だしパックの塩分は意外と多い?味付きと食塩不使用をラベルで比べた調理師の選び方

だしパックを鍋で煮出している写真。だしパックの塩分、味付きは1袋4.1gも TOP

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「だしパックなら、塩分はほとんど入っていないはず」。そう思って、減塩中のお味噌汁に使っていませんか?

調理師歴25年の私が手元のだしパックと各社の公式表示を比べたところ、味付きのだしパックには1袋で食塩相当量4.1gのものがありました。食塩不使用のだしパック(0.25g)の16倍なんです。

この記事では、手元のだしパックがどちらのタイプかをラベルで見分ける方法と、味噌汁1杯の塩分の考え方をお伝えします。

【先に結論】
味付きのだしパックには1袋に約0.5〜4.1gの塩分が入っている
食塩不使用でも0gにはならない(昆布や魚に元から含まれるナトリウムの分)
味噌汁1杯の塩分は、だしよりも味噌の量で決まる

だしパック6種類の塩分比較(1袋あたり)

商品タイプ1袋の重さ食塩相当量原材料
やまや
黄金ブレンド うまだし
味付き8g4.1g(推定値)食塩
砂糖
粉末醤油
調味料(アミノ酸等)
久世福商店
風味豊かな万能だし
味付き8g1.6g
(推定値)
食塩
粉末醤油
発酵調味料
砂糖など
久世福商店
【減塩】風味豊かな万能だし
減塩8g1.0g
(推定値)
食塩
粉末醤油
発酵調味料
砂糖など
減塩茅乃舎だし減塩8g0.49g発酵調味料
酵母エキス
(食塩の表示なし)
カネジョウ
かつお昆布だしパック
食塩不使用7g0.12gなし
(かつお節・昆布のみ)
無塩ドットコム
塩ぬき屋
極み天然だし
食塩不使用10g0.25g※なし
(魚介・昆布・しいたけのみ)
※無塩ドットコムは「だし汁ではなく、1袋を食した数値」と表示されています。
出典:各社公式サイトの商品ページ(2026年10月18日確認)

減塩中なら、だしパックを食塩不使用に替えるだけで、1袋あたり1g以上、多いものでは3g以上減らせることもあるんですよね。

だしパックの塩分は「味付き」か「素材だけ」かで大きく違う

だしパックの塩分は商品によって10倍以上の差があります。分かれ目は袋の中に味付けの調味料が入っているかどうかなんです。

会席や仕出しの現場ではだしを引くときに塩を入れません。味はあとから醤油や塩で決めるのが基本です。ところが市販のだしパックには、「だし」と「味付け」が最初から1袋に入っているものがあります。ここを知らないまま使うと、減塩のつもりが塩を足していた、ということが起こるんですよね。

「だしパックの塩分は0.1〜0.3g」は素材だけのパックの数字

ネットでよく見かける「1袋0.1〜0.3g」は、食塩不使用のだしパックに近い数字です。味付きのだしパックには当てはまりません。

だしパック6商品の1袋あたりの食塩相当量。うまだし4.1g、久世福万能だし1.6g、減塩タイプ1.0g、減塩茅乃舎だし0.49g、無塩ドットコム0.25g、カネジョウ0.12g
味付きのだしパックは、ネットでよく見る「0.1〜0.3g」を大きく超えます

「だしパック 塩分」で検索すると、AIの回答などで「味付きでも0.1〜0.3g程度」と出てくることがあります。ところが、公式に表示されている数字は次のとおりでした。

  • やまや 黄金ブレンド うまだし(味付き):1包8gで4.1g
  • 久世福商店 風味豊かな万能だし(味付き):1袋8gで1.6g
  • 久世福商店【減塩】風味豊かな万能だし:1袋8gで1.0g
  • 食塩不使用のだしパック:1袋0.12〜0.25g
調理師
調理師

