ヌテラとは?
ヌテラは、イタリア生まれのチョコレートスプレッドです。ヘーゼルナッツの香ばしさとチョコの甘さが合わさって、パンやクレープに塗るだけでおやつ感覚を楽しめるのが魅力。
誕生のきっかけは第二次世界大戦後のチョコレート不足。当時のイタリアのお菓子メーカー「フェレロ社」が、代わりに手に入りやすかったヘーゼルナッツを混ぜて作ったのが始まりでした。そこから世界中に広がり、今では100か国以上で親しまれる定番スプレッドに。
原材料は砂糖やココア、ヘーゼルナッツ、ミルクなどシンプル。クセになる甘さとナッツのコクで「一度食べたらやみつき」という人も多い人気の一品です。
※スプレッドとは?
「スプレッド(spread)」は英語で「塗る」「広げる」という意味。
食品ではパンやクラッカーに塗るためのペースト状のものを指し、ジャム・ピーナッツバター・クリームチーズなどもスプレッドの仲間です。ヌテラもその一つで、「チョコレート&ナッツ風味のスプレッド」と表現できます。
ヌテラの歴史
- 1946年 フェレロ社によって「ジャンドゥーヤ」という名前で販売される
- 1951年 パンに塗りやすく改良され「スーパークレマ」として販売される
- 1964年 ココア入りヘーゼルナッツクリーム(ヌテラ)が瓶詰めで販売される
- 1965年 瓶入りヌテラがドイツで販売され、高く評価される
- 1966年 ヌテラがフランスに上陸
- 1978年 国境を越え、オーストラリアに進出を果たす
- 1966年 パリのカルーゼル・デュ・ルーブルで大規模なイベントが開催される
- 2005年 「最も世界で愛されている朝ごはん」としてギネス世界記録に選ばれる
- 2010年 フェレロ社が公式にヌテラのページをFacebookに開設
- 2011年 Facebookページで、1,000万人のファンから「いいね!」を獲得
- 2014年 ヌテラの50周年の祝いが世界10カ国で開催される
ヌテラを支える7つの原材料
| 原材料 | 役割・特徴 |
|---|---|
| 砂糖 | 甘みの中心。ヌテラ全体の味のベースになる。 |
| パーム油 | なめらかさを出し、常温でも塗りやすい質感を保つ。 |
| ヘーゼルナッツ | 香ばしい風味の主役。約13%含まれ、コクを生む。 |
| 脱脂粉乳 | ミルクの旨みとクリーミーさをプラス。 |
| ココア | チョコレート風味のアクセント。甘さとナッツを引き立てる。 |
| レシチン | 乳化剤。油と他の成分が分離しないようになめらかに保つ。 |
| バニリン | バニラ系の香り成分。甘さとナッツをまとめ、余韻を作る。 |

現役和食調理師のヒント
ヌテラの原材料はとてもシンプルですが、実は組み合わせのバランスが絶妙なんです。甘みだけでなく、ヘーゼルナッツの香ばしさやミルクのまろやかさが加わることで奥行きのある味わいになります。
使い方&レシピ
ヌテラトースト
バナナやいちごをのせるだけで、デザート風トーストに早変わり。
ヌテラパンケーキ
焼きたてのパンケーキにヌテラを塗り、ナッツやホイップをトッピング。カフェ気分で楽しめます。
ヌテラクッキー
クッキー生地にヌテラを混ぜ込むと、香ばしいヘーゼルナッツチョコ味に。
ヌテララテ
温かいミルクにヌテラを溶かすと、甘い香りのカフェドリンクに。寒い季節におすすめです。

現役和食調理師のヒント
ヌテラは「塗るだけ」でも十分美味しいですが、ちょっと工夫するだけで立派なスイーツに変身します。甘さとナッツの香りがあるので、フルーツや乳製品との相性が特に抜群です。
ヌテラの栄養成分
栄養成分(ヌテラ/100gあたり)
| 成分 | 数値 |
|---|---|
| エネルギー | 約 539 kcal |
| 脂質 | 約 30.9 g |
| そのうち飽和脂肪酸 | 約 10.6 g |
| 炭水化物 | 約 57.5 g |
| そのうち糖分 | 約 56.3 g |
| 食物繊維 | 約 3 g |
| タンパク質 | 約 6.3 g |
| 塩分(Salt) | 約 0.107 g |
栄養成分(一般的な1食分:15gあたり)
| 成分 | 数値 |
|---|---|
| エネルギー | 約 80 kcal |
| 脂質 | 約 4.6 g |
| そのうち飽和脂肪酸 | 約 1.6 g |
| 炭水化物 | 約 8.6 g |
| そのうち糖分 | 約 8.4 g |
| 食物繊維 | 約 0.5 g |
| タンパク質 | 約 0.9 g |
| 塩分 | 約 0.016 g |
栄養成分から見えるヌテラの特徴
ヌテラは、パンに塗るだけでリッチな気分になれる甘いスプレッドですが、栄養成分を見るとその特徴がよくわかります。まずカロリーは100gで539kcalと高め。パンに大さじ1(約15g)塗るだけでも80kcalほどになるので、ついつい塗りすぎるとカロリーオーバーにつながります。
成分の中心は「砂糖」と「脂質」。特に砂糖は全体の半分以上を占めていて、甘さの正体はここにあります。脂質も30g以上と多めですが、ヘーゼルナッツ由来の油分がコクと香ばしさを生んでいます。
タンパク質や食物繊維は少なめで、栄養補給というよりは「おやつ感覚で楽しむ食品」というイメージ。塩分はごくわずかなので、甘さをしっかり感じられるのも特徴です。
つまりヌテラは「糖と脂のパワーで満足感を与えてくれるスイーツ系スプレッド」。少量でも十分満たされるので、ほどほどに楽しむのがちょうど良さそうです。

現役和食調理師のヒント
ヌテラは“甘いご褒美”として食べるのにぴったりな食品です。栄養の中心は糖と脂なので主食代わりには向きませんが、ほんの少しパンやクレープに塗るだけで、特別感のある味わいになります。
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ヌテラについてまとめ
ヌテラは、イタリア生まれのチョコ&ヘーゼルナッツスプレッド。パンやクレープに塗るだけで、ちょっと特別なおやつ時間が楽しめます。原材料は砂糖やココア、ナッツなどシンプルですが、バランスよく組み合わさることで独特のコクと甘さが生まれています。
栄養面では糖と脂が中心なので高カロリーですが、そのぶん少しの量でも満足感たっぷり。朝食やおやつに「ご褒美」として取り入れるのがおすすめです。
世界中で愛される理由は、やっぱり“手軽さ”と“美味しさ”。日本でも通販や輸入食品店で手に入るので、気になる方はぜひ一度試してみてください。
