アイスプラントのおいしい時期

アイスプラントの旬は2月から5月ごろ
見た目のキラキラした輝きと、口の中で弾ける食感が魅力のアイスプラント。植物工場での栽培も多いため一年中見かけますが、本来の美味しさが際立つ時期は限られています。
アイスプラントの本当の食べ頃は、2月から5月にかけての晩冬から春です。 暑さに非常に弱いため、気温が上がる前のこの時期が最も肉厚になります。プチプチとした独特の食感と、天然の程よい塩味が一番強く感じられる絶好のタイミングです。
職人の知恵:春のアイスプラントが美味しい理由
調理師として25年以上食材を見てきた経験からお伝えすると、春先のアイスプラントは寒さに耐えることで葉に厚みが増し、キラキラした細胞の中に旨みと塩分がぎゅっと凝縮されます。5月を過ぎて暑くなると花芽がつき、茎が硬くなってしまうため、この2月〜5月の短い期間こそが、洗うだけで極上のご馳走になる「本当の旬」と言えます。
「アイスプラントが最も肉厚になり、独特のプチプチ感が最高潮に達するのは3月と4月です。この時期にしか味わえない、他の旬食材との組み合わせもぜひチェックしてみてください。」
アイスプラントとは|特徴

- アイスプラントの原産地は南アフリカのナミブ砂漠
- ヨーロッパでは古くから食され、フランス料理の食材としても活躍する
- 地域によって「別名」(商品名)がある
「プッチーナ」「バラフ」「クリスタルリーフ」「ソルトリーフ」
「ソルティーナ」「シオーナ」など - 葉や茎の表面に透明な水滴上の細胞がある
- 見た目が凍っているように見える
- 水耕栽培で農薬を使わずに栽培できる
- 水洗いだけで食べられる
味わい
クセのない味で、シャキシャキした食感がある
青菜特有の青臭さはない
ほのかな塩味があるのが特徴
サッと茹でても食感は残る
アイスプラントの保存方法
- アイスプラントは乾燥に弱い事に注意する
- ビニール袋に入れ冷蔵庫で保存する
- 日が経つにつれ食感が失われていくので早めに食べる方が良い
アイスプラントの主な品種群(別名)
- ツブリナ
- 潮菜(しおな)
- プッチーナ
- バラフ
- ソルトリーフ
アイスプラントを使った料理
- アイスプラントのサラダ
- アイスプラントのお浸し
- アイスプラントのマリネ
- アイスプラントの天ぷら
生食向き:独特の塩味とプチプチ食感でドレッシングが少量でも味が決まる。
火を通すと水分が抜けやすく、歯ざわりが落ちるため、加熱は軽く。
塩分の取りすぎ注意:ナトリウム量が高いため、塩・しょうゆ控えめの味付けがおすすめ。
油と好相性(β-カロテン吸収UP)で、オリーブオイルやごま油と組み合わせると◎。
アイスプラントの栄養素
アイスプラントの食品成分表「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
アイスプラント 生
可食部100g当たり
| 栄養素 | 生 | 単位 |
|---|---|---|
| 廃棄率 | % | |
| エネルギー | 5 | ㎉ |
| 水分 | 96.2 | g |
| タンパク質 | 0.5 | g |
| 脂質 | 0.3 | g |
| 食物繊維(総量) | 0.8 | g |
| 炭水化物 | 1.2 | g |
| ナトリウム | 380 | ㎎ |
| カリウム | 260 | ㎎ |
| カルシウム | 18 | ㎎ |
| マグネシウム | 11 | ㎎ |
| リン | 24 | ㎎ |
| 鉄 | 0.2 | ㎎ |
| 亜鉛 | 0.2 | ㎎ |
| 銅 | 0.03 | ㎎ |
| マンガン | 0.83 | ㎎ |
| ヨウ素 | 4 | ㎍ |
| セレン | – | ㎍ |
| クロム | – | ㎍ |
| モリブデン | 28 | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | – | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | 1200 | ㎍ |
| ビタミンD | – | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 0.5 | ㎎ |
| ビタミンK | 73 | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.02 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.05 | ㎎ |
| ナイアシン | 0.2 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.05 | ㎎ |
| ビタミンB12 | – | ㎍ |
| 葉酸 | 24 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.1 | ㎎ |
| ビオチン | 0.7 | ㎍ |
| ビタミンC | 9 | ㎎ |
アイスプラントの栄養の特徴
アイスプラントは、成分の約96%が水分ですが、葉の表面にあるキラキラした細胞(塩嚢細胞)の中に、他の野菜にはない独自の栄養とミネラルを蓄えています。ここでは、プロの視点から注目してほしい3つの栄養ポイントを解説します。
野菜としては珍しい「天然のナトリウム」
アイスプラントの最大の特徴は、何といってもその「塩味」です。表の通り、ナトリウム(380mg)を豊富に含んでおり、これは土壌から吸い上げたミネラルが細胞に濃縮されている証拠です。 ドレッシングを控えたい方の強い味方になるだけでなく、天然の塩分として日々の健康維持に役立ちます。▶ナトリウムの役割と上手な付き合い方はこちら
緑黄色野菜に匹敵する「β-カロテン」
淡色野菜のような見た目ですが、実はビタミンA(β-カロテン)が1200μgと非常に豊富です。これは、一般的なレタスの数倍以上に相当する数値です。 β-カロテンは、日々の活力を維持し、内側からの美しさを守りたい方に欠かせない栄養素として知られています。▶ビタミンA(β-カロテン)の健康維持への働き
身体の土台を支える「ビタミンK」
骨の健康に関わる栄養素として注目されているビタミンKも、100gあたり73μgとしっかり含まれています。 ビタミンKは、年齢を重ねても健やかな毎日を過ごしたい方にとって、積極的に摂り入れたい成分の一つです。▶ビタミンKを多く含む食材と活用法について

現役和食調理師のヒント
この公的な成分表には記載されていませんが、アイスプラントにはピニトールやマイオイノシトールといった、他の野菜にはほとんど見られない希少な成分が含まれていることで知られています。
アイスプラントの漢字・英語表記
ice plant
水晶菜
まとめ
アイスプラントは春の「洗うだけ」のご馳走
見た目の華やかさと、プチプチと弾ける食感が楽しいアイスプラント。最後に、プロの視点から大切なポイントをおさらいします。
- 食べ頃は2月〜5月: 特に3月・4月は葉が肉厚になり、最も美味しい時期です。
- 栄養の宝庫: 低カロリーながら、β-カロテンやビタミンK、希少なピニトールなどを含みます。
- 調理のコツ: 天然の塩味を活かし、まずは何もつけずにそのまま、またはシンプルなサラダで味わってください。
春の食卓に彩りと驚きを添えてくれるアイスプラント。スーパーで見かけたら、ぜひその「天然の塩味」を体験してみてください。
【調理師の知恵袋】毎日の「献立ストレス」を減らすコツ
アイスプラントのように「洗うだけで一品になる食材」を知っておくことは、忙しい日々の家事を乗り切るための大切な知恵です。
「体に良いものを食べたいけれど、毎日の献立を考えるのがしんどい……」 そんな風に感じているなら、それはあなたが怠けているのではなく、日々の決断で脳が疲れている証拠かもしれません。
現役の調理師である私も実践している、「頑張りすぎない食卓」の作り方を2つご紹介します。
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