鮑(あわび)の英語は?abaloneの意味・読み方・使い方をわかりやすく解説【食材としての特徴も紹介】

鮑(あわび)の画像|高級食材アワビの殻付き姿 TOP
貝殻の輝きと肉厚の身が特徴の、磯の高級食材・鮑(あわび)。
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「あわび」は英語で “abalone(アバロウニ)”
海外のレストランや英語メニューでもよく見かける高級食材のひとつです。
この記事では、“abalone” の 意味・発音・使い方 をわかりやすく解説し、和食の世界で親しまれてきた 鮑(あわび)の特徴や旬、おいしい食べ方 もあわせて紹介します。英語学習としてはもちろん、海外で食文化を語るときにも役立つ内容です。

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鮑とは

鮑(あわび)とは|新鮮なアワビの特徴と味わい
氷の上で冷やされた鮑は、身が締まりコリコリとした食感が魅力です。

あわび(鮑)は、ミミガイ科の巻貝で、古くから日本を代表する高級食材として珍重されてきました。コリコリとした歯ごたえ、磯の香り、噛むほどに広がる旨味が特徴で、和食では 刺身・酒蒸し・煮貝・踊り焼き など、多彩な料理に使われます。
古代より「不老長寿」や「縁起物」として扱われ、伊勢神宮への奉納品としても知られる存在です。

日本で主に食用とされるのは次の4種です。

  • 黒鮑(くろあわび):旨味と食感のバランスが良く、生でも美味。
  • 蝦夷鮑(えぞあわび):北の海に生息し、身が締まり歯ごたえが強い。
  • 雌貝鮑(めがいあわび):やや小ぶりで柔らかく、加熱調理に向く。
  • 眼高鮑(まだかあわび):深海性で漁獲量が少ない希少種。

現在は冷凍・養殖・輸入品も多く流通していますが、特に「黒鮑」は生でも美味しい高級品として知られています。
また、2023年には国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに掲載され、資源の減少と乱獲が問題視されています。そのため、持続可能な漁法や養殖の取り組みも進められています。

鮑 の旬 ~おいしい時期~

クロアワビ・マダカアワビ

蝦夷アワビ

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あわびの旬は初夏から夏(6月〜8月)にかけて。
この時期のあわびは、身が厚く締まり、旨味と甘みが最も濃くなります。特に産卵前の初夏のものは「栄養をたっぷり蓄えた最高の味」といわれ、刺身や踊り焼きに最適です。

地域によって漁期は異なり、三重・静岡・岩手などの沿岸部では6月前後に漁が解禁されることが多いです。冬でも市場には冷凍や養殖ものが出回りますが、天然の旬あわびの風味は格別。和食の世界では、夏のごちそうとして扱われています。

鮑の目利き

鮑(あわび)の目利き|新鮮な個体の選び方
身が厚く、殻に張りつくような力強い鮑が新鮮。目利きの基本は「動き」と「ツヤ」です。

新鮮なあわびを見分けるポイントは、「殻の状態」「身の張り」「動き」「におい」の4つです。
特に刺身や踊り焼きなど生で食べる場合は、「活あわび」
(生きているもの)を選ぶのが鉄則です。

チェックポイント見分け方
手に取ったときに重みがあり、表面にツヤと湿り気があるもの。乾いて軽いものは避ける。
身(貝柱)半透明でハリがあり、指で軽く押すと弾力がある。白く濁ったり柔らかいものは鮮度が落ちている。
動き触るとキュッと身をすぼめるものは活きている証拠。動かないものは鮮度が低下。
におい磯の香りがして、生臭さや酸味のある匂いがないものを選ぶ。

(軟体中央部)
しっかり締まっており、開いていないものが良品。
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

あわびは用途によって求める鮮度が異なります。刺身や踊り焼きに使うなら“活き”が命です

鮑と相性の良い食材

鮑(あわび)は磯の香りと旨味が豊かで、シンプルな調理法や素材との掛け合わせで風味が引き立つ食材です。以下のような食材と特に相性が良く、伝統的な和食だけでなく洋風料理にも応用できます。

食材組み合わせの理由・使い方例
昆布昆布締めで旨味を増す。蒸し鮑にも使用される

日本酒
酒蒸しにすると、磯の香りと旨味がやわらかく広がる
バターバター焼きやソテーで濃厚な旨味に。肝とも好相性
醤油肝ソースや煮貝に。あわびの旨味を引き締める
柚子
レモン
刺身に添えると風味がさっぱりし、後味がよくなる
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

