「うちの子、ちゃんと栄養とれてるかな…?」そんな風に感じたことはありませんか?
3歳~5歳は心も体もぐんと成長する大切な時期。毎日の食事で必要な栄養素をしっかり補うことが、健やかな成長につながります。
このページでは、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとに、3~5歳の子どもに必要なエネルギー量や栄養素の目安を、わかりやすい表にまとめました。
忙しいパパママでも参考にしやすいように、栄養バランスのヒントも掲載しています。ぜひ、毎日の献立づくりにお役立てください。
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3~5歳の食事摂取基準表
食事摂取基準を作るうえで、性別や年齢ごとに平均的な日本人の体型(身長と体重)を想定しています。
この基準となる体型を「参照体位(さんしょうたいい)」と呼び、日々の健康維持や成長・発育、生活活動に必要な栄養量を考えるときの目安の体型として使われています。
【3~5歳の参照体位】
男児:身長 103.6cm 体重 16.5kg
女児:身長 103.2cm 体重 16.1kg
💡 表の栄養素名をクリックすると、それぞれの栄養素の解説ページに移動します。
| 栄養素 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| エネルギー | 1300 kcal | 1250 kcal |
| たんぱく質 (推奨量) | 25 g | 25 g |
| 脂質 (目標量) | 20-30 % | 20-30 % |
| 飽和脂肪酸 (目安量) | 10 %以下 | 10 %以下 |
| n-6系脂肪酸 (目安量) | 6 g | 6 g |
| n-3系脂肪酸 (目安量) | 1.2 g | 1.0 g |
| 炭水化物 (目安量) | 50-65 % | 50-65 % |
| 食物繊維 (目標量) | 8 g以上 | 8 g以上 |
| ビタミンA (推奨量) | 500 μg | 500 μg |
| ビタミンD (目安量) | 4.5 μg | 4.5 μg |
| ビタミンE (目安量) | 4.0 mg | 4.0 mg |
| ビタミンK (目安量) | 60 μg | 70 μg |
| ビタミンB1 (推奨量) | 0.5 mg | 0.5 mg |
| ビタミンB2 (推奨量) | 0.8 mg | 0.8 mg |
| ビタミンB6 (推奨量) | 0.6 mg | 0.6 mg |
| ビタミンB12 (目安量) | 1.5 μg | 1.5 μg |
| ビタミンC (推奨量) | 40 mg | 40 mg |
| ナイアシン (推奨量) | 8 mg | 7 mg |
| 葉酸 (推奨量) | 100 μg | 100 μg |
| パントテン酸 (目安量) | 4 mg | 4 mg |
| ビオチン (目安量) | 20 μg | 20 μg |
| ナトリウム 食塩相当量(目標量) | 3.5 g未満 | 3.5 g未満 |
| カリウム (目安量) | 1100 mg | 1000 mg |
| カルシウム (推奨量) | 600 mg | 550 mg |
| マグネシウム (推奨量) | 100 mg | 100 mg |
| リン (目安量) | 700 mg | 700 mg |
| 鉄 (推奨量) | 5.0 mg | 5.0 mg |
| 亜鉛 (推奨量) | 4.0 mg | 3.5 mg |
| 銅 (推奨量) | 0.4 mg | 0.3 mg |
| マンガン (目安量) | 2.0 mg | 2.0 mg |
| ヨウ素 (推奨量) | 60 μg | 60 μg |
| セレン (推奨量) | 15 μg | 10 μg |
| クロム (目安量) | – | – |
| モリブデン (推奨量) | 10 μg | 10 μg |
※この表に記載されている基準値には、栄養素の種類に応じて以下の3つの分類があります。
- 推奨量:ほとんどの人が不足しないと考えられる量
- 目安量:科学的根拠が不十分な栄養素における参考量
- 目標量:生活習慣病の予防などを目的として設定された目標範囲
いずれも「日本人の食事摂取基準(2025年版)」に準拠しています。
3~5歳の子供に必要な栄養とは?