減塩タイプでさえ1.0gあり、多いものは4gを超えます。味付きのだしパックが0.3g以下に収まることは、まずありません。

原材料の「風味原料」の後ろを見れば見分けられる

だしパックの原材料名の見分け方。素材だけのものは、かつお節・昆布などで終わる。味付きのものは、素材の後ろに食塩・砂糖・粉末醤油・調味料(アミノ酸等)が続く
素材の後ろに食塩・醤油・調味料が続いていたら、味付きのだしパックです

手元のだしパックが味付きかどうかは、原材料名の並びを見れば1分で分かります。原材料名は使っている量が多い順に並んでいて、素材だけのだしパックは、かつお節・昆布・煮干しなどで終わります。味付きのものは、その後ろに「食塩」「粉末醤油」「砂糖」「発酵調味料」「調味料(アミノ酸等)」などが続くんです。

もっと分かりやすいのが、私の手元にあった「やまや 黄金ブレンド うまだし」です。原材料名の先頭が、かつお節ではなく「食塩」になっています。原材料は多い順に並ぶので、この商品は袋の中でいちばん多いのが塩ということです。食塩相当量は1包8gで4.1gで、袋の重さの半分以上が塩の計算になります(4.1÷8=約51%)。

やまや うまだしのラベル。原材料の先頭が食塩、食塩相当量は1包8gで4.1g
原材料の先頭に「食塩」。風味原料より塩が多いことが分かります

「食塩」の文字がなくても塩分は入っている

注意したいのは原材料に「食塩」と書かれていないのに、塩分がしっかり入っている商品があることです。

減塩茅乃舎だしの原材料を見ると、風味原料のあとは「でん粉分解物、酵母エキス、発酵調味料」で、食塩の文字はありません。それでも食塩相当量は1袋8gで0.49gと表示されています。

理由は発酵調味料や酵母エキスにも塩分が含まれるからです。発酵調味料の多くは、製造の途中で塩が加えられています。また、食塩相当量はナトリウム全体の量から計算するので、うま味調味料(グルタミン酸ナトリウム)などに含まれるナトリウムも数字に入るんです。

もうひとつ見落としやすいのが「減塩」の意味です。減塩は「その会社の通常品と比べて減らした」という表示で、塩分が少ないという意味ではありません。久世福商店の減塩タイプは通常品より38%少ないものの、1袋1.0gあります。食塩不使用のだしパックと比べると、4倍以上なんですよね。

重さが違うときは「10gあたり」にそろえて比べる

だしパックは1袋の重さが7g・8g・10gとばらばらなので、そのまま数字を並べると見誤ります。比べるときは、10gあたりにそろえると公平です。

冒頭の比較表の6商品を10gあたりに直すと、こうなります。

商品1袋の表示10gあたり
やまや
黄金ブレンド うまだし
8gで4.1g約5.1g
久世福商店
風味豊かな万能だし
8gで1.6g2.0g
久世福商店【減塩】
風味豊かな万能だし
8gで1.0g1.25g
減塩茅乃舎だし8gで0.49g約0.61g
無塩ドットコム
極み天然だし
10gで0.25g0.25g
カネジョウ
かつお昆布だしパック
7gで0.12g約0.17g

計算は「表示の食塩相当量 ÷ 1袋の重さ × 10」だけです。味付きと食塩不使用では、同じ重さでも最大30倍の差があります。いちばん多いうまだし(約5.1g)÷ いちばん少ないカネジョウ(約0.17g)= 約30倍です。無塩ドットコム(0.25g)と比べると約20倍になります。

ただし、食塩不使用のだしパックどうしの差は0.1g前後とわずかです。食塩不使用なのに0gにならない理由は、次の章で説明しますね。


食塩不使用でも0gにならない理由

食塩不使用のだしパックでも、食塩相当量は0gになりません。昆布や魚などの素材そのものに、もともとナトリウムが含まれているからです。

「食塩不使用なのに0.25gって、どういうこと?」と思った方もいるかもしれませんね。無塩ドットコムの商品ページにも「食塩不使用ですが、素材本来のナトリウム分は含みます」とはっきり書かれています。ここでは、その数字の正体と、ラベルの読み方を整理します。

