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自然薯(じねんじょ)の旬 ~おいしい時期~
じねんじょ
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自然薯(じねんじょ)の旬は、晩秋から冬(11月〜1月ごろ)です。
とくに寒さが増す時期になると、粘りが強く、風味が濃くなるため、すりおろして食べると独特の香りとコクを楽しめます。
自然薯は秋に葉が枯れ、地中の養分をたっぷり蓄えたタイミングで収穫されます。
そのため、寒さが本格化する直前の「晩秋〜初冬」がまさに食べごろ。
地域によっては2月ごろまで出回ることもありますが、一番おいしいのは年末年始ごろです。
季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】
自然薯(じねんじょ)とは ~解説~

自然薯(じねんじょ)は、ヤマノイモ科ヤマノイモ属に分類される日本原産のつる性植物で、「山芋の原種」ともいわれる存在です。その名の通り、山野に自然に自生していたことから「自然薯」と呼ばれるようになりました。
現在では栽培も盛んに行われており、主に秋から冬にかけてが旬。とろろや和え物、鍋料理など、さまざまな料理で親しまれています。
味わいと特徴
- 長芋や大和芋と比べて、粘りが非常に強く濃厚
- すりおろすと、香り豊かで土のような野趣あふれる風味が楽しめる
- アクが強いため、すりおろすと時間とともに変色することがあります(酵素反応によるもの)
自然薯の保存方法
自然薯は水分が多くデリケートな食材です。乾燥やカビに注意しながら、適切に保存することが大切です。
冷蔵保存(短期保存向け)
土付きのまま新聞紙に包み、冷蔵庫の野菜室で保存
直射日光・乾燥を避け、風通しのよい冷暗所でも可
カットした場合は、切り口にラップをして密閉容器に入れる
保存期間の目安:1〜2週間
※洗ってしまうと劣化が早まるため、使う直前に洗うのがベストです。
冷凍保存(長期保存向け)
自然薯は冷凍可能ですが、冷凍前に下処理をしておくと便利です。
皮をむいてすりおろし、ラップで小分けにして冷凍
または、製氷皿でキューブ状に冷凍して保存袋へ移すと便利
凍ったまま味噌汁や炒め物に加えられます
保存期間の目安:1ヶ月程度
※冷凍すると若干風味は落ちますが、粘りは残るので加熱調理向きです。
加工保存(すりおろし・焼き加工)
すりおろして冷凍しておけば、とろろごはん・お好み焼き・汁物にすぐ使えて便利
軽く焼いて冷凍保存すれば、おやき風・揚げ団子にもアレンジ可能

現役和食調理師のヒント
自然薯は空気や水分で変色しやすいため、使わない分は早めに密閉・小分けが安心です。
自然薯と相性の良い食材
- だし(かつおだし・昆布だし)
→ とろろ汁に欠かせない存在。自然薯の風味を引き立てる。 - 卵(生卵・卵黄)
→ とろろに加えるとまろやかに。タンパク質の補完にも。 - ごはん(麦飯・白米)
→ 王道の組み合わせ。すりおろした自然薯をかけて「とろろごはん」に。 - そば・うどん→ 自然薯をとろろにして麺類にかけると、つるりとしたのどごしと一体感が出る。
- まぐろ(刺身)
→ 自然薯の粘りとマグロの赤身が好相性。山かけとしても定番。 - のり・青のり
→ 香りづけ・風味アップに。トッピングとして添えると味に深みが出る。 - 味噌・醤油
→ 自然薯の甘味と塩味がよく合う。味噌汁やとろろ鍋の味付けにも。 - 鶏ひき肉・豚肉
→ すりおろした自然薯を加えるとふんわり食感に。つくねやハンバーグのつなぎにも◎ - 山芋(長芋・大和芋)
→ 食べ比べやミックスに。自然薯の粘りが最も強いためアクセントに最適。
じねんじょの栄養素 ~食品成分表~
じねんじょ(生)
可食部100g当たり
| 栄養素 | 生 | 単位 |
|---|---|---|
| 廃棄率 | 20 | % |
| エネルギー | 118 | ㎉ |
| 水分 | 68.8 | g |
| タンパク質 | 2.8 | g |
| 脂質 | 0.7 | g |
| 食物繊維(総量) | 2.0 | g |
| 炭水化物 | 26.7 | g |
| ナトリウム | 6 | ㎎ |
| カリウム | 550 | ㎎ |
| カルシウム | 10 | ㎎ |
| マグネシウム | 21 | ㎎ |
| リン | 31 | ㎎ |
| 鉄 | 0.8 | ㎎ |
| 亜鉛 | 0.7 | ㎎ |
| 銅 | 0.21 | ㎎ |
| マンガン | 0.12 | ㎎ |
| ヨウ素 | – | ㎍ |
| セレン | – | ㎍ |
| クロム | – | ㎍ |
| モリブデン | 1 | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | – | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | – | ㎍ |
| ビタミンD | – | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 4.1 | ㎎ |
| ビタミンK | – | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.11 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.04 | ㎎ |
| ナイアシン | 0.6 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.18 | ㎎ |
| ビタミンB12 | – | ㎍ |
| 葉酸 | 29 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.67 | ㎎ |
| ビオチン | 2.4 | ㎍ |
| ビタミンC | 15 | ㎎ |
栄養の特徴
自然薯には、以下のような栄養素がバランスよく含まれています:
- 糖質(でんぷん):主なエネルギー源
- たんぱく質・食物繊維:少量ながら含有
- ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、マグネシウムなどのビタミン・ミネラル類
自然薯の英語・漢字表記と発音

漢字表記:自然薯(じねんじょ)
→「自然に生える薯(いも)」という意味で、古くから山野に自生する貴重な山芋のことを指します。
英語表記:
一般的には以下のように訳されます:
| 英語表記 | 読み方(発音記号) | 意味・補足 |
|---|---|---|
| Japanese yam | /dʒəˈpænɪs jæm/ | 最も一般的な訳。長芋や山芋の総称としても使われます。 |
| wild yam | /waɪld jæm/ | 「野生のヤムイモ」という意味で自然薯を指すことがあります。 |
| Dioscorea japonica | /ˌdaɪəˈskɔːriə dʒəˈpɒnɪkə/ | 学名。専門的な文脈や文献で使用されます。 |
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