鍋の季節になると、「醤油よりポン酢のほうが塩分は少ないから安心」と思っていませんか?
その通りで、大さじ1で比べるとポン酢の塩分は濃口醤油のおよそ半分なんです。
ただ、鍋では取り皿に注いで、具をつけて、また注ぎ足して…と、使う量が増えていきます。ここに落とし穴があるんですよね。
調理師歴25年の私が、市販のポン酢のラベルと食品成分表で塩分を比べ、取り皿1杯に注ぐポン酢の量を実測しました。減塩のぽん酢も、実際に買って食べています。
【結論】ポン酢の塩分はこう考えればOK
ポン酢の塩分は大さじ1で約1.4g(濃口醤油の約半分)
鍋では取り皿1杯で塩分約3.1g、注ぎ足すと約6.2gになることも
減塩ポン酢なら大さじ1で0.7g(4割減)
ポン酢の塩分比較(大さじ1あたりの食塩相当量)
| 種類 | 大さじ1あたり (食塩相当量) |
|---|---|
| ぽん酢しょうゆ (一般的な市販品) | 約1.4g |
| ミツカン味ぽん | 約1.5g |
| 40%減塩 塩ぬき屋 極ぽん酢 | 0.7g |
| 参考:濃口しょうゆ | 約2.6g |
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ポン酢の塩分は大さじ1で約1.4g|小さじ1・100gあたりも
大さじ1・小さじ1・100gあたりのポン酢の塩分
一般的なぽん酢しょうゆの塩分は、大さじ1で約1.4g、小さじ1なら約0.5gです。
小さじ1は大さじ1の3分の1なので、塩分もおよそ3分の1になります。ドレッシング代わりにちょっとかけるくらいなら、小さじで考えるとイメージしやすいですよ。
| 量 | 食塩相当量 (ぽん酢しょうゆ) |
|---|---|
| 小さじ1(5ml) | 約0.5g |
| 大さじ1(15ml) | 約1.4g |
| 100gあたり | 7.8g |
ひとつ注意してほしいのが、ここに並べた数字は「市販のぽん酢しょうゆの標準的な値」だということです。実際の塩分は商品によって上にも下にもぶれます。

手元のポン酢の数字を知りたいなら、ボトルの裏にある栄養成分表示を見るのがいちばん確実なんですよね。その読み方を次で説明しますね。
ラベルの「食塩相当量」の見方(何mlあたりか何gあたりか)
ラベルを見るときは、食塩相当量の数字より先に「何あたりの数字か」を確認してください。
ポン酢の栄養成分表示は、メーカーによって基準がばらばらです。よく見かけるのは次の3つでしょう。
- 大さじ1(15ml)あたり
- 100mlあたり
- 100gあたり
「大さじ1あたり」なら、書いてある数字がそのまま答えです。たとえば無塩ドットコムの極ぽん酢は大さじ1(15ml)あたりの表示で、食塩相当量は0.7gと書かれています。
「100mlあたり」の場合は、0.15をかけると大さじ1の塩分になります。100mlあたり8.0gなら、8.0×0.15で大さじ1は1.2gという計算です(数字は計算の例です)。
ややこしいのが「100gあたり」の表示なんです。ポン酢は醤油が入っているぶん水より少し重く、大さじ1はおよそ18gあります。100gあたりの数字に0.18をかけると、大さじ1の塩分になります。
ミツカンの味ぽんは100gあたりの表示で、食塩相当量は8.3gです。8.3×0.18で、大さじ1は約1.5gになります。

