今月のポストコーヒーは、果実味・甘さ・爽やかさがバランスよく揃った“飲みやすい3種類”でした。どの豆も個性がありながら、浅煎りの魅力であるフルーティさと軽やかさがしっかり感じられるラインナップです。
この記事では、届いた ブルンジ ウムトゥンバ/ブルンジ カランボ/ルワンダ ニャルシザ の3種類を、調理師として30か月以上継続してきた視点でわかりやすくレビュー。
香り・味わいの傾向・おすすめの飲み方まで、“今月のコーヒーはどんな味?”が3分でつかめるまとめとして仕上げました。参照▶ ポストコーヒーをやめなかった理由はこちら
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今月届いた豆のラインナップ

ブルンジ ウムトゥンバ
ブルンジ カランボ
ルワンダ ニャルシザ ロット.2
※ 詳細レビューは後述
個別レビュー
ブルンジ ウムトゥンバ

焙煎度:浅煎り
産地:ブルンジ
フレーバー&香り
レーズンやアプリコットを思わせるフルーティーな香り
袋を開けた瞬間に広がる「紅茶のようなフローラル感」
海外ロースターの豆らしい、華やかさと繊細さのある香り
フレーバーイメージは「Delicate Black Tea & Dried Fruits」
味の方向性
明るくエネルギッシュで、飲んだ瞬間に気分が上がるタイプ。
レーズンやアプリコットの甘さに加えて、フローラルで紅茶のような軽やかさが際立ちます。
酸味と苦味のどちらも強すぎず、グレープフルーツのようなほのかな苦みがアクセント。
全体的にすっきりとした飲み口で、シーンを選ばず楽しめる“バランス型”の浅煎りコーヒーです。
この豆が合う人
フルーティーで軽やかなコーヒーが好きな人
酸味が得意で、爽やかさを求める人
紅茶のような繊細さのあるコーヒーが好きな人
お菓子(とくに甘いもの)と合わせて飲みたい人
気分を明るくしたい朝・昼に飲みたい人
ブルンジ カランボ

焙煎度:中煎り
産地:ブルンジ
フレーバー&香り
レーズンやチェリーの果実感に、キャラメル・黒糖の甘さが重なる華やかな香り。
ティーライクな軽さがあり、ほのかにハチミツのような柔らかい甘みも感じられます。
味の方向性
いい酸味が心地よく、軽やかで飲みやすいタイプ。
口に含むと微かな苦味と酸味が同時に立ち上がり、その後すっと消える爽やかな後味。
暑い時期でも重さを感じず、すっきりしたティーライクな飲み心地が長所。
塩気のある食べ物と合わせても味がぶつからず、全体的に“飲みやすさ”が際立つ一杯です。
この豆が合う人
フルーティーで軽やかな浅煎りが好きな人
紅茶のような飲み口のコーヒーを求める人
朝にすっきり飲める一杯を探している人
チョコレートやナッツ、パンと合わせたい人
酸味がややあってもバランス良いカップが好きな人
ルワンダ ニャルシザ ロット.2

焙煎度:浅煎り
産地:ルワンダ
フレーバー&香り
フレッシュなクレメンタインを思わせる柑橘の香りが、最初にぱっと広がる明るいフレーバー。
冷めるにつれてドライフルーツの甘みや、カモミールティーのようなフローラルさが加わり、華やかで“和”を感じる柔らかい香りへと変化します。
味の方向性
すっきりとした口当たりで、これからの季節にぴったりの爽やかなコーヒー。みかんを剥いた瞬間のような甘い香りと、瑞々しく心地よい酸味が特徴で、後味にはカモミールのようなハーブ系の余韻が長く続きます。ホットのままはもちろん、抽出後に時間が経っても味の変化が少なく、どのタイミングでも飲みやすいのが魅力。
酸味は強すぎず、ミルクを加えると苦味がほぼ消えてまろやかに。「スイーツ要らず」と評されるほど余韻が甘く、休日のリラックス時間に合う仕上がりです。
この豆が合う人
朝に軽やかで爽やかな一杯を飲みたい人
休日にゆっくり味の変化を楽しみたい人
和菓子と相性の良いコーヒーを探している人
フローラルな余韻や柑橘系の甘酸っぱさが好きな人
ミルクでもブラックでも楽しめる万能な浅煎りを求める人
今月のまとめ
今月は 香りの華やかさ・爽やかさ・甘みのバランスが非常に良いラインナップでした。3種類ともまったく方向性が異なりますが、どれも「飲みやすさ」と「個性的なフレーバー」が共存しており、季節に合った軽やかさを感じる内容でした。それぞれの印象は以下の通りです。
- ルワンダ ニャルシザ ロット.2
→ 柑橘とドライフルーツの甘みがふわっと広がる、華やかで爽やかな浅煎り。休日にゆっくり味の変化を楽しみたい人にぴったり。 - エルサルバドル ラ レフォルマ
→ ブラックベリーの深い甘みとブランデーのような豊かな香りが特徴。濃厚なのに飲みやすく、チョコレートやカフェオレと相性抜群。 - ブルンジ カランボ
→ レーズン・チェリーの果実感に黒糖・キャラメルの甘さ。ティーライクで暑い時期でもスッと飲める爽快感。パンや軽食とよく合う万能タイプ。
共通して感じたのは、どれも“余韻まで美味しい”ということ。軽やかさだけでなく甘みの残りも心地よく、ブラックでもミルクでも楽しめるバランスの良さが目立ちました。
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現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)
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