檸檬(レモン)とは?旬・保存・栄養・品種まで解説|爽やかな香りと酸味の魅力

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英語・漢字表記と発音|レモン

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項目表記
和名(漢字)檸檬(れもん)
英語表記Lemon
英語の発音記号/ˈlɛm.ən/(米)
カタカナ読みレモン(LÉ-mon:語頭にアクセント)

レモンの旬

レモンは通年出回る果物ですが、国産レモンの旬は11月〜3月頃です。輸入品は年中安定して供給されていますが、香りや酸味のバランスが良い国産レモンは冬が食べごろです。

グリーンレモン(国産)

レモン(国産)

季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】

レモンとは?~特徴・分類・用途~

レモン

レモン(学名:Citrus limon)は、ミカン科ミカン属に分類される柑橘類の一種で、強い酸味と爽やかな香りが特徴です。原産地はインドのヒマラヤ周辺とされ、古くから地中海沿岸や中東で栽培されてきました。
日本には明治時代に本格的に導入され、現在では広島県(瀬戸田)を中心に国産レモンも生産されています。


🌿 レモンの特徴

  • 果皮が黄色く、つやがある
  • 果肉はジューシーで酸味が強い
  • 独特の香気成分「リモネン」を含むため、香りがさわやか
  • ビタミンCやクエン酸が豊富で、美容や疲労回復にも役立つ

🍽 和食における活用(調理師の視点)

レモンは和食でも薬味や香りづけに活躍します

  1. 酢の物や南蛮漬けの「すし酢」に加えることで風味が向上
  2. 焼き魚(サンマ、アジ)の仕上げに数滴かけることで脂をさっぱり中和
  3. 天ぷらや唐揚げに添えて油っぽさをリセット
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

レモンの酸味は素材の良さを引き出す「名脇役」だと感じています。

レモンの保存方法|カビや乾燥を防ぐポイント

✅ 丸ごとのレモン(カット前)

  • 常温保存:風通しの良い涼しい場所(冬場限定)。夏場はNG。
  • 冷蔵保存:ポリ袋や保存袋に入れて野菜室で約2〜3週間保存可能。
  • おすすめ:1個ずつキッチンペーパーに包んで袋へ入れると乾燥防止に◎
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

レモンの皮ごと使うことが多い和食では、香りと水分が命。できるだけ早めに使い切るのが理想です


✅ カットしたレモン

  • 冷蔵保存:切り口をラップでぴったり包み、保存容器へ。
            約2〜3日が目安。
  • レモン汁だけ搾った場合:小瓶やタッパーに入れて冷蔵で約3日。
  • おすすめ:製氷皿で冷凍→冷凍レモンキューブにすると長期保存も可能(約1ヶ月)

❄️ 冷凍保存(長期保存したい場合)

  • 輪切り・くし切りにして冷凍:使う分だけ取り出せて便利
  • 皮ごと冷凍→すりおろして使う:香りづけやレモン塩に重宝
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

冷凍すると食感は損なわれますが、香りや酸味はある程度キープされます。ドリンクや調理用なら十分活用可能です。

レモンの品種と特徴

レモンには多くの品種がありますが、日本国内でよく流通しているのは以下の品種です。味・香り・酸味・果皮の厚さなどの違いにより、使い方を工夫することができます。


国産レモンの主な品種

ビアフランカ(ビアフランカレモン)

  • 日本で最も一般的な品種
  • 酸味が強く、果汁が多い
  • 皮はやや厚めで加工にも適している

リスボン

  • 樹勢が強く、家庭菜園にも向く
  • 酸味がしっかりしており、香りも濃厚
  • 見た目はビアフランカとよく似ている

マイヤーレモン(Meyer lemon)

  • オレンジとの自然交雑種とされる
  • 果皮がやや赤みがかっており、酸味は控えめ
  • 香りが甘く、生食やドレッシングにおすすめ

輸入レモンの代表品種

ユーレカ(Eureka)

  • アメリカ・チリなどで多く生産されている品種
  • 果汁が多く、クセのない酸味
  • 一般的な輸入レモンの多くがこれに該当
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

酸味を生かすなら「ビアフランカ」や「ユーレカ」などのしっかりした味の品種がおすすめ。
一方で香りやまろやかさを重視する料理には「マイヤーレモン」が向いています。

レモンと相性の良い食材・料理

🐟 魚介類全般

  • 相性抜群の定番。生臭さを抑え、風味を引き立てる。
  • 例:アジの南蛮漬け、サーモンのカルパッチョ、牡蠣のレモン添え
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

揚げ物にレモンを添えるのは、油の重たさを酸味で中和する日本独特の知恵。特に天ぷらや唐揚げと好相性です。


🍗 肉類(特に鶏肉)

  • レモンの酸で肉を柔らかくし、さっぱりと仕上げる。
  • 例:チキンソテー、鶏のレモン煮、レモンペッパーチキン

🧀 乳製品(チーズ・ヨーグルト)

  • 酸味とコクが補い合うバランスの良い組み合わせ。
  • 例:リコッタチーズ+レモンのパスタ、レモンヨーグルトソース

🥦 野菜

  • 特に青菜やブロッコリー、キャベツなどと好相性。
  • 例:ブロッコリーのレモン塩炒め、キャベツのレモン浅漬け

🥬 ハーブ類

  • ミント、バジル、ディルなどの爽やかな香りと相乗効果。
  • 例:レモンバジルパスタ、レモンとディルのサラダ

🍰 スイーツ・果物

  • 甘さを引き締めてくれるためお菓子やジャムづくりにも◎
  • 例:レモンケーキ、レモンカード、フルーツマリネ

🥤 飲料

  • 炭酸水、紅茶、焼酎など、さまざまな飲み物に一絞りで風味アップ。
  • 例:レモンサワー、ホットレモン、レモンティー

レモンの栄養素(食品成分表)

/レモン/全果/生
可食部100g当たり

栄養素全果単位
廃棄率3%
エネルギー43
水分85.3g
タンパク質0.9g
脂質0.7g
食物繊維(総量)4.9g
炭水化物12.5g
ナトリウム4
カリウム130
カルシウム67
マグネシウム11
リン15
0.2
亜鉛0.1
0.08
マンガン0.05
ヨウ素
セレン1
クロム
モリブデン1
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)7
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)1.6
ビタミンK
ビタミンB10.07
ビタミンB20.07
ナイアシン0.2
ビタミンB60.08
ビタミンB12
葉酸31
パントテン酸0.39
ビオチン1.2
ビタミンC100
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

▶ 栄養の全体像を知りたい方はこちら
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現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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