スイカを最高に美味しく食べるプロの技!甘さを平等にする切り方と10秒目利き術

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夏の太陽をたっぷり浴びたスイカ。キンキンに冷やして頬張る瞬間は、まさに至福の時ですよね。

「せっかく丸ごと買ったのに、甘みが足りなくてガッカリ…」
「いつも同じ三角切りで、食べているうちに飽きてきたかも」

なんて経験はありませんか?実はスイカは、ほんの少しの「プロのコツ」を知るだけで、その美味しさが劇的に変わる食材なんです。

この記事では、調理師の視点から、競合サイトにはあまり載っていない「スイカを最高に美味しく楽しむための技術」を伝授します。

スーパーで役立つ「ハズレを引かない10秒目利き術」や、中心の一番甘い部分を独り占めしない「甘さを平等に分ける魔法の切り方」、さらに甘くないスイカすらご馳走に変えてしまう「意外な食材ペアリング」まで。

今年の夏は、いつものスイカをワンランク上の美味しさで楽しみ尽くしましょう!

スイカの最もおいしいピークはいつ?産地リレーで夏中楽しめる

スイカ(watermelon)の旬が6月から8月であることを示すカレンダー形式のインフォグラフィック画像。右上にカットスイカの写真があり、下部には「旬のピークは6月~8月!」「『ハズレ』を引きたくない人必見!?10秒目利き術と『魔法の切り方』」というキャッチコピーが記載されている。
スイカが最も甘く、流通量も多い旬のピークは真夏の6月〜8月です。この時期の美味しいスイカを逃さないための「目利き術」と「切り方」は、記事本文で詳しく解説します。

スイカの旬は6月から8月ごろ
スイカが最も甘く、みずみずしくなる旬のピークは「6月〜8月」の真夏です。 この時期は全国各地から露地栽培(ハウスではなく太陽の下で育ったもの)のスイカが出回り、流通量も最も多くなるため、お値段も手頃で美味しいものが手に入りやすくなります。

南から北へ。「産地リレー」で秋口まで楽しめる

「夏野菜」のイメージが強いスイカですが、実は春から秋口まで、意外と長い期間楽しむことができます。その秘密は、日本列島の南北に長い地形を生かした「産地リレー」にあります。

桜前線が北上するように、スイカの旬も南から北へと移り変わっていきます。

  • 4月〜5月頃(走り): 熊本県などの九州産が中心。一足早い夏の味覚です。
  • 6月〜8月頃(盛り): 鳥取県、千葉県、長野県など、本州の主要産地から続々と出荷され、ピークを迎えます。
  • 9月頃〜(名残): 山形県、秋田県、北海道などの北国から、身が締まった濃厚な甘さのスイカが届きます。

このように産地を変えながら、長期間楽しめるのもスイカの魅力。時期によって異なる産地の味を食べ比べてみるのも面白いですよ。

ここからは「ハズレ」を絶対に引かないための、調理師直伝の目利き術を伝授します。難しいことは一切ナシ。売り場でたった「10秒」あればチェックできる方法です!

スイカだけでなく、8月は“いまおいしい食材”が意外と多い月です。旬の野菜と果物をまとめた保存版一覧はこちらです▶【保存版】8月|旬の野菜と果物【一覧表】

スイカを「10秒」で見抜く!プロが教えるハズレを引かない目利き術

売り場でスイカを選ぶとき、ポンポンと叩いて音を確かめている方をよく見かけます。 しかし、正直に申し上げますと、音での判別はプロでも難しい熟練の技。中が空洞化している(すが入っている)かどうかの目安にはなりますが、甘さを保証するものではありません。

私たちが市場で仕入れる際に重要視しているのは、もっと確実で簡単な「見た目のサイン」です。ポイントはたったの2つ。これさえ知っていれば、もう売り場で迷うことはありません。

叩くのはもう古い?「しま模様」と「おへそ」を見るだけの最短チェック法

丸ごとのスイカ(大玉・小玉共通)を買うときは、この2点だけを集中して見てください。

【しま模様】色が濃く、イナズマのようにうねっている

スイカの黒いしま模様は、人間でいう「血管」のようなものです。 栄養がたっぷり行き渡っているスイカほど、緑色と黒色の境目がハッキリとしていて、模様が直線ではなくイナズマのように力強くうねっています。 全体的に色がぼんやりしているものより、コントラストが強いものを選びましょう。

