アーモンドミルク40%の食パンを2レシピ比較|配合の違いでどう変わる?【ホームベーカリー奮闘記】

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アーモンドミルクを使った食パンは、香ばしくてやさしい甘みが魅力。
今回は、アーモンドミルクを「40%」配合した2つのレシピを用意し、牛乳の量やアーモンドパウダー追加など配合を変えて焼き上がりを比較しました。

風味、味・香り・食感など出来上がりはどう違うのか?
実際にホームベーカリーで焼いた結果を、現役調理師の視点で詳しくレビューします。

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※配合別・材料別に食パンレシピを比較しています。

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アーモンドミルク40%の食パンとは?魅力と特徴

「ホームベーカリー奮闘記」は現役調理師がさまざまな食材をホームベーカリーに入れて実験するシリーズです。
「この材料を入れるとどうなるのか?」
「おいしく焼けるのか?」
「膨らまないのでは?」

といった疑問を実際に試して記録しています。

今回は2パターン作成しました。
水の代わりにアーモンドミルクを40%配合した食パンとさらに牛乳を追加した食パン
・どんな味や香りになるのか
・生地の膨らみや焼き色に違いが出るのか
・毎日のパン作りに向いているのか
を検証しました。

また、より正確な比較を行うため、当日の環境(室温・湿度・材料温度など)も記録しています。
「実験レシピ」に近い形で、失敗も成功もそのまま残すのが本シリーズの特徴です。

アーモンドミルクは植物性の飲料でやさしい甘みと香ばしさがあり、
牛乳アレルギーの方や、軽い口当たりを好む方にも人気の素材。
今回はその風味と食感がパンにどう影響するのかを、2つの配合で検証しています。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

現役調理師が「成功も失敗も包み隠さず」公開しています。

今回の実験内容と2つの配合の違い

今回のテーマは、アーモンドミルクを40%配合した食パン
植物性ミルクを使ったパンは「香ばしくておいしい」と言われる一方で、
「膨らみにくい」
「風味が薄い」

といった意見もあり、実際のところどうなのかを確かめるために実験しました。
そこで今回は、水だけのレシピと牛乳を追加したレシピを用意。
焼き上がりの味・食感・香り・膨らみの違いを比較します。

また、できるだけ正確な結果を得るために、
・同じホームベーカリー機種
・同じコース設定
で、それぞれ別日に同条件で焼成しました。

比較項目レシピ①レシピ②
アーモンドミルク40%40%
牛乳なし40%
風味スキムミルクアーモンドパウダー
狙いほのかな香り香り倍増

それぞれの違いが、焼き色や香り、味にどう影響するのかを詳しく見ていきましょう。

レシピA|スキムミルク配合

材料割合(%)分量原価
強力粉100 %250g95 円
ドライイースト1.2 %3g16.8 円
32%80cc4円
アーモンドミルク40%100g60円
砂糖6%15g3円
スキムミルク2%5g10.9円
1.6%4g0.8円
バター4%10g20円
▼原価合計210.5円

仕上がりの特徴
香り:ほんのりアーモンドのやさしい香り
味わい:アーモンドは感じることはほぼない
食感:きめがやや粗く、上部はいびつな形で仕上がる

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メリットはアーモンドミルクに含まれる栄養が取れる食パン。通常よりも原価が高くなっている。

レシピB|牛乳配合

材料割合(%)分量原価
強力粉100 %250g95 円
ドライイースト1.2 %3g16.8 円
アーモンドミルク40%100cc60円
アーモンドパウダー4%10g80円
牛乳40%100cc17円
砂糖4%10g2円
2%5g1円
バター4%10g20円
▼原価合計291.8円

仕上がりの特徴
香り:アーモンドの香りはほぼない
味わい:牛乳の香りがアーモンドの香りを消している
食感:牛乳にするとキメが細かくなった
※原価の違いはアーモンドパウダーによるもの

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アーモンドミルクに加え、アーモンドパウダーも追加したにもかかわらず、香りは控えめ。しかし、特に不味いということもなくおいしくいただきました。

焼き上がり比較|写真で見る仕上がりの違い

焼き上がり直後の画像比較

焼きあがってすぐにホームベーカリーのふたを開けたところです。
ふくらみが悪く、形がいびつなほうがレシピA。
きれいに膨らみ、おいしそうに焼けているのがレシピB。

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見た目は断然レシピ②。やはりパンにおける牛乳のチカラは偉大。

パンケースから取り出した画像比較

パンケースから出しても見た目が大きく変わる。
上部がしっかりと膨らんでいるだけでおいしそうに見える。

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見た目はとても大事だということに改めて気づかされます。

味・香り・食感を比較|どちらがおすすめ?

