莢豌豆(さやえんどう)とは?旬・栄養・保存方法を徹底解説【snow pea】

TOP
TOP » 野菜 » 莢豌豆(さやえんどう)とは?旬・栄養・保存方法を徹底解説【snow pea】

莢豌豆(さやえんどう)ってどんな野菜?
snow pea と呼ばれる理由は?

莢豌豆は春から初夏にかけて旬を迎える、やわらかな莢ごと食べられる豆です。シャキッとした食感とやさしい甘みが特徴で、和食や中華料理の彩りにも欠かせません。栄養面ではビタミンCや食物繊維が豊富で、健康的な食卓を支えてくれる食材です。この記事では、莢豌豆の旬の時期や栄養、保存方法、snow pea の英語表記までわかりやすく解説します。

※本記事には広告が表示されます。

莢豌豆の旬 ~おいしい時期~

さやえんどう

季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】

莢豌豆とは ~解説~

新鮮な生の鞘豌豆(さやえんどう)の写真|莢ごと食べられる春野菜
新鮮な生の鞘豌豆(さやえんどう)の写真|莢ごと食べられる春野菜

鞘豌豆(さやえんどう)は、えんどう豆の未熟な若いさやを食用とする野菜です。旬は春(3月〜5月頃)で、季節を感じられる食材として親しまれています。

全体がやわらかく、さやごと食べられるのが特徴。鮮やかな緑色で、加熱しても色が残りやすく、料理に彩りを添える役割もあります。シャキッとした食感とほのかな甘みがあり、和え物・炒め物・煮物・みそ汁・ちらし寿司など幅広い料理に活用されています。お弁当や行事食にもよく登場する人気の春野菜です。調理の際は、すじが固い場合があるため、すじ取りをしてから使うのが一般的です。

栄養面
さやえんどうは100gあたり約36kcalと低カロリーで、水分が90%以上を占めています。ビタミンC・ビタミンK・β-カロテンを含む緑黄色野菜で、葉酸・カリウム・食物繊維も豊富。健康維持や美容を意識する食生活に取り入れやすい食材です。

鞘豌豆の保存方法

冷蔵保存(おすすめ・2〜3日程度)

  • 保存の基本は 冷蔵庫の野菜室
  • 乾燥に弱いので、キッチンペーパーで軽く包んでからポリ袋に入れ、口を軽く閉じて保存すると鮮度が保ちやすい。
  • 2〜3日以内に食べきるのがベスト。

冷凍保存(長期保存したい場合・1か月程度)

  • さやえんどうはそのまま冷凍せず、下茹でしてから保存するのが基本。
    1. 沸騰したお湯で30秒〜1分ほどサッと茹でる。
    2. 冷水にとり、色止めして水気をよく拭き取る。
    3. 冷凍用保存袋に平らに並べ、できるだけ空気を抜いて密封。
  • 使うときは凍ったまま加熱調理に加えると、食感や色合いが保ちやすい。

常温保存(NG)

  • 水分が多く、傷みやすいため常温保存は不向き。夏場は特に避ける。

鞘豌豆とよく合う食材

食材相性の理由
えび
帆立
海鮮の甘みと莢豌豆のシャキシャキ感が合う。軽い風味が素材の旨みを引き立てる。
ささみ
鶏むね
脂が少なく淡白なので莢豌豆の甘さと彩りが引き立つ。炒め物・鍋物に向く。
卵のコクと莢豌豆の甘み・彩りが調和する。卵とじ・スクランブルなどにも。
ベーコン
ハム
薄めの塩気と脂の旨味が莢豌豆の爽やかさを引き立てる。
にんじん
パプリカ
色味が鮮やかで見た目が華やかになる。甘味もあり相性が良い。
しいたけ
しめじ
きのこの旨味が莢豌豆の食感を引き立てる。炒め物やスープによく合う。
豆腐
厚揚げ
タンパク質を補いながら、軽い食感で組み合わせやすい。
レモン
ゆず
かぼす
酸味でさやえんどうの甘みと緑の香りを引き締めてくれる。鮮やかな料理になる。
にんにく
しょうが
香味が加わることで風味に深みが出る。炒め物やソースのアクセントに。
ごま油
オイスターソース
豆系・野菜系の旨味を強め、香ばしい風味で引き立ててくれる。

鞘豌豆とよく合う調理法

筑前煮に加えられた鞘豌豆|彩りとシャキシャキ食感を生かした煮物
筑前煮に加えられた鞘豌豆|彩りとシャキシャキ食感を生かした煮物
調理法適性備考
サラダ
酢の物
 シャキシャキ感と甘みがダイレクトに楽しめる。軽く下処理(スジ取り・下茹で)する
炒め物 短時間で加熱することで色味と食感を保てる。ガーリックやしょうがなどとの相性も良い。
蒸す 栄養を逃がさず、柔らかくなるので色味もきれい。ただし蒸しすぎると食感が落ちる。
揚げ物 香りや旨味が飛ぶことあり。衣で風味を補うと良い。
煮物 長時間加熱すると色がくすんだり、シャキシャキ感が失われやすい。汁を含む料理なら加熱時間を短めに。

主な品種群

  • スナップエンドウ
  • さとうさや

さやえんどうの栄養素 ~食品成分表

さやえんどう 若ざや
可食部100g当たり

栄養素ゆで単位
廃棄率0%
エネルギー36
水分89.1g
タンパク質3.2g
脂質0.2g
食物繊維(総量)3.1g
炭水化物7.0g
ナトリウム1
カリウム160
カルシウム36
マグネシウム23
リン61
0.8
亜鉛0.6
0.09
マンガン0.39
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)580
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)0.7
ビタミンK40
ビタミンB10.14
ビタミンB20.10
ナイアシン0.6
ビタミンB60.06
ビタミンB12
葉酸56
パントテン酸0.47
ビオチン
ビタミンC44
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」
栄養素含有量(ゆで)ひとこと評価
ビタミンC44 mg葉・豆野菜として高水準。色よく短時間でゆでると保持◎
β-カロテン(ビタミンA前駆体)580 µg緑黄色野菜らしく豊富。抗酸化に寄与
ビタミンK40 µg骨代謝・血液凝固に関与。野菜の中でもしっかり多い
食物繊維(総量)3.1 g可食100gあたりで十分多め。整腸・血糖コントロールに
葉酸56 µg葉ものの強み。赤血球合成・妊娠期にも重要

▶ 栄養の全体像を知りたい方はこちら
五大栄養素・ビタミン・ミネラルをまとめたページへ

鞘豌豆の英語表記

鞘豌豆の英語表記「snow pea」を紹介するカード画像
鞘豌豆の英語表記「snow pea」を紹介するカード画像
  • 漢字表記:莢豌豆(さやえんどう)
  • 英語表記:snow pea / sugar snap pea(スナップエンドウは別種ですが、海外ではまとめて呼ばれる場合もあります)
  • snow pea:[snoʊ piː](スノウ・ピー)
  • sugar snap pea:[ˈʃʊɡər snæp piː](シュガー・スナップ・ピー)

英語表記についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのページで 魚介類の漢字・英語表記一覧 をまとめています。

関連記事

芽甘藍 めきゃべつ(Brussels sprouts)
菜花 なばな(Canola flower)
三つ葉 みつば(Janese-honeywort)

調理師プロフィール画像
この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

プロフィールを見る

タイトルとURLをコピーしました