「オイシックスって、やっぱり高いよね」
そう思って購入を迷っていませんか?結論から言うと、その直感は正しいです。
私が実際に利用していた頃、一番よく覚えているのは、商品の値段そのものより「送料無料にするために、あと何を追加しようか」と毎回悩んでいたことです。(その後、別の理由でオイシックスの利用はやめたのですが、それはまた別のお話。)
今振り返って冷静に計算し直すと、実は「高い」の中身にも、正直納得できる部分とできない部分があります。25年、食材の原価と向き合ってきた立場から、その両方を正直にお話しします。
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正直、ここは高いと思ったこと

正直に言うと、「高い」と感じたのは商品単価そのものより、こういう細かい部分でした。
送料無料の駆け引き
商品単価そのものより「送料を無料にするための駆け引き」。あと1品追加すれば送料が浮く、でもその1品が必要かと言われると微妙……という葛藤を、毎回のように味わっていた記憶があります。
今思えば、これはオイシックス特有の「送料無料ライン」の設計によるもので、気づけば「本当は要らないもの」までカゴに入れてしまう、心理的な仕掛けでもあります。
配送料の存在
自宅の玄関まで新鮮な状態のまま届けてもらうための「配送料(ヤマト運輸の冷蔵・冷凍便)」。鮮度を保つための配送だと分かってはいても、一定額を超えないと上乗せされるこの送料の存在は、最後まで「高いな」と思わせる要因のひとつでした。
正直、高さ以外にも、続けていく上で引っかかった点がありました。実際にオイシックスを「やめた理由」については、こちらの記事に詳しく書いています。→ オイシックスをやめた理由は「面倒」だったから。現役調理師が挫折した3つの物理的限界
それでも、今なら「高いなりの理由」も分かる

送料無料の駆け引きには最後まで悩まされましたが、それとは別に、今振り返ると「これは仕方ないな」と思える部分もありました。
- 買い出しに行かなくていい、という時間の価値
買い出しの往復やレジ待ち、毎日の献立構築にかかる膨大な時間をゼロにできる - 下処理が全部終わっている、というラクさ
使う分だけ届くので、食材ロスはゼロ。さらに「皮むき・カット・調味料の計量」がすべて終わって届きます。(葉野菜は状態が悪くなるので別) - 安全性を自分で調べなくていい安心感
オイシックスには業界でもトップクラスに厳しい安全基準「たべもの安心宣言」というものがあり、「安全チェックと目利き」を代行してくれています。
自分で納得のいく理由があるかどうか一度お試しセットで確認するのも一つの手です。
実際にスーパーと比べてみたら、1.5倍の差がありました

スーパーのレシートと比較して分かった「1.5倍」の価格差の正体
オイシックスの食材をスーパーと比べると、総じて約1.5倍〜2倍の価格差があります。ミールキット(Kit Oisix)も2人前で1,500円〜1,800円程度。スーパーでバラの食材を買い揃えるより1.5倍以上高くなるのは事実です。
これだけ差があると、「損をしたくない」と身構えてしまうのも当然だと思います。実際に近所のスーパーと、オイシックスで同じような食材を揃えてみて、レシートを並べてみました。まずは、その数字をそのままお見せします。
単価は高いが「捨てるところ(歩留まり)」に驚きの差が?

野菜の価格リアル比較表
| 野菜 | スーパー | オイシックス | 価格差 |
|---|---|---|---|
| トマト (中玉3個) | 200円 | 380円 | 1.9倍 |
| キャベツ (1玉) | 150円 | 298円 | 2.0倍 |
| にんじん (3本) | 130円 | 248円 | 1.9倍 |
| じゃがいも (500g) | 180円 | 328円 | 1.8倍 |
| ほうれん草 (1束) | 150円 | 268円 | 1.8倍 |
| 玉ねぎ (3個) | 120円 | 228円 | 1.9倍 |
数字だけを見れば、オイシックスの負けです。1パックや1玉の値段を比べれば、スーパーより確実に高い。これは事実です。
ただ、25年、プロの現場で食材の原価と向き合ってきた身として、一つ気になることがあります。それは「歩留まり(ぶどまり)」、つまり「買った野菜のうち、実際に食べられる部分がどれだけ残るか」という視点です。
スーパーの特売野菜だと、外側の葉が傷んでいて何枚も剥いたり、にんじんの傷んだ部分を切り落としたり、ほうれん草の根元を泥ごと切り捨てたり……ということ、よくありますよね。150円で安く買ったつもりでも、実はその3割くらいは、そのままゴミ箱行きになっていることも珍しくありません。
一方、オイシックスの野菜は、根元まで瑞々しくて、正直「捨てるところがほとんどない」状態で届きます。ここを計算に入れると、見かけ上の価格差は、思っていたより縮まる気がしています。
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肉・魚の価格比較
| 商品 | スーパー | オイシックス | 価格差 |
|---|---|---|---|
| 豚こま切れ肉 (300g) | 400円 | 698円 | 1.7倍 |
| 鶏もも肉 (300g) | 350円 | 598円 | 1.7倍 |
| 牛切り落とし (200g) | 600円 | 998円 | 1.7倍 |
| 生鮭切り身 (2切) | 400円 | 698円 | 1.7倍 |
| えび (200g) | 500円 | 898円 | 1.8倍 |
肉や魚に関しても約1.7倍高いです。ただ、オイシックスの肉類は抗生物質や成長ホルモン剤に厳しく配慮して育てられた契約農家のものだけを扱っていて、魚も産地と鮮度管理の裏付けが取れたものだそうです。安さ最優先のパック肉とは、そもそも原材料の格が違うのかもしれません。
「材料費+プロの技術料」で考えるミールキットの正当価格

