【旬と特徴】赤烏賊(あかいか)とは?スルメイカとの違い・おいしい食べ方も解説

赤烏賊(あかいか)がずらりと並んだ新鮮な赤烏賊の画像 TOP
夏が旬の赤烏賊。鮮やかな赤い体が特徴のイカです。
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赤烏賊(あかいか)は夏から秋にかけて旬を迎えるイカで身が厚く甘みのある味わいが特徴です。標準和名は「アカイカ(Neon flying squid)」。
スルメイカに似ていますが、身色が赤みを帯び、加熱してもやわらかいのが魅力。

この記事では赤烏賊の旬の時期・特徴・仲間との違い・おいしい食べ方・英語表記までを現役和食調理師がやさしく解説します。日々の献立や買い物の参考に、ぜひご活用ください。

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赤烏賊の旬 ~おいしい時期~

赤烏賊(あかいか/Neon flying squid)は、主に初夏から秋(6月〜9月頃)にかけて旬を迎えるイカです。日本海側を中心に漁獲され、特に山陰沖・新潟沖・能登半島沿岸で多く水揚げされます。

春先に北上し、夏にかけて産卵期を迎えるため、6~8月頃は身が厚く、甘みが強くなるのが特徴。
秋口には脂がのり、刺身・焼き物・煮物など、どんな料理にも合う万能な食材です。

赤烏賊

季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】

赤烏賊(あかいか)とは ~特徴と味わいの解説~

緑のざるに入ったたくさんの赤烏賊
柔らかく淡白な味わいの赤烏賊。スルメイカよりも大型で加熱調理に向きます。

赤烏賊(あかいか、英語:Neon flying squid/ネオンフライングスクウィッド)は、ツツイカ目アカイカ科(Ommastrephidae)に属するイカで、スルメイカによく似た姿をしています。
分類上はスルメイカとは異なるグループで、スルメイカよりやや大型で、外套長45〜60cmほどに成長する個体も見られます。

見た目
体表は赤みを帯び、背側に赤褐色の帯模様があるのが特徴。腕は短めで太く、全体的に力強い印象を受けます。

味わい
クセが少なくあっさりとした上品な風味。身質は柔らかく、加熱しても固くなりにくいため、焼き物・煮物・炒め物などの加熱調理に向いています。特に天ぷらや炒め物ではふっくらとした食感が楽しめます。

流通の多くは冷凍・加工品で、さきいか・ロールイカ・燻製・総菜製品などに使われます。加熱後も硬くならないため、加工原料として非常に人気があります。ただし、鮮魚としては流通量が少なく、生食で見かける機会は限られます。

「アカイカ」という呼び名は地域によってケンサキイカやソデイカにも使われることがあり、混同されやすいため注意が必要です。

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現役和食調理師のヒント

赤烏賊はスルメイカよりも水分が多く、加熱するとやわらかく仕上がります。炒め物に使うときは、強火で短時間に調理するのがポイント。長く火を入れると水分が出て風味が落ちるので注意しましょう。

赤烏賊とするめいかの違い

比較項目アカイカスルメイカ
分類ツツイカ目
-アカイカ科
ツツイカ目
-アカイカ科
-スルメイカ属
大きさ雄で30〜45cm
雌で最大60cm
20〜30cm前後
身質・食感柔らかい
加熱してもかたくなりにくい
淡泊でクセが少ない
やや締まった身質
コリコリとした歯ごたえ
旨味が濃い
焼き・刺身に向く
味わいの特徴あっさり上品
煮物や炒め物に向く
旨味が強い
干物・塩辛など濃厚な加工に向く
主な用途・流通冷凍・加工品
鮮魚流通は少ない
国内漁獲量が多い
生食・干物・塩辛など
旬・漁期夏〜秋
(6〜9月頃)
夏〜冬
(6〜12月頃)
分布・生態北太平洋を回遊
寿命は約1年。
日本沿岸を中心に分布
寿命は約1年。
保存・加工性加熱しても硬くなりにくく、加工原料として人気乾燥・干物加工に適し、保存技術が確立

