ズッキーニってどう選べばおいしいの?
どんな食材と相性がいいの?
長持ちさせる保存方法は?
──そんな疑問を持つ方に、調理師がやさしく解説します。
ズッキーニは見た目がきゅうりに似ていますが、実はかぼちゃの仲間。
オリーブオイルやチーズ、トマト、肉・魚との相性が良く、炒め物やラタトゥイユなど幅広く使える万能野菜です。
この記事では、
- おいしいズッキーニの選び方
- 鮮度を保つ保存方法
- 相性の良い食材とおすすめの調理法
を、調理師の経験をもとにわかりやすく紹介します。
旬の時期にぴったりのズッキーニを選んで、日々の食卓を彩りましょう。
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ズッキーニの旬
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
|---|
季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】
ズッキーニの解説

- 姿かたちからキュウリの仲間だと思われがちですが、ペポかぼちゃの近縁種
- 日本に入ってきたのは1970年代と比較的最近
- 丸い物や黄色い物、花付きのものが売られている
- 黄色い物は緑色よりも柔らかく、淡白でクセのない味わい
- 黄色い物は薄切りにして生食できる
- 茄子に似た肉質で油と相性が良い
- 南瓜よりも栄養価は少ない
- クセがなくどんな料理にも使える
- じっくり加熱すると甘みが増して、味わい深くなる
相性の良い食材

ズッキーニはくせがなく、火を入れるととろりとやわらかくなるため、さまざまな食材と相性抜群。特に油・うま味・酸味・香りのある食材と組み合わせると、ぐっとおいしくなります。
| 食材 | 理由 |
|---|---|
| トマト | 水分と酸味がズッキーニの甘みを引き立てる。ラタトゥイユなど地中海料理の定番。 |
| ナス | 食感や火の通りが近く、炒め物・煮込み料理でバランスが良い。 |
| ピーマン パプリカ | カラフルで彩りが良く、ビタミンCが豊富。夏野菜の組み合わせに最適。 |
| 玉ねぎ | 甘みを加えて、ズッキーニの淡白さを補う。炒め物やグリルに◎。 |
| にんにく | 香りとコクをプラスし、風味を格上げ。オリーブオイルとの相乗効果も。 |
| オリーブオイル | ズッキーニの水分を活かし、香ばしく仕上げる。地中海風調理に欠かせない。 |
| チーズ | 塩気とコクで淡白な味を補い、焼き料理やグラタンに最適。 |
| 卵 | 炒め物やオムレツ、フリッタータに。ズッキーニのやわらかさとマッチ。 |
| ベーコン ソーセージ | 塩気と脂の旨味がズッキーニの淡泊さを引き立てる。 |
| 鶏肉 | やさしい味わい同士で相性抜群。炒め・煮込みに向く。 |
| エビ イカ | 海鮮の旨味とズッキーニの甘みがよく合う。オリーブオイル炒めに◎。 |
| ひよこ豆 レンズ豆 | 栄養バランスが整い、サラダや煮込み料理におすすめ。 |
| バジル タイム オレガノ | ズッキーニの淡い風味を引き立て、香り高い仕上がりに。 |

現役和食調理師のヒント
ズッキーニは「淡白で何にでも合う万能野菜」です。特にトマト・ナス・オリーブオイルとの組み合わせは鉄板。塩気のあるチーズやベーコンを合わせると、味に深みが出ますよ。
ズッキーニとよく合う調理法

| 調理法 | 特徴 |
|---|---|
| 炒める | オリーブオイルやにんにくと炒めると香ばしく、甘みが引き立つ。トマトやナスとの炒め合わせがおすすめ。 |
| 焼く | 軽く焼くことで水分が抜け、旨味が凝縮。塩・胡椒・ハーブでシンプルに仕上げると◎。 |
| 煮る | ラタトゥイユなどの地中海風煮込み料理に最適。トマトソースと合わせるとコクが出る。 |
| 蒸す | ズッキーニ本来の甘みとみずみずしさを楽しめる。塩とオリーブオイルでシンプルに。 |
| 揚げる | 薄く切ってフリッターや天ぷらに。衣の香ばしさと中のジューシーさがマッチ。 |
| サラダ マリネ | 薄くスライスしてマリネやサラダに。レモンやバジルと合わせると爽やかに。 |
| スープ | コンソメやポタージュに加えると、やさしい風味と彩りをプラス。 |

現役和食調理師のヒント
ズッキーニは火の通りが早く、水分が多いので加熱しすぎに注意。
軽く炒めたり、グリルして香ばしさを出すと、甘みと旨味がいっそう引き立ちます。
ズッキーニの選び方