料理屋の仕込みでは調味料を重さで量るのが基本でした。醤油1合(180ml)は、180gではなく200gを超えるんです。容量と重さがずれるのを、私は現場で体で覚えました。家で大さじを使うなら、「ml表示」のほうが計算はずっと楽ですよ。冷蔵庫のポン酢を1本手に取って、裏を見てみてください。
鍋1回のポン酢の塩分は何g?取り皿の量を実測
取り皿1杯と注ぎ足しで何gになるか(実測・写真)
ふだんの鍋と同じ感覚で取り皿にポン酢を注いで量ると、40gでした。塩分にすると約3.1gで、大さじ1(約1.4g)の2倍以上です。
量るときは、計量スプーンを使わず、ボトルから直接いつもの感覚で注ぎました。器は、鍋のときに取り皿として使っている小鉢です。

| 重さ | 食塩相当量 | |
|---|---|---|
| 取り皿1杯(実測) | 40g | 約3.1g |
| 同じ量をもう1杯注ぎ足すと(計算) | 80g | 約6.2g |
鍋の途中で同じ量をもう1杯足すと、ポン酢だけで約6.2gになる計算です。
ただ、取り皿に注いだポン酢が全部口に入るわけではありません。食べ終わった取り皿の底には、だしで薄まったポン酢が残りますよね。なので、この数字は「多めに見積もった目安」として受け取ってください。私も現場でお客さんの下げた取り皿を何百と洗ってきましたが、最後まで飲み干す方はそう多くなかった印象なんです。
それでも、大さじ1の数字だけを見て「ポン酢は少ない」と考えると、実際の量とは何倍もずれてしまいます。
冷しゃぶ・サラダ・餃子のたれで使ったときのポン酢の塩分
鍋以外の料理では、ポン酢の塩分は1人分で0.5〜2.8g前後に収まることが多いです。鍋の取り皿1杯(約3.1g)より少なめですね。
鍋より少ないのは、取り皿にためずに「かける」使い方が多いからなんですよね。一般的なレシピの分量で計算すると、次のようになります。
| 料理(1人分) | ポン酢の量の目安 | 食塩相当量 |
|---|---|---|
| 冷しゃぶ | 大さじ1〜2 | 約1.4〜2.8g |
| 野菜サラダ | 大さじ1 | 約1.4g |
| 餃子のたれ | 小さじ1〜2 | 約0.5〜0.9g |
冷しゃぶは、豚肉にかけたポン酢が皿の下にたまりやすい料理です。たまった分まで野菜にからめて食べると、大さじ2に近づいていきます。

餃子のたれは、酢やラー油で割るぶんポン酢そのものの量は少なめ。気になるなら、たれ皿を小さくするだけで減らせますよ。
1日の目標量(日本人の食事摂取基準)と比べると

取り皿1杯のポン酢の塩分(約3.1g)は、成人女性の1日の目標量6.5g未満のほぼ半分にあたります。もう1杯注ぎ足せば約6.2gで、ほぼ1日分です。
国の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、食塩相当量の1日の目標量を次のように定めています。
- 成人男性:7.5g未満
- 成人女性:6.5g未満
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 →出典の詳細
ここで思い出してほしいのが、鍋にはポン酢のほかにも塩分があることです。鍋のだしを吸った具材、シメの雑炊やうどんにも塩は入っていますよね。
ポン酢だけで、1日の目標量の半分から、注ぎ足し次第ではほぼ全部に届いてしまう。そう考えると、「ポン酢なら安心」とは言い切れないのがわかると思います。
ただ、鍋をやめる必要はありません。減らす工夫は後の章でまとめて紹介するので、まずは自分の取り皿の量を一度量ってみてください。
ポン酢と醤油の塩分比較|「醤油の半分だから安心」の落とし穴
大さじ1ならポン酢の塩分は醤油の約半分
同じ大さじ1で比べると、ポン酢の塩分は濃口醤油のおよそ半分です。ここは「ポン酢のほうが少ない」で合っています。
半分になる理由は、作り方を見るとわかります。ぽん酢しょうゆは、醤油に柑橘の果汁・酢・だしを合わせた調味料なんですよね。塩分のもとは醤油なので、ほかの材料で割ったぶんだけ薄まります。
| 調味料 | 大さじ1あたりの食塩相当量 |
|---|---|
| ぽん酢しょうゆ | 約1.4g |
| 濃口しょうゆ | 約2.6g |
| 薄口しょうゆ | 約2.9g |
| 減塩しょうゆ(濃口) | 約1.5g |
減塩しょうゆとポン酢は、大さじ1ならほぼ同じ塩分なんです。「減塩」と書いてあっても、ポン酢より少ないとは限りません。
意外に思われるかもしれませんが、色の薄い薄口醤油(関西でよく使う、色を淡く仕上げた醤油)のほうが、濃口より塩分は高めです。色が薄いのは、塩を多めに使って発酵と熟成をおさえ、色が濃くなるのを防いでいるからなんです。

