アスパラガスの漢字表記は「竜髭菜(りゅうきゅうさい)」と書きます。
「どうして竜のひげなの?」
と不思議に思ったことはありませんか。
本記事では、竜髭菜という名前の由来や意味に加え、アスパラガスの旬のおいしい時期、栄養素や保存方法、料理への活用法までを調理師の視点でわかりやすく解説します。
読み終わるころには、アスパラガスをもっと身近に楽しめるようになりますよ。
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アスパラガスの旬 ~おいしい時期~
アスパラガス
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|---|
季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】
アスパラガスとは ~解説~
- 春から初夏に旬を迎える代表的な緑黄色野菜
- 栄養価が高く、アスパラギン酸を多く含む
- アスパラギン酸はたんぱく質の合成に関わる成分であり、体をつくる基礎栄養素のひとつとして知られています。
- ビタミンE・K、葉酸、カリウムも豊富で、日々の健康管理に役立つ
- 先端部分はやわらかく、穂先に栄養が集中している
- グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスの2種が流通
- グリーンは日光を浴びて育つためビタミンCが豊富
- ホワイトは遮光して育てるため苦味が少なくやわらかい
- 茹でても焼いても美味しく、パスタ・肉巻き・サラダなど幅広く使える
- 根元は筋が多いため、ピーラーで下処理すると食べやすい
- 鮮度の見分け方:切り口がみずみずしく、まっすぐでハリがあるもの
- 保存方法:濡らしたキッチンペーパーで包み立てて冷蔵庫へ
- ヨーロッパでは春の訪れを告げる野菜として**「春アスパラ祭り」なども存在**
保存方法
冷蔵保存
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| ① 根元を少し切り落とす | 切り口を2〜3mm程度切ることで乾燥や変色を防ぎやすくする。 |
| ② 立てて保存する | 容器/グラス等に湿らせたキッチンペーパーを敷き、アスパラの根元を下にして立て、上をポリ袋やラップで覆う。穂先を上にする。 |
| ③ 乾燥を防ぐ | 湿らせたキッチンペーパー・濡らした紙などを使って、水分を保つ工夫を。ポリ袋で包むか覆う。 |
| ④ 温度管理 | アスパラガスにとって最適な保存温度は約 2.5℃。野菜室より冷蔵室の方が温度が低く適することが多い。 |
| ⑤ 保存期間の目安 | 冷蔵で正しく保存すれば 4~5日ほど 保つ。 |
冷凍保存
生のまま冷凍
- 根元を切り落とし、硬い皮部分をピーラー等でむく。
- 食べやすい長さに切る
- 水気をふきとる
- 平らに並べて空気をできるだけ抜いた保存袋へ。
※重ならないようにする - 約3〜4週間が目安。
茹でて冷凍
- 茹でて甘みを閉じ込める:塩を少し入れた湯でさっと下ゆで。固めがポイント。
- 茹でたら粗熱を取り、水気をしっかり拭き取る。
- 食べやすい長さに切り、保存袋かラップで包んで冷凍。空気を抜くこと
- 保存期間は1か月が目安。
主な品種群
- ホワイトアスパラ
- 紫アスパラ
- ミニアスパラ
アスパラガスと相性の良い食材

| 食材 | 相性の良さ/ポイント |
|---|---|
| 豚肉 | ビタミンB1が豊富で、アスパラガスのアスパラギン酸と組み合わせて疲労回復に良い |
| 鶏肉 | スタミナアップ、免疫力強化効果が期待できる組み合わせ。 |
| タラ | 動脈硬化予防、血液サラサラ作用。 |
| チーズ | 味のコクが増す/テクスチャーのアクセントになる他、美肌・喉などのケア食材として紹介されることあり。 |
| ほうれん草 | 鉄分が多く、アスパラガスのビタミンCと併用で鉄吸収がアップ。 |
| ピーマン | ビタミンCが豊富で、抗酸化作用の向上に寄与。 |
| ブロッコリー | ビタミンC/繊維質を補強でき、風邪予防などにも効果的。 |
| キャベツ | 消化を助けたり、ビタミンCや食物繊維をプラス。 |
| じゃがいも | 炭水化物で満足感を出しつつ、ビタミン類のバランスをとれる。チーズとの組み合わせもちょうど良い。 |
| トマト | サラダでの相性良し。薬膳では潤し・熱を取る作用があるとされ、味のバランスも良い。 |
| にんじん | β-カロテンなどの補強、色と甘みで彩り豊かに。 |
| きのこ類(しいたけ・えのき等) | 食物繊維が多く、免疫力アップや風邪予防に寄与。風味にも深みが出る。 |
アスパラガスとよく合う調理法

