みずみずしくシャリシャリとした食感が魅力の梨。旬の時期は8月から11月で、特に9月がピークです。
しかし、スーパーで並んでいる梨を見ても「どれが甘いのか分からない」「すぐに傷んでしまう」と悩んでいませんか?
この記事では、調理師の視点から甘くて美味しい梨の選び方、鮮度を保つ保存方法、意外と知られていない相性の良い食材まで詳しく解説します。
重さと色をチェックするだけで、甘い梨を見分けられるようになりますよ。
梨の旬 ~おいしい時期~

梨の旬は8月から11月ごろ
この時期の梨は糖度が高く、果汁がたっぷり。みずみずしくシャリシャリとした食感を最も楽しめる季節です。
品種によって異なる旬の時期
梨は品種によって収穫時期が異なり、夏から秋にかけて様々な味わいを楽しめます:
早生品種(7月下旬~9月上旬)
幸水(こうすい):7月下旬~9月上旬
中生品種(8月下旬~10月) ← この時期が最盛期!
豊水(ほうすい):8月下旬~9月下旬
二十世紀:8月下旬~9月
晩生品種(10月~11月)
新高(にいたか):9月下旬~10月上旬
新興・愛宕:10月~11月
9月は多くの品種が出揃う「梨の季節」のピークです。スーパーや直売所に様々な品種が並び、選択肢が最も豊富になります。
買い物前に“今月の旬”を確認しておくと、食材選びがスムーズになります。9月の旬の野菜と果物【一覧表】はこちらからどうぞ▶【保存版】9月|旬の野菜と果物【一覧表】
梨とは?|みずみずしさが魅力の日本の果物
梨(なし)は、日本の夏から秋にかけて旬を迎える代表的な果物のひとつです。外皮は硬めでシャキッとした食感、果肉はたっぷりの果汁を含み、口に入れた瞬間に爽やかな甘さが広がります。
● 味わいの特徴
日本の梨は主に「和梨」と呼ばれるタイプで、ラ・フランスのような洋梨とは異なり、シャリッとした歯ごたえと清涼感のある甘さが特徴です。夏の暑い時期に冷やして食べると、みずみずしさがより引き立ちます。
特に、旬の時期に収穫された梨は糖度が高く、果汁も豊富。調理師の経験から言えば、包丁を入れたときに果汁がにじむほどの梨は、味も香りも極上です。
● 栄養素と効能
梨は90%以上が水分ですが、カリウムや食物繊維も含まれており、体にやさしい果物です。また、梨に含まれる「プロテアーゼ酵素」は肉類の消化を助けるため、食後のデザートや肉料理のあとに食べると、胃もたれ防止にもつながります。
甘くて美味しい梨の選び方
梨の旬は8月から11月にかけてですが、最も美味しい時期は9月です。この時期の梨は糖度が高く、果汁もたっぷり。スーパーや直売所でも多くの品種が並ぶため、選択肢が豊富です。
甘い梨を見分ける2つのポイント
1. 重さをチェック
同じくらいの大きさの梨を持ち比べて、ずっしりと重いものを選びましょう。重い梨は果汁がたっぷり含まれていて、甘みも強い傾向があります。軽い梨は水分が少なく、パサついていることが多いです。
2. 色を確認
- 赤梨(幸水・豊水など):全体的に均一に色づき、赤みが強いものが熟しています
- 青梨(二十世紀など):黄色みがかった緑色で、ツヤのあるものが食べ頃です
皮にハリがあり、傷や変色がないものを選ぶのも大切です。また、お尻の部分(軸の反対側)がふっくらしているものは、しっかり熟している証拠です。
旬の時期に、この選び方を実践すれば、甘くてジューシーな梨に出会える確率がグッと上がりますよ。
選び方に自信がない方へ
「スーパーで毎回選ぶのは難しい…」という方には、プロが厳選した梨が届くフルーツサブスクという選択肢もあります。産地の農家や目利きのプロが選んだ高品質な梨が届くため、ハズレを引く心配がありません。旬の時期に、その時期最高の品種が自動で届きます。→ フルーツサブスクおすすめ3選|旬の果物が届く”本当にお得な定期便”を調理師が比較
梨と相性の良い食材・組み合わせ例
梨はそのまま食べても美味しい果物ですが、他の食材と組み合わせることで、料理の幅がぐっと広がります。甘みとみずみずしさを活かした組み合わせは、和洋問わずさまざまな料理に応用できます。
● 和食の食材と相性の良い組み合わせ
- 梨 × 大根
→ シャキシャキ食感同士のサラダやなますに。すりおろして和風ドレッシングにも使えます。 - 梨 × ミョウガ・大葉
→ 薬味の香りと梨の甘みが調和し、夏にぴったりの冷菜に。ポン酢を少量加えると引き締まった味に。 - 梨 × 味噌
→ 梨をすりおろして味噌と合わせれば、甘みのある“梨味噌”に。焼き茄子や田楽に添えると絶品。
● 洋風・アレンジ料理におすすめの組み合わせ
- 梨 × 生ハム
→ 王道の組み合わせ。塩気と甘みのバランスが良く、前菜やおつまみに最適です。 - 梨 × チーズ(カマンベール、リコッタなど)
→ 梨の甘さとチーズのコクが好相性。クラッカーやバゲットに乗せてオードブルにも。 - 梨 × 白ワインビネガー+オリーブオイル
→ 洋風のマリネやサラダドレッシングに。爽やかな酸味と果汁の甘さが調和します。