「色が薄い=塩分が少ない」とは限らない。これは料理人でも勘違いしている人がいるところですよ。
使う量で比べると差が縮む(刺身の醤油と鍋のポン酢)
1食で使う量まで考えると、ポン酢と醤油の差は縮みます。食べ方によっては、ポン酢の塩分のほうが多くなる日もあります。
理由はつけ方の違いです。刺身の醤油は、小皿に少し注いで切り身の端にちょんとつけます。一方の鍋のポン酢は、取り皿にためて具をくぐらせますよね。

大さじ1では醤油が約2.6g、ポン酢が約1.4gでポン酢が少ないのに、刺身の醤油(小さじ2で約1.7g)と鍋の取り皿1杯のポン酢(約3.1g)で比べると、ポン酢のほうが多くなります。
会席の現場では、刺身の醤油は小皿にごく少量しか注ぎませんでした。わさびを溶かず、切り身の片側に少しだけつけるのが基本だからです。
同じお客さんでも、鍋になると取り皿にたっぷり注ぐ。「醤油の半分だから」と量が増えれば、半分の効き目は消えてしまうんですよね。
「ポン酢は醤油の半分」という言い方は、あくまで同じ量で比べたときの話です。1回に使う量とセットで考えてみてください。
めんつゆ・ごまだれ・ドレッシングとも比べると
鍋やサラダで使うほかのたれと比べると、大さじ1あたりのポン酢の塩分は中くらいの位置にきます。
鍋ならごまだれ、冷しゃぶならドレッシングと、ポン酢の代わりに使うたれも多いですよね。大さじ1あたりで並べると次のようになります。
| たれ・調味料 | 大さじ1あたりの食塩相当量 |
|---|---|
| めんつゆ (ストレート) | 約0.6g |
| ごまドレッシング | 約0.7g |
| 和風ドレッシング (ノンオイル) | 約1.1g |
| ぽん酢しょうゆ | 約1.4g |
| めんつゆ(3倍濃縮) | 約1.8g |
注意したいのはめんつゆの3倍濃縮です。原液のまま冷しゃぶにかけると、ポン酢より塩分が多くなります。
ごまドレッシングは大さじ1あたりの塩分こそ少なめですが、とろみがあって具にからみやすく、つける量が見た目より多くなりがちです。私は鍋なら、具の味を見て「ポン酢かごまだれか」を決めていました。数字だけで選ぶより、どのたれを何杯使うかで考えるほうが失敗しませんよ。

意外なのは和風のノンオイルドレッシングで、ポン酢とあまり変わりません。「ノンオイル=あっさり=塩分も少ない」とは限らないんですよね。
ポン酢の種類で塩分はどう違う?ラベルで比較
ぽん酢しょうゆ(味付けぽん酢)の塩分
スーパーで「ポン酢」として売られている商品の多くは、ぽん酢しょうゆです。塩分は大さじ1で1.4〜1.5g前後が目安になります。冒頭の表のとおり、成分表の市販品が約1.4g、ミツカンの味ぽんが約1.5gでした。
ぽん酢しょうゆは、柑橘果汁と酢に醤油・だしを合わせ、そのまま使える味に仕上げた調味料です。もともと「ポン酢」は柑橘の搾り汁を指す言葉でした。醤油が入ったものを「ぽん酢しょうゆ」と呼び分けているんですよね。
ラベルを見るときは、数字と一緒に原材料もチェックしてみてください。味ぽんの原材料は、次の順に並んでいます。
しょうゆ(小麦・大豆を含む)(国内製造)、果糖ぶどう糖液糖、かんきつ果汁、醸造酢、食塩/調味料(アミノ酸等)、酸味料、香料
注目したいのは、醤油とは別に「食塩」も入っていることです。原材料は使った量の多い順に書かれるので、塩分の主なもとは醤油、そこに食塩で塩気を整えている作りだとわかります。
調理師の目で見ると、果糖ぶどう糖液糖で甘みを、調味料(アミノ酸等)でうま味を補い、誰が使っても味が決まるように組み立てられています。鍋でも焼き魚でも、かけるだけで味が整うのは、この組み立てのおかげなんです。