特におすすめは「酒と昆布を使った酒蒸し」。磯の香りを引き出しつつ、身がやわらかくふっくら仕上がります。バター焼きも肝ごと使えば絶品。柚子やレモンの酸味で後味を引き締めるのも忘れずに。

鮑に合う調理法

鮑(あわび)の刺身|歯ごたえと甘みを楽しむ調理法
鮑の刺身は定番の食べ方。コリコリした歯ざわりと自然な甘みが絶品です。

あわびは加熱しても硬くなりにくい工夫が必要な高級食材です。以下のように調理法ごとに特徴があり、活あわびや煮貝など、状態によっておすすめ度が変わります。

調理法おすすめ度理由
刺身活あわびのコリコリ食感と磯の香りが楽しめる。鮮度が命
酒蒸し酒と昆布で蒸すとやわらかく旨味が増す。王道の和食
踊り焼き殻ごと直火焼きにすることで香ばしく、特別感あり
煮貝醤油・みりんで煮て保存性を高める。ご飯に合う味付け
バター焼き肝やバターとの相性がよく、洋風料理にも向く
炊き込みご飯薄切りや煮汁を使って旨味ご飯に。もち米とも合う
揚げ物身が固くなりやすいため不向き。調理が難しい
酢の物酸味とのバランスが取りにくく、一般的ではない
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

あわびは蒸す・焼く・生食が特におすすめです。加熱しすぎると硬くなるため、弱火でじっくり調理するのがポイント。肝も含めて調理すると、より濃厚な味わいになりますよ。

鮑の栄養素 ~食品成分表~

くろあわび(生)
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率55%
エネルギー76
水分79.5g
タンパク質14.3g
脂質0.8g
食物繊維(総量)g
炭水化物3.6g
ナトリウム430
カリウム160
カルシウム25
マグネシウム69
リン82
2.2
亜鉛
マンガン0.01
ヨウ素200
セレン8
クロム6
モリブデン15
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)0.3
ビタミンK
ビタミンB10.15
ビタミンB20.09
ナイアシン0.8
ビタミンB60.02
ビタミンB120.4
葉酸20
パントテン酸2.44
ビオチン1.2
ビタミンC1
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

▶ 栄養の全体像を知りたい方はこちら
五大栄養素・ビタミン・ミネラルをまとめたページへ
→ たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルなど、健康に必要な栄養素35種類を、分類ごとにわかりやすく解説しています。

鮑の英語・漢字表記・読み方

鮑(あわび)の英語表記と発音|Abalone(アバローン)
英語では “Abalone(アバローン)” と呼ばれ、世界中で人気の貝類です。

鮑(あわび)は英語で 「abalone(アバロウニ)」 といいます。
英語圏では「海の貴重な貝」や「高級シーフード」として知られ、レストランのメニューにも grilled abalone(焼きあわび)や steamed abalone(蒸しあわび)などの表現で登場します。
また、“abalone shell” は「アワビの貝殻」を意味し、光沢のある美しい装飾品としても人気です。

日本語の漢字表記は 「鮑」、読み方は 「あわび」
和名・英名ともに料理や文化の中で使われることが多く、世界的にも親しまれている食材です。

鮑の部位や料理名を英語で言うと?

あわび料理を英語で表現するときは、調理法や部位の違いで単語が少し変わります。たとえば、あわびの身は abalone meat、肝(わた)は abalone liver と呼ばれます。
料理名では次のような表現が一般的です。

  • 焼きあわび:grilled abalone
  • 蒸しあわび:steamed abalone
  • あわびの刺身:abalone sashimi
  • あわびのステーキ:abalone steak
  • あわびの煮貝:simmered abalone

また、海外では「abalone dish」や「abalone cuisine」という表現も使われ、中華圏では“braised abalone”(アワビの煮込み)として高級料理の定番になっています。

和食では「肝しょうゆ」「酒蒸し」「刺身」など、素材の旨味を活かす調理法が主流。
英語でも “simple seasoning brings out the natural flavor of abalone” と表現できます。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

海外ではバターソテーやソースを使うことが多いですが、日本では肝の旨味を生かした調理が基本です。という一文を添えると流れが自然になります。

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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