菜花(なばな)とは?旬・栄養・英語表記まで調理師がやさしく解説|Canola flower

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菜花(なばな)は、冬から春先にかけて出回る“春を感じる”葉物野菜です。ほろ苦さと香りが魅力で、おひたしや和え物、辛子和えはもちろん、炒め物やスープにもよく合います。

「菜花って菜の花と違うの?」「旬はいつ?」「英語では何て言う?(カタカナ表記は?)」といった疑問に加えて、最近よく聞くシュウ酸(えぐみ)が気になる方も多いはず。

この記事では、現役調理師の目線で、菜花の英語・漢字表記、旬(おいしい時期)、シュウ酸とアク抜きのコツ、味の特徴、相性の良い食材、保存方法、栄養までをやさしくまとめます。

菜花(なばな)の英語・漢字表記

漢字表記:菜花(なばな)・菜の花(なのはな)

  • 「菜花(なばな)」は、アブラナ科の植物の若芽やつぼみを食用とする総称です。
  • 「菜の花(なのはな)」は、特に観賞用の花が咲いたものを指すことが多く、食用との違いは品種や収穫時期によります

漢字で混同されやすいですが、「菜花」は食用野菜名、「菜の花」は見た目や花を楽しむ名称として使われています。


英語表記:Canola flower(キャノーラ・フラワー)

  • 英語で「菜花」に最も近い表現は Canola flower ですが、これは厳密には一部の洋種に対する表現です。完全な対応語ではないが、英語圏での紹介やレシピでは Canola flower を使うことが多い

発音と表現例

英語表記発音記号カタカナ読み
Canola flower/kəˈnəʊlə ˈflaʊər/キャノーラ・フラワー
Rapeseed flower/ˈreɪpˌsiːd ˈflaʊər/レイプシード・フラワー
(主に油用)

また、料理やレシピの中では以下のように表現されることもあります

  • Boiled canola flower with mustard sauce(菜花のからし和え)
  • Canola flower salad(菜花のおひたし風サラダ)
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

海外ではあまり一般的ではない食材ですが、和食での「春の季節感を伝える定番野菜」として、英語圏でも“Japanese seasonal vegetable”として紹介されることがあります。


菜花の旬|おいしい時期

なばなの旬は12月から3月ごろ

旬カレンダー(1月〜12月)
※色が付いている月が旬の目安です。

菜花(なばな)は、冬から早春にかけて出回る野菜で、旬の目安は12〜3月です。特に寒さが残る1〜3月ごろは、菜花らしいほろ苦さと香りが引き立ちやすく、「春を感じる味」として楽しめます。中でも2月ごろは出荷が増える時期として知られ、売り場でも見かけやすくなります。

おいしい菜花を選ぶなら、つぼみが締まっていて、茎がみずみずしいものが目安。花が開きすぎると苦みが強くなりやすいので、見た目で迷ったら“つぼみが多い方”を選ぶと失敗しにくいです。

▶ 1月は菜花以外にも旬の食材がたくさんあります
ほかの旬野菜・果物もまとめて知りたい方は → 1月|旬の野菜と果実|一覧表【保存版】

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春を感じるおひたしやからし和えに使うなら、2月頃の菜花がベスト。茎がやわらかく、香りとほろ苦さのバランスが絶妙です。
つぼみが開く直前が、もっとも風味がよいタイミングです。


菜花に含まれるシュウ酸とアク抜きの注意点

菜花 なばな(Canola flower)

菜花(なばな)は春に旬を迎える栄養豊富な緑黄色野菜ですが、独特のほろ苦さやえぐみ(アク)の原因のひとつが「シュウ酸(Oxalic acid)」という成分です。


シュウ酸とは?
シュウ酸はほうれん草や小松菜にも含まれる天然の有機酸で、摂りすぎるとカルシウムと結合して結石の原因になることもあります。菜花にも比較的含まれており、そのまま大量に食べるのはあまり推奨されません


アク抜き(シュウ酸を減らす)|調理のポイント

基本は下茹で

  • 沸騰したお湯に1〜2分ほど茹でてから水にさらすことで、シュウ酸や苦味成分が大幅に減少します。
  • 茹ですぎると風味が抜けるため、「さっと茹でて、すぐ冷やす」のが調理師の基本です。

茹で汁は再利用しない
シュウ酸は水に溶け出すため、茹でた後の湯を料理に使うのは避けましょう。


品種による違いにも注目!