原材料の欄で「食塩」が別に入っているかを見ると、塩分がどこから来ているかがわかります。この見方は、あとで紹介する極ぽん酢でも使いますよ。
ゆずぽん酢など柑橘入りのポン酢の塩分
ゆず・すだち・かぼすなど柑橘の名前がついたポン酢でも、塩分はぽん酢しょうゆと大きく変わりません。
果汁が多いぶん醤油が減って、塩分も下がりそうに思えますよね。でも、柑橘の名前は香りの違いを表しているだけで、醤油の割合が少ないという意味ではないんです。
私の手元にある「ゆずとおれんじのぽん酢」(味工房志野)のラベルを見ると、大さじ約1杯(15g)あたり食塩相当量1.2gと書かれていました。

一見すると少なめですが、ここで先ほどの「何gあたりか」を思い出してください。この表示は15gあたりで、この記事の大さじ1=18gとは基準が違います。
| 基準 | 食塩相当量 | |
|---|---|---|
| ラベルの表示 | 15gあたり | 1.2g |
| 大さじ1(18g)に換算 | 1.2÷15×18 | 約1.4g |
18gにそろえると約1.4gで、一般的なぽん酢しょうゆとほぼ同じでした。原材料は醤油(本醸造)が先頭で、食塩は加えられていません。塩分はほぼすべて醤油から来ている計算です。
それでも塩分が変わらないのは、柑橘の果汁が醤油の代わりになるわけではないからなんです。果汁が増えるのは香りと酸味で、塩分を決めるのは醤油の量なんですよね。
減塩ポン酢の塩分はどれくらい減る?
減塩ポン酢なら、一般的なぽん酢しょうゆより塩分を4割ほど減らせます。私が実際に買った無塩ドットコムの「40%減塩 塩ぬき屋 極ぽん酢」は、大さじ1(15ml)あたり食塩相当量0.7gでした。

ラベルの「40%減塩」には小さな※がついています。注を読むと、比べている相手は「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 ぽん酢しょうゆ/市販品」でした。この記事の冒頭の表で、一般的なポン酢の値として使っているのと同じ数字なんです。
| 大さじ1あたりの食塩相当量 | |
|---|---|
| ぽん酢しょうゆ(市販品・成分表) | 約1.4g |
| 40%減塩 塩ぬき屋 極ぽん酢 | 0.7g(ラベル表示) |
表では半分に見えますが、成分表のほうは重さで換算した値で、ラベルは15mlを実際に測った値です。基準が少し違うので、メーカーの表示どおり「4割減」と受け取るのが正確ですね。
減塩の表示を見るときは、「何と比べて減らしたか」を必ず確認してみてください。※の注に書かれていることがほとんどです。比べる相手が自社の通常品なのか成分表なのかで、同じ「○%減」でも意味が変わります。