昆布や煮干しには、もともとナトリウムが含まれている

無塩ドットコムの鰹粉と昆布粉の100gあたりの食塩相当量。鰹粉1.2g、昆布粉6.5gで、昆布粉は約5倍
同じ食塩不使用でも、昆布粉は鰹粉の5倍以上の塩分を含みます

食塩不使用のだしパックの塩分は昆布や煮干しなど海の素材から来ています。中でも多いのが昆布です。

分かりやすいのが無塩ドットコムが売っている粉末だしの数字です。同じ店の、どちらも食塩不使用の商品なんですが、100gあたりの食塩相当量にははっきり差があります。

  • 鰹粉:1.2g
  • 昆布粉:6.5g
調理師
調理師

昆布は鰹の5倍以上です。昆布は海水の中で育つので、ナトリウムを多く含むんですよね。煮干しも、作るときに塩水で煮る製法が多いので、かつお節より塩分が出やすい素材です。

他社の食塩不使用のだしパックを見ても、同じ傾向が出ています。昆布を使わず、かつお節だけで作ったキッチン大友の「ほんがれ」は、1袋8gで0.1g(推定値)です。無塩ドットコムの極み天然だしは、とびうお(あご)・いわし・かつお・昆布・しいたけなどを合わせているので、1袋10gで0.25gになります。素材の種類が増えるほど、天然のナトリウムも少しずつ増えるわけです。

「1袋を食べた数値」と「だし汁の数値」は別もの

だしパックの食塩相当量を見るときは、その数字が「何あたり」なのかを必ず確かめてください。同じ商品でも、基準が違うと数字が変わります。

無塩ドットコムの極み天然だしの栄養成分表示には、「1袋(10g)当たり(だし汁ではなく、1袋を食した数値です)」と書かれています。つまり0.25gは、袋の中身を丸ごと食べた場合の数字です。

実際にはだしパックは煮出したら取り出します。素材のナトリウムがすべてだし汁に溶け出すわけではないので、お椀に入る量はこの数字より少なくなります。どのくらい少なくなるかは煮出す時間や水の量で変わるので、ここでは数字を出さないでおきますね。

一方で、だし汁100mlあたりで表示している商品もあります。表示の基準が会社ごとにそろっていないので、食塩不使用どうしの0.1g前後の差は気にしなくて大丈夫です。比べて意味があるのは、前の章で見た「味付き」と「食塩不使用」の差のほうなんです。

食塩不使用どうしなら「素材の組み合わせ」で選ぶ

食塩不使用のだしパックを選ぶなら、塩分の数字より、何の素材を組み合わせているかを見てください。そこで味の厚みが決まるからです。

和食のうま味には、代表的な成分が3つあります。

  • グルタミン酸(昆布に多い)
  • イノシン酸(かつお節・煮干し・あごなどの魚に多い)
  • グアニル酸(干ししいたけに多い)
調理師
調理師

この3つは組み合わせるとうま味が強く感じられます(うま味の相乗効果と言います)。私も現場で合わせだしを引くとき、昆布とかつお節を必ず一緒に使ってきました。塩を入れられない減塩の料理ほど、この組み合わせが効いてくるんですよね。

この見方で選ぶと、かつお節だけのだしパックは香りがすっきりしていて、お吸い物向きです。昆布・魚・しいたけをそろえたものは、塩がなくても味がぼやけにくく、毎日の味噌汁や煮物に向いています。無塩ドットコムの極み天然だしは後者のタイプで、3つのうま味成分がそろう原材料になっています。

