椎茸(しいたけ)の栄養と使い方|干し椎茸・どんこの違い・保存方法

TOP

※本記事には広告が表示されます。

椎茸の旬 ~おいしい時期~

しいたけの旬は春と秋

旬カレンダー(1月〜12月)※色が付いている月が旬の目安です。

椎茸は一年を通して出回っていますが、最も風味が豊かで肉厚になるのは春(3~5月)と秋(9~11月)です。とくに自然栽培の「原木椎茸」は、気温と湿度の変化が大きいこれらの時期に発生しやすく、香りや旨みが格別。一方、菌床栽培の椎茸は安定して流通しており、季節を問わず楽しむことができます。

10月は旬の野菜・果物が切り替わる時期でもあります。まとめてチェックしたい方は、【保存版】10月|旬の野菜と果物【一覧表】をご覧ください▶【保存版】10月|旬の野菜と果物【一覧表】

椎茸とは~解説~

  • 「椎の木に生える茸(きのこ)」という意味から名付けられた、日本を代表するきのこ類
  • 主に「原木栽培」と「菌床栽培」の2種類があり、原木は香りが強く、菌床は通年出荷が安定
  • 傘が肉厚で、火を通すと旨みと香ばしさが引き立つ
  • 干し椎茸は乾燥によって旨み成分(グアニル酸)が増すため、煮物やだしに最適
  • 傘が開ききっていない「どんこ椎茸」は特に高級品として扱われる
  • 日本、中国、台湾などで広く栽培されており、和食だけでなく中華・洋食にも使われる万能食材
  • 栄養面では、食物繊維やビタミンD(特に天日干し)が豊富で、健康志向の人にも人気

椎茸はお鍋に深みのある旨味を足してくれる名脇役です。鯛しゃぶのお出汁をさらに美味しく育てるための、飾り切りのコツと入れるタイミングをご紹介します。 【失敗しない】鯛しゃぶの具材|プロが選ぶおすすめ具材8選と相性抜群の薬味

干し椎茸の種類~どんこ・香信の違い~

干し椎茸には、大きく分けて「どんこ」と「香信(こうしん)」という2つの種類があります。どちらも品種の違いではなく、収穫するタイミング(傘の開き具合)による分類です。

どんこ香信
(こうしん)
傘の開き方7割程度
(開き切っていない)
10割
(しっかり開いている)
厚み・食感肉厚で弾力があり、噛み応えがある薄く、香りが華やか
主な用途中華料理、煮物、椎茸そのものを楽しむ料理ちらし寿司、五目ご飯など細かく刻んで使う料理
価格高め(香信より2割ほど高いことが多い)どんこよりも手頃

どんこの中でも、表面にひび割れが入った特に上質なものは「花どんこ」と呼ばれ、贈答品としても人気があります。

調理師
調理師

「どんこ=高級品」というイメージがありますが、実は味そのものに大きな差はありません。中華料理や煮物で椎茸の存在感をしっかり出したいなら「どんこ」、五目ご飯やちらし寿司で他の具材となじませたいなら「香信」を選ぶと、使い勝手で失敗しません。

出典:フルタヤ椎茸株式会社|どんことは?どんこと香信の違いを解説

干し椎茸の戻し方

干し椎茸(どんこ・香信どちらも)をおいしく戻すコツは、「時間をかけて冷蔵庫でゆっくり戻すこと」です。

  1. 椎茸を軽く洗い、たっぷりの水(またはぬるま湯)に浸す
  2. ラップをして冷蔵庫へ。24時間程度を目安にじっくり戻す
  3. 軸の硬い部分を切り落として調理する

時短したいときの注意点
急いでいるときに「電子レンジで加熱して時短する」方法を見かけることがありますが、これはおすすめできません。干し椎茸の旨み成分(グアニル酸)に、加熱によって別の酵素が働いてしまい、旨みが分解されてしまうためです。時間がかかっても、水またはぬるま湯でゆっくり戻す方が、結果的に美味しく仕上がります。

戻し汁も捨てずに活用
戻し汁には椎茸の旨みがたっぷり溶け出しています。すまし汁や煮物のだしとして活用すると、料理全体の味に深みが出ます。

調理師
調理師

戻す前に、椎茸を15分ほど天日に当てておくと、紫外線の作用でビタミンDの含有量がぐっと増えるといわれています。時間に余裕があるときは、ひと手間かけてみてください。

出典:フルタヤ椎茸株式会社|どんことは?どんこと香信の違いを解説

椎茸の目利き(選び方)

生椎茸を選ぶときのポイント

チェック項目良い状態
つやがあり、しっとりとしている
傘の厚み肉厚で、縁が内側に巻き込んでいる
太くて短いもの
ひだ(傘の裏)きれいな白色。茶色や赤みがかっているものは鮮度が落ちている

干し椎茸を選ぶときのポイント

チェック項目良い状態
しわや変形が少ないもの
傘の色きれいな茶色。黒ずんでいるものは乾燥工程に難あり
ひだきれいな薄黄色
調理師
調理師

生椎茸は「ひだの白さ」が鮮度の一番わかりやすいサインです。買った直後は白いひだも、時間が経つと茶色っぽく変化していきます。スーパーで選ぶときは、傘の表だけでなく裏返してひだの色まで確認する習慣をつけると、失敗が減りますよ。

