蕃瓜樹(パパイヤ)とは?名前の由来・旬・栄養・使い方をやさしく解説|papaya

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パパイヤの英語表記と漢字表記

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パパイヤは日本では沖縄や鹿児島などの温暖な地域で栽培されており、種類によって収穫時期が異なります。

🔤 英語表記:papaya

  1. 発音記号:/pəˈpaɪ.ə/
  2. カタカナ表記:パパイヤまたはパパイア(どちらも使われていますが、日本では「パパイヤ」が一般的)

📘 英文例文:

  • Papaya is rich in enzymes that help digestion.
     (パパイヤは消化を助ける酵素が豊富です。)

漢字表記:蕃瓜樹(ばんかじゅ)

  • 「蕃(ばん)」は外国の、「瓜(うり)」は果実、樹は”を意味し、
     「外国から来た瓜のなる木」というイメージで付けられた当て字です。
  • 現代ではあまり一般的ではなく、主に漢字クイズや食文化の教養的文脈で登場します。

パパイヤの旬

パパイヤは日本では沖縄や鹿児島などの温暖な地域で栽培されており、種類によって収穫時期が異なります。

青パパイヤ(国産)

熟したパパイヤ(国産)

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🍍 輸入パパイヤの旬(通年流通)

フィリピン、ハワイ、メキシコなどの輸入品は通年手に入るため、季節を問わずスーパーで見かけます。輸送中に追熟されたものが多いため、味わいや香りが異なる場合もあります

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現役和食調理師のヒント

青パパイヤは夏野菜のような使い方ができ、サラダや炒め物にぴったり。熟したパパイヤは香りと甘みが強く、夏場のフルーツとしておすすめです。

パパイヤとは ~解説~

蕃瓜樹 パパイヤ(papaya)
  • 漢字では「万寿果」とも書く
  • 英語では「 Papaya」「papaw」「pawpaw」
  • 別名「チチウリノキ(乳瓜木)」「モッカ(木瓜)」「マンジュマイ(万寿瓜)」「パウパウ」「ポーポー」「ママオ」「ツリーメロン」などと呼ばれる

パパイヤは熱帯・亜熱帯地域に生育するトロピカルフルーツのひとつで、果肉がやわらかく甘い「完熟タイプ」と、青くて未熟なまま野菜として利用する「青パパイヤ」の2種類があります。


🌿 植物分類と特徴

  • 科名:パパイヤ科(Caricaceae)
  • 学名:Carica papaya
  • 樹高は2〜5mほどになり、幹の上部にメロンのような楕円形の実をつけます。

🍈 果物としてのパパイヤ(完熟)

  • 熟すと果皮が黄緑~オレンジ色になり、果肉はジューシーで甘く、香りが豊か。
  • ビタミンCやカロテン、消化酵素「パパイン」が豊富で、美容や健康を意識する方にも人気です。

🥗 野菜としてのパパイヤ(青パパイヤ)

  • 完熟前の青い実を収穫したもので、果肉はしっかりしており、クセがないためサラダ・炒め物・煮物に活用されます。
  • 特に沖縄県や東南アジアでは、日常的な食材として利用されています。
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現役和食調理師のヒント

青パパイヤは切ると乳白色の液(パパイン酵素)が出るので、調理前に軽く水にさらすとアク抜きできます。
熟したパパイヤはそのままカットして、デザートやジュースにするのが定番です。

パパイヤの選び方

パパイヤには、甘い果物として食べる「完熟パパイヤ」と、野菜のように調理する「青パパイヤ」があります。それぞれの用途に合わせた選び方を紹介します。


🍈 熟したパパイヤを選ぶポイント(果物として)

  1. 色合いが全体的に黄色~オレンジ色
    緑が多いものは未熟。追熟が必要なことも。
  2. 手に持ったときにやや弾力がある
    軽く押して少しへこむ程度が食べ頃です。
  3. 甘い香りがする
    熟度が進んでいる証拠。冷蔵庫での保存が必要です。

🥗 青パパイヤを選ぶポイント(野菜として)

  1. 皮が鮮やかな緑色でハリがある
    表面にシワや黒ずみがないものが◎。
  2. 重みがあり、ずっしりしている
    水分が多くて繊維質もやわらかめ。
  3. 切り口が白く、変色していない(カット売りの場合)
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熟したパパイヤはスムージーやサラダのトッピングにぴったり。
青パパイヤは千切りにして炒め物や和え物に。シャキシャキ感がクセになります。

パパイヤの遺伝子組み換えについて

パパイヤは、ウイルス病への耐性を目的とした遺伝子組み換え作物(GMパパイヤ)が開発・栽培されている数少ない果物のひとつです。


🔬 遺伝子組み換えパパイヤとは?