例①:名物ビビンバ丼(2人前)
・Kit Oisix:1,598円 / スーパーで材料をバラ購入:約900円(価格差 約1.8倍)
例②:鶏肉のトマト煮込み(2人前)
・Kit Oisix:1,706円 / スーパーで材料をバラ購入:約1,000円(価格差 約1.7倍)
材料そのものの値段だけを見れば、ミールキットは明らかに割高です。ただ、ここには栄養士が考えた献立の中身や、カット野菜の下処理、タレを計量して小分けする手間まで含まれていると思うと、単純な材料費だけでは比べられない部分もあるのかもしれません。
結局、私はこう付き合うことにしました

ここまで、高いと思ったことも、納得できる理由も、正直にお話ししてきました。結局、私が行き着いたのは「毎日フルで頼らない」という、ごく単純な結論です。
- 平日の特に忙しい日だけ、ミールキットを頼る。買い出しと献立を考える手間を、その日だけ丸ごとなくす
- 日持ちする米・調味料・乾物は、素直にスーパーで安く買う
- どうしても安全性にこだわりたい食材(子どもの生鮮品など)だけ、ピンポイントでオイシックスを使う
全部を置き換えようとするから「高い」と感じるだけで、一番しんどい部分だけを任せる、くらいの距離感でいいのだと思います。
こんな人には、向いているかもしれません

ここまで正直に書いてきましたが、それでも私は、こんな人にはオイシックスが合うと思っています。
- 共働きや育児で、夕方の料理時間がどうしても足りない人
- 「今日何作ろう」と毎日ゼロから考えるのが、正直しんどい人
- 子どもに食べさせる食材の安全性は、多少高くても妥協したくない人
逆に、じっくり時間をかけて自分で献立を考えたい人や、とにかく安さを最優先したい人には、あまり向いていないと思います。ただ、いきなり正規の会員になる必要はありません。最後に、あなたが絶対に損をしないための「究極の裏口」をお伝えして締めくくります。
まとめ:オイシックスは高い。でも、使い方次第でした
結論から言うと、オイシックスはスーパーより確実に高いです。送料無料のラインに悩まされたのも、正直な実感でした。
ただ、歩留まりや時間の価値まで含めて考えると、レシートの数字ほど「損している」わけではないのかもしれない、というのが今の私の結論です。だからこそ私は、毎日頼るのではなく、平日の忙しい日だけ、部分的に頼る形に落ち着きました。
高いと感じるかどうかは、結局その人の生活スタイル次第だと思います。気になっているなら、まずは1,980円のお試しセットだけで、実際の質を確かめてみるのが一番早いはずです。
[農林水産省] 食育に関する意識調査:理想の食生活と現状 (「栄養バランスに配慮した食生活」を送る上でのハードルや意識を知るための指標としています。)
[農林水産省] 「食事バランスガイド」:健康的な献立の基本構成 (ミールキットなどを活用して、いかに効率よく必要な栄養を摂取するかを考える基準です。)
[農林水産省] 食品価格動向調査:食材の適正な物価水準 (市場的な物価推移と照らし合わせ、サービスの価格設定が妥当かどうかをプロの目で判断しています。)
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)
和食の世界で25年以上。旬の食材や家庭でできる調理のコツを、やさしく、わかりやすくお届けしています。料理がもっと楽しく、おいしくなるきっかけになれば嬉しいです。
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