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ビタミンB12とは?その特徴と働き

ビタミンB12の特徴
ビタミンB12は、水に溶けやすい水溶性ビタミンで、主に微生物によって合成されるという特徴を持っています。そのため、動物性食品(肉、魚、卵、乳製品など)に多く含まれる傾向があります。
一般的に、健康な成人の体内には2〜3mg程度のビタミンB12が貯蔵されており、1日に体内から少量(0.1〜0.2%程度)が自然に失われるとされています。
また、光や空気により酸化しやすいため、保存や加熱調理の際には一部が失われることもあります。
「造血ビタミン」とも呼ばれることがあり、葉酸とともにアミノ酸代謝やDNA合成に関与するとされています。とくに妊娠中や授乳中の方は、胎児や乳児の成長過程において重要な栄養素として注目されています。
ビタミンB12の働き
ビタミンB12は、以下のような代謝や体の機能維持に関わる栄養素です:
- 赤血球の形成に関与する
- タンパク質や脂質、炭水化物の代謝に関わる
- 神経の正常な機能維持に関与する
- 葉酸とともに核酸の合成に関与する
- 体内のリズム(概日リズム)に影響を与える可能性があるという報告もあります
※注意事項:
このページは栄養情報の一般的な説明を目的としており、特定の病気の診断や予防、治療を目的とするものではありません。健康状態に不安がある場合は、医師や専門家にご相談ください。
種類別|ビタミンB12の含有量|トップ10
魚介類|ビタミンB12|含有量ランキング

魚介類は、ビタミンB12を豊富に含む代表的な食品群です。とくに貝類は含有量が高く、日常の食事にも取り入れやすいのが魅力です。
ここでは、普段の食卓でも使いやすい魚介類の中から、ビタミンB12の含有量が多い食品をランキング形式でご紹介します。
食品 | 100g当たりの含有量 |
---|---|
シジミ(水煮) | 82.0 |
かたくちいわし(田作り) | 65.0 |
あさり缶詰(水煮) | 64.0 |
赤貝(生) | 59.0 |
北寄貝(生) | 48.0 |
いくら | 47.0 |
はまぐり(佃煮) | 45.0 |
あさり缶詰(味付) | 36.0 |
はまぐり(焼き) | 33.0 |
牡蠣(燻製油漬缶詰) | 32.0 |
肉類|ビタミンB12|含有量ランキング

ここではより身近で調理しやすい部位や肉類にしぼってご紹介しています。
日々の献立に取り入れやすい肉類の中で、ビタミンB12の含有量が多いものをまとめました。
食品 | 100g当たりの含有量 |
---|---|
スモークレバー(豚) | 24.0 |
レバーペースト | 7.8 |
フォアグラ | 7.6 |
うま(赤身)生 | 7.1 |
牛はらみ(焼き) | 6.3 |
牛タン(焼き) | 5.4 |
牛ヒレ(焼き) | 4.9 |
牛カタ(焼き) | 4.0 |
牛ハチノス(茹で) | 3.6 |
ビーフジャーキー | 3.5 |
たまご類|ビタミンB12|含有量ランキング

卵は手軽に食べられ、さまざまな料理に使いやすい食材のひとつです。ビタミンB12も比較的多く含まれており、日常的に不足しにくい栄養素の供給源として優秀です。
この表では、一般的に入手しやすい卵類をピックアップし、含有量順にご紹介します。
食品 | 100g当たりの含有量 |
---|---|
うずら卵 全卵 (生) | 4.7 |
鶏卵 卵黄(生) | 3.5 |
うずら卵 水煮缶 | 3.3 |
鶏卵 卵黄 (茹で) | 3.1 |
目玉焼き | 1.2 |
炒り卵 | 1.1 |
ポーチドエッグ | 1.1 |
ピータン | 1.1 |
鶏卵 全卵 (生) | 1.1 |
ゆでたまご | 1.0 |
乳製品類|ビタミンB12|含有量ランキング

牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品も、ビタミンB12の摂取源として便利な食品群です。朝食や間食、調理素材としても活用できるものが多く、日々の食生活に自然と取り入れやすいのが特徴です。
ここでは、スーパーなどで手に入れやすい乳製品の中から、含有量の多いものをランキング形式で掲載しています。
食品 | 100g当たりの含有量 |
---|---|
プロセスチーズ | 3.2 |
エダムチーズ | 2.8 |
パルメザンチーズ | 2.5 |
ゴーダチーズ | 1.9 |
チェダーチーズ | 1.9 |
モッツァレラチーズ | 1.6 |
カマンベールチーズ | 1.3 |
ブルーチーズ | 1.1 |
ヨーグルト | 0.3 |
普通牛乳 | 0.3 |
ビタミンB12の食事摂取基準|年齢・性別別の必要量を解説!
ビタミンB12の必要量は、年齢や性別によって異なります。
上の表は、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」に基づいた推奨量(μg/日)を示したものです。

- 成長期の子ども(1~14歳)では、年齢が上がるごとに摂取基準も増加していきます。
- 15歳以上の男女ともに、基本的に1日あたり4.0μgが推奨されています。
- 妊娠中や授乳中の女性についても、一般成人女性と同じく1日4.0μgが推奨量とされています。
- 男女差はなく、全年齢でビタミンB12の推奨量は共通です(一部年齢層を除く)。
ビタミンB12は日常の食事からでも比較的摂取しやすい栄養素ですが、偏食や胃腸の働きによっては不足する場合もあります。年齢やライフステージに応じて、バランスの良い食事を心がけましょう。
ビタミンB12の英語表記

ビタミンB12は、英語では “Vitamin B12” と表記されます。学術的・成分名としては「Cobalamin(コバラミン)」とも呼ばれ、これはビタミンB12がコバルトを含む化合物であることに由来しています。
製品ラベルや英語の栄養情報では、以下のように記載されることがあります:
- Vitamin B12
- Cobalamin
- Cyanocobalamin(シアノコバラミン):サプリメントなどでよく使われる合成型の一種
- Methylcobalamin(メチルコバラミン):体内で使われやすい形態として注目される成分名
海外の食品やサプリメントを選ぶ際には、これらの表記に注目することで、ビタミンB12の含有量を把握しやすくなります。特に**成分表示欄(Nutrition Facts)**では、「Vitamin B12」と明記されていることが多く、摂取目安の参考になります。
まとめ|ビタミンB12とは?多く含む食品と栄養の特徴
- ビタミンB12は水溶性ビタミンの一種で、主に動物性食品に多く含まれる
- 赤血球の形成や神経機能の維持、エネルギー代謝などに関わる栄養素
- 特に魚介類・レバー・卵・乳製品などがビタミンB12を豊富に含んでいる
- 日本人の食事摂取基準では、15歳以上の男女ともに1日4.0μgが推奨されている
- 通常の食事で十分な量を摂ることが可能だが、偏食や吸収力の低下には注意が必要
- 英語では Vitamin B12 または Cobalamin と表記され、海外製品では成分表示で確認できる
- バランスの良い食生活を心がけることで、ビタミンB12の不足を防ぐことができる
※本ページは栄養に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の疾患の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある場合は、医師や専門家にご相談ください。