  • 1990年代、パパイヤリングスポットウイルス(PRSV)というウイルスがハワイのパパイヤ産業を壊滅寸前に追い込みました。
  • それを克服するため、ウイルスに耐性を持つ「レインボー種」などのGMパパイヤが開発されました。

🌍 現在の栽培国と流通事情

  • アメリカ・ハワイ・中国・タイなどで遺伝子組み換えパパイヤが栽培されています。
  • 日本では主に輸入品にGMパパイヤが含まれる可能性がありますが、流通量は限られています。
  • 日本の国産パパイヤは遺伝子組み換えではありません(農林水産省の認可なし)。

🏷️ 表示について(日本国内)

  • 日本では、遺伝子組み換え食品の表示が義務付けられているため、加工食品などに使用されている場合は「遺伝子組み換え」等の表示があります。
  • 生鮮パパイヤそのものには、GM品が使われることは極めて少ないとされています。

参考→遺伝子組換えパパイヤに関する情報(農林水産省)

パパイヤの保存方法

パパイヤは完熟パパイヤ(果物)青パパイヤ(野菜)で保存方法が異なります。状態に応じた正しい保存で、美味しさを長持ちさせましょう。


熟したパパイヤの保存方法(完熟)

常温保存(追熟用)

  • 表皮が緑色~黄色のやや未熟なパパイヤは常温で追熟
  • 直射日光を避けた風通しのよい場所に置き、数日で香りが出てきたら食べ頃です。

冷蔵保存(完熟後)

  • 食べ頃になったらラップで包み冷蔵庫へ(野菜室が適温)
  • 2〜3日以内を目安に食べ切りましょう。

冷凍保存(カット後)

  • 皮をむいて種を除き、食べやすい大きさにカット。
  • ラップや保存袋に入れて冷凍。スムージーやシャーベットに最適です。

青パパイヤの保存方法(未熟)

冷蔵保存

  • 丸ごとの場合は新聞紙やキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室へ
  • 約1週間ほど保存可能です。

カットした場合

  • ラップでしっかり包むか、水に浸して密閉容器に入れて冷蔵(水は毎日替える)。
  • 2~3日以内に使い切るのが理想です。
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現役和食調理師のヒント

青パパイヤを炒め物やサラダに使う場合、切ったあと水にさらしてアクを抜くとえぐみが減って食べやすくなります。熟したパパイヤは香りが出たタイミングがベストです。

パパイヤの主な品種群

  • カポホソロ
  • サンライズソロ
  • グリーンパパイヤ

パパイヤとよく合う食材・食べ合わせ

パパイヤは、熟度によって果物としても野菜としても活躍する万能食材です。
ここでは、完熟パパイヤと青パパイヤの両方に合う食材を、それぞれ分けて紹介します。


熟したパパイヤ(果物)と合う食材

相性の良い食材おすすめの組み合わせ例
ヨーグルトカットしてトッピング。
バナナスムージーやフルーツサラダに
レモン・ライム甘さを引き立てる。ジュースやマリネにも
ミント清涼感が加わり、香りと相性抜群
ココナッツ南国風の味わいに。ココナッツミルクと合わせて
ハチミツ甘味をまろやかに引き立てる

青パパイヤ(野菜)と合う食材

相性の良い食材おすすめの組み合わせ例
人参・きゅうり千切りにしてナムルや和風サラダに
鶏むね肉・豚肉炒め物や煮物に。淡白な肉との相性が良い
ごま・ピーナッツ食感とコクをプラス。東南アジア風のサラダにも◎
パクチー・みょうがアジアン風味にぴったり。香味野菜とよく合います
醤油・ポン酢和風の味つけにもなじみやすく、炒め物に向いています
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

青パパイヤはクセが少ないので、酸味・辛味・旨味の調味料との相性が非常に良いです。熟したパパイヤは、果物の甘みを活かして朝食やデザートにも使える万能フルーツです。

パパイヤの栄養素(食品成分表)

パパイヤ (生)

栄養素完熟単位
廃棄率35%
エネルギー33
水分89.2g
タンパク質0.5g
脂質0.2g
食物繊維(総量)2.2g
炭水化物9.5g
ナトリウム6
カリウム210
カルシウム20
マグネシウム26
リン11
0.2
亜鉛0.1
0.05
マンガン0.04
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン1
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)67
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)0.3
ビタミンK
ビタミンB10.02
ビタミンB20.04
ナイアシン0.3
ビタミンB60.01
ビタミンB12
葉酸44
パントテン酸0.42
ビオチン0.2
ビタミンC50
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

低カロリー&高水分
さっぱり食べやすく、水分補給と同時に軽く糖質エネルギーを補える。

ビタミンCが豊富
100gで50 mgと優秀。生食で摂りやすいのも利点。

カリウムがほどよく多い
むくみ対策・血圧ケアにプラス。ナトリウムは6 mgと極めて少ない。

食物繊維も確保
2.2 gで整腸に◎。朝食や間食で他の食材(ヨーグルト、ナッツ)と合わせると相乗効果。

β-カロテンは控えめ
色の濃い果物に比べると少なめだが、ビタミンC主役型の果物と理解するとよい。

▶ 栄養の全体像を知りたい方はこちら
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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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