出典:地域創生メディア槻木|スーパーで実践できる!より美味しい椎茸の選び方、見分け方を解説

良い食べ合わせ

  • 椎茸 × 鶏肉 × 醤油
     旨みの相乗効果。照り焼きや煮物にすると絶品!
  • 椎茸 × だし × 卵
      お吸い物や茶碗蒸しに。優しい香りとコクが際立つ組み合わせ。
  • 椎茸 × ピーマン × ひき肉
     椎茸の傘に詰めて焼く「椎茸の肉詰め」で食べごたえUP。
  • 椎茸 × 牛肉 × みそ
     味噌炒めや鍋にぴったり。香ばしさとコクが深まる。
  • 椎茸 × 春雨 × 白菜
      中華風炒めやスープで、旨みを引き立てる。
  • 椎茸 × チーズ × トマト
    ピザ風に焼いて洋風アレンジ。おつまみにも◎

椎茸が持つ旨味成分は、牛肉が持つ旨味と合わさることで爆発的に美味しさが膨らみます(旨味の相乗効果)。

この最高の組み合わせを120%堪能するためには、すき焼きの割り下や生卵に負けない「正しい牛肉の部位選び」が命になります。良質な和牛の脂の融点(溶ける温度)の秘密や、スーパーのお肉で失敗しやすい落とし穴を知っておくだけで、いつものすき焼きが劇的に美味しくなりますよ。

プロの視点から、すき焼きを最高の食卓にするための「失敗しない牛肉選び」をこちらで詳しく解説しています。

保存方法

常温保存(おすすめしない)

  • 高温多湿に弱く、常温では1日〜2日で劣化してしまいます。
  • 夏場や湿度の高い日は特に傷みが早いので、基本的には冷蔵保存を推奨します。

冷蔵保存(基本の保存法)

  • 石づきを切らず、キッチンペーパーで包み、ポリ袋や保存容器に入れて野菜室へ。
  • 呼吸する食材なので密閉せず、袋の口は少し開けておくと◎
  • 保存期間:約3〜5日

冷凍保存(長期保存したいとき)

  • 軸の硬い部分を落とし、スライスして冷凍用保存袋に平らに入れて冷凍
  • 冷凍前に加熱は不要。凍ったまま調理でき、旨みが凝縮されます。
  • 保存期間:約1ヶ月

椎茸を使った料理

  • 椎茸の肉詰め焼き:ジューシーなひき肉と椎茸の旨みが合わさった一品
  • 炊き込みご飯:人参や油揚げと一緒に、だしで炊き込むと風味抜群
  • 味噌汁の具:スライスして入れるだけで、香りと旨みが広がる
  • 天ぷら:さっと揚げるだけで、外はカリッと中はジューシー
  • 中華風炒め:豚肉やピーマンと一緒にオイスターソース炒め
  • バター醤油炒め:切って焼くだけ、酒のつまみにも人気
  • 椎茸のチーズ焼き:マヨネーズ+チーズをのせてトースターで焼くだけ
  • 椎茸のマリネ:オリーブオイル・ビネガー・ハーブでさっぱり
  • グラタンやパスタの具材:旨みのあるアクセントにぴったり

椎茸の栄養素(食品成分表)

生しいたけ 菌床栽培 

栄養素油いためゆで単位
廃棄率00%
エネルギー6522
水分84.791.5g
タンパク質3.32.5g
脂質4.10.4g
食物繊維(総量)4.74.4g
炭水化物7.35.1g
ナトリウム11
カリウム300200
カルシウム21
マグネシウム1611
リン9265
0.40.3
亜鉛1.00.8
0.090.06
マンガン0.240.16
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD0.50.5
ビタミンE(トコフェロールα)0.6
ビタミンK
ビタミンB10.160.8
ビタミンB20.180.11
ナイアシン3.32.0
ビタミンB60.180.12
ビタミンB12
葉酸2014
パントテン酸1.280.71
ビオチン
ビタミンC
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

生椎茸と干し椎茸で栄養価が変わる理由
椎茸は乾燥させることで、生の状態よりも旨み成分(グアニル酸)やビタミンD、葉酸が増えることが知られています。これは、乾燥の過程で酵素が働き、椎茸に含まれるエルゴステロールという成分が紫外線を浴びることでビタミンDに変化するためです。「干し椎茸は栄養価が高い」といわれるのは、こうした理由からです。健康を意識するなら、生椎茸だけでなく干し椎茸も献立に取り入れてみるのがおすすめです。

椎茸の漢字と英語表記

「shiitake」は日本語がそのまま英語になった言葉で、世界的にも通じる名称です。英語圏では “shiitake mushroom” と表記され、日本の食文化の象徴的な食材として人気があります。

  • 漢字表記: 椎茸
  • ひらがな: しいたけ
  • 英語表記: shiitake mushroom
  • 発音記号: /ˌʃiːˈɑː.tɑː.keɪ/ または /ˌʃiːˈɑː.tə.ki/

関連動画

調理師プロフィール画像
この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

プロフィールを見る
タイトルとURLをコピーしました