まずは、カットした断面を比較してみましょう。
見た目からも、レシピAとレシピBでは食感の違いがはっきり分かります。
レシピAはふくらみが悪いが、アーモンドの香りはある
レシピBはふくらみが良いが、アーモンドの香りはない
両方とも不味いというわけではない。アーモンドの香りを出したかったが上手に引き出すことはできなかった。ただ、栄養面ではプラスになっている。
含まれる栄養素は「ビタミンE」が5.0mg、「食物繊維」が1.5g、「カルシウム」が30mg(この栄養素は熱に強く、加熱による損失はない)
詳しい栄養素についてはコチラをご覧ください▶35種類の栄養素一覧表

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このパンの最大の特徴は・・・栄養豊富ということです(笑)
味も香りも影響はない。。おすすめは②配合です。

調理師のコメント|アーモンドミルクの食パン

同じアーモンドミルク40%配合でも、
牛乳の有無を変えるだけで、仕上がりや味の印象が大きく変わります。

調理師として実際に焼いて感じたのは、
「アーモンド」の香りを出すのは難しいということ。
クラッシュアーモンドなどを入れるのが手っ取り早い気がします。

アーモンドの香りを少しでも楽しみたい人にはレシピAをお勧めしたいところだが、今回の実験ではどちらもおすすめできない。理由は原価も高くなる上にアーモンドミルクの恩恵を受けないから。

ホームベーカリー奮闘記では「アーモンドミルク88%」の食パンもチャレンジしてます。興味のある方はコチラをご覧ください▶【ホームベーカリー奮闘記】アーモンドミルク88%の食パン

当日の環境と使用ホームベーカリー

当日の環境

アーモンドミルクの食パン
項目レシピAレシピB
日付2020.10.262021.11.21
室温17℃20℃
湿度54℃56℃
天気はれくもり
投入時間1:000:00
焼き上がり時間7:007:10
ホームベーカリーの設定ソフトモード
焼き上がり「淡」
ソフトモード
焼き上がり「淡」

共通の条件
アーモンドミルクは無糖のものを使用
アーモンドミルクは常温のものを使用
タイマーセットでパンを焼き上げる
水、牛乳は冷蔵庫から出してすぐのものを使用

使用ホームベーカリー

ホームベーカリー

今回使用したのは Panasonic SD-BH104(廃盤モデル)
発売からかなり年数が経っていますが、現在も安定した焼き上がりで現役使用中です。

▼現在も購入できるPanasonic SD-BH104の消耗品

消耗品の名称品番希望小売価格
パン羽根
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ADD96-1431735円~
スプーン
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パンケース(完成)
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主軸受け(完成)
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リチウム電池
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計量カップADD93-143315円~
生種容器
(ふたなし)
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生種容器ふた
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原価計算表

掲載レシピの材料容量価格単価
強力粉1 kg380 円95 円 / 250 g
ドライイースト50g280 円16.8 円 / 3 g
2000 cc100 円5 円 / 100 cc
500g100 円1 円 / 5 g
砂糖1 ㎏200 円2 円 / 10 g
バター150g300 円20 円 / 10 g
生クリーム
(植物脂肪40%)
200 cc170 円42.5 円 / 50g
練乳120 g180 円15円 / 10g

使用した材料はオンラインで購入できます: 👉 楽天Amazon
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まとめ|配合の違いで広がるアレンジの楽しみ

今回の実験では、アーモンドミルク40%配合の食パンを、
牛乳の有無で 2つのレシピ(A配合/B配合) で比較しました。

結果として、同じ40%配合でも、
A配合:膨らむが悪いがアーモンドの香り
B配合:ふんわり軽く、アーモンドの香りがほぼなし
と、まったく異なる個性を持つパンに焼き上がりました。


🍞 配合の違いが生み出す「味と食感の世界」

パン作りは、配合を少し変えるだけで、味・香り・食感・用途が大きく変化します。
今回のようにアーモンドミルクを使用することでなにか変わりがあるかもしれません。

その他の配合が気になる方はコチラをご覧ください▶ホームベーカリーで作る食パンレシピ一覧|ホームベーカリー奮闘記

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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