減塩の調味料に替えるのは、塩分を減らす近道です。ただ、いつもの量を注いでしまえば効果は半減。次の章のコツと組み合わせてこそ、数字がしっかり下がりますよ。
鍋でポン酢の塩分を減らすコツ|我慢せずにおいしく
取り皿を小さくし、「つける」から「かける」へ
いちばん効くのは、取り皿の大きさを変えることです。器が小さくなれば、注ぐポン酢の量も自然と減ります。
先ほどの実測でわかったように、塩分を増やしていたのは「取り皿にためる量」でした。器が大きいと、つい多めに注いでしまいますよね。量を意識するより器を替えるほうが確実なんです。
- 取り皿の代わりに、醤油皿くらいの小皿を使う
- 具をポン酢にくぐらせず、スプーンでひとかけする
- 注ぎ足すときは、ボトルから直接ではなくスプーンで小さじ1ずつ
会席で鍋を出すときも、ポン酢は小さな器に少しだけ注いでお出ししていました。足りなければ追加するほうが、最初にたっぷり注ぐより使う量は少なく済みます。
次の鍋で取り皿を一回り小さい器に替えてみてください。それだけで、注ぎ足しの回数が変わってくるはずです。
柑橘・大根おろし・薬味で酸味と香りを足す

ポン酢を減らしても物足りなく感じないのは、酸味と香りを足したときです。塩味の不足をほかの味で埋めるイメージですね。
酸っぱさや香りが立つと、塩が少なくても味がぼやけにくくなります。私も現場で味が決まらないとき、塩を足す前に、柑橘をひと搾りするか薬味を添えて様子を見ていました。
- 柑橘:ゆず・すだち・かぼすを、ポン酢を注いだあとにひと搾りする
- 大根おろし:水気を軽く切って、取り皿に先に入れておく
- 薬味:刻みねぎ・もみじおろし(唐辛子を混ぜた大根おろし)・七味・ゆずの皮

私のおすすめは、取り皿に大根おろしを先に入れてから、ポン酢を少しだけ注ぐ順番です。おろしがポン酢を吸うので、少ない量でも具にしっかりからみますよ。
塩分を減らした料理が「まずい」と感じる理由と、ほかの対策は減塩がまずい・物足りないのは当然|調理師が教える7つの原因と続けられる対策でくわしく書いています。鍋以外の料理でも使える考え方です。
鍋のだしでポン酢を割る
取り皿に最初からポン酢と鍋のだしを半々で入れてみてください。注ぐ量は同じでも、ポン酢は半分なので塩分も半分になります。
水炊きを出すとき、私はいつもこの割り方でお出ししていました。だしのうま味が加わるので、ポン酢だけより角が取れた味になるんです。具にからむ量は変わらないので、薄いと感じる方はほとんどいませんでした。
| 取り皿の中身 | ポン酢の量 | 食塩相当量 |
|---|---|---|
| ポン酢だけ | 40g | 約3.1g |
| ポン酢20g+鍋のだし20g | 20g | 約1.6g |
注ぎ足すときも同じで、ポン酢だけを足さずに、だしと半々で足すのがコツです。
ただし、これが使えるのは水炊きやしゃぶしゃぶのように、昆布だしなど塩の入っていないだしで炊く鍋です。寄せ鍋のように、だしに醤油や塩で味をつけている鍋では、だしにも塩分があります。この場合は、だしで割るより、先ほどの柑橘や大根おろしで補うほうが向いていますよ。
ここまでの3つは、今あるポン酢のままでできる方法です。
ただ、毎回「量を控えなきゃ」と気にしながら食べるのは、ちょっと疲れますよね。せっかくの鍋の日に、家族の取り皿ばかり見てしまうのはもったいない。
そんなときは、ポン酢そのものを替えるのも手です。私が実際に買った無塩ドットコムの40%減塩 塩ぬき屋 極ぽん酢は、大さじ1で0.7g。いつもと同じ量をかけても、塩分は4割ほど減ります。
食べてみた正直な感想と、合う料理は次の章で書いています。
減塩ポン酢は物足りない?塩ぬき屋 極ぽん酢を食べた正直な感想
ラベルで見る塩分と原材料(調理師の読み解き)
私が実際に買って食べたのは、無塩ドットコムの「40%減塩 塩ぬき屋 極ぽん酢」です。先ほどの章で見たとおり、塩分は大さじ1で0.7g。ここでは、その塩分をどう補っているかを原材料から読み解いていきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | 40%減塩 塩ぬき屋 極ぽん酢 |
| 内容量 | 355ml |
| 食塩相当量 | 大さじ約1杯(15ml)あたり0.7g |
| 原材料 | しょうゆ(小麦・大豆を含む)(国内製造)、醸造酢、砂糖、かつおだし、ゆず果汁、昆布エキス、酵母エキス、魚介エキス、かぼす果汁、温州みかん濃縮果汁 |
| 価格(単品) | 734円(税込) |