  • かき菜(掻き菜)や花かつお菜など、一部の菜花系品種はシュウ酸が比較的少なめで、苦味もマイルド。
  • 一方で、観賞用としても出回る「菜の花」に近い品種はアクがやや強く感じられる傾向があります。
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菜花のアクは、苦味の個性でもあります。
ゴマ和えやからし和えのように、香りの強い調味料と合わせることで、風味のバランスがとれます。

菜花(なばな)は、アブラナ科の野菜で、若いつぼみ(花蕾)や茎、やわらかい葉を食べる“春を告げる”青菜です。花が咲く前の部分を収穫するため、食感はやわらかく、口に入れると春らしい香りほろ苦さがふわっと広がります。
おひたしや辛子和えのような和食はもちろん、炒め物やパスタ、スープにも合わせやすいのが魅力です。


菜花と菜の花の違いとは?

「菜花(なばな)」と「菜の花(なのはな)」は、日常では同じ意味で使われることも多い言葉です。ただ、ざっくり分けるなら次のイメージが分かりやすいです。

  • 菜花(なばな)
    食用として出回る呼び名(つぼみ・茎がやわらかく、料理に使いやすい)
  • 菜の花(なのはな)
    花そのものを指したり、観賞用・野に咲く花として呼ばれることがある

つまり、スーパーで売られているのは基本的に「食用の菜花(=菜の花として販売されることもある)」と考えるとOKです。※花が大きく開いたものは、見た目が華やかな一方で、苦みが強く感じやすいことがあります。

用語主な用途見た目・特徴
菜花(なばな)食用つぼみ・茎がやわらかい。苦味あり
菜の花(なのはな)観賞用
野草
花が咲いている。苦味が強いことも

どんな味がするの?

菜花の味は、ほろ苦さ+春らしい香りが主役。苦味が強すぎる野菜ではありませんが、初めてだと「大人の味」と感じる人もいます。
さっと茹でると口当たりがやわらかくなり、苦味がほどよく落ち着いて甘みが引き立つことも。おひたし・辛子和え・天ぷらのほか、ベーコンやにんにくと炒めたり、パスタに合わせてもおいしくまとまります。

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菜花は「苦味を活かす」と一気においしくなる野菜です。
からし・ポン酢・ごま・だしなど、香りや風味のある調味料と合わせると、菜花の春らしさが引き立ちます。茹でるときは短時間でさっと。茹ですぎない方が、色も香りもきれいに仕上がります。


菜花と相性の良い食材

菜花(なばな)は、ほろ苦さ春らしい香りが魅力の野菜です。
この個性をおいしく活かすコツは
風味のある調味料で香りを立てる
油やたんぱく質でコクを足して苦味をまろやかにする

和・洋・中どれにも寄せやすいので、手持ちの食材で“春の一皿”に仕上げやすいです。


よく合う食材・調味料(ポイントつき)

  • からし(和がらし)
    菜花の苦味に、からしの辛みがよく合う定番。シンプルでも味が決まります。
  • ごま(白・黒)
    香ばしさとコクが加わり、菜花の青さや香りが引き立ちます。和え物に最適。
  • ツナ・油揚げ
    油分と旨みで苦味がやわらぎ、食べやすさがアップ。あと一品にも便利。
  • 卵(炒め物・卵とじ)
    まろやかさが加わり、苦味がほどよく包まれます。お弁当にも向きます。
  • ベーコン・ハム
    塩気と旨みで洋風にアレンジしやすい組み合わせ。パスタや炒め物で活躍。
  • オリーブオイル
    菜花の香りが立ち、洋風のおひたしやパスタと相性◎。レモンや黒こしょうも合います。

おすすめの組み合わせ例(すぐ作れる)

  • 菜花+からし+白だし
    → 春の香りが広がる「からし和え」
  • 菜花+ごま+砂糖+しょうゆ
    → 定番で失敗しない「ごま和え」
  • 菜花+ベーコン+にんにく
    → 洋風の炒め物・パスタに◎
  • 菜花+ツナ+マヨネーズ
    → 子どもでも食べやすい「洋風和え」
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

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あえてコクのある食材と合わせることで、苦味をまろやかに包み込み、春を感じる一皿に仕上がります。
洋風ならにんにくやアンチョビ、中華ならごま油とも好相性ですよ。

菜花の保存方法

菜花は葉物野菜の中でもとくに傷みやすいため、買ってきたらできるだけ早めに調理しましょう。
すぐに使わない場合は、保存方法を工夫することで1〜3日程度の鮮度保持が可能です。


