マンゴー(芒果)とは?旬・保存・栄養・品種を調理師が解説

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マンゴーの英語・漢字表記・読み方

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漢字表記:芒果(ぼうか/ばんごとも読まれるが、一般的には「マンゴー」と読む)
英語表記:Mango
発音記号:[ˈmæŋɡoʊ]
カタカナ発音:マェンゴウ

▶【食×英語】野菜と果物180種の英単語&漢字一覧表

マンゴーの旬~おいしい時期~

マンゴー

補足:国産と輸入品の違い

  • 国産マンゴー(主に宮崎・沖縄産)の旬は【5月〜8月上旬】。中でも6〜7月が最盛期です。代表品種は「アーウィン種(アップルマンゴー)」。
  • 輸入マンゴー(タイ、フィリピン、メキシコなど)は【通年流通】していますが、日本では春から夏にかけて特に人気が高まります。

▶ 季節ごとの野菜・魚介を一覧でチェックする【年間カレンダー】

マンゴーとは ~解説~

  • 漢字は2種類ある(芒果)(檬果)
  • 国産のマンゴーが出回るようになり、身近なフルーツになってきた
  • 世界三大美果の一つである
  • 世界三大美果=マンゴー、チェリモヤ、マンゴスチン

マンゴー(英語:mango/漢字:芒果)は、ウルシ科マンゴー属の果実で、熱帯から亜熱帯地域に広く分布しています。果肉はやわらかく、濃厚な甘みと華やかな香りが特徴で、「果物の王様」とも呼ばれます。

日本で流通するマンゴーは、以下の2つに大別されます:

  1. 輸入品(フィリピン・タイ・メキシコなど)
     価格が手頃で通年流通。繊維質が多めの品種が中心。
  2. 国産(宮崎・沖縄など)
     高級品として知られ、完熟状態で出荷される「アップルマンゴー」が主流。
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

日本料理では出番が少ないですが、近年ではマンゴー酢やジュレとして、和食前菜のアクセントにも活用されています。

マンゴーと相性の良い食材|甘味・酸味・香りの引き立て役

フルーツ類(甘味・酸味のバランス)

  • バナナ:トロピカルなスムージーやヨーグルトに
  • キウイ:酸味が加わりさっぱりとした味わいに
  • ライム・レモン:果肉にひとしぼりで香りと酸味をプラス

乳製品(まろやかさを引き出す)

  • ヨーグルト:マンゴーラッシーやパフェの定番
  • クリームチーズ:クラッカーと合わせて前菜に
  • 牛乳・生クリーム:ムースやプリンに

ハーブ・スパイス類(香りを重ねる)

  • ミント:香りを引き締め、清涼感を演出
  • バジル:サラダに使うと意外な組み合わせでおしゃれに
  • シナモン・カルダモン:焼き菓子やジャムでの風味づけに

塩味・旨味系の食材(甘さとの対比が美味)

  • 生ハム:甘じょっぱい組み合わせでワインのおつまみに最適
  • モッツァレラチーズ:カプレーゼ風にアレンジ可
  • エビ・ホタテ:ソテーやカルパッチョで上品な前菜に
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

マンゴーは甘味が強いため、酸味・塩味・香りのある食材と合わせることで料理全体にメリハリが出ます。特に生ハム×マンゴーは、店でもよく使う組み合わせ

マンゴーの保存方法

常温保存(追熟が必要な場合)

未熟なマンゴー(硬めで香りが弱いもの)は、常温(20~25℃)で追熟させます。
完熟のサインは以下

  1. 表面にツヤと弾力が出てくる
  2. 芳醇な香りが強くなる
  3. 軽く触って少しへこむ程度のやわらかさ
    ※ 直射日光・高温多湿を避け、新聞紙で包むと劣化を防ぎやすくなります。

冷蔵保存(完熟後はすぐ冷蔵)

完熟後は常温に置くと傷みやすくなるため、冷蔵庫の野菜室(約10℃)で保存しましょう。

  • 丸ごとの場合:新聞紙やペーパータオルで包み、2〜3日以内に食べ切るのがおすすめ。
  • カットした場合:ラップや密閉容器に入れて冷蔵。1~2日以内が目安です。

冷凍保存

長期保存したい場合は、カットして冷凍保存が可能です。

  1. 皮をむいて一口大にカット
  2. ラップ → ジップ付き袋に入れて冷凍(約1ヶ月保存可)
    解凍後はやわらかくなるため、スムージー・ピュレ・ソースなどに向いています。
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

完熟のマンゴーはとても傷みやすいため、「買ってすぐ使う or 冷蔵」が鉄則。特に切ったあとは酸化しやすく香りも飛びやすいので、風味を活かすには早めに食べるのがポイントです。

マンゴーの主な品種

マンゴーは世界中に1,000以上の品種があると言われていますが、日本国内で流通しているものは限られています。ここでは、日本で手に入りやすい代表的なマンゴーの品種を紹介します。

アーウィン種(アップルマンゴー)

  • 特徴:果皮が赤く色づき、果肉は濃厚でジューシー。繊維が少なくとろけるような食感。
  • 主な産地:宮崎県、沖縄県
  • 調理師の視点:スイーツや冷製ソースに最適。日本人好みの濃厚な甘さと酸味のバランスで、特に和のデザートともよく合います。

ナンドクマイ種

  • 特徴:タイを代表する品種。果皮は黄色く、甘みが強く、香りも高い。
  • 主な産地:タイ、沖縄県
  • 調理師の視点:マンゴーライス(カオニャオ・マムアン)やカレーの付け合わせなど、エスニック料理に活躍。

ケント種

  • 特徴:アメリカやメキシコ産に多い大型種。繊維質が少なく、果汁たっぷり。
  • 主な産地:ペルー、メキシコ
  • 調理師の視点:スムージーやマンゴープリン向き。果肉の滑らかさを生かした用途に。

ハニー種(アタウルフォ、チャンピオンなど)

  • 特徴:小ぶりで果肉はやや繊維質。甘味が強く、香りは控えめ。
  • 主な産地:メキシコ、ペルー
  • 調理師の視点:フルーツサラダや軽めのデザートに。日常的な使いやすさが魅力。

マンゴーの栄養素(食品成分表)

マンゴー
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率35%
エネルギー68
水分82.0g
タンパク質0.6g
脂質0.1g
食物繊維(総量)1.3g
炭水化物16.9g
ナトリウム1
カリウム170
カルシウム15
マグネシウム12
リン12
0.2
亜鉛0.1
0.08
マンガン0.10
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)610
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)1.8
ビタミンK
ビタミンB10.04
ビタミンB20.06
ナイアシン0.7
ビタミンB60.13
ビタミンB12
葉酸84
パントテン酸0.22
ビオチン0.8
ビタミンC20
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

色の濃さ=カロテノイドの多さ
β-カロテンが豊富で、果物の中でも“橙色系”の強みがはっきり。

脂溶性のビタミンEがしっかり
1.8 mgは果物としては高め。ヨーグルト・牛乳・ココナッツミルクなど脂質を少し合わせると、β-カロテン/Eの利用効率アップが期待できます。

葉酸が多め
84 µgと果物としては良好。季節のデザート枠でもビタミンB群を補えるのが利点。

ビタミンCは20 mg
カット後は空気・光・熱で失われやすいため、食べる直前に切る・長時間の浸水を避ける、といった扱いがポイント。

廃棄率35%(種・皮)
可食部100gを得るには実重量を多めに確保。栄養換算やレシピ記載時に一言添えると親切です。

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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