石鯛(いしだい)の旬と味|特徴・目利き・英語表記を現役調理師が徹底解説

石鯛(いしだい)の姿|縞模様が特徴の白身魚 TOP
黒い縞模様が美しい、磯の王者・石鯛
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石鯛(いしだい)は、磯釣りの高級魚として知られる白身魚。しっかりした旨みと歯ごたえが魅力で、美しい縞模様から“磯の王者”とも呼ばれます。

石鯛の英語名は striped beakfish(または barred knifejaw。英語メニューや海外の魚名リストで見かけたときも、この表記を知っていれば迷いません。時期によって脂のりや味わいが変化し、刺身・塩焼き・煮付けなど、どんな調理法でも上品な旨味を堪能できます。

この記事では現役和食調理師の視点で、石鯛の旬・味の特徴・選び方(目利き)・おすすめの食べ方に加えて、英語表記(発音の目安つき)まで料理に役立つ形でわかりやすく解説します。

石鯛の英語・漢字表記

項目表記
漢字石鯛(いしだい)
英語striped beakfish
barred knifejaw
発音記号(目安)/straɪpt ˈbiːkˌfɪʃ/
/bɑːrd ˈnaɪfˌdʒɔː/
カタカナ表記ストライプド・ビークフィッシュ
バード・ナイフジョー

英語では striped beakfish
英語では striped beakfishがいちばんズレにくい表記です。資料や国・地域によっては barred knifejaw と書かれることもあるため、海外のレシピや英語メニューで見かけた場合は、この2つを同じ魚として押さえておくと迷いません。

英語で説明するとき
Ishidai (striped beakfish) is a firm, flavorful white fish—great as sashimi or grilled.
(石鯛は身が締まった旨みのある白身魚で、刺身や焼き物に向きます。)


石鯛の旬

いしだいの旬は11月から2月ごろ

旬カレンダー(1月〜12月)
※色が付いている月が旬の目安です。

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現役和食調理師のヒント

主な産地は長崎県・熊本県・鹿児島県・三重県・和歌山県などの西日本沿岸
特に九州地方では天然物が多く、伊豆諸島などでも釣りの対象魚として人気です。

石鯛とは ~特徴と味わい~

石鯛の特徴|成魚
成長に伴い、体色や模様が変化する石鯛

石鯛(いしだい)はイシダイ科イシダイ属に分類される海水魚で、学名は Oplegnathus fasciatus。体に黒い縞模様が入ることから、英語では striped beakfish、または barred knifejaw と呼ばれます。(「縞=striped」なので、むしろこの英語名は見た目と一致していて強いです。)

名前の由来は、硬い石をもかみ砕くほどの強い歯を持つことから。
口の中の歯はまるで人間のように並び、貝やウニなどの殻を噛み割って食べる力を持っています。

体長は一般に40〜60cm、なかには1mを超える大型個体も。
成魚になると縞模様が薄れ、灰銀色の体色に変化します(これが「クチグロ」と呼ばれる老成魚)。この体色の変化も石鯛の特徴のひとつです。

味わいは淡白ながらもコクのある上品な白身で、真鯛よりもしっかりとした旨みと歯ごたえを持ちます。刺身・塩焼き・煮付け・酒蒸しなど、どんな料理にも向き、特に皮目に豊富な旨味があります。

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石鯛は皮目にも旨味があるため、「湯引き」や「炙り刺身」も絶品。大ぶりに切った刺身は歯ごたえと旨味のバランスが良く、特におすすめです。

石鯛の地方名

石鯛は日本各地の磯や岩場に生息し、地方によってさまざまな呼び名があります。特に関西や九州での呼称が多く見られます。

地域呼び名補足
各地(若魚)シマダイ
サンバソウ
幼魚・若魚期の呼称。
各地(老成オス)クチグロ
ギンワサギンカゲ
口周りが黒くなる個体
関西シマダイ(若魚)
クチグロ(老成)
関西圏でも上記呼称が一般的。
高知コウロウ県内の別名として記載あり。
長崎ヒシャ九州北西部の呼称。
熊本スサ九州中部の呼称。
鹿児島ヒサ
ヒサイオ
クサネイオ
甑島・種子島の呼称も記載。
広島クロクチ口黒由来の地方名。
大阪ウミバス地方名の一例。
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市場では「クチグロ」という名前で並ぶこともありますが、これは大型の石鯛のこと。脂のりがよく、刺身・焼き物ともに一級品です。

