こごみの栄養と下処理|旬・保存・食べ方・英語表記も紹介

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春の山菜として親しまれる「こごみ」。
見た目がかわいらしくクセが少ないため、山菜初心者にも人気の食材です。

この記事では、こごみの旬の時期・栄養の特徴・下処理や保存方法・おすすめの食べ方までをわかりやすく紹介します。
また、漢字表記や英語名などの豆知識も掲載。春の味覚を楽しむヒントが満載です!

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こごみの漢字・英語表記

こごみは漢字で「屈(こご)み」と書きます。
これは芽がくるんと丸まってうずくまったように見える姿から名づけられました。
英語では一般的に **fiddlehead fern(フィドルヘッド・ファーン)**と呼ばれます。
この名称は、楽器のバイオリンの渦巻き型のヘッドに形が似ていることに由来しています。

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こごみの旬 ~おいしい時期~

こごみ

季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】

こごみとは?~野菜の解説~

  • 正式名称はクサソテツ
  • 春ごろに出る新芽を食用にする
  • シダ類の中で一番おいしいと言われる
  • あく抜きが不要で使いやすい
  • クセがなく、独特の歯ざわりと少しのヌメリがある
  • シャキシャキとした食感とほのかな苦味が特徴
  • 春の山菜として3月〜5月にかけて旬を迎える
  • おひたし、和え物、天ぷらなどさまざまな料理に使われる
  • 太くて、先がしっかりと巻いているものが良い
  • 茎の翼葉の多さは味に関係しない
  • 日本全国に自生しているが、栽培物も増えてきている

こごみの栄養

  • 食物繊維を多く含み、春の食材らしく整腸作用が期待される
  • βカロテン(ビタミンA)が豊富で、抗酸化作用のある成分として知られる
  • ビタミンCも含み、体調を整えるのに適した野菜とされる
  • カリウムも多く、体内の水分バランスに寄与するとされる

保存方法

  • 洗わずに新聞紙に包み、穴あきのビニール袋に入れて保存する
    (長期保存には不向きなので早く食べる)
  • 冷凍する場合は、軽く塩ゆで(1分程度)して急冷してから冷凍する

茹で方

  1. ゴミがついていることが多いのでよく洗う
  2. 約2%程度の塩水を沸騰させる
    (1ℓの水に20gの塩)
  3. こごみを入れ、約2分茹でる
  4. 氷水に取り、急冷する
    (色止め)

こごみと相性の良い食材

  • 白ごま・醤油・みそ:シンプルな味付けでこごみ本来の風味が引き立つ
  • たまご・マヨネーズ:コクを加えて和え物やサラダに
  • えのき・しめじ:山菜同士の相性がよく、炒め物にも最適
  • 天つゆ・塩:天ぷらにしても苦味がやわらぎ食べやすい
  • 豆腐・おから:ヘルシーで和風な組み合わせにおすすめ

こごみの栄養素(食品成分表)

こごみ(生)若芽

栄養素単位
廃棄率0%
エネルギー25
水分90.7g
タンパク質3.0g
脂質0.2g
食物繊維(総量)5.2g
炭水化物5.3g
ナトリウム1
カリウム350
カルシウム26
マグネシウム31
リン69
0.6
亜鉛0.7
0.26
マンガン0.33
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)1100
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)1.7
ビタミンK120
ビタミンB1
ビタミンB20.12
ナイアシン2.9
ビタミンB60.03
ビタミンB12
葉酸150
パントテン酸0.60
ビオチン
ビタミンC27
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」
栄養素含有量特徴・働き
β-カロテン(ビタミンA)1100 µg抗酸化作用が強く、皮膚や粘膜の健康維持に役立つ。山菜の中でもトップクラス。
葉酸150 µg細胞分裂や造血に不可欠。特に妊婦さんに重要な栄養素。
ビタミンK120 µg血液の凝固や骨の健康維持に関与。緑黄色野菜に多い。
食物繊維5.2 g整腸作用があり、コレステロール低下や血糖上昇の抑制に有効。
カリウム350 mg体内の塩分排出を助け、高血圧予防に役立つ。

▶ 栄養の全体像を知りたい方はこちら
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→ たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルなど、健康に必要な栄養素35種類を、分類ごとにわかりやすく解説しています。

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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