地方名

  • ゴドイカ
  • ゴウドウイカ
  • バカイカ
  • ベニイカ
  • ムラサキイカ

烏賊の目利きポイント

赤烏賊に特化した目利き情報は限定的ですが、イカ全般・アカイカ関連情報をもとに、有効と思われるチェック項目を抽出しました。

チェック項目よい状態の目安
体色・赤みの濃さ鮮度がいいものは部分的に赤味が強く、変化(濃淡)がある
色変化の反応性スッと色が変わるものほど新鮮
目の状態透明でくっきり、黒目と白目の境界が明瞭
胴体の張り・丸みふくらみを保ってハリがあるもの
吸盤・肌の密着感吸盤が指に軽くくっつく感触、皮が浮いていない
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

目利きポイントをすべて追うのが難しいときは、まず「体色の赤み」と「目の透明度」を重視するだけでも選別精度がだいぶ上がります。さらに触って弾力があるかどうかを確かめると、失敗が少なくなります。

赤烏賊と相性の良い食材

里芋と赤烏賊の煮物
里芋と赤烏賊は相性抜群。煮ると旨味がしみ込み、優しい味に仕上がります。

以下は赤烏賊や一般的なイカ料理でよく使われている食材・調味素材と、相性の理由を交えてまとめたものです。

食材相性が良い理由
にんにくイカの淡い風味を引き立て、香りがアクセントになる
玉ねぎ
ねぎ
甘み・水分を与え、やわらかさを補う
パプリカ彩りと甘みのバランスがよい組み合わせ
セロリシャキシャキ感と香りで淡いイカの食感を引き締める
スナップエンドウ甘酢と合い、食感の対比もよい
レモン酸味で風味を引き締め、さっぱり感を与える
オリーブ油軽い油分と風味でイカを包む
白ワインうまみを溶かし込み、香りをプラス
唐辛子軽い辛味で味にパンチを与える
アンチョビ塩味と旨味がうまく混ざり合う
パスタ麺がソースを吸い、イカと調和する
里芋里芋のねっとり感が淡白なイカを補う
ジャガイモほくほく感で満足感を持たせる

赤烏賊と相性の良い調理法

赤烏賊とあさりのパスタ
赤烏賊はパスタにもぴったり。オリーブオイルとあさりで旨味を重ねた一品。

赤烏賊は「熱を加えても固くなりにくい」「淡白でクセが少ない」といった特徴を持つため、以下のような調理法が特に相性が良いです。

調理法代表的な料理例
焼くイカ焼き
バター醤油焼き
マヨ焼き
ホイル焼き
炒めるガーリック炒め
中華風炒め
バター醤油炒め
オイスターソース炒め
煮る大根と煮物
味噌煮
甘辛煮
うま煮
蒸す酒蒸し
野菜と蒸し煮
塩蒸し
揚げる天ぷら
イカリング
唐揚げ
フリット
和え物
マリネ
イカと香味野菜の和え物
カルパッチョ
生姜酢和え
パスタ
ソース和え
イカ・トマトソースパスタ
和風パスタ
クリーム系和え
ごはんもの
炊き込み
イカめし
炊き込みご飯
イカワタご飯

赤烏賊の栄養素(食品成分表)

赤烏賊(生)
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率25%
エネルギー81
水分79.3g
タンパク質17.9g
脂質1.5g
食物繊維(総量)g
炭水化物g
ナトリウム200
カリウム330
カルシウム12
マグネシウム46
リン280
0.1
亜鉛1.2
0.21
マンガン0.02
ヨウ素5
セレン28
クロム1
モリブデン1
ビタミンA(レチノール)4
ビタミンA(β-カロテン)4
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)2.2
ビタミンK
ビタミンB10.01
ビタミンB20.02
ナイアシン2.1
ビタミンB60.1
ビタミンB122.3
葉酸2
パントテン酸0.31
ビオチン4.0
ビタミンC1
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

▶ 栄養の全体像を知りたい方はこちら
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赤烏賊の英語・漢字表記

赤烏賊(Neon flying squid)の英語表記カード
赤烏賊の英語表記は「Neon flying squid」。料理メニューや学習にも役立ちます。
項目表記
漢字赤烏賊
英語名Neon flying squid
学名Ommastrephes bartramii
発音記号【níːɒn fláiɪŋ skwɪd】
読み方ニオン・フライング・スクウィッド

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