アボカド(鰐梨)とは?|漢字の意味・読み方・旬と栄養を調理師が解説

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鰐梨?って読める?

アボカドは漢字で『鰐梨(わになし)』と書きます。
珍しい表記の由来や意味を知っていますか?このページでは、鰐梨の漢字解説に加え、アボカドの旬・栄養・保存方法や料理への活用法まで、調理師目線でまとめています。

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アボカドの旬

アボカド(国産)

アボカド(輸入)

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アボカドとは~解説~

アボカド
  • 「森のバター」と呼ばれるほど脂質が豊富
    → 良質な脂質(オレイン酸)が多く含まれ、健康志向の人に人気
  • ビタミンやミネラルがバランス良く含まれる
    → 特にビタミンE・B群、カリウム、葉酸が豊富
  • 食物繊維も多く、腸内環境の改善に役立つ
    → 不溶性・水溶性どちらの食物繊維も含まれている
  • 果物でありながら糖質が少ない
    → 糖質制限中でも摂りやすい
  • クリーミーな食感で料理の幅が広い
    → サラダ・ディップ(ワカモレ)・寿司・トーストなどに活用
  • 切ったあと変色しやすい
    → レモン汁などをかけると酸化防止になる
  • 追熟が必要な果物
    → 硬いものは常温で数日置くと柔らかくなる(熟し頃に注意)
  • 種が大きく可食部は意外と少なめ
    → 可食部は全体の約70~80%程度

名称と漢字の由来(鰐梨=わになし)

アボカドの和名は「ワニナシ(鰐梨)」です。これは英語の別称 alligator pear(ワニ+梨)の直訳で、果皮がワニの肌のようにゴツゴツして梨のような形をしていることから名づけられました。英語圏では19世紀末にこの別称が広まりましたが、のちに生産者団体が “avocado” を名称として定着させ、日本ではその直訳にあたる「ワニナシ/鰐梨」が和名として残っています。
また、“avocado” 自体の語源は中米の
ナワトル語 āhuacatl**(スペイン語 aguacate を経由)に由来します。

アボカドの変色理由と対処法

変色理由
アボカドに含まれる「ポリフェノールオキシダーゼ」が空気にふれて酸化する

対処法
①空気に触れないようにする
②レモン汁をかけて、酵素の働きを止める
③酢をかけて、酸化を止める
④オリーブオイルを絡めて空気と触れないようにする
⑤玉葱の成分で変色を止める

*調理法を考えて、対処法を考えないと味が変わってしまう

アボカドの保存方法

追熟方法
20℃前後の部屋で追熟する
(27℃になると傷み、5℃だと低温障害を起こす)
速く熟させたい場合はバナナ、リンゴなどと一緒に袋に入れるとよい

保存方法
良く熟したものはビール袋に入れ冷蔵庫で保存する
2~.3日以上たつと低温障害を起こし、中が黒くなってくる
使いかけの物は切り口にレモン汁をかけラップをしっかりとする

冷凍保存
皮、種を取り除きレモン汁を絡めてラップに包み冷凍する
(使いやすいサイズに切ってから冷凍すると使いやすい)

おいしい選び方

  1. ヘタの部分がすこし乾いた感じの物が良い
  2. ヘタの周辺が柔らかすぎる物は熟しすぎている
  3. 表皮の色は緑(未完熟)→黒(完熟)に変化する
  4. 皮が浮いているものは脂肪分が少ない(熟しすぎ)

アボカドの種類

  • ハス
  • フエルテ
  • グエン
  • ピンカートン
  • メキシコーラ

アボカドを使った料理

  • サラダ
  • 和え物
  • 揚げ物
  • ディップソース
  • マリネ
  • 焼き物
  • サンドイッチ

アボカドの栄養素(食品成分)

アボカド(生)
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率30%
エネルギー176
水分71.3g
タンパク質2.1g
脂質17.5g
食物繊維(総量)5.6g
炭水化物7.9g
ナトリウム7
カリウム590
カルシウム8
マグネシウム34
リン52
0.6
亜鉛0.7
0.24
マンガン0.19
ヨウ素
セレン1
クロム
モリブデン2
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)67
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)3.3
ビタミンK21
ビタミンB10.09
ビタミンB20.20
ナイアシン1.8
ビタミンB60.29
ビタミンB12
葉酸83
パントテン酸1.55
ビオチン5.3
ビタミンC12
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

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→ たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルなど、健康に必要な栄養素35種類を、分類ごとにわかりやすく解説しています。

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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