調理師の目で見て、気になったポイントは3つあります。
1つ目は、食塩を加えていないことです。
原材料に「食塩」がなく、塩分のもとは醤油だけ。前の章で見た味ぽんは醤油に食塩を足していたので、ここが大きな違いなんですよね。醤油は小豆島の老舗の醤油屋「丸金」のものを使っていると、公式サイトに書かれています。
2つ目は、うま味をだしで補っていることです。
かつおだし・昆布エキス・魚介エキス・酵母エキス(酵母から取り出した、うま味のもと)と、だし系の材料が4つ並んでいます。塩を減らしたぶん、うま味で味の厚みを出そうとしている作りです。調味料(アミノ酸等)は使っていません。
3つ目は、酸味が前に出やすい並びになっていることです。
醸造酢が醤油のすぐ後、2番目に書かれています。そこにゆず・かぼす・温州みかんの3種の果汁が加わる。原材料は多い順に書かれるので、酢と果汁の割合が高いことがわかります。
もうひとつ、ラベルには「保存料は使用しておりません」とあり、開栓後は冷蔵庫(10℃以下)で保存するよう書かれています。355mlは鍋の季節に家族で使えば早めに使い切れる量ですが、たまにしか使わない家庭は、開けた日をボトルにメモしておくと安心ですよ。
塩を減らした調味料は、そのぶん酸味が立ちやすくなります。この並びを見た時点で、「さっぱり系の味だろうな」と見当がつきました。実際に食べてどうだったかは、次で正直に書きますね。
食べてみた感想と合う料理
正直なところ、鍋のつけだれとしては物足りなさを感じました。その代わり、いい肉をさっぱり食べたいときや、餃子のたれには合います。
味は、ふつうのポン酢を少し薄めたような印象です。それなのに、酸味はしっかり効いていました。
これは減塩の調味料によくある感じ方で、理由があるんです。塩には酸っぱさの角を丸くする働きがあります。塩を減らすとその働きが弱まり、だしでうま味を補っていても、酸味のほうが前に出てきます。
鍋は白菜やきのこから水分が出て、取り皿の中身がどんどん薄まる料理ですよね。だから減塩のポン酢だと、後半になるほど物足りなさが目立つんだと思います。
逆に、合ったのは次の2つでした。
- いい牛肉・豚肉をさっぱり食べたいとき:塩気が強すぎないので、肉の脂とうま味を邪魔しません。肉の味を壊さずに、さっぱりと楽しめました
- 餃子のたれ:餃子は餡にすでに味がついているので、たれの塩気は控えめでも成り立ちます

いい肉ほど、たれは脇役に回ったほうが素材が生きます。会席で上等な牛肉を出すときに塩だけで味わってもらうのと、同じ考え方ですね。
使い道は少し選びます。ただ「どの料理に使うか」さえ決めておけば、悪くないポン酢だと感じました。
鍋で使うなら、前の章で紹介した柑橘ひと搾りや大根おろしを組み合わせ、酸味と香りで補ってみてください。
お試しセットの中身・価格・送料
極ぽん酢は単品でも買えます。ただ、減塩の調味料を初めて試すなら、7品がまとめて届くお試しセットのほうが無駄が少ないと私は思います。
先ほど書いたように、減塩の調味料は「合う料理」と「合わない料理」がはっきり分かれます。1本だけ買って合わなかったら、それで終わりですよね。7品あれば、自分の食卓に合うものが見つかる確率は上がります。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 価格 | 3,286円(税込) |
| 送料 | 無料 |
| 中身 | 減塩だしつゆ・食塩不使用ケチャップ・食塩不使用の中華ドレッシング・極ぽん酢・だし醤油・ゼロ梅・七味の7品 |
| 購入条件 | 初めての方限定 |
ぽん酢だけを試したい方は、40%減塩 塩ぬき屋 極ぽん酢(単品・税込734円)から購入できます。
お試しセットのほかの6品
ほかの6品のなかで印象に残ったのは、食塩不使用のケチャップと中華ドレッシングでした。

