ライチ(茘枝/Lychee)とは?旬・栄養・保存・選び方まで詳しく解説

英語/漢字/日本語表記 ライチ Lychee 野菜
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ライチの英語表記・読み方・漢字の意味

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ライチの英語表記は一般的に “Lychee” と書きます。
英語での発音には地域差があり、以下の2通りが主に使われています。

  • [ˈliː.tʃi](リー チー) …イギリス英語寄りの発音
  • [ˈlaɪ.tʃi](ライ チー) …アメリカ英語寄りの発音

どちらも正しく、地域や個人によって使い分けられています。
カタカナでは「ライチ」と表記され、日本語名としても定着しています。

🔸漢字の表記:茘枝(れいし)

ライチの漢字は 「茘枝」(れいし)と書きます。
この漢字は中国語に由来する表記で、「茘」は香り高い木の意味、「枝」は果実のなる枝を表しています。中国では古くから愛されている果実で、「楊貴妃が好んだ果実」としても知られています。

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ライチの旬~おいしい時期~

ライチ

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ライチの旬は6月~7月ごろ。
日本国内では主に沖縄県や鹿児島県で栽培されており、梅雨明けの初夏から盛夏にかけてが収穫の最盛期となります。
ただし、店頭に並ぶライチの多くは台湾や中国、タイなどからの輸入品です。これらは5月頃から輸入が始まり、6月~8月ごろに最盛期を迎えるのが一般的です。

主な旬(国別目安)

産地出回り時期(目安)
沖縄県産6月中旬~7月上旬
台湾産5月下旬~7月中旬
中国産6月上旬~8月中旬
タイ産4月下旬~6月中旬
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現役和食調理師のヒント

国産の生ライチは非常に希少で、特に沖縄産は香りと甘みが格別です。冷凍品では味わえないみずみずしさ香りの立ち方は、まさに旬ならではの楽しみですね。

ライチとは~解説~

ライチ(茘枝/学名:Litchi chinensis)は、中国南部を原産とするムクロジ科の常緑果樹で、古くから「果物の女王」とも称される高級フルーツのひとつです。
皮はザラザラとした赤い殻に包まれていますが、中には半透明でジューシーな白い果肉
があり、独特の芳香と甘酸っぱさが特徴です。

中国では古代から親しまれており、特に楊貴妃が好んだ果物としても有名です。東南アジアや台湾、日本の一部地域(沖縄や鹿児島)などでも栽培されていますが、日本国内では生産量が非常に少なく、ほとんどが輸入品となっています。

ライチは収穫後の劣化が早いため、生の状態で出回ることは稀で、多くは冷凍加工された状態で流通しています。フレッシュなライチに出会えるのは、旬のごく短い時期に限られます。

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ライチは見た目のインパクトもさることながら、料理に添えるだけで華やかさがぐっと増します。

ライチの選び方

美味しいライチを選ぶポイントは、「色」「張り」「重さ」「香り」の4点です。

色と表面の状態

皮の色が赤く、鮮やかでムラのないものを選びましょう。
茶色く乾燥しているものや、黒ずみがあるものは収穫から時間が経っており、鮮度が落ちている可能性があります。

張りと弾力

皮にしっかりとしたハリがあり、手に取ったときに弾力があるものが良品です。ブヨブヨしているものは果肉の水分が抜け、劣化している恐れがあります。

重みがあるもの

同じサイズでもずっしりと重みを感じるライチは果汁が多く、果肉がしっかり詰まっています。軽いものは中がスカスカになっている場合があるため避けましょう。

香りが良いもの

皮を通しても甘く上品な香りが感じられるものは、熟度が適している証拠です。香りが弱い場合は未熟、もしくは劣化が始まっている可能性があります。

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ライチは繊細な香りと食感が魅力の果物なので、新鮮さが命です

ライチの保存方法

ライチは鮮度の低下が早い果物のため、購入後はできるだけ早く食べるのがおすすめです。保存する場合は以下の方法を参考にしてください。

常温保存(非推奨)