塩分は0.1g程度多くなりますが、そのぶん味の土台がしっかりする、と考えると選びやすいと思いますよ。


味噌汁1杯の塩分は?だしの分と味噌の分に分けて考える

味噌汁1杯の塩分は一般的な量で作ると約1.5g以上です。そのほとんどは味噌から来ています。

毎日飲んでいると「1日2杯って多いのかな」と気になりますよね。ここでは、1杯の塩分を「だしの分」と「味噌の分」に分けて計算してみます。分けてみると、どこを見直せばいいかがはっきりします。

味噌汁の塩分のほとんどは味噌から来ている

味噌汁1杯の塩分の内訳。食塩不使用のだしは味噌1.5g+だし0.13gで約1.6g、味付きのだしは味噌1.5g+だし0.8gで約2.3g
味噌汁1杯の塩分の大部分は味噌。味付きのだしだと、さらに0.7g増えます

結論から言うと食塩不使用のだしなら、味噌汁1杯の塩分の9割以上は味噌の分です。

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年によると、一般的な米みそ(淡色辛みそ)の食塩相当量は100gあたり12.4gです。味噌汁1杯(だし150ml)に使う味噌の量で計算すると、こうなります。

1杯に使う味噌の量味噌の塩分
小さじ2(約12g)約1.5g
大さじ1(約18g)約2.2g

ここに、だしの分が加わります。だしパック1袋で2杯分を作った場合で計算してみますね。

だしの種類だしの分(1杯)味噌小さじ2と
合わせた1杯の塩分
食塩不使用
(無塩ドットコム 極み天然だし)
0.13g以下※約1.6g
味付き
(久世福商店 風味豊かな万能だし)
0.8g約2.3g
※1袋を食べた数値(0.25g)の半分です。前の章のとおり、実際にだし汁に出る分はこれより少なくなります。

出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(文部科学省)、各社の栄養成分表示。URLは記事末尾にまとめています。

食塩不使用のだしなら、だしの分はほとんど気にしなくていい数字です。味噌の量を小さじ1杯(約6g)変えるだけで、だし1袋分の塩分よりずっと大きく変わります。なお、赤みそはこれよりやや多く、白みそのような甘みそは少なめです。

味付きのだしに味噌を溶くと「二重の味付け」になる

味付きのだしパックで味噌汁を作るなら、味噌をいつもより減らしてください。だしの段階で、すでに塩と醤油の味が付いているからです。

上の表で、味付きだしの1杯は約2.3gでした。食塩不使用より0.7gほど多く、その分はまるごと「だしに入っていた塩」です。味付きのだしは、本来そのまま吸い物やうどんのつゆになるように作られています。そこに普段どおり味噌を溶くと、味付けを2回していることになるんですよね。

うまだしの袋の裏を見ると「醤油などで下味がついています」と書かれていて、味噌汁の作り方には「水700mlに1包(味噌は少なめに)」とあります。味付きのだしに味噌を足すと塩分が重なることは、メーカー自身も分かって書いているんですよね。

いま使っている味付きのだしパックを使い切るまでは、味噌を3分の2くらいに減らしてみてください。それでちょうどいい味なら、だしの塩気で味噌を補っていたということです。

毎日飲むなら「味噌の量」と「汁の量」を見直す

味噌汁を毎日飲むなら、見直す場所は2つです。味噌の量と、お椀に入る汁の量です。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、1日の食塩相当量の目標量は、成人男性が7.5g未満、女性が6.5g未満とされています。味噌小さじ2の味噌汁を1日2杯飲むと約3gで、女性の目標量のほぼ半分です。量を把握しておけば、ほかの食事と合わせて調整しやすくなりますよ。

具体的には、次の3つが手軽です。

  • 味噌は目分量にせず、計量スプーンで計る
  • 具を増やして、汁の量を減らす(具だくさんにすると1杯の汁が少なくて済む)
  • お椀をひと回り小さいものにする

目分量だと日によって1杯で0.5g以上ぶれることも珍しくありません。

調理師
調理師

ただ、味噌を減らすと、どうしても「物足りない」と感じやすくなります。そこを補うのが、だしのうま味と香りです。次の章で、食塩不使用のだしでも物足りなくしないコツを紹介しますね。

