自然薯(じねんじょ)の英語・漢字・旬・栄養|保存や食べ方も徹底解説

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自然薯
 

自然薯の英語・漢字表記と発音

漢字表記:自然薯(じねんじょ)
→「自然に生える薯(いも)」という意味で、古くから山野に自生する貴重な山芋のことを指します。

英語表記
一般的には以下のように訳されます:

英語表記読み方(発音記号)意味・補足
Japanese yam/dʒəˈpænɪs jæm/最も一般的な訳。長芋や山芋の総称としても使われます。
wild yam/waɪld jæm/「野生のヤムイモ」という意味で自然薯を指すことがあります。
Dioscorea japonica/ˌdaɪəˈskɔːriə dʒəˈpɒnɪkə/学名。専門的な文脈や文献で使用されます。

おすすめの表現
英語圏で自然薯を紹介する際は、
「Japanese yam (wild variety)」
「Japanese wild yam root」 とすると、伝わりやすくなります。

 

自然薯の旬~おいしい時期と出回りカレンダー~

じねんじょ

▶ 季節ごとの野菜・魚介を一覧でチェックする【年間カレンダー】

自然薯(じねんじょ)の旬は、**晩秋から冬(11月〜1月ごろ)**です。
とくに寒さが増す時期になると、粘りが強く、風味が濃くなるため、すりおろして食べると独特の香りとコクを楽しめます。

自然薯は秋に葉が枯れ、地中の養分をたっぷり蓄えたタイミングで収穫されます。
そのため、寒さが本格化する直前の「晩秋〜初冬」がまさに食べごろ。

地域によっては2月ごろまで出回ることもありますが、一番おいしいのは年末年始ごろです。

 

自然薯とは~解説

自然薯(じねんじょ)は、ヤマノイモ科ヤマノイモ属に分類される日本原産のつる性植物で、**「山芋の原種」**ともいわれる存在です。
その名の通り、山野に自然に自生していたことから「自然薯」と呼ばれるようになりました。

現在では栽培も盛んに行われており、主に秋から冬にかけてが旬。とろろや和え物、鍋料理など、さまざまな料理で親しまれています。


▶ 味わいと特徴

  • 長芋や大和芋と比べて、粘りが非常に強く濃厚
  • すりおろすと、香り豊かで土のような野趣あふれる風味が楽しめる
  • アクが強いため、すりおろすと時間とともに変色することがあります(酵素反応によるもの)

▶ 栄養の特徴

自然薯には、以下のような栄養素がバランスよく含まれています

  • 糖質(でんぷん):主なエネルギー源
  • たんぱく質・食物繊維:少量ながら含有
  • ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、マグネシウムなどのビタミン・ミネラル類
  • すりおろすことで粘りを出す働きを持つ成分として、**ムチンやアミラーゼ(酵素)**なども含まれます

※あくまで自然の食品であり、体への作用は人によって異なります。健康効果を目的とした摂取については、医師や専門家の判断を優先してください。

 

自然薯の保存方法|冷蔵・冷凍・すりおろしのコツ

自然薯は水分が多くデリケートな食材です。乾燥やカビに注意しながら、適切に保存することが大切です。

■ 冷蔵保存(短期保存向け)

土付きのまま新聞紙に包み、冷蔵庫の野菜室で保存
直射日光・乾燥を避け、風通しのよい冷暗所でも可
カットした場合は、切り口にラップをして密閉容器に入れる
保存期間の目安:1〜2週間
※洗ってしまうと劣化が早まるため、使う直前に洗うのがベストです。

■ 冷凍保存(長期保存向け)

自然薯は冷凍可能ですが、冷凍前に下処理をしておくと便利です。
皮をむいてすりおろし、ラップで小分けにして冷凍
または、製氷皿でキューブ状に冷凍して保存袋へ移すと便利
凍ったまま味噌汁や炒め物に加えられます
保存期間の目安:1ヶ月程度
※冷凍すると若干風味は落ちますが、粘りは残るので加熱調理向きです。

■ 加工保存(すりおろし・焼き加工)

すりおろして冷凍しておけば、とろろごはん・お好み焼き・汁物にすぐ使えて便利
軽く焼いて冷凍保存すれば、おやき風・揚げ団子にもアレンジ可能

💡ポイント
自然薯は空気や水分で変色しやすいため、使わない分は早めに密閉・小分けが安心です。

 

自然薯とよく合う食材・食べ合わせ

  • だし(かつおだし・昆布だし)
    → とろろ汁に欠かせない存在。自然薯の風味を引き立てる。
  • 卵(生卵・卵黄)
    → とろろに加えるとまろやかに。タンパク質の補完にも。
  • ごはん(麦飯・白米)
    → 王道の組み合わせ。すりおろした自然薯をかけて「とろろごはん」に。
  • そば・うどん→ 自然薯をとろろにして麺類にかけると、つるりとしたのどごしと一体感が出る。
  • まぐろ(刺身)
    → 自然薯の粘りとマグロの赤身が好相性。山かけとしても定番。
  • のり・青のり
    → 香りづけ・風味アップに。トッピングとして添えると味に深みが出る。
  • 味噌・醤油
    → 自然薯の甘味と塩味がよく合う。味噌汁やとろろ鍋の味付けにも。
  • 鶏ひき肉・豚肉
    → すりおろした自然薯を加えるとふんわり食感に。つくねやハンバーグのつなぎにも◎
  • 山芋(長芋・大和芋)
    → 食べ比べやミックスに。自然薯の粘りが最も強いためアクセントに最適。
 

自然薯の栄養素(食品成分表

可食部100g当たり

じねんじょ(生)

栄養素単位
廃棄率20%
エネルギー118
水分68.8g
タンパク質2.8g
脂質0.7g
食物繊維(総量)2.0g
炭水化物26.7g
ナトリウム6
カリウム550
カルシウム10
マグネシウム21
リン31
0.8
亜鉛0.7
0.21
マンガン0.12
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン1
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)4.1
ビタミンK
ビタミンB10.11
ビタミンB20.04
ナイアシン0.6
ビタミンB60.18
ビタミンB12
葉酸29
パントテン酸0.67
ビオチン2.4
ビタミンC15
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

▶ 栄養の全体像を知りたい方はこちら
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→ たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルなど、健康に必要な栄養素35種類を、分類ごとにわかりやすく解説しています。

▶ 摂取量の目安を知りたい方はこちら
【2025年度版】日本人の食事摂取基準一覧(年齢別の摂取量)
→ 厚生労働省の最新版をもとに、年齢・性別ごとの1日の推奨摂取量を一覧表にまとめています。

 

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