ズッキーニは一見きゅうりのようにも見えますが、実はかぼちゃの仲間。食感や味の決め手となるのは鮮度と状態です。
調理現場でも見極めに使う「良いズッキーニの選び方」を以下にご紹介します。
| ポイント | 詳細 |
|---|---|
| 表面にツヤとハリがある | 新鮮なズッキーニは、皮に自然な光沢としっかりしたハリがあります。乾燥してシワがある、または触ってやわらかいものは避けましょう。 |
| ヘタがみずみずしい 切り口が黒ずんでいない | ヘタがピンとしていて、切り口が茶色く変色していないものを選びましょう。乾燥・黒ずみがあるものは、収穫から時間が経っています。 |
| 太すぎず、まっすぐな形 | 太すぎるズッキーニは種が大きくなり、食感が劣化します。直径3〜4cm、長さ15〜20cm程度の細めの形がベストです。 |
| 手に持ったときに“ずっしり”感がある | 同じサイズでも重さを感じるものは、水分を多く含み新鮮。軽いものは中がスカスカなこともあります。 |
| 色ムラや傷が少ないものを選ぶ | 表面に傷や変色がないものが◎。黒い斑点や軟化は劣化のサインです。 |

現役和食調理師のヒント
ズッキーニは見た目がきれいでも、中がスカスカな場合があります。
ツヤ・ハリ・重さ・ヘタの鮮度の4点を意識すると、失敗が少なくなりますよ。
特に夏場は劣化が早いため、購入後2〜3日以内の調理がおすすめです。
ズッキーニの保存方法
| 保存方法 保存期間 | 保存の仕方 | ポイント |
|---|---|---|
| 冷蔵保存 ※約1週間 | 1本ずつキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室へ。 カットしたものはラップでしっかり密閉し保存 | 乾燥を防ぎ、ヘタを下にして立てて保存すると長持ち。 カットしたものは水分が抜けやすいので注意 |
| 冷凍保存 ※約1か月 | 食べやすい大きさにカットして生のまま or 軽く炒めてから冷凍 | 調理用途に合わせてスライス・乱切り。凍ったまま調理OK。 |
| 下茹で冷凍 ※約1か月 | 30秒ほど下茹でして冷水で冷まし、水気を拭いて冷凍 | 食感を残したい場合におすすめ。 |

現役和食調理師のヒント
ズッキーニは水分が多いため、冷凍するとやや食感が落ちます。
炒め物やスープに使う予定があれば、あらかじめ加熱してから冷凍するのがベストです。
ズッキーニの栄養素|食品成分表
ズッキーニ(生)
可食部100g当たり
| 栄養素 | 生 | 単位 |
|---|---|---|
| 廃棄率 | 4 | % |
| エネルギー | 16 | ㎉ |
| 水分 | 94.9 | g |
| タンパク質 | 1.3 | g |
| 脂質 | 0.1 | g |
| 食物繊維(総量) | 1.3 | g |
| 炭水化物 | 2.8 | g |
| ナトリウム | 1 | ㎎ |
| カリウム | 320 | ㎎ |
| カルシウム | 24 | ㎎ |
| マグネシウム | 25 | ㎎ |
| リン | 37 | ㎎ |
| 鉄 | 0.5 | ㎎ |
| 亜鉛 | 0.4 | ㎎ |
| 銅 | 0.07 | ㎎ |
| マンガン | 0.15 | ㎎ |
| ヨウ素 | – | ㎍ |
| セレン | – | ㎍ |
| クロム | 1 | ㎍ |
| モリブデン | 6 | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | – | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | 310 | ㎍ |
| ビタミンD | – | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 0.4 | ㎎ |
| ビタミンK | 35 | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.05 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.05 | ㎎ |
| ナイアシン | 0.4 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.09 | ㎎ |
| ビタミンB12 | – | ㎍ |
| 葉酸 | 36 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.22 | ㎎ |
| ビオチン | 2.7 | ㎍ |
| ビタミンC | 20 | ㎎ |
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ズッキーニの英語・漢字表記

ズッキーニは日本ではカタカナ表記が一般的で、「西葫芦」という漢字表記は中国語由来の難読漢字です
英語では Zucchini(ズッキーニ) と表記され、主にアメリカ・オーストラリア・カナダで使われています。イギリスやニュージーランドでは同じ野菜を courgette(コジェット) と呼ぶのが一般的です。
英語表記についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのページで【食×英語】野菜と果物180種の英単語&漢字一覧表まとめています。

現役和食調理師のヒント
英語圏のレシピや料理本では「summer squash(サマースクワッシュ)」の一種として紹介されることもあります。
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