八朔(はっさく)は、1月下旬から3月が旬の柑橘類です。
爽やかな酸味とほろ苦さ、プリプリとした食感が特徴で、ビタミンCが豊富に含まれています。
この記事では、調理師の視点から八朔の栄養価、旬の見分け方、美味しい食べ方までを詳しく解説します。
八朔の旬
はっさくの旬は1月から3月ごろ
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旬カレンダー(1月〜12月)※色が付いている月が旬の目安です。
食べ頃の旬:1月下旬〜3月
収穫後、1〜2ヶ月ほど貯蔵庫で「予措(よそ)」と呼ばれる追熟を行います。この間に酸味が和らぎ、甘みが引き立ち、八朔本来の美味しさが生まれます。
八朔の収穫時期は12月下旬から2月ですが、収穫直後は酸味が非常に強いため、すぐには出荷されません。
最も美味しい時期
1月後半から2月にかけてが最盛期で、酸味と甘みのバランスが絶妙です。この時期は気温が低く果実がゆっくり熟すため、味が濃厚になります。スーパーでも品揃えが豊富で、価格も手頃になる時期です。
3月に入ると出回る量が減り始め、4月以降はほとんど見かけなくなります。旬の時期を逃さず、ぜひ美味しい八朔を味わってください。
2月はミカン科の柑橘類が旬の季節
八朔以外にも、伊予柑、デコポン、金柑など様々な柑橘類が旬を迎えます。それぞれ異なる味わいや栄養価があり、食べ比べも楽しめます。
→ 2月|旬の野菜と果実|一覧表【保存版】で他の旬食材もチェックしましょう。
八朔(はっさく)とは?特徴・味・歴史

八朔は、ミカン科の柑橘類で、正式には「ハッサク」と表記されます。江戸時代に広島県因島で発見されたとされ、現在では和歌山県や愛媛県が主要な産地となっています。
八朔の特徴
外見
- サイズは温州みかんより大きく、グレープフルーツほど
- 皮は厚めで、オレンジ色〜黄色がかった色
- 表面はやや粗い
味・食感
- 爽やかな酸味とほろ苦さが特徴
- プリプリとした歯ごたえのある食感
- 果汁はやや少なめ
- じょうのう膜(薄皮)がしっかりしている
他の柑橘類と比べると、甘さ控えめで大人の味わい。デザート感覚というより、さっぱりとした後味を楽しむ果物です。
八朔の名前の由来
「八朔(はっさく)」の名前は、旧暦の8月1日(朔日)に由来しています。発見当初、「8月1日頃から食べられる」と言われたことからこの名がついたとされますが、実際の旬は1月下旬以降です。これは旧暦と新暦のずれによるものです。
八朔の主な産地
1. 和歌山県(全国シェア約40%)
- 有田地方を中心に栽培
- 温暖な気候と水はけの良い土壌が適している
- 生産量日本一
2. 愛媛県(全国シェア約25%)
- 柑橘王国として有名
- 品質の高さに定評
3. 広島県(発祥の地)
- 尾道市・因島が発祥
- 現在は生産量は減少傾向だが、歴史的価値が高い
4. その他
- 徳島県、熊本県などでも生産

現役和食調理師のヒント
「八朔」は食感がしっかりしているので、水分の多いフルーツと組み合わせるとバランスが良く、ゼリーやサラダに使うと食感が映えます。砂糖漬けやコンポートにも向いていますよ。
八朔の栄養素(食品成分表)
八朔はビタミンCが豊富で、美容と健康に優れた果物です。
八朔の栄養成分(可食部100gあたり)
はっさく(生)砂じょう
可食部100g当たり
| 栄養素 | 生 | 単位 |
|---|---|---|
| 廃棄率 | 35 | % |
| エネルギー | 47 | ㎉ |
| 水分 | 87.2 | g |
| タンパク質 | 0.8 | g |
| 脂質 | 0.1 | g |
| 食物繊維(総量) | 1.5 | g |
| 炭水化物 | 11.5 | g |
| ナトリウム | 1 | ㎎ |
| カリウム | 180 | ㎎ |
| カルシウム | 13 | ㎎ |
| マグネシウム | 10 | ㎎ |
| リン | 17 | ㎎ |
| 鉄 | 0.1 | ㎎ |
| 亜鉛 | 0.1 | ㎎ |
| 銅 | 0.04 | ㎎ |
| マンガン | 0.03 | ㎎ |
| ヨウ素 | – | ㎍ |
| セレン | – | ㎍ |
| クロム | – | ㎍ |
| モリブデン | – | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | – | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | 21 | ㎍ |
| ビタミンD | – | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 0.3 | ㎎ |
| ビタミンK | – | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.06 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.03 | ㎎ |
| ナイアシン | 0.2 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.07 | ㎎ |
| ビタミンB12 | – | ㎍ |
| 葉酸 | 16 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.3 | ㎎ |
| ビオチン | – | ㎍ |
| ビタミンC | 40 | ㎎ |
八朔の栄養的な特徴
ビタミンCが豊富
成人の1日推奨量(100mg)の約40%を、八朔1個(可食部約150g)で摂取できます。
低カロリー
100gあたり45kcalと低カロリーなので、ダイエット中でも安心して食べられます。
食物繊維が豊富
特にじょうのう膜(薄皮)に多く含まれており、腸内環境の改善に効果的です。
カリウムが豊富
余分な塩分を排出し、むくみや高血圧の予防に役立ちます。
八朔の選び方と食べ頃の見分け方