3歳から5歳の子どもは、心身ともに大きく成長する大切な時期です。この時期に必要な栄養素をバランスよく摂取することが、健やかな発育の基盤となります。
3歳~5歳の子どもに意識したい栄養素と主な食材【一覧表】
| 栄養素 | 主なはたらき(栄養学的な役割) | 多く含まれる食材例 |
|---|---|---|
| エネルギー | 成長期の活動を支えるエネルギー源として重要 | ごはん、パン、麺類、いも類、果物 |
| たんぱく質 | 体づくりに関わる基本的な栄養素とされています | 肉、魚、卵、大豆製品(豆腐・納豆など) |
| カルシウム | 骨や歯の発育を支える栄養素として知られています | 牛乳、ヨーグルト、小魚、小松菜、チーズ |
| 鉄分 | 成長期に意識して摂りたい栄養素のひとつ | レバー、赤身肉、あさり、ほうれん草 |
| ビタミンD | 食事から摂ることで、カルシウムの吸収に関与します | 鮭、いわし、卵黄、きのこ類 |
| ビタミンC | 栄養バランスを整えるサポート役とされる栄養素 | いちご、みかん、ブロッコリー、ピーマン |
| マグネシウム | 食生活の中で意識して摂取したいミネラルのひとつ | 豆類、ナッツ類、海藻類、全粒穀物 |
| 亜鉛 | 成長や健康維持をサポートするとされる栄養素 | 牛肉、豚肉、牡蠣、かぼちゃの種、納豆 |
※本表は厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」などの公的資料を参考に、栄養素の一般的なはたらきと食品例をまとめたものです。健康効果を保証するものではありません。
補足ポイント:
- 栄養素は「食事摂取基準2025年版」をもとに選定しています。
- 食材は家庭でも取り入れやすい身近なものを中心にしています。
- 「鉄分×ビタミンC」「カルシウム×ビタミンD」のように組み合わせも意識できると効果的です。
食事摂取基準とは?

「食事摂取基準」とは、私たちが毎日どれくらいのエネルギーや栄養素をとれば、健康に暮らせるかを示した目安のことです。
厚生労働省が、国民の健康を守るために作っていて、5年ごとに最新のデータに合わせて見直しが行われています。
こんな目的で作られています
- 健康な体を保つため
- 生活習慣病(高血圧や糖尿病など)を予防するため
- 栄養不足や摂りすぎによる体への悪影響を防ぐため
つまり、食事摂取基準は、毎日の食事の「バランス」を考えるときにとても役立つガイドなんです。
食事摂取基準はこんな場面で使われています
- 自分や家族の健康管理に
- 病院や保健センターなどでの栄養指導に
- 国や市町村が行う健康づくりの計画にも活かされています
厚生労働省の食事摂取基準報告書
身体活動レベルについて

食事摂取基準では、エネルギー必要量を求めるときに「身体活動レベル(PAL)」を考慮します。
身体活動レベルとは、日常生活における運動量や活動量のことを指し、次の3段階に分けられています。
- 身体活動レベル I(低い):ほとんど運動をしない生活
- 身体活動レベル II(普通):日常生活で軽い運動や活動を行う生活
- 身体活動レベル III(高い):仕事や習慣的な運動で身体活動量が多い生活
※なお、0~5ヶ月の赤ちゃんなど、一部の年齢区分では身体活動レベルの設定がありません。その場合は、成長・発育の過程に応じた栄養基準が適用されています。
食事摂取基準表の見方
表に示されている数値は、年齢や性別に応じた1日あたりの目安です。
各栄養素ごとに、次の基準に基づいて設定されています。
- 推奨量:ほとんどの人が不足しないと考えられる量
- 目安量:科学的根拠が不十分な栄養素における参考量
- 目標量:生活習慣病予防などを目的とした望ましい範囲
単位(mg、μg、gなど)にも注意して確認しましょう。
必要に応じて、個別の栄養素ページで詳しい内容も紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。
他の年齢の食事摂取基準もチェック!
年齢によって必要な栄養素やエネルギー量は少しずつ異なります。
ご自身やご家族に合わせた基準を確認したい方は、以下の年齢別ページもあわせてご覧ください。各年齢のページでは、詳しい基準表とポイント解説を掲載しています。
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子どもの食事では、味の濃さに気をつけたいもの。
調味料ごとの**大さじ・小さじの重さ(グラム)**をまとめた一覧表を用意しています。
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