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バジルの英語・漢字表記

英語圏でのバジルの呼ばれ方
- Sweet basil(スイートバジル)
一般的な料理用のバジル。日本で流通しているフレッシュバジルのほとんどはこれにあたります。 - Thai basil(タイバジル)
スパイシーな香りを持ち、エスニック料理で使用されます。 - Holy basil(ホーリーバジル)
インドの伝統医学アーユルヴェーダでも用いられる「トゥルシー」と呼ばれる品種。
バジルの漢字表記について
一般的に「バジル」はカタカナで表記されることがほとんどですが、漢字表記も一部で使われることがあります
- 目箒(めぼうき)
江戸時代に日本に伝わった際、種子を目の洗浄に使ったことから「目の箒(ほうき)」=「目箒」と名付けられたとされます。現在ではあまり一般的ではなく、植物図鑑や漢方関連の文献で見られる程度です。

現役和食調理師のヒント
調理の現場やスーパーでは「バジル」とカタカナで表記されるのが一般的ですが、「目箒」という呼び名には薬草としての歴史が感じられ、雑学としても興味深いですね。
バジルの旬 ~おいしい時期~
バジル
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|---|
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なぜ夏が旬?
- バジルは寒さに弱く、20〜30℃の気温で最もよく育つハーブです。
- 暖かい時期は葉が大きく育ち、精油成分(香り)が濃くなるため、料理に使ったときの香りの立ち方が格別です。
- 家庭栽培・プランターでも夏が最適
5月〜6月に植えると、7月〜9月にかけて収穫のピークを迎えます。
花が咲く前に収穫すると、葉の柔らかさと香りが一番良いタイミングです。

現役和食調理師のヒント
旬のバジルは香りが強く、加熱せずとも料理のアクセントになります。私はトマトの冷製スープに生のまま添えたりしています。乾燥バジルでは味わえない、香りの立ち方が違いますよ。
バジルとは~特徴・種類・使われ方の解説~

バジル(basil) は、シソ科のハーブで、地中海沿岸を原産とする香り高い葉野菜です。日本ではイタリアンなど洋風料理のイメージが強いですが、実は種類が多く、東南アジアやインドなどでも古くから使われている万能なハーブです。
バジルの特徴
- 葉はやわらかく、爽やかでスパイシーな香りを持つ
- フレッシュでも乾燥でも利用される
- 刻む・ちぎる・ペーストにするなど、料理法を選ばず使える
代表的な「スイートバジル」は、ジェノベーゼソースやマルゲリータピザなどでおなじみです。
世界で親しまれる多彩なバジル
| 種類 | 特徴・主な用途 |
|---|---|
| スイートバジル | もっとも一般的。イタリア料理全般に使われる |
| タイバジル | アニスのような香り。タイの炒め物やスープに |
| ホーリーバジル | インドでは「トゥルシー」と呼ばれ、薬用にも |
| レモンバジル | レモンの香りを持ち、爽やかな料理に合う |

現役和食調理師のヒント
バジルは洋風のイメージが強いですが、「香味野菜」としてしそやみょうがと似た立ち位置で使えます。和風パスタや、醤油ベースの炒め物に少量加えるだけで、料理に奥行きが出るのでおすすめです。
バジルと相性の良い食べ合わせ
バジルは爽やかで甘みのある香りを持ち、食材の風味を引き立てるハーブとして世界中で使われています。生のままでも加熱しても香りが引き立ち、組み合わせ次第で洋風にも和風にもアレンジ可能です。
🍅 野菜との相性
- トマト:バジルとの定番コンビ。サラダ・パスタ・カプレーゼに。
- なす:油との相性がよいので、炒め物やグリルにしてバジルを添えると◎
- じゃがいも:茹でたポテトにオリーブオイルとバジルでシンプルな一品に。
🧀 乳製品との相性
- チーズ(モッツァレラ・パルメザン):トマトと組み合わせると鉄板。
- 牛乳・生クリーム:バジルクリームソースにすれば、魚や鶏肉にぴったり。
🍗 肉・魚介との相性
- 鶏肉・豚肉:炒め物やグリルにバジルを添えるだけで風味アップ。
- エビ・ホタテ:白ワイン+バジルでソテーすると香りが引き立ちます。
🍜 和の調味料との意外な相性
- しょうゆ+にんにく+バジル:和風カルパッチョや炒め物におすすめ。
- 味噌+バジル:甘めの味噌に合わせると、香味が加わりコクが深まります。