現役和食調理師のヒント
梨は加熱すると香りがやや飛びやすいですが、薄切りにしてさっと炒める、またはすりおろしてタレやソースに加えることで、自然な甘みとコクを料理にプラスできます。和風・洋風どちらでも、意外と万能な果物です。
梨の保存方法|甘みと食感を保つコツ
梨はとても水分の多い果物で、保存方法を間違えるとすぐに水分が抜けたり、シャキシャキ感が損なわれたりします。購入後は、できるだけ早めに食べるのが基本ですが、正しく保存すれば数日~1週間ほど美味しさを保てます。
常温保存(1~2日以内)
- 涼しい場所に置く(25℃以下が理想)
- 風通しがよく、直射日光の当たらない場所に
- 梨同士を重ねないように注意
※夏場は常温保存には向きません。購入したその日か翌日には食べきりましょう。
冷蔵保存(3日〜1週間)
- ポリ袋やラップで1玉ずつ包み、冷蔵庫の野菜室へ
- 乾燥を防ぐことでシャリッとした食感をキープ
- あまり冷やしすぎると甘みが感じにくくなるため、食べる1〜2時間前に冷やすのがおすすめ
カット後の保存
- 断面が空気に触れると変色するため、レモン汁をかけてからラップで密閉
- 冷蔵庫で保存し、翌日中には食べ切るのが理想

現役和食調理師のヒント
お店では、梨は“冷やしすぎない冷暗所”で管理します。ご家庭でも、冷えすぎを避けることで、香りと甘みをより感じやすくなります。
梨の品種
- 赤梨系
幸水・豊水・あきづき・新高・新興・南水・恵水など - 青梨系
二十一世紀・二十世紀。サンセーキ・夏さやか・秀玉など
梨の栄養素 ~食品成分表~
日本なし
可食部100g当たり
| 栄養素 | 生 | 単位 |
|---|---|---|
| 廃棄率 | 15 | % |
| エネルギー | 38 | ㎉ |
| 水分 | 88.0 | g |
| タンパク質 | 0.3 | g |
| 脂質 | 0.1 | g |
| 食物繊維(総量) | 0.9 | g |
| 炭水化物 | 11.3 | g |
| ナトリウム | – | ㎎ |
| カリウム | 140 | ㎎ |
| カルシウム | 2 | ㎎ |
| マグネシウム | 5 | ㎎ |
| リン | 11 | ㎎ |
| 鉄 | – | ㎎ |
| 亜鉛 | 0.1 | ㎎ |
| 銅 | 0.06 | ㎎ |
| マンガン | 0.04 | ㎎ |
| ヨウ素 | – | ㎍ |
| セレン | – | ㎍ |
| クロム | – | ㎍ |
| モリブデン | – | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | – | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | – | ㎍ |
| ビタミンD | – | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 0.1 | ㎎ |
| ビタミンK | – | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.02 | ㎎ |
| ビタミンB2 | – | ㎎ |
| ナイアシン | 0.2 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.02 | ㎎ |
| ビタミンB12 | – | ㎍ |
| 葉酸 | 6 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.14 | ㎎ |
| ビオチン | 0.5 | ㎍ |
| ビタミンC | 3 | ㎎ |
梨の英語・漢字表記

日本の梨は、英語で一般的に 「Japanese pear(ジャパニーズ・ペア)」 または 「Asian pear(エイジアン・ペア)」 と呼ばれます。どちらも日本を含むアジア圏で親しまれている梨を指しますが、以下のような違いがあります。
- Japanese pear(Japanese-style pear)
→ 日本の「和梨(わなし)」を指すことが多く、丸くてみずみずしい食感が特徴。 - Asian pear
→ 中国・韓国なども含めた東アジア全体の梨を含む表現。
なお、欧米で「pear(ペア)」というと西洋梨(ラ・フランスなど)のことを指すのが一般的です。日本のシャキッとした食感の梨は、見た目も味わいも異なるため、“Asian pear”という名称で区別されています。