ライチは温度変化に弱く、常温ではすぐに傷みます。夏場は半日程度でも劣化が進むため、常温保存は基本的に避けてください。

冷蔵保存(短期)

冷蔵庫の野菜室で保存すると、2~3日程度は美味しさを保てます。
乾燥を防ぐために、ポリ袋やラップに包むか、密閉容器に入れるのがポイントです。

※ 冷蔵保存でも皮の色が黒く変化することがありますが、中の果肉は問題なく食べられる場合があります。

冷凍保存(長期)

すぐに食べきれない場合は冷凍保存が有効です。
1個ずつ皮付きのままラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。
保存期間は1か月程度が目安です。

解凍する際は、常温で自然解凍または冷蔵庫に移してゆっくり解凍しましょう。シャーベット状で食べるのもおすすめです。

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ライチは時間が経つと香りが飛び、果肉もパサついてしまいます。生で味わうなら購入当日か翌日が理想です。冷凍ライチは、季節の甘味として前菜やデザートに重宝しています。

ライチと相性の良い食材

ライチは特有の華やかな香りとジューシーな甘さが特徴。南国フルーツならではの存在感がありながらも、他の食材と合わせることで多彩な味わいを引き出せます。

フルーツ系

  • マンゴー
    甘みと香りが調和し、南国風デザートに最適
  • パイナップル
    酸味とのバランスが良く、スムージーにも◎
  • グレープフルーツ
    苦味と甘味のコントラストが新鮮
  • ブルーベリー
    見た目も華やかでヨーグルトと合わせてもおいしい

乳製品

  • ヨーグルト
    酸味がライチの甘さを引き立て、腸活デザートにも
  • クリームチーズ
    ライチの香りを活かしたディップやムースに応用可能
  • 生クリーム
    スイーツの素材として王道の組み合わせ

和食材

  • 寒天・黒蜜
    和風スイーツにアレンジ可能。ライチ寒天やあんみつ風に
  • 抹茶
    意外な組み合わせだが、抹茶の渋みがライチの甘さを引き立てる

飲料・アルコール

  • 白ワイン/スパークリングワイン
    香りが共鳴し、食前酒やカクテルに最適
  • 緑茶
    後味をスッキリさせるのでデザート後にもおすすめ
  • ココナッツミルク
    エスニック風スイーツに最適な相性
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ライチの香りは、他の素材と組み合わせることでぐっと引き立ちます。特に酸味や苦味のある食材、または発酵系の乳製品と合わせることで、洗練されたデザートや前菜に仕上がります。

ライチの栄養素(食品成分表)

ライチ(生)

栄養素単位
廃棄率30%
エネルギー61
水分82.1g
タンパク質1.0g
脂質0.1g
食物繊維(総量)0.9g
炭水化物16.4g
ナトリウム
カリウム170
カルシウム2
マグネシウム13
リン22
0.2
亜鉛0.2
0.14
マンガン0.17
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)0.1
ビタミンK
ビタミンB10.02
ビタミンB20.06
ナイアシン1.0
ビタミンB60.09
ビタミンB12
葉酸100
パントテン酸
ビオチン
ビタミンC36
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」
  • ビタミンC:36 mg
    果物としてしっかり多め。風味とともに酸化防止に寄与。
  • 葉酸:100 µg
    果物の中では高めの水準。細胞のはたらきに関与。
  • カリウム:170 mg
    体内の水分バランスに関わるミネラル。果物としては標準〜やや多め。
  • 銅:0.14 mg
    果物としてはやや多い部類。
  • マグネシウム:13 mg/マンガン:0.17 mg
    ミネラルをバランスよく含有。

補足(特徴)

  • エネルギーは61 kcal炭水化物 16.4 gで“甘味のしっかりした果物”。
  • 食物繊維 0.9 gは多くはないため、食物繊維を補いたい場合は他食材と組み合わせるのが◎。

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現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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