リンは、私たちの体にとって欠かせないミネラルのひとつ。特に骨や歯を丈夫に保つために大切な栄養素です。
どんな食品にリンが多く含まれている?
と聞かれると、すぐには思い浮かばない方も多いのではないでしょうか。
実は身近な食材の中にもたくさん含まれているんです。
そこでリンを多く含む食品を「卵類」「魚介類」「野菜類」「肉類」「乳製品」の5つのカテゴリーに分けて、含有量の多い順にランキング形式でまとめました。
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リンとは?その特徴と働き

リンは、カルシウムに次いで体内に多く存在するミネラルで、主に骨や歯をつくる材料として使われています。エネルギーの代謝や細胞の働きにも関わる、毎日の健康を支える大切な栄養素です。
リンの特徴と働き
✅ 筋肉や神経の働きのバランスを保つ役割もある
✅ 骨や歯を丈夫にする材料になる
✅ エネルギーをつくるときに必要(ATPの構成成分)
✅ 細胞膜やDNAの構成にも関与している
✅ 肝臓での代謝や栄養素の利用をサポート
種類別|リンの含有量|トップ10
魚介類|リン|含有量ランキング

魚介類は、リンを豊富に含む食品の代表格。特に干物や貝類に多く含まれる傾向があります。日常的に摂りやすく、タンパク質やカルシウムも同時に摂れるので、健康的な食生活をサポートしてくれます。リンを効率よく摂りたい方は、魚をメインにしたおかずを取り入れるのがおすすめです。
| 食品 | 100g当たりの含有量 |
|---|---|
| 田作り(カタクチイワシ) | 2300 |
| たたみいわし | 1400 |
| するめ | 1100 |
| しらす干し(半乾燥品) | 860 |
| わかさぎの佃煮 | 780 |
| フナの甘露煮 | 710 |
| 真鯵のからあげ | 700 |
| ほたるいか燻製 | 650 |
| ししゃも | 540 |
| いくら | 530 |
種実類|リン|含有量ランキング

ナッツやごまなどの種実類は、意外とリンが多い食品です。おやつやサラダのトッピングとしても手軽に取り入れられるのが魅力。
ただし、脂質も多めなので摂りすぎには注意が必要。少量でもしっかり栄養がとれる食材です。
| 食品 | 100g当たりの含有量 |
|---|---|
| ブラジルナッツ(フライ) | 680 |
| 練り胡麻 | 670 |
| いりごま | 560 |
| アーモンド(フライ) | 490 |
| カシューナッツ(フライ) | 490 |
| ピスタチオ(炒り) | 440 |
| 落花生(炒り) | 390 |
| バターピーナッツ | 380 |
| くるみ(炒り) | 280 |
| ペカン(フライ) | 270 |
野菜類|リン|含有量ランキング

野菜全般にはそれほど多くのリンは含まれていませんが、中でも枝豆やそら豆、にんにくなどは比較的高めです。
植物性食品でリンを補いたい場合は、豆類や濃い色の野菜を意識して取り入れてみましょう。
| 食品 | 100g当たりの含有量 |
|---|---|
| ドライトマト | 300 |
| そらまめ(茹で) | 230 |
| ブロッコリー(焼き) | 200 |
| にんにく(油いため) | 200 |
| 枝豆(茹で) | 170 |
| たくあん | 150 |
| くわい(茹で) | 140 |
| モロヘイヤ(生) | 110 |
| グリンピース(茹で) | 110 |
| スイートコーン(茹で) | 100 |
きのこ類|リン|含有量ランキング

きのこ類は低カロリーながら、ミネラルや食物繊維が豊富で、リンも一定量含まれています。特に乾燥タイプのきのこは栄養が凝縮されているため、少量で効率よく摂取できます。炒め物やスープに加えるだけで、栄養バランスを整える一助になります。
| 食品 | 100g当たりの含有量 |
|---|---|
| なめたけ(味付き瓶詰) | 150 |
| ぶなしめじ(揚げ) | 130 |
| エリンギ(焼き) | 130 |
| えのきだけ(油いため) | 120 |
| マッシュルーム(油いため) | 120 |
| 生しいたけ(油いため) | 92 |
| ひらたけ(茹で) | 86 |
| 舞茸(油いため) | 72 |
| 乾しいたけ(甘煮) | 44 |
| なめこ(水煮缶詰) | 39 |
たまご類|リン|含有量ランキング

卵は、手軽に食べられる完全栄養食品としても知られています。リンも黄身に多く含まれており、日常的に摂ることができる優秀な食材です。
朝食やお弁当など、毎日の食事に取り入れやすいのがうれしいですね。
| 食品 | 100g当たりの含有量 |
|---|---|
| 鶏卵 卵黄(生) | 540 |
| 鶏卵 卵黄(ゆで) | 530 |
| 目玉焼き | 230 |
| ピータン | 230 |
| うずら卵(生) | 220 |
| ポーチドエッグ | 200 |
| 炒り卵 | 200 |
| ゆで卵(全卵) | 170 |
| 鶏卵 全卵(生) | 170 |
| うずら卵(水煮缶) | 160 |
リンの食事摂取基準|年齢・性別別の必要量を解説!
リンは、子どもから大人まで全ての年代で必要な栄養素ですが、成長期や妊娠中・授乳中など、ライフステージによって必要な量が変わってきます。
以下の表では、年齢や性別ごとに「1日にどれくらいのリンを摂るのが理想か?」をわかりやすくまとめています。厚生労働省の『日本人の食事摂取基準(2020年版)』をもとにしています。
毎日の食事の中で、どのくらい摂れているかの目安として、ぜひ参考にしてみてくださいね。

リンの英語表記

「リン」は英語で Phosphorus(フォスファラス) と表記されます。
栄養成分表示や海外の食品パッケージ、英文の資料などで見かけることがあります。
英語表記の基本情報
- 英語表記:Phosphorus
- 略号・元素記号:P
- 発音:[ˈfɑsfərəs](フォスファラス)
たとえば、食品の成分表には
「Phosphorus: 200mg」などと記載されていることがあります。
また、栄養学の英語文献や医療系の資料でもよく出てくる用語なので、知っておくと役立ちますよ。
リンについてまとめ
今回は、「リン含有量ランキング|トップ10をカテゴリーごとに紹介」というテーマで、リンの働きや、どんな食品に多く含まれているのかを詳しく見てきました。
リンは、骨や歯を丈夫に保つだけでなく、エネルギーの代謝や細胞の働きにも欠かせない大切なミネラルです。
魚介類や種実類、卵など、身近な食材からも意外と多く摂れることがわかりましたね。
また、年齢や性別によって必要な量が異なるため、自分に合った摂取量を知っておくこともポイントです。
日々の食事の中で無理なくリンを取り入れながら、バランスのよい栄養を目指していきましょう!
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