石鯛の目利き(鮮度の見分け方)

石鯛は身がしっかりしているため、状態を見極めることで刺身にも焼き物にも最適な一尾を選べます。

項目見分け方
黒目が澄んでいて、透明感があるものが良い。白く濁っていたり、くぼんでいる目は鮮度の低下を疑う
体色・艶体表に艶があり、全体に張りが感じられるもの。表面のぬめりが透明感を保っているものが望ましい
腹・胴の張りおなかを手で軽く押してみて、張りが感じられるもの
エラエラを開けて内部を確認できれば、鮮紅色で健康的な赤色をしているものがよい
表面の硬さ表皮を指で押してみて、適度な弾力と硬さがあるもの
活け物・活け締め生きているか、活け締めされたものを選ぶと鮮度保持に優れる
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「目・エラ・艶」の3点セットをまず確認するとよく、さらに腹部の張りを見れば選び抜きの一尾になります。活け締め個体は鮮度が落ちにくく、刺身でも安心して使いやすいです。

石鯛と相性の良い食材

石鯛の調理法|刺身・塩焼き・煮付け
多彩な料理に向く石鯛

クセのない上質な白身に旨味がある石鯛は、香味野菜やコクのある調味料と相性抜群です。

食材・調味料相性が良い理由
ネギ白身魚+ネギは定番の組み合わせ。「長ネギの風味と白身魚は相性が良い」
昆布こぶ締め。
石鯛のしゃぶしゃぶに昆布を入れる
味噌魚のアラ・骨を使った味噌汁。

みりん
醤油
日本料理の基本調味。石鯛を煮付け・照り焼きなど
生姜魚料理での定番香味料。臭みを抑えつつ風味を補う。
レモン
すだち
柚子
酸味で淡白な魚を引き締め、後味を爽やかにする。
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石鯛は昆布との相性が抜群。刺身を軽く昆布で締めると、旨味とねっとり感が増して格別の味わいになります。

石鯛によく合う調理法

石鯛の調理法|刺身
皮霜造りや塩焼きなど、多彩な料理に向く白身魚

石鯛は、白身ながらも旨みと弾力がある魚です。
そのため「刺身・焼く・煮る・蒸す・揚げる」など、幅広い調理法で楽しめます。
下の表では、主な調理法とそれぞれに合う理由をまとめています。

調理法特徴
刺身
(皮霜造り・湯引き)
皮目に強い旨味があるため、湯引きや皮霜造りに最適。身は弾力があり、噛むほどに甘みが広がる
塩焼き皮が厚く弾力があるため、焼くと香ばしく、磯の風味が引き立つ。塩のみで十分おいしい
煮付け身が崩れにくく、煮てもふっくら仕上がる。脂のりがよい秋の石鯛に最適
酒蒸し
蒸し物
蒸すことで身がしっとりし、旨みが凝縮。昆布・酒・生姜などと好相性
しゃぶしゃぶ脂のりの良い時期におすすめ。表面だけ火を通すことで甘みが際立つ
フライ
天ぷら
ふっくらした白身で油との相性が良く、外はサクサク・中はしっとりに仕上がる
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塩焼きでは「中火でじっくり」、刺身では「皮霜造り」で香ばしさを引き出すと、磯の香りと旨みを最大限に楽しめます。

石鯛の栄養素(食品成分表)

いしだい(生)
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率55%
エネルギー138
水分71.6g
タンパク質19.5g
脂質7.8g
食物繊維(総量)g
炭水化物g
ナトリウム54
カリウム390
カルシウム20
マグネシウム26
リン240
0.3
亜鉛0.6
0.03
マンガン0.01
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)39
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD3.0
ビタミンE(トコフェロールα)2.1
ビタミンK
ビタミンB10.15
ビタミンB20.15
ナイアシン4.9
ビタミンB60.34
ビタミンB121.3
葉酸2
パントテン酸0.31
ビオチン
ビタミンC
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」
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現役和食調理師のヒント

石鯛は高タンパクで低糖質。DHAやEPAも含まれており、栄養面でも優秀です。焼き物や蒸し物で調理すれば、脂のうま味を保ちながら栄養も逃しにくいです。

調理師プロフィール画像
この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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