芽花椰菜(ブロッコリー)とは?旬・栄養・おいしい食べ方を調理師が解説!|Broccoli

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ブロッコリーの旬

ブロッコリー

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  • 旬の時期(11月〜3月)は寒さで糖分が増し、甘くてやわらかいブロッコリーに育ちます。
  • 特に1月〜2月は寒締めブロッコリー(寒さでじっくり育つ)が旨み抜群。
  • 夏場(6〜9月)は収穫量が減り、輸入品(アメリカ、メキシコなど)中心となります。

ブロッコリーとは~解説~

ブロッコリーの特徴と栄養素

ブロッコリーは、アブラナ科の野菜で、つぼみの部分と茎を食べる花野菜のひとつです。
緑色が特徴で、ゆでたり蒸したりして料理に使われます。

ブロッコリーの名前は、イタリア語の「broccolo(ブロッコロ)」=キャベツのつぼみという意味に由来しています。
実際に、キャベツの仲間であるカリフラワーとも近い関係にあります。

日本では1970年代ごろから本格的に普及し、今ではサラダ、炒め物、付け合わせ、お弁当のおかずなど幅広く使われる人気野菜となりました。


ブロッコリーの特徴

  • 花のつぼみが密集した部分を食べます(開花前が最もおいしい)
  • 茎もやわらかくて栄養豊富なので、皮をむけば丸ごと使えます
  • クセが少なく、どんな料理にも合いやすい
  • ビタミンCや葉酸、食物繊維などが多く含まれています(詳細は後述)

ブロッコリーの選び方

新鮮でおいしいブロッコリーを選ぶポイントは、以下のとおりです。

良いブロッコリーの特徴

  • つぼみがぎっしり詰まっていて、ドーム状にこんもりしているもの
  • 全体が深い緑色(黄色っぽいものは収穫から時間が経っているサイン)
  • 茎の切り口がみずみずしく、変色していないもの
  • 重みがあり、しっかりしているもの(中身が詰まっている証拠)

逆に、つぼみがパラパラと開きはじめていたり、色が黄色っぽくなっていたりするものは、鮮度が落ちています。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

冬場は「寒締めブロッコリー」と呼ばれる、寒さで育った甘みの強いものが出回ることも。見つけたらぜひ手に取ってください。

ブロッコリーと相性の良い食材・組み合わせ

ブロッコリーはクセが少なく、いろいろな食材と相性抜群。以下のような食材と一緒に使うと、味や栄養のバランスがよくなります。

相性の良い食材

相性の良い食材例組み合わせのポイント

ツナ
ベーコン
チーズ
鶏むね肉
たんぱく質とビタミンCを一緒に摂れて効率的
オリーブオイル
ごま油
マヨネーズ
油と一緒に摂ることで脂溶性ビタミンの吸収率UP
にんにく
アンチョビ
しょうゆ
味噌
味にコクが出て、和洋どちらにも合う
トマト
にんじん
じゃがいも
ほうれん草
色合いがよく、栄養バランスも整う
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現役和食調理師のヒント

和風なら「ブロッコリー+ごま+しょうゆ or 白だし」
 → 白和え、和風マリネ、だし浸しなどにも応用できます。

ブロッコリーの保存方法|鮮度を保つコツ

ブロッコリーは傷みやすい野菜のひとつ。正しい保存方法を知ることで、風味や栄養価を長持ちさせることができます。

冷蔵保存(生のまま)

  • ポリ袋やラップで包み、茎を下にして立てて保存(野菜室へ)。
  • 日持ちは2〜3日程度が目安。
  • 水滴がついたままだと傷みやすいため、洗わずに保存するのが鉄則

冷蔵保存(下ゆでしてから)

  • 軽く塩ゆで(1分半ほど)し、水気をよく切って冷ましてから保存。
  • 保存容器やジップ付き袋に入れ、冷蔵庫で2〜3日以内に使用。

冷凍保存

  • 小房に分けて固めに塩ゆでし、水気をよく取ってから冷凍
  • 冷凍用保存袋に入れ、空気をしっかり抜いて保存
  • 保存期間は約1か月。使う際は自然解凍または凍ったまま加熱調理。
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生のまま保存するよりも、下ゆでして冷凍する方が風味が保ちやすく、調理も時短になります。

主な品種

  • 茎ブロッコリー(スティックセニョール)
  • 紫ブロッコリー
  • ブロッコリースプラウト
  • アレッタ
  • スピガリエッロ

ブロッコリーの使い方と下ごしらえ

ブロッコリーは、下ごしらえで味と食感が決まる野菜です。少しの工夫でグッとおいしくなります。

塩ゆでの基本(火の通しすぎ注意)

  • 沸騰した湯に塩を加え(湯1Lに対し塩小さじ1)、小房に分けたブロッコリーを1分半〜2分ゆでるのが目安。
  • 火を止めてすぐに冷水にとり、色止め&余熱を止めると鮮やかな緑とシャキ感がキープされます。

茎も丸ごと使う

  • 茎は皮を厚めにむけば中は柔らかく甘い。千切りや薄切りにして、炒め物やきんぴらにも使えます。
  • おすすめは茎のきんぴらやポタージュ。捨てずに活用しましょう。

和食との相性

  • ブロッコリーは白和え、だし浸し、味噌汁の具にもおすすめです。
  • 特に「白だし+ごま油+かつお節」の組み合わせは、プロでも使う簡単和風アレンジ。

お弁当には“水気カット”

  • 茹でた後はしっかり水気を切らないと、べちゃっとした仕上がりに。
  • キッチンペーパーで水気を取る+冷ましてから詰めるのが基本です。

ブロッコリーの栄養素|食品成分表

ブロッコリー(花序)
可食部100g当たり

栄養素茹で単位
廃棄率0%
エネルギー30
水分89.9g
タンパク質3.9g
脂質0.4g
食物繊維(総量)4.3g
炭水化物5.2g
ナトリウム5
カリウム210
カルシウム41
マグネシウム17
リン74
0.9
亜鉛0.4
0.06
マンガン0.20
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)830
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)2.7
ビタミンK190
ビタミンB10.06
ビタミンB20.09
ナイアシン0.4
ビタミンB60.14
ビタミンB12
葉酸120
パントテン酸0.74
ビオチン7.1
ビタミンC55
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

ビタミン・ミネラルのバランスが非常に良い緑黄色野菜。
ビタミンCは加熱後でも55mgと高く、抗酸化作用や免疫サポートに優れる。
ビタミンK・葉酸も豊富で、造血や骨の健康維持に貢献。
食物繊維4.3gは野菜類でも上位クラスで、整腸作用が期待できる。
β-カロテン830µgも含み、目や皮膚の健康をサポート。

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漢字・英語表記と読み方

和名(漢字):芽花椰菜(がかやさい)
カタカナ表記:ブロッコリー
英語表記:Broccoli
発音記号:[ˈbrɑː.kəl.i](米)/[ˈbrɒk.əl.i](英)

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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