ケチャップは、ひと口目は甘すぎてびっくりしました。塩が入っていないぶん、トマトと甘みが前に出るんだと思います。不思議なもので、何度か使ううちに慣れて、ふつうに食べられるようになりました。
食塩不使用の中華ドレッシングは、酸味が強めです。そのままたっぷりかけるより、サラダの量に合わせて少しずつ加えると使いやすいですよ。私も調整しながらかけていました。
残りの4品(減塩だしつゆ・だし醤油・ゼロ梅・七味)を含めた7品すべての感想と、口コミは無塩ドットコムの口コミ記事にまとめています。
ポン酢の塩分についてよくある質問
迷いやすい4つの疑問に、短く答えておきますね。
- Q醤油とポン酢、どちらの塩分が高い?
- A
同じ量なら醤油のほうが高く、ポン酢はその約半分です。
大さじ1で比べると、濃口醤油は約2.6g、ぽん酢しょうゆは約1.4gです。ただし先ほどの比較のとおり、鍋のように使う量が増えると差は縮みます。
「どちらが高いか」より「1食で何杯使うか」を見るほうが、実際の塩分に近づきますよ。
- Q子どもにポン酢を使っていい?
- A
料理の味付けとして少量使う分には、多くの家庭で使われている調味料です。量の目安は、かかりつけの医師や栄養士に相談してください。
子どもの塩分の目標量は、年齢ごとに大人より少なく決められています。大人と同じ取り皿に同じ量を注ぐと、子どもには多くなりやすいんですよね。
持病がある場合や、健診で塩分を控えるよう言われている場合は、自己判断せずに医師に相談してください。
- Qポン酢と酢の違いは?
- A
酢は塩分がほとんどない調味料で、ポン酢は醤油が入っているぶん塩分があります。
穀物酢や米酢は、穀物などを発酵させて造る調味料で、塩はほぼ含まれていません。ポン酢(ぽん酢しょうゆ)は、柑橘果汁や酢に醤油とだしを合わせたものです。
同じ「酢」の字がついていても、塩分はまったく別物なんです。酢の物を作るときに、酢の代わりにポン酢を使うと塩分は増えるので気をつけてください。
- Qだしパックの塩分は?
- A
味付きのだしパックは、1袋で1.6〜4.1gの塩分を含む商品もあります。
だしパックには、かつお節や昆布だけの「食塩不使用」タイプと、塩や醤油で味をつけた「味付き」タイプがあります。鍋のだしを味付きのだしパックで取ると、ポン酢とは別にだしからも塩分が入るんですよね。
6商品のラベルを比べた結果は、だしパックの塩分は意外と多い?味付きと食塩不使用をラベルで比べた調理師の選び方にまとめています。
まとめ|ポン酢の塩分は「使う量」で決まる
- ポン酢の塩分は大さじ1で約1.4g。濃口醤油の約半分です
- 鍋では取り皿1杯で塩分約3.1g、注ぎ足すと約6.2gになります
- 減らすなら、器を小さくする・柑橘や大根おろしで香りを足す・鍋のだしで割る、の3つが近道です
- 減塩ポン酢なら大さじ1で0.7gと4割減。肉や餃子のたれなら物足りなさを感じにくいですよ
まずは今夜、冷蔵庫のポン酢のラベルを確かめてみてください。ポン酢ごと替えてみたい方は、極ぽん酢を含む7品をまとめて試せるお試しセット(初めての方限定・税込3,286円・送料無料)から始めるのが手軽です。
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)
和食の世界で25年以上。旬の食材や家庭でできる調理のコツを、やさしく、わかりやすくお届けしています。料理がもっと楽しく、おいしくなるきっかけになれば嬉しいです。
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