻していないものの、明らかに膨らみすぎという印象です。


焼き色
焼き色は全体に均一で、焦げやムラはありませんでした。ホワイトチョコを使用していますが過度に色が濃くなることもなく、見た目は比較的きれいです。


クラム
クラムはところどころに空洞が残っています。ホワイトチョコの粒はほぼ残らず、すべて溶けた状態。断面を見るとチョコ由来の白い点在はなく、全体に均一な生地になっています。「つぶつぶ感」を期待している場合は、やや物足りない仕上がりです。


食感
焼き上がり時からとても良い香りが立ち、食欲をそそります。食感はふんわりとしており、同時にしっとり感も強め。甘みははっきりしていてデザート寄りですが、味としては非常においしいと感じました。


なぜこの結果になったのか(仮説)

ホワイトチョコに含まれる糖分と油脂分の影響で、発酵が進みやすく、生地が軽くなりすぎた可能性があります。その結果、ガス保持が過剰になり、膨らみすぎにつながったと考えられます。

また、ホワイトチョコは融点が低いため、ミキシングから焼成の段階で完全に溶け、生地全体に広がったことでクラムが均一になり、粒感が残らなかった可能性もあります。


再現するためのポイント

  • 膨らみやすい配合のため、生地量や発酵の進み具合に注意する
  • 水分量はそのまま使うより、生クリームの調整を検討
  • ホワイトチョコの粒感を残したい場合は、投入タイミングやサイズの工夫が必要
  • 見た目重視なら、膨らみすぎ対策が必須

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今回のように配合調整で悩みやすい場合、そもそも「失敗しにくい環境」から始める方法もあります。
▶ ホームベーカリーは“いきなり買わない”という選択

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)
和食の世界で25年以上。旬の食材や家庭でできる調理のコツを、やさしく、わかりやすくお届けしています。料理がもっと楽しく、おいしくなるきっかけになれば嬉しいです。
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