【おへそ】お尻の茶色い部分が「小さい」
スイカをひっくり返すと、お尻の部分に茶色い「おへそ(花落ち)」があります。 ここのサイズが、5円玉の穴くらいに小さくキュッと締まっているものが狙い目です。 おへそが大きいものは、収穫時期が遅れて熟しすぎているか、皮が分厚い傾向にあります。逆に小さすぎるものは未熟な可能性があります。「程よく小さい」がベストです。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

もしツルが付いている場合、ツルが緑色で元気なものは「新鮮」。ツルの付け根が少し茶色く枯れてきているものは「完熟して今が食べ頃」のサインです。すぐに食べるなら後者がおすすめです。

カットスイカを買うなら「種」と「果肉の隙間」に注目

冷蔵庫に入れやすく、ゴミも少ないカットスイカ。断面が見えるからこそ、絶対にチェックしてほしいポイントがあります。

【種】黒くてプックリしている

断面に見える種が、真っ黒でツヤがあり、プックリと膨らんでいるものが完熟の証です。 種が白かったり、薄っぺらいものは、まだ熟す前に収穫された可能性が高く、甘みが足りないことがあります。

【果肉の隙間】種の周りに少しヒビがある
これが最も意外なプロの目利きポイントです。 種の周りの果肉が、少しひび割れて隙間ができているものを選んでください。 一見すると「傷んでいる?」と避けられがちですが、これは果肉が糖分を蓄えすぎてパンパンになり、自然に割れた「完熟のサイン」なのです。 逆に、隙間がなくギチギチに詰まっているものは、まだ若い可能性があります。

ここまでプロの目利きポイントをご紹介しましたが、「お店でじっくり見るのは勇気がいる」「そもそも重いスイカを持って帰るのが大変」という方も多いのではないでしょうか。

せっかくのスイカ、絶対に失敗したくないなら、「選ぶプロ」に任せてしまうのも賢い方法です。市場のプロが厳選した、その時期に一番おいしいフルーツが毎月自宅に届く「フルーツ定期便」なら、もう売り場で悩む必要はありません。スイカはもちろん、季節ごとに変わる旬の味覚を「ハズレなし」で楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてください。▶フルーツサブスクおすすめ3選を見てみる

【調理師の技】どこを食べても甘い!「平等カット」の秘密

目利きで見事なスイカを手に入れたら、次は包丁の出番です。 みなさんは普段、スイカをどのように切っていますか?おそらく、半月型に切ってから端から順に三角形にしていく「三角切り」が一般的ではないでしょうか。

しかし、実はこの切り方には大きな弱点があります。 スイカは中心部分が最も糖度が高く甘いという特性があります。皮に近づくにつれて糖度は下がっていきます。

つまり、いつもの三角切りでは、真ん中を食べた人は「甘くて美味しい!」となりますが、端っこを食べた人は「あれ、あんまり甘くない…」という、悲しい「甘さの不平等」が起きてしまうのです。そこで私たちが実践しているのが、誰がどこを食べても一番甘い中心部分を味わえる「平等カット」です。

中心の甘さを全員に分ける「プロの包丁捌き」

その方法は、とてもシンプル。「端から順に切る」のではなく、「中心から外側に向かって放射状に切る」だけです。

  1. まず、スイカを半分に切ります。
  2. それをさらに半分に切り、1/4または1/8のくし形にします。
  3. ここがポイントです。皮を下にして置き、中心(一番尖っている甘い部分)から皮に向かって、放射状に包丁を入れていきます。

こうすることで、切り分けられた全てのピースに「一番甘い中心部分」「皮に近いさっぱりした部分」が必ず含まれるようになります。 最初の一口は濃厚な甘さを楽しみ、最後はさっぱりと終える。全員がスイカの美味しさをフルコースで味わえる、まさに魔法の切り方なのです。