持病があって塩分の量を指示されている方は、かかりつけの医師や管理栄養士の指示を優先してください。


食塩不使用のだしで物足りなくしないコツ

食塩不使用のだしで物足りなさを感じたら、塩を足す前に「だしの濃さ」と「香り」を足してください。うま味と香りがしっかりあれば、塩分が少なくても味がぼやけにくくなります。

食塩不使用のだしに替えたら、なんだか味が薄い。そんな経験、ありませんか? これはだしの量や引き方が、味付きのだしパックと同じままになっているのが原因のことが多いんです。ここでは、調理の手順で補えるコツを4つ紹介します。

だしパックは水から入れて、水の量を少し控える

まず見直したいのが、煮出し方です。食塩不使用のだしパックは、水から入れてじっくり煮出すと、うま味がよく出ます。

味付きのだしパックは、だしが薄くても塩と調味料で味が決まります。食塩不使用はそうはいかないので、素材のうま味をしっかり引き出す必要があるんですよね。基本の流れはこうです。

  • 水からだしパックを入れて、中火にかける
  • 沸騰したら弱火にして、袋の表示どおりの時間煮出す
  • 取り出すときは、袋をぎゅっと絞らない(雑味が出やすい)

物足りないときは、1袋に対する水の量を表示より1〜2割減らしてみてください。だしが濃くなる分、同じ味噌の量でも味がはっきりします。

味噌は火を止めてから溶き、煮立てない

次に効くのが、味噌の入れ方です。味噌は火を止めてから溶き入れ、そのあとは煮立てないでください。

味噌の香りはぐらぐら煮ると飛んでしまいます。香りがしっかり残っていると、少ない味噌でも満足しやすいんです。現場では「味噌汁は煮えばな(沸騰しかけた瞬間)で出す」と言われるほど、味噌の香りを大事にします。

温め直すときも同じで、沸騰させずに湯気が立つくらいで止めてください。前の章で味噌の量を減らした方ほど、この差がはっきり出ますよ。

仕上げに鰹粉や昆布粉をひとつまみ足す

それでも物足りないときは、仕上げに鰹粉(かつお節を粉にしたもの)や昆布粉をひとつまみ加えます。料理の世界で「追いがつお」と呼ばれる、香りを足す方法です。

煮出しただしは、時間がたつと香りが弱くなります。食べる直前に粉末を加えると、立ちのぼる香りでぐっと満足感が出るんです。無塩ドットコムの鰹粉と昆布粉は、どちらも食塩不使用で、小さじ1あたりの塩分はこうなっています。

粉末だし小さじ1の重さ食塩相当量向いている使い方
鰹粉5g0.06g香りを足したいとき
昆布粉3g0.2gうま味の厚みを足したいとき

鰹粉は塩分がほぼ0なので、気にせず使えます。昆布粉は鰹粉より塩分が多めなので、ひとつまみ程度から試すのがおすすめですね。

無塩ドットコムの鰹粉を見る
無塩ドットコムの昆布粉を見る

香り・酸味・油で「塩以外の味」を足す

最後は、塩以外の味で補う方法です。薬味の香りや、少しの酸味・油分があると、舌は塩気の少なさを感じにくくなります。

味噌汁なら、次のような足し方が手軽です。

  • ねぎ・みょうが・しょうが・ゆずの皮などの薬味をのせる
  • ごま油を数滴たらす
  • 七味唐辛子や粉山椒をふる

私の経験上、減塩の料理で一番失敗しやすいのは、塩を減らしただけで終わってしまうことです。減らした分を、うま味や香りで埋めてあげると続けやすくなります。

減塩の料理が物足りなく感じる原因と対策は、別の記事で7つにまとめています。味噌汁以外の料理も含めて見直したい方は、あわせて読んでみてください。


無塩ドットコムの食塩不使用だし

食塩不使用のだしパックを1つ選ぶなら、無塩ドットコムの「塩ぬき屋 極み天然だし」が候補になります。塩分の低さで一番というわけではありません。それでも、素材の組み合わせと添加物の少なさで選ぶなら、このだしが当てはまります。

