海老のサイズ31/40の意味とは?1尾の重さ換算表と「数え方」の正解を調理師が解説

板前が両手にサイズの異なる海老を持って比較している写真。海老のサイズ表と選び方の解説アイキャッチ。 ブログ
25年の経験を持つ板前が教える、失敗しない海老のサイズ選びの極意。
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海老を買うときに見かける「31/40」などの不思議な数字。
「これって結局、どのくらいの大きさなの?」
「私の作りたい料理にはどれが正解?」

実はこの数字、国際基準の「1ポンドあたりの尾数」を示しています。
調理師として25年以上、数えきれないほどの海老を扱ってきた経験から言わせれば、このサイズ選びこそが「料理の成功」を左右する最も重要なポイントです。

この記事では、単なるサイズ表の解説にとどまらず、プロが現場でどう使い分けているか、加熱した時の「縮み」まで計算した「失敗しない選び方の極意」を、調理師の視点でどこよりも詳しくお届けします。

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海老の数え方は「1匹」?「1尾」?知っておきたい基本

海老の数え方は「1匹」?「1尾」?知っておきたい基本
海老の数え方は「1匹」?「1尾」?知っておきたい基本

普段、何気なく口にしている海老ですが、いざ数えようとすると「1匹(ぴき)」なのか「1尾(び)」なのか迷うことはありませんか?実は、状況によって正しい数え方は異なります。

まずは一般教養としての数え方を整理し、そこからなぜ海老の袋に「31/40」といった謎の数字が書かれているのか、その理由に迫ります。

「匹」と「尾」の使い分け

海老の数え方は、その海老が「生きているか、食材か」で変わるのが一般的です。

1匹(ぴき)
水槽や海の中で生きている状態。

1尾(び)
市場に並んだり、調理前の「食材」になった状態。

私たち調理師は、仕入れや仕込みの際には基本的に「1尾、2尾」と数えます。尾(しっぽ)がついている魚介類全般に使われる、職人の世界では馴染み深い数え方です。

料理によって変わる数え方

さらに面白いのが、料理として食卓に並ぶと、また別の数え方に変わることがあります。

1本(ほん)
エビフライ、天ぷら、串焼きなど、細長い料理になった場合。

1個(こ)
エビチリや海老団子など、形が丸くなった料理の場合。

【重要】プロの世界では「31/40」という特殊な数え方でサイズが決まる

ここまで紹介したのは、あくまで「個体」を数える時の話です。しかし、冷凍海老のパッケージに書かれている「31/40」や「26/30」といった数字も、実は「数え方」の一種だということをご存知でしょうか。

この数字は、業界用語で「カウント」と呼ばれ、「一定の重さ(1ポンド)の中に何尾の海老が入っているか」という数を示しています。

「1尾の重さ」や「大きさ」をいちいち測らなくても、この数え方(表記)を知っていれば、一目で海老のサイズが判別できるようになっています。次項からは、この「プロの数え方」であるサイズ表記の仕組みを詳しく解説します。

結局、エビのサイズ「31/40」って何の数字?

「31/40」という数字は、一言で言うと
「1ポンド(約450g)の箱の中に、何匹の海老が入っているか」
という数(尾数)を表しています。

プロが教える「逆転現象」の覚え方

初めての方を一番惑わせるのが、「数字が小さいほど、中身の海老は大きい」というルールです。

「同じ大きさの箱(450g)の中に、大きな海老なら少ししか入らない(数字が小さい)けれど、小さな海老ならたくさん入る(数字が大きい)んだよ」
こう考えると、すんなり納得できませんか?

「31/40」の「/(スラッシュ)」の意味

この「/(スラッシュ)」は、割り算ではなく入り数の範囲を示しています。つまり「31/40」と書いてあれば、「31匹〜40匹くらい入っていますよ」という意味。

下記の表を参考にしてもらえれば分かりますが、一尾あたり約11g〜14g、長さにして約8〜9cmの海老が詰め込まれている、ということになります。

無頭 エビのサイズ一覧(1尾あたりの重さ・長さ目安)