冷蔵保存(短期保存)

湿らせたキッチンペーパー+立てて保存

  1. 根元を湿らせたキッチンペーパーで包む
  2. ビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室に立てて保存(できればコップに入れてもOK)
  3. 乾燥や冷風を避けるのがポイント

⏳ 保存目安:2〜3日以内


冷凍保存(加熱後)

  1. 軽く下茹でした菜花を冷水にとり、水気をよく絞る
  2. 食べやすい長さにカットし、ラップで小分けに包む
  3. フリーザーバッグに入れて冷凍庫へ

⏳ 保存目安:2〜3週間
※解凍後はおひたしや和え物に使うと食感が活きます。


常温保存はNG

冬場でも室温保存は避け、必ず冷蔵・冷凍を活用しましょう。
菜花は常温ではすぐにしおれやすく、風味も落ちます

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茹でた菜花を冷凍する場合は、「固めに茹でて水気をしっかり絞る」のがポイント。水っぽさを抑えれば、解凍後でもおいしくいただけます。

菜花の品種

「菜花(なばな)」は、ひとつの品種名ではなく複数のアブラナ科野菜の若芽を総称した呼び名です。そのため、見た目や味わいに違いがあり、地域によって呼び名も異なります。


よく出回る主な品種一覧

品種名特徴主な産地
アブラナ菜花
(和種菜花)
苦味が少なく、花芽が締まっている千葉・愛知・九州など
西洋菜花
(セイヨウナバナ)
「菜の花」として出回ることも。花が大きく苦味あり関東・中部
かき菜
(掻き菜)
茎がやわらかく甘みがあり、おひたしに最適栃木・群馬・福島など
花かつお菜葉が大きく、ボリューム感あり。味はマイルド九州地方
早生菜花
(わせなばな)
出荷時期が早い品種で、冬〜初春に流通全国各地

菜花(なばな)の栄養まとめ

菜花(なばな)は、春野菜らしいほろ苦さと香りが魅力の一方で、栄養面でもバランスのよい野菜です。100gあたり28kcalと比較的低エネルギーで、脂質も0.1gと少なめ。副菜として取り入れやすいのが特徴です。

注目したいのは
β-カロテン(2400μg)
ビタミンK(250μg)
ビタミンC(44mg)

ミネラルでは・・・
カルシウム(140mg)
鉄(1.7mg)
カリウム(170mg)

葉物野菜としては食物繊維(4.3g)も含まれており、食事全体のバランスを整えたいときにうれしいポイントです。

菜花は加熱して食べることが多い野菜なので、栄養を活かすならゆで時間を短めにして手早く仕上げるのがおすすめ。おひたしや辛子和えだけでなく、炒め物やスープにしても食べやすく、旬の時期に取り入れやすい野菜です。

菜花の栄養素|食品成分表

和種なばな(茹で)花らい
可食部100g当たり

栄養素和種単位
廃棄率0%
エネルギー28
水分90.2g
タンパク質4.7g
脂質0.1g
食物繊維(総量)4.3g
炭水化物4.3g
ナトリウム7
カリウム170
カルシウム140
マグネシウム19
リン86
1.7
亜鉛0.4
0.07
マンガン0.25
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)2400
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)2.8
ビタミンK250
ビタミンB10.07
ビタミンB20.14
ナイアシン0.5
ビタミンB60.11
ビタミンB12
葉酸190
パントテン酸0.30
ビオチン
ビタミンC44
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

菜花(なばな)まとめ

菜花(なばな)は、冬から早春に出回る“春を感じる”葉物野菜で、旬の目安は12〜3月。ほろ苦さと香りが魅力で、おひたし・辛子和えはもちろん、炒め物やスープ、パスタにも使いやすい食材です。
英語表記は canola flower とされることもあり、検索では「菜花 英語」「カタカナ」などで調べる人も多いですが、料理としては短時間でさっと火を通すと、色と食感がきれいに仕上がります。

気になるシュウ酸(えぐみ)は、下ゆでや湯通しで食べやすくなることが多いので、苦味が強いと感じたら軽く下ゆでしてから和えるのがおすすめ。
栄養面では、β-カロテン、ビタミンK、ビタミンC、葉酸、カルシウム、食物繊維などを含むのも菜花のうれしいポイントです。

▶ 1月の旬食材をまとめて確認したい方は
1月|旬の野菜と果実|一覧表【保存版】 もどうぞ。

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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