ここまで読んで「じゃあ、どれを買えばいいの?」と思った方もいるかもしれませんね。この章では、極み天然だしの中身を原材料と公式情報から読み解いて、価格と送料も正直にお伝えします。

極み天然だしは「素材7種・食塩も酵母エキスも不使用」

極み天然だしの一番の特徴は、塩を使わずにうま味を重ねる組み立てになっていることです。

商品ページによると、九州産のあご(とびうお)を中心に、いわし・うるめ・かつお・昆布・干ししいたけまで、すべて国産の素材を使っています。「食塩不使用でも0gにならない理由」の章で紹介した3つのうま味成分(昆布のグルタミン酸、魚のイノシン酸、しいたけのグアニル酸)が、原材料だけでそろう配合なんです。

もうひとつ、原材料を見て私が注目したのは、酵母エキスも使っていない点です。

商品食塩酵母エキス
発酵調味料
久世福商店
風味豊かな万能だし
ありあり
減塩茅乃舎だし表示なしあり
無塩ドットコム
極み天然だし
なしなし

酵母エキスは、だしのうま味を手軽に補う原料としてよく使われます。それを使わずに素材だけで組み立てているので、だしの味は素材の量と配合で決まります。

価格は10g×20袋で税込1,819円、1袋あたり約91円です。食塩不使用のだしパックの中では中くらいの価格で、カネジョウのかつお昆布だしパック(1袋約86円)とほぼ同じくらいです。かつお節だけのキッチン大友「ほんがれ」(1袋約162円)よりは手に取りやすい値段ですね。

こんな方に向いています。

  • 味付きのだしパックから、食塩不使用に替えたい方
  • 塩なしでも味がぼやけない、うま味の厚いだしがほしい方
  • 酵母エキスなども入っていない、素材だけのだしを選びたい方

送料は「まとめ買い」で考える

先にお伝えしておくと、極み天然だしを1袋だけ買うと送料のほうが割高になります。無塩ドットコムの送料は購入金額で次のように変わります。

購入金額(税別)送料
3,150円未満895円
3,150円以上695円
5,490円以上無料

※沖縄県は1,200〜1,600円、離島は800〜1,200円です(購入金額によって変わります)。

極み天然だし1袋(税込1,819円)だけだと、送料込みで2,714円になります。毎日の味噌汁に使うなら、2パック(税別3,368円)で送料を695円に下げるか、鰹粉・昆布粉や減塩調味料と合わせて5,490円以上にすると送料が無料になります。

1パック20袋入りなので、1日1袋使っても約3週間分です。2〜3パックまとめて買っておくと、送料の負担を抑えやすいですよ。

鰹粉・昆布粉の使い分け

だしパックと一緒に買うなら、鰹粉と昆布粉が便利です。前の章で紹介したとおり、仕上げにひとつまみ足すだけで香りとうま味を補えます。

商品価格(税込)食塩相当量使いどころ
鰹粉(100g)756円小さじ1(5g)0.06g味噌汁
お浸し
冷奴の香り足し
昆布粉(90g)1,025円小さじ1(3g)0.2g煮物
炊き込みご飯のうま味足し

毎日の味噌汁なら、極み天然だしで引いて、仕上げに鰹粉をひとつまみ足す組み合わせが使いやすいと思います。昆布粉は、煮物や炊き込みご飯でうま味を足したいときに少しずつ使ってみてください。

無塩ドットコムの鰹粉を見る
無塩ドットコムの昆布粉を見る

だし以外の調味料も減らしたい方へ

だしを替えたら、次は醤油などの調味料も見直したい。そんな方には、無塩ドットコムのお試しセットが向いています。

ひとつ注意してほしいのは、お試しセットには食塩不使用のだしは入っていないことです。私も実際にお試しセットを購入して確認しました。入っているのは醤油などの減塩調味料なので、だしパックは別に買う必要があります。