現役和食調理師のヒント
「トマト×バジル×オリーブオイル」は定番ですが、和風だしにバジルを少量入れて洋風スープにアレンジするのもおすすめです。
バジルの保存方法
バジルは乾燥や冷気に弱く、冷蔵庫にそのまま入れるとすぐに黒く変色してしまいます。以下では、家庭でできるバジルの保存方法を3つご紹介します。
常温保存(もっとも香りが長持ち)
- 茎付きのバジルをコップや瓶に立て、水を1〜2cm入れる
- 直射日光を避け、風通しの良い室内に置く
- 葉が水につかると傷みやすいので注意
▶ 目安:2〜5日ほど鮮度を保てます
冷蔵保存(短期間ならOK)
- バジルの葉を乾いたキッチンペーパーで軽く包む
- ジップ付き保存袋やタッパーに入れ、野菜室で保存
▶ 目安:1〜3日で使い切るのが理想
冷凍保存(大量にあるときに)
- バジルの葉を洗って水気をふき、刻むかそのままラップで包む
- ジップ袋に入れ、空気をしっかり抜いて冷凍
- 解凍せずにそのままスープや炒め物に使えます
▶ 目安:1ヶ月ほど保存可能
ペーストにして保存する方法もおすすめ
バジル・にんにく・オリーブオイル・ナッツ・チーズを加えてジェノベーゼソースにすれば、冷蔵で1週間、冷凍で1ヶ月以上保存可能。料理にすぐ使える状態で便利です。

現役和食調理師のヒント
大量にある場合は、ペーストにして冷凍しておくと使い勝手が良いです。
バジルの栄養素 (食品成分表)
バジル 葉
| 栄養素 | 生 | 単位 |
|---|---|---|
| 廃棄率 | 20 | % |
| エネルギー | 21 | ㎉ |
| 水分 | 91.5 | g |
| タンパク質 | 2.0 | g |
| 脂質 | 0.6 | g |
| 食物繊維(総量) | 4.0 | g |
| 炭水化物 | 4.0 | g |
| ナトリウム | 1 | ㎎ |
| カリウム | 420 | ㎎ |
| カルシウム | 240 | ㎎ |
| マグネシウム | 69 | ㎎ |
| リン | 41 | ㎎ |
| 鉄 | 1.5 | ㎎ |
| 亜鉛 | 0.6 | ㎎ |
| 銅 | 0.20 | ㎎ |
| マンガン | 1.91 | ㎎ |
| ヨウ素 | – | ㎍ |
| セレン | – | ㎍ |
| クロム | – | ㎍ |
| モリブデン | – | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | – | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | 6300 | ㎍ |
| ビタミンD | – | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 3.5 | ㎎ |
| ビタミンK | 440 | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.08 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.19 | ㎎ |
| ナイアシン | 0.6 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.11 | ㎎ |
| ビタミンB12 | – | ㎍ |
| 葉酸 | 69 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.29 | ㎎ |
| ビオチン | – | ㎍ |
| ビタミンC | 16 | ㎎ |
油と合わせる
β-カロテン・E・Kは油で吸収UP。オリーブ油を使うジェノベーゼ/和風オイル和えは理にかなう。
加熱は短時間
香り成分は揮発しやすいので仕上げ加熱がベター。
下処理・保存
洗ったらよく水気を切る→黒ずみ防止。保存は湿らせたキッチンペーパー+保存袋で野菜室へ。長期はペースト化して冷凍(油+塩少量)。
使い分け
生葉は香りを活かす仕上げ用、茎は出汁やオイルに香り移しで無駄なく。
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