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鰈(かれい)の旬 ~おいしい時期~
かれいは種類が豊富で、一年を通して流通していますが、種類ごとに旬の時期が異なるのが特徴です。特に寒い時期に脂がのる「マコガレイ」や「マガレイ」は、冬の味覚としても親しまれています。
メイタガレイ
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
|---|
マツカワガレイ
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
|---|
マガレイ・ババガレイ
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
|---|
アカガレイ
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
|---|
ホシガレイ
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
|---|
イシガレイ
| ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ |
|---|

現役和食調理師のヒント
「カレイは通年食べられる魚」と思われがちですが、冬のマガレイはとくに脂がのって絶品です。
かれいとは?~解説・味の特徴~

かれい(鰈)はスズキ目カレイ科に属する海水魚で、日本近海だけでも40種以上が確認されている白身魚の代表格です。体が平たく、両目が右側に寄っているのが特徴で、「左ヒラメ、右カレイ」という言葉で見分けられることもあります。
日本各地の沿岸で獲れるため、地域ごとに料理法も多彩で、煮付け、塩焼き、唐揚げ、刺身、干物など、幅広く使われています。
味の特徴
- 身は柔らかく繊細で、上品な甘みがある
- 種類や季節によって脂ののりや食感が変化
- 特に冬場のマコガレイ・マガレイは脂がのって絶品
冷凍流通している「カラスガレイ(烏鰈)」は、脂が多く加工しやすいため、給食や家庭料理などでも多く使われています。

現役和食調理師のヒント
カレイは種類ごとに個性があり、調理法を変えると一層おいしくなります。個体によっては肝も美味しくいただけますよ。
かれいと相性の良い組み合わせ
| 組み合わせ | 特徴・ポイント |
|---|---|
| 生姜 ネギ | 煮付けや酒蒸しに。臭みを抑えつつ、香味で引き立てる |
| 柚子 すだち | 焼き魚に添えて爽やかな香りと酸味をプラス |
| 大根おろし | 焼き物や揚げ物に添えてさっぱりと。脂のりの良い種に◎ |
| バター 白ワイン | ムニエルやソテーに。洋風アレンジでも旨みが引き立つ |

現役和食調理師のヒント
カレイは煮崩れしやすい魚なので、煮付けの際は皮目を上にして、強火→弱火に切り替えて煮るのがコツ。仕上げに針しょうがを乗せると、香りも見た目も引き締まります。
新鮮なかれいの選び方
かれいは水分が多く傷みやすい魚のため、購入時には鮮度をしっかり見極めることが大切です。見た目の特徴やにおい、触感などをチェックしましょう。
鮮度の良い鰈(かれい)を見分けるポイント
| チェックポイント | 良い状態 | 備考 |
|---|---|---|
| 目 | 透明で黒目がはっきりしている | 濁っているものは鮮度が落ちている可能性あり |
| 体表 | ヌメリがあり、光沢がある | 鱗がきれいに残っているものが良い |
| 身の張り | 弾力があり、押すとすぐ戻る | 柔らかすぎるものや水っぽいものは避ける |
| におい | 海水のような自然な香り | アンモニア臭・酸臭は劣化のサイン |
| エラ | 鮮やかな赤色 | 黒ずんでいたら避けるのが無難 |

現役和食調理師のヒント
スーパーなどで切り身を買う場合は、ドリップ(赤い汁)が出ていないか確認しましょう。ドリップが出ているものは鮮度が落ちており、風味が落ちやすくなっています。
保存方法
かれいは繊細な白身魚で、鮮度が落ちやすいため保存方法が重要です。生のまま保存する場合は、下処理をしてからが基本。調理済みも適切に保存すれば、おいしさを保てます。
生のかれい(切り身・丸ごと)の保存方法
| 方法 | 保存期間 | ポイント |
|---|---|---|
| 冷蔵(2〜5℃) | 1〜2日 | 内臓を取り除き、ペーパーで包みラップまたは密閉容器に入れる |
| 冷凍(−18℃以下) | 2〜3週間 | 水気を拭いて1切れずつラップ→フリーザーバッグに。空気をしっかり抜く |
鰈(かれい)の栄養素|食品成分表
まがれい
可食部100g当たり
| 栄養素 | 生 | 単位 |
|---|---|---|
| 廃棄率 | 0 | % |
| エネルギー | 89 | ㎉ |
| 水分 | 77.8 | g |
| タンパク質 | 19.6 | g |
| 脂質 | 1.3 | g |
| 食物繊維(総量) | – | g |
| 炭水化物 | 0.1 | g |
| ナトリウム | 110 | ㎎ |
| カリウム | 330 | ㎎ |
| カルシウム | 43 | ㎎ |
| マグネシウム | 28 | ㎎ |
| リン | 28 | ㎎ |
| 鉄 | 0.2 | ㎎ |
| 亜鉛 | 0.8 | ㎎ |
| 銅 | 0.03 | ㎎ |
| マンガン | 0.01 | ㎎ |
| ヨウ素 | 21 | ㎍ |
| セレン | 110 | ㎍ |
| クロム | – | ㎍ |
| モリブデン | – | ㎍ |
| ビタミンA(レチノール) | 5 | ㎍ |
| ビタミンA(β-カロテン) | – | ㎍ |
| ビタミンD | 13.0 | ㎍ |
| ビタミンE(トコフェロールα) | 1.5 | ㎎ |
| ビタミンK | – | ㎍ |
| ビタミンB1 | 0.03 | ㎎ |
| ビタミンB2 | 0.35 | ㎎ |
| ナイアシン | 2.5 | ㎎ |
| ビタミンB6 | 0.15 | ㎎ |
| ビタミンB12 | 3.1 | ㎍ |
| 葉酸 | 4 | ㎍ |
| パントテン酸 | 0.66 | ㎎ |
| ビオチン | 22.0 | ㎍ |
| ビタミンC | 1 | ㎎ |
鰈は脂質が少なく高タンパクな白身魚でエネルギーも100kcal未満と低カロリー。
ダイエット中や脂質制限中の人にも適した魚といえます。
セレンとビタミンDの含有量が非常に多い。
セレンは抗酸化作用をもつミネラルで魚介類の中でも鰈はトップクラス。
ビタミンDは骨の形成や免疫機能に関わる重要なビタミンで、日光を浴びにくい季節の摂取源としても優れています。
また、ビタミンB12も豊富で、赤血球の生成や神経機能の維持に役立ちます。
カリウムの含有も比較的高く、塩分の摂りすぎを調整する働きも期待できます。
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英語表記・漢字・読み方

● 英語表記・発音・カタカナ読み
| 日本語名 | 英語表記 | 発音記号 | カタカナ読み |
|---|---|---|---|
| かれい | flatfish righteye flounder | [ˈflætˌfɪʃ] [ˈraɪtaɪ ˈflaʊndər] | フラットフィッシュ ライトアイ・フラウンダー |
英語では「flatfish(平たい魚)」が総称であり、かれい全体を指します。
また、かれいは両目が右側に寄っていることから、特に「righteye flounder(右目のカレイ類)」と分類されることもあります。
ただし、日本のカレイに相当する具体的な種名は英語圏ではあまり一般的ではないため、料理紹介などでは「grilled flatfish」「braised flounder(煮付け)」など、調理法と合わせて表現するのが一般的です。
漢字表記・読み方・由来
| 表記 | 読み方 | 解説 |
|---|---|---|
| 鰈 | かれい | 魚へんに「枼(葉)」で、薄く平たい体を表すと言われる |
| 烏鰈 | からすがれい | 表面が黒く脂が多いため「烏(カラス)」の名が付いた |
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