子供が食べやすく、種が取りやすい切り方のコツ

平等カットの他にも、シーンに合わせた便利な切り方があります。特に小さなお子様がいるご家庭におすすめの技をご紹介します。

手が汚れない!「スティックカット」
アイスキャンディーのように片手で持って食べられる切り方です。口の周りも汚れにくく、子供たちに大人気です。

切り方
半分に切ったスイカを、皮を上にしてまな板に伏せます。そのまま端から2〜3cm幅で格子状(縦と横)に切っていくだけ。皮の部分がちょうど良い持ち手になります。


種が劇的に取りやすい!「維管束(いかんそく)カット」

「スイカは好きだけど種が面倒」という方への裏技です。少し専門的ですが、スイカの種は栄養を運ぶ「維管束」という管に沿ってV字状に並んでいます。この維管束は、皮の黒いしま模様の真下にあります。

コツ
包丁を入れる際、しま模様の黒い部分(維管束の真上)を避けて、緑色の部分に包丁を入れるように意識してみてください。すると不思議なことに、カットした断面の表面に種が綺麗に並んで現れます。食べる前に箸やスプーンで表面をなぞるだけで、驚くほど簡単に種を取り除くことができます。

【調理師直伝】スイカと相性抜群!「よく合う食材」ペアリング

そのまま食べても美味しいスイカですが、他の食材と組み合わせることで、そのポテンシャルはさらに広がります。 スイカの成分は90%以上が水分。調理師の視点から見ると、これは「どんな味付けにも染まるキャンバス」のようなものです。

ここでは、定番の組み合わせをワンランクアップさせる方法と、甘みが足りない「ハズレスイカ」すらも絶品料理に変えてしまう、魔法のペアリングをご紹介します。

【定番+α】「塩」だけじゃない!甘みを引き立てる意外な調味料

スイカに塩をかけると甘く感じるのは「対比効果」によるものですが、実は塩以外にも相性の良い調味料があります。

レモン汁(またはライム汁)
これがイチオシです。スイカの甘みに、レモンの爽やかな酸味と香りが加わると、味がキュッと引き締まり、驚くほど洗練されたデザートになります。特に、少しぼんやりした味のスイカにかけると効果てきめんです。

黒こしょう
「えっ、こしょう?」と思われるかもしれませんが、これが意外なほど合います。ピリッとした辛味がアクセントになり、スイカの風味を引き立ててくれます。大人のデザートやお酒のお供に最適です。

【料理編】甘くないスイカが激変!チーズやオイルで「ご馳走サラダ」に

もし、運悪く甘くないスイカに当たってしまっても、ガッカリする必要はありません。むしろ、それはサラダにする絶好のチャンスです! 野菜(瓜)としての側面に注目し、塩気や油分と合わせることで、高級レストランのような一皿に変身します。

最強の組み合わせ:「フェタチーズ」と「オリーブオイル」
ギリシャ料理の定番「スイカとフェタチーズのサラダ」は、ぜひ試していただきたい逸品です。

  1. スイカを一口大のサイコロ状にカットします。
  2. そこに、手で崩したフェタチーズ(なければ塩気の強いモッツァレラやクリームチーズでもOK)を散らします。
  3. 仕上げに、香り高いエキストラバージンオリーブオイルと、少々の塩・黒こしょうを回しかければ完成です。

チーズの塩気とコク、オリーブオイルのフルーティーな香りが、淡白なスイカと絡み合い、信じられないほど美味しくなります。ミントやバジルなどのハーブを添えれば、見た目も香りも完璧なご馳走サラダになりますよ。

最後までシャリシャリ!水っぽくならない保存の正解

スイカの美味しさの命である「シャリシャリ」とした食感。これは果肉の細胞がしっかりと水分を保持している状態です。 保存状態が悪いと、細胞が壊れて水分が流出し、ベチャッとした食感になってしまいます。

これを防ぐための鉄則は、「丸ごとの場合は温度管理」、「カットした場合は水分管理」です。

丸ごとの場合:冷やしすぎはNG!風通しの良い日陰が基本

「買ってきたらすぐ冷蔵庫!」と思いがちですが、ちょっと待ってください。 スイカはもともと熱帯地方原産の植物です。そのため寒すぎる環境が苦手で、長時間冷蔵庫(特に5℃以下)に入れっぱなしにすると低温障害を起こし、甘みが薄れ、果肉が劣化してしまいます。