1ポンド(450g)の箱にどれくらいの海老が入っているか?でサイズが決まります。これは世界基準になっているので、世界中どこで購入しても同じ大きさになります。

海老の
サイズ規格
1ポンド
(450ℊ)
4ポンド
(1.8㎏)
1尾の重さ
1尾の長さ
(㎝)
U66 尾以下24 尾以下75g 以上18 cm以上
6/8 6-8 尾 24-32 尾56-75 g17-16 cm
8/12 8-12 尾 32-48 尾37-56 g15-17 cm
13/1513-15 尾52-60 尾29-37 g12-14 cm
16/2016-20 尾 64-80 尾22-29 g11-12 cm
21/2521-25 尾 84-100 尾18-22 g10-11 cm
26/3026-30 尾104-120 尾15-18 g9-10 cm
31/4031-40 尾124-160 尾11-15 g 8-9 cm
41/5041-50 尾164-200 尾 9-11 g 7-8 cm
51/6051-60 尾204-240 尾 7-9 g 6-7 cm
61/7061-70 尾244-280 尾 6-7 g 5-6 cm
71/9071-90 尾284-360 尾 5-6 g 4-5 cm
有頭海老のサイズ規格表

有頭 エビのサイズ一覧(1尾あたりの重さ・長さ目安)

無頭エビが「1ポンド(約450g)」単位なのに対し、有頭エビは世界的に「1.3kg」という単位で規格化されています。表記も「20/25」のような範囲ではなく、「20」や「35」といった一つの数字で示されるのが特徴です。「1.3kgの箱に何匹入っているか」を表しています。

海老の
サイズ規格
入数
(1.3㎏)
1尾の重さ
(ℊ)
1尾の長さ
(㎝)
1515 尾87 g25-28 cm
1818 尾72 g23.5-26 cm
2020 尾65 g22-25 cm
2525 尾52 g19.5-22 cm
3030 尾43 g18-19.5 cm
3535 尾37 g17-18 cm
4040 尾33 g16-17 cm
4545 尾29 g15-16 cm
5050 尾26 g14-15 cm
6060 尾22 g13-14 cm
7070 尾19 g12-13 cm
8080 尾16 g11-12 cm
有頭海老のサイズ規格表

プロ直伝!料理に合わせて選ぶ「海老の黄金サイズ」

サイズ表の数字だけを見ても、実際にフライパンや鍋に入れた時にどうなるか、イメージするのはなかなか難しいものです。調理師として25年以上、数えきれないほどの海老を調理してきた経験から断言します。「どの料理を作るか」で、選ぶべき海老のサイズは決まっています。

お買い物の際に迷ったら、この「黄金ルール」を基準に選んでみてください。


主役級の存在感!「特大サイズ(13/15〜16/20)」

おすすめ料理
エビフライ、天ぷら、お正月用の塩焼き・艶煮(つやに)、豪華なバーベキュー

このサイズの魅力は、なんといっても「身の厚み」。揚げたり焼いたりしても、中心まで火が通りすぎる前に表面を仕上げられるため、外はカリッと、中はしっとりとした海老本来の甘みと弾力を最大限に引き出せます。

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現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

とにかく見た目のインパクトが抜群です。「今日はご馳走だ!」という日の食卓が一気に華やかになります。


迷ったらコレ!万能な「中サイズ(26/30〜31/40)」

おすすめ料理
エビチリ、パスタ、グラタン、八宝菜、アヒージョ、普段使いのエビフライ

加熱すると程よく縮みますが、それでも一口で頬張った時に十分な満足感があります。エビチリならソースとよく絡み、パスタなら具材としての存在感をしっかり発揮します。火の通りが比較的早いので、加熱しすぎを防ぎやすく、誰でも失敗なく「プリプリ感」をキープできるのが強みです。

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現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

家庭料理で最も使い勝手が良いのがこのクラスです。スーパーの冷凍コーナーで一番よく見かけるのもこのサイズでしょう。


旨味と食感のアクセント!「小サイズ(51/60以下)」

おすすめ料理
かき揚げ、チャーハン、ピラフ、茶碗蒸し、サラダのトッピング、スープ

尾数が多いので、かき揚げならどこを食べてもサクサクの食感を楽しめますし、チャーハンならスプーンですくうたびに海老に出会える贅沢感が味わえます。非常に火が通りやすいので、加熱しすぎてカチカチにならないよう、仕上げにさっと加えるのがプロ流のコツです。

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「海老そのものを食べる」というよりは、料理全体に海老の濃厚な旨味(出汁)を行き渡らせるのに最適です。