| 調理法 | ポイント・メリット |
|---|---|
| 蒸す | 栄養素の損失が少ない。シャキッとした食感が残りやすい。緑色が鮮やかに保たれる。 |
| 炒める | 高温でさっと火を通すことで香ばしさが出て、油を使うことで脂溶性ビタミン(ビタミンAなど)の吸収率アップ。シャキッとした歯ごたえも楽しめる。 |
| 焼く | 焼き目がつくことで香りと風味が増す。甘みが引き立つ。軽い焦げがアクセントになる。 |
| 茹でる | 定番。やわらかくて食べやすい。サラダ・おひたしなど和洋問わず使いやすい。 |
| 天ぷら | 衣のサクサク感とアスパラの瑞々しい中の食感のコントラストが良い。おつまみ・特別な一品に向く。 |
| マリネ | 生または軽く加熱したアスパラを使って、酸味やドレッシングで調味することで爽やかさが増す。前菜・副菜にぴったり。 |
| ポタージュ | アスパラの甘み・旨味がスープに溶け出す。滑らかな舌触りの料理にできる。栄養素も摂りやすい。 |
おすすめの使い方・コツ
- 蒸す:切る長さを揃えて火の通りを均一に。電子レンジならラップを使い短時間加熱。
- 炒める/ソテー:中火〜強火でさっと炒める。バターやオリーブオイルが相性◎。
- グリル/焼く:軽くオイルをまぶし、焦げすぎないよう途中で返す。
- 茹でる:塩を加えた熱湯で1分程度。茹でた後は冷水で色止めを。
- 揚げる/天ぷら:高温(170〜180℃)で短時間。衣は薄めに。
- 和え物/マリネ:レモン汁や酢+オイルで爽やかに。軽く塩を振って水分を出すと味が馴染む。
- スープ/ポタージュ:炒めてから煮ると風味UP。ミキサーでなめらかにし、豆乳や生クリームでまろやかに。
アスパラガスの栄養素 ~食品成分表~
アスパラガス 若芽
可食部100gあたり
| 栄養素 | 茹で | 生 | 単位 |
|---|---|---|---|
| 廃棄率 | 0 | 20 | % |
| エネルギー | 25 | 21 | ㎉ |
| 水分 | 92.0 | 92.6 | g |
| タンパク質 | 2.6 | 2.6 | g |
| 脂質 | 0.1 | 0.2 | g |
| 食物繊維(総量) | 2.1 | 1.8 | g |
| 炭水化物 | 4.6 | 3.9 | g |
| ナトリウム | 2 | 2 | ㎎ |
| カリウム | 260 | 270 | ㎎ |
| カルシウム | 19 | 19 | ㎎ |
| マグネシウム | 12 | 9 | ㎎ |
| リン | 61 | 60 | ㎎ |
| 鉄 | 0.6 | 0.7 | ㎎ |
| 亜鉛 | 0.6 | 0.5 | ㎎ |
| 銅 | 0.13 | 0.10 | ㎎ |
| マンガン | 0.23 | 0.19 | ㎎ |
| ヨウ素 | – | 1 | ㎍ |
| セレン | – | – | ㎍ |
| クロム | – | – | ㎍ |
| モリブデン | – | 2 | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | – | – | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | 360 | 370 | ㎍ |
| ビタミンD | – | – | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 1.6 | 1.5 | ㎎ |
| ビタミンK | 46 | 43 | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.14 | 0.14 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.14 | 0.15 | ㎎ |
| ナイアシン | 1.1 | 1.0 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.08 | 0.12 | ㎎ |
| ビタミンB12 | – | – | ㎍ |
| 葉酸 | 180 | 190 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.54 | 0.59 | ㎎ |
| ビオチン | – | 1.8 | ㎍ |
| ビタミンC | 16 | 15 | ㎎ |
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アスパラガスの漢字・英語表記

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 英語表記 | asparagus |
| 発音記号 | /əˈspærəɡəs/ |
| 読み方(カタカナ) | アスパラガス アスパラガスゥ |
| 複数形 | asparaguses asparagus(集合的に使われることも多い) |
| 漢字表記 | 竜髭菜 石刁柏 松葉独活 |
英語表記についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのページで【食×英語】野菜と果物180種の英単語&漢字一覧表まとめています。
