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9月の食の歳時記では、お月見や重陽の節句などの行事、秋の訪れを感じる旬の食材、草木茶花や季語についてまとめました。夏の疲れを癒しながら、実りの秋に向けて季節の味覚を楽しみましょう。
食の歳時記|9月の概要・特徴

夏の名残を感じつつも、秋の気配が近づく9月。お月見や重陽の節句など、風情ある行事が彩りを添えます。秋ナスやきのこ類、サンマなど、秋の味覚が少しずつ登場する季節。夏の疲れを癒しながら、実りの秋に向けて体調を整えましょう。
農林水産省→うちの郷土料理
9月の主な行事と行事食
| 行事 | 日付 | 行事食 |
|---|---|---|
| 重陽の節句 | 9月9日 | 菊酒 栗ご飯 茄子料理 |
| 敬老の日 | 9月第3月曜日 | 赤飯 海老料理 天ぷら |
| 秋分の日 | 9月23日ごろ | おはぎ |
| 秋彼岸 | 秋分の日と前後3日 | おはぎ |
| 中秋の名月 十五夜 | 旧暦の8月15日 | 月見団子 里芋料理 |
- 重陽の節句
五節句の一つである重陽の節句は、菊の花を用いて長寿や無病息災を祈る行事。
菊酒(菊の花びらを日本酒に浮かべたもので、邪気を払う)
栗ご飯(作物の収穫時期と重なるため、「栗の節句」とも呼ばれ、栗ご飯が行事食として食べられてきました)
茄子料理(「9」のつく日に茄子を食べると中風(発熱、頭痛など)を病まぬ、との言い伝えから、茄子料理を食べる習慣があります - 敬老の日
多年にわたり社会に貢献してきた高齢者を敬愛し、長寿を祝う日。
赤飯(お祝い事に欠かせない赤飯)
海老料理(「腰が曲がるまで元気に長生きできるように」という長寿の願い)
天ぷら(高齢者に人気のある天ぷらは、敬老の日の食卓にふさわしい) - 秋分の日・秋彼岸
秋分の日は、昼と夜の長さがほぼ等しくなる日で、祖先を敬い、亡くなった人々をしのぶ日とされています。
おはぎ(小豆には邪気を払う力があるとされ、おはぎをお供えすることで先祖供養になる) - 中秋の名月・十五夜
旧暦の8月15日にあたる十五夜は、月を鑑賞しながら農作物の収穫に感謝する行事。
月見団子(米の粉を使った団子で、月に見立ててお供えします)
里芋料理(十五夜は「芋名月」とも呼ばれ、里芋などの芋類を供える風習があります)
9月|草木茶花の楽しみ方
9月は秋の気配が漂い始め、穏やかな風とともに季節の移り変わりを感じる時期です。
萩や彼岸花、コスモスなどが咲き、秋の訪れを知らせます。
「萩」は秋の七草の一つで風情があり、「彼岸花」はお彼岸の時期に咲く特徴的な花です。

9月の花【萩(はぎ)】
萩は秋の七草の一つであるが、草ではなく落葉低木。一つ一つの花が小さく、垂れた枝先に花が付いていてうつむいているように見える。花言葉は「思案」、「内気」

9月の花【彼岸花(ひがんばな)】
曼殊沙華(まんじゅしゃげ)とも呼ばれる。彼岸に咲く花なので、墓のまわりによく植えられ、縁起の悪い花として嫌う人もいるが、花はきれいで、庭に植えられたり、生け花にもよく用いられる
秋の気配を感じ始める9月は、涼しげな花々が見ごろを迎える時期。萩や彼岸花、コスモスなどが咲き、秋の風情を楽しむことができます。
この項目では9月に楽しめる草木茶花の種類や特徴を一覧で紹介します。
季節の花をもっと身近に
旬の花を定期的に届けてくれるお花の定期便で暮らしに四季の彩りを添えられます。
| つるにんじん | 三つ葉沢鵯 | 鵯草 | 草藤沢桔梗 |
| 藤はかま | 琴柱草 | 松虫草 | 秋桐 |
| 浜千鳥 | 水葵 | 盆白玉椿 | 曙草 |
| オケラ | 見返り草 | 令人草 | 小はま菊 |
| 桜蓼 | 貴船菊 | 猫豆 | 菊 |
| 秋丁字 | えぞりんどう | 田村草 | りんどう |
| むくげ | 萩 | すすき | 秋菊 |
| 金水引 | 浜水鳥 | 葛の花 | しおん |
| 杜鵑草 | 弁慶草 | われもこう | 秋明菊 |
9月|季語・古称について
9月は秋の気配が色濃くなり、収穫の季節が始まる時期です。
「長月(ながつき)」という古称は、夜が長くなることに由来し、秋の深まりを感じさせます。
季語には「十五夜」「秋分」「萩の花」などがあり、秋の風情や月を愛でる文化が表現されています。