【重要】調理師が教える「冷凍海老」で失敗しない2つの注意点

海老選びで一番怖いのは、「届いた時の状態」と「お皿に乗った時の状態」は別物だということです。プロの調理場では、常に以下の2点を計算に入れて仕入れを行っています。


加熱による「収縮(縮み)」を計算に入れる

海老は火を通すと必ず縮みます。これはタンパク質が固まる性質上、避けられないことなのですが、家庭では意外と忘れがちです。

縮みの目安
加熱すると、長さ・太さともにおよそ10〜15%ほど縮みます

購入前のアドバイス
例えば、お皿に「10cmの立派なエビフライ」を並べたいなら、サイズ表で10cm(26/30サイズなど)の海老を買ってはいけません。揚げ上がりに10cm残したいのであれば、ワンサイズ上の12cm前後(16/20サイズなど)を選ぶのが正解です。

特に天ぷらやフライなど、見た目の豪華さが重要な料理では、この「一回り大きいサイズを選ぶ」というひと工夫で、食卓の満足度が劇的に変わります。


「氷の膜(グレーズ)」による重さの罠

冷凍海老の表面には、乾燥や酸化を防ぐための「グレーズ」と呼ばれる氷の膜がついています。

重さの正体
スーパーや通販で「1kg入り」と書いてあっても、それは氷を含んだ「総重量」であることが多いです。解凍して氷が溶けると、海老自体の重さ(正味重量)は10〜20%ほど目減りします。

購入前のアドバイス
「1人あたり◯g必要だから1kg買えば足りる」と計算すると、解凍した後に「あれ?これっぽっち?」と足りなくなることがあります。

特にパーティーやお正月など、人数分をきっちり用意しなければならない時は、氷の分を差し引いて少し多め(1.2倍くらい)に見積もって購入するのが、プロが失敗しないための鉄則です。

よくある質問(Q&A)

Q
海老の種類によってサイズ表記は変わりますか?
A

基本的な「31/40」といった表記ルール(1ポンドあたりの尾数)は、ブラックタイガーでもバナメイエビでも共通です。ただし、海老の種類によって育つ大きさが違うため、ブラックタイガーは大きなサイズが多く、バナメイエビは中〜小サイズが主流といった「得意なサイズ帯」の違いはあります。

Q
ボイル(ボイル済み)と生では表記は変わりますか?
A

表記のルール自体は変わりませんが、「どの状態で測ったか」が重要です。ボイル海老は加熱によって身が縮んでいるため、同じ「31/40」という表記でも、生のものより一回り小さく感じるはずです。基本的には「その袋に入っている状態での数」が表記されています。

Q
伸ばし海老や、殻の有無で表記は変わりますか?
A

はい、ここは注意が必要です。

  • 殻付きとむき身の違い
    同じ「1ポンド(約450g)」でも、殻付きの方が1尾あたりの重さが重くなるため、同じ31/40でも「むき身」の方が1尾あたりの身は大きく感じます。
  • 伸ばし海老
    エビフライ用に身を叩いて伸ばしたものは、31/40といったポンド表記ではなく、「15尾入り」「20尾入り」といった「1パックあたりの入数」や、「長さ(センチ)」で取引されることが多くなります。

まとめ

海老のサイズ

冷凍海老は「世界共通のルール」で動いている。冷凍海老は世界中で取引されるため、「1ポンド(約453g)の中に何匹入っているか」という世界共通の国際基準でサイズが決まっています。

無頭エビ
1ポンド(約453g)あたりの尾数
表記は「31/40」「16/20」など

有頭エビ
1.3kgあたりの尾数
表記は「20」「40」など

海老の数え方

1匹(ぴき)
水槽や海の中で生きている状態。

1尾(び)
市場に並んだり、調理前の「食材」になった状態。

迷ったらこれ!料理別サイズ

表の数字が並んでいて迷ってしまったら、まずは以下の3つの基準を思い出してください。

  • 豪華な主役(フライ・天ぷら)なら
    「13/15 〜 21/25」(迷わず大きい方!)
  • 定番のおかず(エビチリ・炒め物)なら
    「26/30 〜 31/40」(一番使いやすい万能サイズ)
  • 具材・出汁(チャーハン・かき揚げ)なら
    「51/60以下」(数で勝負!旨味が広がります)
調理師プロフィール画像
この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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