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赤貝(あかがい)とは?旬・栄養・おいしい食べ方まで解説【和食調理師が監修】
プリッとした食感と上品な旨味が魅力の赤貝(あかがい)。寿司ネタとしてもおなじみの高級貝ですが、「旬はいつ?」「どうやって食べるのが一番おいしい?」「栄養はあるの?」といった疑問を持つ方も多いはず。
この記事では、赤貝の旬や選び方、保存方法、相性の良い食材や代表的な料理、そして栄養素まで詳しくご紹介します。

現役和食調理師のヒント
赤貝はシンプルな調理が一番!下処理を丁寧にすれば、刺身でも甘みをしっかり引き出せます。
赤貝の旬(おいしい時期)
あかがい
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
|---|
赤貝のもっとも美味しい旬は冬から春にかけて。寒い時期に身が引き締まり、旨味や甘味が強くなります。産地によっては漁期に差がありますが、全国的に流通が増えるのはこの冬~春にかけての季節です。

現役和食調理師のヒント
赤貝は水温が下がると身が厚くなり、歯ごたえがアップします。春先の赤貝は特におすすめですよ。
赤貝とは ~特徴と味わい~

赤貝(あかがい)はフネガイ科に属する二枚貝で、正式には「サルボウガイ(Arca noae)」の仲間。殻の内側が赤く、身も赤みを帯びていることから「赤貝」と呼ばれています。
主に三重県、熊本県、宮城県などの沿岸で水揚げされ、寿司ネタや高級和食で人気のある食材です。
赤貝の特徴
- 身はしっかりとした歯ごたえがあり、コリコリとした食感が魅力。
- 噛むほどに上品な甘みと磯の香りが広がる。
- 鮮度が良いものはツヤがあり、深い赤色を帯びる。
- 生食・加熱の両方で楽しめる。
また、貝類の中でも血合いが豊富で鉄分を多く含むことから、見た目にも赤みが強いのが特徴です。

現役和食調理師のヒント
赤貝は鮮度が命。開いたときに貝柱がきれいに弾力を保っているものが良品です。寿司で使う場合は、軽く塩をして旨味を引き立てると◎。
赤貝の保存方法(殻付き・むき身・冷凍)
赤貝は鮮度が落ちやすいデリケートな貝類です。購入後はできるだけ早く食べるのが理想ですが、正しい方法で保存すれば、数日間はおいしさを保てます。
| 種類 | 保存方法 | 保存期間の目安 |
|---|---|---|
| 殻付き | 濡らした新聞紙で包み、ポリ袋に入れてチルド保存 →0℃以下にならないよう注意 | 1〜2日 |
| むき身 | 密閉容器に入れて冷蔵 →軽い塩水(1〜2%)に浸すのも可 | 当日〜翌日 |
| 冷凍(むき身) | 軽く塩を振り、水気を拭いてラップに包む →冷凍用保存袋に入れて急速冷凍 | 約2〜3週間 |

現役和食調理師のヒント
★殻付き
水に浸けるのはNG。乾燥を防ぎつつ空気に触れさせて保存
★むき身
鮮度が落ちやすいため、できるだけ早く使う
★冷凍(むき身)
解凍は冷蔵庫でゆっくり。食感を保つためには自然解凍が理想
赤貝の選び方と目利きのポイント
新鮮な赤貝を選ぶためには、見た目・におい・動きの3点に注目しましょう。
殻付き赤貝の場合
- 殻がしっかり閉じているもの
活きが良い証拠。開いているものは避けましょう。 - 殻にツヤと重みがある
乾燥しておらず、身入りがしっかりしているサイン。 - 動きがあるもの
軽くたたくと反応して殻を閉じるものは活きています。
むき身の場合
- 身にツヤと弾力がある
鮮度が良い赤貝はプリっと張りがあります。 - においが磯の香り
生臭さや酸味があるものは避けましょう。 - 血合いの赤が鮮やか
赤黒く変色しているものは鮮度が落ちています。

現役和食調理師のヒント
市場や鮮魚店で購入するなら、「活赤貝」や「特上赤貝」などの表示に注目。刺身で食べたい場合は、必ず鮮度の高いものを選びましょう。
赤貝と相性の良い食材・食べ合わせ
赤貝の特徴は、磯の香りとコリッとした歯ごたえ、そして上品な甘み。この個性的な味わいを引き立てるには、酸味や香味、清涼感のある食材との組み合わせが最適です。
赤貝と相性の良い食材の例
| 食材 | 相性のポイント |
|---|---|
| 酢味噌 酢橘 柚子 | 赤貝の旨味を引き立て、さっぱりと仕上がる |
| 三つ葉 青じそ | 香りが良く、清涼感をプラス |
| きゅうり わかめ | 酢の物にして歯ごたえを楽しめる |
| 米酢 柑橘果汁 | 寿司・酢の物に最適な酸味のバランス |
| 昆布だし | 椀物にすると赤貝の旨味が際立つ |

現役和食調理師のヒント
赤貝は素材の香りや酸味を生かす料理がよく合います。特に酢味噌和えやすだちを添えた刺身は、お店でも定番の一品です。
赤貝の栄養素(食品成分表)
あかがい(生)
可食部100g当たり
| 栄養素 | 値 | 単位 |
|---|---|---|
| 廃棄率 | 75 | % |
| エネルギー | 70 | ㎉ |
| 水分 | 80.4 | g |
| タンパク質 | 13.5 | g |
| 脂質 | 0.3 | g |
| 食物繊維(総量) | – | g |
| 炭水化物 | 3.5 | g |
| ナトリウム | 300 | ㎎ |
| カリウム | 290 | ㎎ |
| カルシウム | 40 | ㎎ |
| マグネシウム | 55 | ㎎ |
| リン | 140 | ㎎ |
| 鉄 | 5.0 | ㎎ |
| 亜鉛 | 1.5 | ㎎ |
| 銅 | 0.06 | ㎎ |
| マンガン | – | ㎎ |
| ヨウ素 | – | ㎍ |
| セレン | – | ㎍ |
| クロム | – | ㎍ |
| モリブデン | – | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | 30 | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | – | ㎍ |
| ビタミンD | – | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 0.9 | ㎎ |
| ビタミンK | 1 | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.20 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.20 | ㎎ |
| ナイアシン | 2.5 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.10 | ㎎ |
| ビタミンB12 | 59.0 | ㎍ |
| 葉酸 | 20 | ㎍ |
| パントテン酸 | 1.02 | ㎎ |
| ビオチン | – | ㎍ |
| ビタミンC | 2 | ㎎ |
赤貝は貝類の中でも栄養価が高い食材で特にビタミンB12の含有量が突出しています。
ビタミンB12は赤血球の生成を助け、貧血予防や神経機能の維持に欠かせない栄養素です。わずか数個でも1日の推奨量を大きく超えるほど含まれています。
また、鉄(5.0mg)やタンパク質(13.5g)も豊富で貧血予防や疲労回復に役立ちます。
ミネラルではリン(140mg)やカリウム(290mg)が多く、エネルギー代謝や体内の水分バランスを整える働きがあります。
脂質がわずか0.3gと少ないため、低脂肪で高たんぱくなヘルシー食材といえます。
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赤貝の英語・漢字表記・読み方

料理や食品表示、英語メニューで赤貝がどのように書かれているかをご存知でしょうか?
ここでは、赤貝の漢字・英語表記・学名・別名について、わかりやすく整理しています。
海外の寿司店などで“Ark shell”と表記されることもあり、日本国内とは異なる呼び方に戸惑う方も多いようです。
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