基本は常温保存
カットする前であれば、直射日光の当たらない、風通しの良い涼しい場所(玄関や廊下など)で保存するのがベストです。これで1週間は持ちます。

食べる直前に冷や
人間が最も甘みを感じる温度は10〜15℃と言われています。食べる2〜3時間前に冷蔵庫に移すか、急ぐ場合は氷水に浸けて冷やすのが、一番美味しく食べるコツです。

カットした場合:乾燥と劣化を防ぐ「野菜室」活用術

一度包丁を入れたスイカは、そこから急激に鮮度が落ちていきます。敵は「乾燥」と「自分から出た水分」です。

大きくカットしてある場合
断面が空気に触れないよう、ぴったりとラップを密着させて包みます。 冷蔵庫に入れる際は、冷えすぎるメインの棚ではなく、温度が少し高め(約5〜10℃)に設定されている「野菜室」に入れるのがおすすめです。これで2〜3日は美味しさを保てます。

一口大にカットして保存する場合(プロの裏技)
サイコロ状などに切って保存容器に入れる場合、時間が経つと底に水分が溜まり、下のスイカが水っぽくなってしまいます。

これを防ぐプロのコツは、容器の底にキッチンペーパーを敷くことです。

ペーパーが余分な水分を吸い取ってくれるため、スイカが自分の水分で溺れることなく、最後までシャリシャリ感をキープできます。ぜひ試してみてください。

まとめ|今年の夏はプロの技でスイカを味わい尽くそう

いかがでしたでしょうか。 たかがスイカ、されどスイカ。ほんの少しの「プロの知識」を知っているだけで、その楽しみ方は何倍にも広がります。

  • 旬は6月〜8月! 産地リレーを意識して、その時期一番の味を狙う。
  • 売り場での目利きは、しま模様のコントラストおへその小ささを見るだけ。
  • 包丁を入れるときは、中心から放射状に切る「平等カット」で甘さを全員に分ける。
  • もし甘くないスイカに当たったら、チーズやオイルで「ご馳走サラダ」に大変身させる。

これらの技を武器にすれば、もう「ハズレを引いたらどうしよう」と怯える必要はありません。 今年の夏は、自信を持って美味しいスイカを選び、家族や友人と最高のスイカ体験を楽しんでください!

普段何気なく使っている「スイカ」という呼び名ですが、漢字と英語それぞれの表記には、そのルーツや特徴がよく表れています。

  • 漢字:「西瓜」 文字通り「西から伝わった(うり)」という意味です。原産地のアフリカから、シルクロードを経由して中国の西方地域へ伝わり、そこから日本へと伝来したという歴史的背景が、この名前に込められています。
  • 英語:「Watermelon」Water(水)」+「Melon(瓜類)」という、非常に直感的なネーミングです。その名の通り、スイカの果肉は90%以上が水分でできています。乾燥した原産地では、古くから貴重な水分補給源としても重宝されてきました。

「ほとんどが水分で栄養なんてないのでは?」と思われがちなスイカですが、実は夏の体に嬉しい成分がたっぷりと含まれています。

すいか(生)
可食部100g当たり

栄養素黄肉種赤肉種単位
廃棄率4040%
エネルギー4141
水分89.689.6g
タンパク質0.60.6g
脂質0.10.1g
食物繊維(総量)0.30.3g
炭水化物9.59.5g
ナトリウム11
カリウム120120
カルシウム44
マグネシウム1111
リン88
0.20.2
亜鉛0.10.1
0.030.03
マンガン0.030.03
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン11
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)830
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)0.10.1
ビタミンK
ビタミンB10.030.03
ビタミンB20.020.02
ナイアシン0.20.2
ビタミンB60.070.07
ビタミンB12
葉酸33
パントテン酸0.220.22
ビオチン0.90.9
ビタミンC1010
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

注目成分:「シトルリン」

表にはありませんが、スイカはアミノ酸の一種である「シトルリン」を豊富に含んでいることでも知られています。シトルリンには血管を拡張して血流を改善する働きが期待されており、スポーツ後の疲労回復や、冷え性の改善などに役立つ成分として注目されています。

たっぷりの水分で熱中症を予防しつつ、カリウムでむくみをスッキリさせ、さらにシトルリンで血流もサポートする。スイカはまさに、日本の暑い夏を乗り切るための「天然の機能性食品」と言えるでしょう。

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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