美味しい八朔を選ぶポイントを、調理師の視点から解説します。
おいしい八朔の見分け方
| ポイント | 解説 |
|---|---|
| 皮にハリとツヤがある | 表面がツルツルしている 皮がしぼんでいないもの 弾力がある |
| 果皮がオレンジがかった濃い黄色 | 鮮やかなオレンジ色〜濃い黄色 色が濃いほど熟している 緑がかったものは避ける |
| 手に持つと重みがある | 手に持った時にずっしりと重い 果汁がたっぷり詰まっている証拠 同じサイズなら重い方を選ぶ |
| ヘタがしっかりしている | 乾燥していないものは新鮮です。 |
| 形が整っているもの | 丸みがあり、いびつでない 平らなものより丸い方が良い |
| 傷や変色がないもの | 皮に傷やシミがないか確認 ただし、小さな傷は味に影響しない場合も |
避けた方が良い八朔
軽くてスカスカした感じ
皮がしわしわでハリがない
ブヨブヨと柔らかすぎる
カビや大きな傷がある
ヘタが枯れて茶色くなっている
食べ頃の目安
八朔は常温で追熟させる
八朔は常温で追熟させることで、さらに美味しくなります。
購入直後: 酸味が強い – 1〜2週間常温保存で追熟
食べ頃: 皮の色が濃くなる – 少し柔らかくなる – 酸味が和らぎ、甘みが増す
触って確認: 軽く押してみて、わずかに弾力を感じるくらいが食べ頃のサイン。硬すぎる場合はもう少し置いておきましょう。

現役和食調理師のヒント
皮に張りがあって、手に持ってずっしりと感じるものは、調理しても崩れにくく、和え物や酢の物にも最適です。選び方ひとつで料理の仕上がりが変わりますよ。
八朔の剥き方・切り方|簡単にキレイに食べる方法
八朔は皮が厚くしっかりしているため、手で剥くのが少し大変です。簡単で美しい剥き方をご紹介します。
基本の剥き方(手で剥く方法)

用意するもの: 特になし(素手でOK)
手順
- ヘタを下にして、上から十字に切れ目を入れる
包丁やペティナイフで皮だけに切れ目
果肉まで切らないように注意 - 切れ目から4つに分けて皮を剥く
切れ目に指を入れて、ゆっくり剥く
外皮はかなり厚いので、力を入れて剥ける - じょうのう(房)ごとに分ける
白いワタを取り除く
房ごとに手で分ける - じょうのう膜(薄皮)を剥く
薄皮は食物繊維が豊富だが、やや固い
お好みで剥いて食べる
ポイント
薄皮が気になる方は剥いてもOKですが、栄養を考えると薄皮ごと食べるのがおすすめです。
包丁を使った切り方(スマイルカット)

用意するもの: 包丁、まな板
手順
- ヘタを上下にして、縦半分に切る
- さらに半分に切り、4等分にする
- 各切り口を下にして、皮と果肉の間に包丁を入れる
- 房の間に切れ目を入れて、食べやすくする
メリット
- 見た目が美しい
- 来客時やパーティーに最適
- フォークで食べやすい
果肉だけ取り出す方法(サラダ・デザート用)

