甘酸っぱくて上品な味わいの「プチトマトのワイン漬け」。
皮を湯剥きしてからワインシロップに漬けるだけで、まるでレストランのデザートのような一皿になります。
よくある失敗は「湯剥きで煮すぎて崩れる」「アルコール臭が残る」「味がぼやける」といった点。
ですが、火加減と冷ますタイミングを押さえれば、誰でもおいしく再現できます。
冷やして前菜やおつまみに。
白ワインなら爽やかに、赤ワインならコクのある仕上がりに。
旬のプチトマトを使えば、香り・甘みともに格別です。
よくある失敗と原因
- 湯剥きの時間が長く、トマトが煮崩れる
- 調味料を煮詰めすぎてアルコール臭が残る
- トマトの水気が残り、味が薄まる
- ワインの種類と砂糖のバランスが合わず渋くなる
- 熱いまま漬けて、果肉がしぼむ
材料
| 材料 | 分量 | 役割 |
|---|---|---|
| プチトマト | 適量 | 主役。酸味と甘味のバランスが良い品種を選ぶ |
| 水 | 200cc | ワインの香りをやわらげる |
| 赤ワイン | 200cc | コクと深みを出す(白ワインに変更可) |
| 白ワイン | 200cc | 爽やかさと酸味をプラス |
| 砂糖 | 100g | 味をまとめ、甘味で酸味を引き立てる |
下処理
- プチトマトのヘタを取る:煮崩れ防止のため、ヘタは丁寧に除く。
- 反対側に穴をあける:つまようじで1か所、穴をあけておくと湯剥きがスムーズ。
- 冷水の準備をしておく:湯剥き後にすぐ冷やすため。皮が自然に縮み剥けやすい。
作り方
① 湯剥き(弱火)
鍋に湯を沸かし、塩を少し入れる。
沸騰したら火を弱めてプチトマトを入れ、10〜20秒で皮が浮いてきたらすぐ冷水へ。
👉 皮がふやけて指でつまむとスルッと剥けるのが合図。
② 調味液を作る(中火)
鍋に水・赤ワイン・白ワイン・砂糖を入れて火にかける。
沸騰直前に香りが立ち始めたら中火で5分。
👉 表面に小さな泡が立ったらOK。火が付くことがあるので注意。
※アルコールを飛ばしたい場合はしっかり5〜7分煮詰める。
③ 漬け込み(冷ます工程が重要)
調味液を冷まし、湯剥きしたトマトの水気をペーパーでよく拭く。
清潔な容器にトマトを入れ、冷めた調味液を注ぐ。
👉 常温で2時間、冷蔵庫で一晩置くとより味がなじむ。
失敗しない3つのコツ
- 湯剥きは10秒以内+すぐ冷水(加熱しすぎない)
- ワイン液は必ず冷ましてから漬ける(果肉をしぼませない)
- 甘さは砂糖で調整、渋みを感じたら白ワインを増やす
保存方法
- 冷蔵保存:3〜4日
冷蔵庫で保存し、食べる直前に取り出す。 - 冷凍保存:不可
解凍時に水分が抜け、食感が損なわれるため不向き。 - デザート風にしたい場合は、漬け汁をゼリーにしても◎。
相性の良い料理
| 組み合わせ | 理由 |
|---|---|
| カプレーゼ | 酸味と甘味のバランスが抜群 |
| 生ハム・チーズ | ワイン漬けの風味がマッチ |
| 鶏ハム・サラダ | さっぱり感を引き立てる前菜に最適 |
旬と豆知識
プチトマトの旬は6〜9月。
完熟した夏のトマトは果肉が厚く、漬け込みに最適。
トマトのリコピンは加熱で吸収率が上がるため、湯剥きで軽く火を通すのも理にかなっている。

現役和食調理師のヒント
湯剥きのタイミングと冷まし方が最大のポイント。
トマトの「張り」を残しつつ味を含ませるには、“熱い液に冷たいトマト”を避けるのがプロの判断です。
