秋田の冬を代表する魚として有名な「ハタハタ」。淡泊でやさしい旨味があり、塩焼き・鍋・寿司など幅広く使える白身魚です。骨が柔らかく子どもでも食べやすい一方、「旬の時期は?」「ブリコの食べ方は?」といった疑問を持つ方も多い食材でもあります。
この記事では、現役和食調理師の視点で、ハタハタの旬・特徴・地方名・目利き・おすすめレシピ・栄養素をわかりやすく解説します。
冬に最高においしくなる理由や、家庭で失敗しない扱い方のコツも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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ハタハタの旬 ~おいしい時期~
はたはた
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
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季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】
はたはたとは~解説~

- 漢字で「鱩」(魚辺に雷)とも書く
- 秋田では郷土料理に使われている(秋田の県魚)
- 鱗がなく、皮は薄い
- 身は白身で旨味があり、熱を通しても硬くならない
- 骨は柔らかく、身離れが良い
- 「しょっつる」はハタハタの魚醤
(ハタハタを塩漬け&発酵させて、出た液体を漉したもの) - ハタハタの卵巣は「ぶりこ」と呼ばれる
はたはたの地方名
- サタケウオ
- カミナリウオ
- シロハタ
- ジンタン
- オキハタ
- オキハタ
目利き
- 色が薄い物は鮮度が落ちているので注意する
レシピ
- 塩焼き
- 煮つけ
- 酢締め
- 鍋物
- 干物
- 味噌漬け
- からあげ
はたはたの栄養素~食品成分表~
生干(半干し)は水分が抜けるため、たんぱく質・脂質・一部ミネラルやビタミンが濃縮され、旨味もアップします。ただしナトリウムは生の約2.8倍と高くなるため、塩分の摂り過ぎに注意ヘルシーさとビタミンD重視なら「生」、コク・B12・ビタミンEの強化なら「生干」が向いています。
はたはた
可食部100g当たり
| 栄養素 | 生 | 生干 | 単位 |
|---|---|---|---|
| 廃棄率 | 0 | 50 | % |
| エネルギー | 101 | 154 | ㎉ |
| 水分 | 78.8 | 71.1 | g |
| タンパク質 | 14.1 | 16.7 | g |
| 脂質 | 5.7 | 10.3 | g |
| 食物繊維(総量) | – | – | g |
| 炭水化物 | – | – | g |
| ナトリウム | 180 | 510 | ㎎ |
| カリウム | 250 | 240 | ㎎ |
| カルシウム | 60 | 17 | ㎎ |
| マグネシウム | 18 | 23 | ㎎ |
| リン | 120 | 180 | ㎎ |
| 鉄 | 0.5 | 0.3 | ㎎ |
| 亜鉛 | 0.6 | 0.8 | ㎎ |
| 銅 | 0.06 | 0.04 | ㎎ |
| マンガン | – | 0.01 | ㎎ |
| ヨウ素 | 32 | 37 | ㎍ |
| セレン | 37 | 37 | ㎍ |
| クロム | – | 1 | ㎍ |
| モリブデン | – | – | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | 20 | 22 | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | – | – | ㎍ |
| ビタミンD | 2.0 | 1.0 | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 2.2 | 2.8 | ㎎ |
| ビタミンK | – | – | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.02 | 0.05 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.14 | 0.05 | ㎎ |
| ナイアシン | 3.0 | 0.9 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.08 | 0.08 | ㎎ |
| ビタミンB12 | 1.7 | 3.5 | ㎍ |
| 葉酸 | 7 | 11 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.5 | 0.5 | ㎎ |
| ビオチン | 3.3 | 3.6 | ㎍ |
| ビタミンC | – | 3 | ㎎ |
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ハタハタの英語表記
ハタハタは英語で 「Sailfin sandfish(セイルフィン・サンドフィッシュ)」 と表記されます。
学名は Arctoscopus japonicus。外国のレシピや魚の輸出・輸入資料では “Sailfin sandfish” が一般的に使われます。
英語表記についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのページで 魚介類の漢字・英語表記一覧 をまとめています。