用意するもの: 包丁、ボウル
手順:
- 外皮を剥く
- 房ごとに分ける
- じょうのう膜(薄皮)を包丁で切り開く
- 果肉だけを取り出す
使い方
- サラダに混ぜる
- ヨーグルトに添える
- フルーツポンチに
剥く時のコツ
冷蔵庫で少し冷やすと剥きやすい
常温より少し冷やした方が、皮と果肉が剥がれやすくなります。
爪が長い方は注意
八朔の皮は厚いため、爪を痛めることがあります。スプーンやナイフを活用しましょう。
ワタ(白い部分)は苦い
白いワタには苦味成分が含まれるため、気になる方はしっかり取り除きましょう。
八朔の保存方法|鮮度と味を保つコツ
八朔は比較的日持ちする柑橘類ですが、保存環境によって味や食感が大きく変わることがあります。
常温保存(おすすめ)
保存期間:1〜2週間(冬場の涼しい場所なら)
保存場所:風通しの良い、直射日光を避けた室内
ポイント:新聞紙などで1個ずつ包むと乾燥を防げます
※室温が15℃を超える場合は、冷蔵保存に切り替えましょう。
冷蔵保存
保存期間:2〜3週間
保存方法:ポリ袋または保存袋に入れ、野菜室へ
注意点:冷えすぎると果肉が乾燥したり、酸味が強く感じられることがあります
皮をむいた後の保存
冷蔵:ラップで包む、または密閉容器に入れて冷蔵庫で保存(2〜3日)
冷凍:果肉だけをラップで包んで冷凍も可。凍ったままヨーグルトやスムージーにも使えます。

現役和食調理師のヒント
八朔は皮が厚く乾燥に強いですが、冷蔵庫の風に直接あたるとパサつきの原因になります。新聞紙やキッチンペーパーで包み、袋に入れて保存するのがベストです。
八朔に合う食材・おすすめの食べ合わせ
八朔(はっさく)は、爽やかな酸味としっかりとした果肉の食感が特徴の柑橘類。そのため、甘み・旨味・香りの異なる食材と組み合わせることで、味のバランスが引き立ちます。
| 食材 | 相性のポイント | おすすめ料理例 |
|---|---|---|
| 菜の花 春菊 | 八朔の酸味で苦味を和らげる | 白和え ナムル風和え物 |
| アボカド | まろやかさと酸味のバランス | サラダ |
| カブ 大根 | みずみずしさ+爽やかさ | 即席浅漬け 和風マリネ |
| 鯛 スズキ | 淡白な味に酸味がアクセント | 八朔カルパッチョ |
| 生ハム | 塩気と果物の甘酸っぱさ | 八朔と生ハムの前菜 |
| ヨーグルト クリームチーズ | 酸味とコクの組み合わせ | フルーツサラダ ディップ |
| はちみつ 黒糖 | 優しい甘みで酸味を引き立てる | 八朔のコンポート デザートソース |
八朔の英語・漢字表記と読み方

| 項目 | 表記 |
|---|---|
| 漢字 | 八朔 |
| ひらがな | はっさく |
| 英語表記 | Hassaku orange または Hassaku |
| 学名 | Citrus × hassaku |
「八朔」は英語では一般的に Hassaku または Hassaku orange と表記されます。固有の日本の柑橘であるため、カタカナ名のローマ字表記がそのまま使われることが多いです。
まとめ|八朔を取り入れて冬の健康習慣を
八朔(はっさく)は、1月下旬から3月が旬の柑橘類です。爽やかな酸味とほろ苦さ、プリプリとした食感が特徴で、冬の食卓を彩る果物として親しまれています。
八朔の特徴をおさらい
旬の時期は1月下旬〜3月。収穫後に1〜2ヶ月追熟させることで、酸味が和らぎ甘みとのバランスが良くなります。主な栄養素はビタミンC、食物繊維、カリウムで低カロリー
美味しい八朔を選ぶポイント
- 手に持った時にずっしりと重い
- 皮に張りとツヤがある
- 色が濃いオレンジ色〜黄色
食べ頃
購入後1〜2週間常温で置くと、さらに酸味が和らぎ美味しくなります。皮を軽く押して、わずかに弾力を感じるくらいが食べ頃です。
1月が旬の他の食材も知りたい方へ
八朔と同じく1月が旬を迎える食材は他にもたくさんあります。伊予柑やデコポンなどの柑橘類、小松菜や春菊などの冬野菜、そして大根やかぶなどの根菜類。それぞれ異なる栄養価や味わいがあり、組み合わせることでバランスの良い食生活を送ることができます。 旬の食材を使った献立作りや、季節ごとの食材の特徴を知りたい方は[1月|旬の野菜と果実|一覧表【保存版】]をご覧ください。1月に美味しく食べられる野菜と果実を網羅的に紹介しています。