十五夜(十五夜)
1年で最も美しいとされている「中秋の名月」を鑑賞しながら、収穫などに感謝する日。月見行事をする十五夜は、旧暦8月15日。毎年変わる。2024年は9月17日。2025年は10月6日。2026年は9月25日。

秋刀魚(さんま)
日本では秋の味覚を代表する食材のひとつ。「秋刀魚」の由来は、秋に旬を迎えよく獲れることと、細い柳葉形で銀色に輝くその魚体が刀を連想させることにあり、「秋に獲れる刀のような形をした魚」という意味
秋の入り口となる9月は、収穫や月を愛でる風習が古くから親しまれています。長月、十五夜、秋分、萩の花など、秋の風情を伝える言葉が多く使われてきました。
この項目では、9月の季語・古称について一覧で紹介します。
| 長月 | 寝覚月 | 玄月 | 菊月 |
| 田刈月 | 季秋 | 夜長月 | 菊咲月 |
| 菊の秋 | 色どる月 | 紅葉月 | 梢の秋 |
| 小田刈月 | 無射 | 紅樹 | 月見 |
| 十六夜 | 立待月 | 居待月 | 秋すだれ |
| 秋扇 | 鈴虫 | 松虫 | 邯鄲 |
| 秋撫子 | われもこう | 松虫草 | 秋海棠 |
| 萩 | 女郎花 | 藤はかま | 桔梗 |
| 秋草 | 秋分 | 名月 | 白露 |
| 秋の七草 | コスモス | 重陽 | 二百十日 |
| 台風 | 野分 | 芋嵐 | 夜長 |
| 燈火親し | すすき | すすきの | 葛 |
| 露 | 虫 | コオロギ | キリギリス |
| みのむし | 敬老の日 | 衣被 | 子規忌 |
| トンボ | 秋彼岸 | 曼殊沙華 | 鶏頭 |
| 秋刀魚 | 菊慈童 |
9月の和風月名と英語表記
英語では「September」
略語はSep/Sep./sep/sep.
和風月名「長月」(ながつき)
旧暦の9月は現在の10月あたりを指す。
「長月」という名前の由来には「夜がだんだん長くなる月」という意味が込められています。秋が深まり、涼しい風とともに夜の時間が長くなることから、この名がついたとされています。また、稲の収穫期でもあり、実りの秋を迎える月です。
【異名】その他の呼び名
- 菊月(きくづき)
- 夜長月(よながづき)
- 寝覚月(ねざめづき)
- 紅葉月(もみじづき)
- 稲刈月(いねかりづき)
- 彩月(いろどりづき)
これらの呼び名は、秋の花々や紅葉、収穫の季節を表現しています。
9月は涼しくなった空気の中で月を愛でる「中秋の名月」や秋の味覚を楽しむ機会が増える時期でもあります。夏の名残を感じつつ、秋の訪れをじっくりと楽しめる月です。
9月|旬の食材~野菜・果実

正式名称は「蔓茘枝(ツルレイシ)」独特な強い苦味があるので、好き嫌いが分かれる。白色で苦味が少ない白レイシがある。苦みの強さは外見からは見分けにくいが、 「イボが大きくて、緑色が薄いもの」は苦味が少ない傾向にある

世界では、8,000種を超える品種があるとされ、日本では120種を超えるトマトが品種登録されている。トマトには魚や肉の臭みを消し、うまみを引き出してくれる効果がある。

ツルに近い部分が甘みが強い(下から食べると最後までおいしい)。皮につく白い粉(ブルーム)は表面を保護する役目がある。
▼葡萄の選び方
軸がしっかりとしていて、茶色く変色していないものが良い。全体的に色が綺麗でムラがない物をえらぶ。
9月|旬の食材~魚介類~

全国各地で摂れる時期が違うのでそれぞれ旬は違う。世界的にも良く使われる魚で栄養が豊富。ビタミンB群が豊富でDHA、EPAが多く含まれる

養殖物は静岡、三重、愛知で90%を占める。夏のスタミナ食として名高い「うなぎ」ですが、国産だけでは足りず、輸入に頼る。主に台湾、中国、オーストラリアから輸入している

ウニは水分含有量が高いので身を締めないとすぐに溶けるので、ミョウバンで処理されることが多い。現在は流通の発達により、塩水につけたものも流通する。
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