お試しセットの7品は、私が1つずつ実際に使ってみて、味や使いどころを口コミ記事にまとめています。どれが料理に使いやすいか先に知りたい方は、こちらを参考にしてみてください。


よくある質問

最後に、だしパックの塩分についてよく聞かれる質問に答えておきます。気になるところだけ読んでみてください。

Q
だしパックは離乳食に使っても大丈夫?
A

離乳食に使うなら、食塩不使用のだしパックを選んでください。味付きのだしパックは、大人の料理用に塩や醤油で味が付いています。

1章で見たとおり、味付きのだしパックには1袋に1.0〜4.1gの塩分が入っているものがあります。赤ちゃんの料理には、だしの段階で塩が入っていないものが向いているんですね。食塩不使用のものでも、原材料に素材以外のものが入っていないか、袋の裏を確かめてから使うと安心です。

離乳食の味付けや進め方は、月齢や体調によって変わります。具体的な量は、かかりつけの小児科医や地域の保健師さんに相談してください。

Q
顆粒だしとだしパックは、どちらが塩分が少ない?
A

一般的な顆粒だし(和風だしの素)は、食塩不使用のだしパックより塩分がずっと多くなります。顆粒だしには、多くの場合、食塩やうま味調味料が入っているからです。

日本食品標準成分表(八訂)をもとにした福岡県の資料では、和風だしの素は小さじ1(3g)で食塩相当量1.2gです。食塩不使用のだしパックは1袋0.12〜0.25gなので、約5〜10倍の差があります。

手軽さで顆粒だしを使っている方は、食塩不使用のだしパックに替えるだけで、だしの分の塩分を大きく減らせますよ。

Q
白だしとだしパックの違いは?
A

白だしは「だし+塩+薄口醤油など」で味が完成している調味料です。食塩不使用のだしパックとは、そもそも役割が違います。

私が4商品のラベルで計算したところ、白だしでお吸い物を1杯作ると塩分は約1.4〜1.6gでした。食塩不使用のだしパックでだしを引き、自分で味を付ければ、塩の量を自分で決められます。

白だしの塩分や添加物については、別の記事で詳しく比べています。▶白だしは体に悪い?添加物と塩分を調理師がラベルで確かめた結論

Q
だしパックの中身は食べても大丈夫?
A

食塩不使用のだしパックの中身は、かつお節や煮干し、昆布などの素材そのものです。食べること自体は問題ありません。ただし、2章で説明したとおり、無塩ドットコムの0.25gは「1袋を食べた数値」です。中身を食べると、だし汁だけのときより塩分は増えます。

Q
味付きのだしパックは、もう使わないほうがいい?
A

使い分ければ大丈夫です。味付きのだしパックは、1袋で味が決まる便利な調味料なので、使い方次第で十分役に立ちます。

気をつけたいのは、味付きのだしパックに味噌や醤油をいつもどおり足すことです。3章で見たように、これは二重の味付けになります。うどんのつゆやお吸い物など、そのまま味が決まる料理は味付き、味噌汁や煮物など自分で味を付ける料理は食塩不使用、と分けると無駄なく使えますよ。


まとめ

だしパックの塩分は「味付き」か「食塩不使用」かで大きく変わります。

  • 味付きのだしパックは1袋0.5〜4.1g、食塩不使用は0.1〜0.25g
  • 食塩不使用でも、素材のナトリウムがあるので0gにはならない
  • 味噌汁1杯の塩分は、だしより味噌の量で決まる

まずは手元の袋を裏返して、原材料の「風味原料」の後ろを見てみてください。

調理師プロフィール画像
この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)
和食の世界で25年以上。旬の食材や家庭でできる調理のコツを、やさしく、わかりやすくお届けしています。料理がもっと楽しく、おいしくなるきっかけになれば嬉しいです。
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