かれいの旬と種類まとめ|おすすめの食べ合わせ、保存法、栄養

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鰈(かれい)の旬 ~おいしい時期~

かれいは種類が豊富で、一年を通して流通していますが、種類ごとに旬の時期が異なるのが特徴です。特に寒い時期に脂がのる「マコガレイ」や「マガレイ」は、冬の味覚としても親しまれています。

メイタガレイ


マツカワガレイ


マガレイ・ババガレイ


アカガレイ


ホシガレイ


イシガレイ

▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

「カレイは通年食べられる魚」と思われがちですが、冬のマガレイはとくに脂がのって絶品です。

かれいとは?~解説・味の特徴~

かれい(鰈)はスズキ目カレイ科に属する海水魚で、日本近海だけでも40種以上が確認されている白身魚の代表格です。体が平たく、両目が右側に寄っているのが特徴で、「左ヒラメ、右カレイ」という言葉で見分けられることもあります。

日本各地の沿岸で獲れるため、地域ごとに料理法も多彩で、煮付け、塩焼き、唐揚げ、刺身、干物など、幅広く使われています。


味の特徴

  • 身は柔らかく繊細で、上品な甘みがある
  • 種類や季節によって脂ののりや食感が変化
  • 特に冬場のマコガレイ・マガレイは脂がのって絶品

冷凍流通している「カラスガレイ(烏鰈)」は、脂が多く加工しやすいため、給食や家庭料理などでも多く使われています。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

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カレイは種類ごとに個性があり、調理法を変えると一層おいしくなります。個体によっては肝も美味しくいただけますよ。

かれいと相性の良い組み合わせ

組み合わせ特徴・ポイント
生姜
ネギ
煮付けや酒蒸しに。臭みを抑えつつ、香味で引き立てる
柚子
すだち
焼き魚に添えて爽やかな香りと酸味をプラス
大根おろし焼き物や揚げ物に添えてさっぱりと。脂のりの良い種に◎
バター
白ワイン
ムニエルやソテーに。洋風アレンジでも旨みが引き立つ

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カレイは煮崩れしやすい魚なので、煮付けの際は皮目を上にして、強火→弱火に切り替えて煮るのがコツ。仕上げに針しょうがを乗せると、香りも見た目も引き締まります。

新鮮なかれいの選び方

かれいは水分が多く傷みやすい魚のため、購入時には鮮度をしっかり見極めることが大切です。見た目の特徴やにおい、触感などをチェックしましょう。


鮮度の良い鰈(かれい)を見分けるポイント

チェックポイント良い状態備考
透明で黒目がはっきりしている濁っているものは鮮度が落ちている可能性あり
体表ヌメリがあり、光沢がある鱗がきれいに残っているものが良い
身の張り弾力があり、押すとすぐ戻る柔らかすぎるものや水っぽいものは避ける
におい海水のような自然な香りアンモニア臭・酸臭は劣化のサイン
エラ鮮やかな赤色黒ずんでいたら避けるのが無難
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スーパーなどで切り身を買う場合は、ドリップ(赤い汁)が出ていないか確認しましょう。ドリップが出ているものは鮮度が落ちており、風味が落ちやすくなっています。

保存方法

かれいは繊細な白身魚で、鮮度が落ちやすいため保存方法が重要です。生のまま保存する場合は、下処理をしてからが基本。調理済みも適切に保存すれば、おいしさを保てます。


生のかれい(切り身・丸ごと)の保存方法

方法保存期間ポイント
冷蔵(2〜5℃)1〜2日内臓を取り除き、ペーパーで包みラップまたは密閉容器に入れる
冷凍(−18℃以下)2〜3週間水気を拭いて1切れずつラップ→フリーザーバッグに。空気をしっかり抜く

鰈(かれい)の栄養素|食品成分表

まがれい
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率0%
エネルギー89
水分77.8g
タンパク質19.6g
脂質1.3g
食物繊維(総量)g
炭水化物0.1g
ナトリウム110
カリウム330
カルシウム43
マグネシウム28
リン28
0.2
亜鉛0.8
0.03
マンガン0.01
ヨウ素21
セレン110
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)5
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD13.0
ビタミンE(トコフェロールα)1.5
ビタミンK
ビタミンB10.03
ビタミンB20.35
ナイアシン2.5
ビタミンB60.15
ビタミンB123.1
葉酸4
パントテン酸0.66
ビオチン22.0
ビタミンC1
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

鰈は脂質が少なく高タンパクな白身魚でエネルギーも100kcal未満と低カロリー。
ダイエット中や脂質制限中の人にも適した魚といえます。
セレンとビタミンDの含有量が非常に多い。
セレンは抗酸化作用をもつミネラルで魚介類の中でも鰈はトップクラス。
ビタミンDは骨の形成や免疫機能に関わる重要なビタミンで、日光を浴びにくい季節の摂取源としても優れています。

また、ビタミンB12も豊富で、赤血球の生成や神経機能の維持に役立ちます。
カリウムの含有も比較的高く、塩分の摂りすぎを調整する働きも期待できます。

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英語表記・漢字・読み方

● 英語表記・発音・カタカナ読み

日本語名英語表記発音記号カタカナ読み
かれいflatfish
righteye flounder
[ˈflætˌfɪʃ]
[ˈraɪtaɪ ˈflaʊndər]
フラットフィッシュ
ライトアイ・フラウンダー

英語では「flatfish(平たい魚)」が総称であり、かれい全体を指します。
また、かれいは両目が右側に寄っていることから、特に「righteye flounder(右目のカレイ類)」と分類されることもあります。

ただし、日本のカレイに相当する具体的な種名は英語圏ではあまり一般的ではないため、料理紹介などでは「grilled flatfish」「braised flounder(煮付け)」など、調理法と合わせて表現するのが一般的です。


漢字表記・読み方・由来

表記読み方解説
かれい魚へんに「枼(葉)」で、薄く平たい体を表すと言われる
烏鰈からすがれい表面が黒く脂が多いため「烏(カラス)」の名が付いた

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