甜瓜(メロン)とは?旬・栄養・保存・食べ合わせまで解説【melon in Japanese】

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メロンの旬~おいしい時期~

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メロンの旬は5月〜8月頃です。最盛期は6月〜7月で、初夏から真夏にかけて甘みが乗り、ジューシーな果肉が楽しめます。産地や品種によって収穫時期は異なります

メロン

季節ごとの旬の食材をもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。▶ 旬の野菜・魚介【年間カレンダー】

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現役和食調理師のヒント

ハウス栽培により通年出荷もありますが、旬の露地ものメロンは香りや糖度が格別です。

メロンとは ~解説~

メロン(学名:Cucumis melo)はウリ科キュウリ属に分類される果実。
果肉が甘く、香りがよいのが特徴です。日本では高級フルーツとしてのイメージが強いですが、世界では日常的な果物として親しまれています。

大きく分けて以下の2系統に分類されます

  1. ネット系メロン(表面に網目がある)
     例:アンデスメロン、夕張メロン、クラウンメロンなど
     香りが強く、果肉はとろけるような食感が特徴です。
  2. ノーネット系メロン(表面がつるんとしている)
     例:プリンスメロン、ホームランメロンなど
     さっぱりとした甘みで比較的手ごろな価格の品種が多いです。

また、果肉の色もさまざまで、緑系(アールスメロンなど)、赤系(夕張メロンなど)、白系(ハネデューメロンなど)があり、それぞれ風味や糖度に個性があります。

メロンの目利き(選び方)

美味しいメロンを選ぶためには、見た目・香り・重さなどに注目しましょう。追熟の具合や用途(すぐ食べたい/日持ちさせたい)に応じて選び分けるのもポイントです。

✅ おいしいメロンの見分け方

チェックポイント解説
網目均一で盛り上がっているものが甘くて良品。網目がはっきりしているほど完熟に近い傾向。
香りヘタの周辺から甘く芳醇な香りがするものは、食べ頃が近いサイン。香りが弱いものは未熟の可能性あり。
重さ同じ大きさならずっしり重いものを。水分と果肉がしっかり詰まっている証拠です。
丸く整っているものが育成状態が良く、果肉の甘さも安定しています。
つるヘタが太くピンとしているものが新鮮。枯れてしぼんでいる場合は収穫から日が経っている可能性あり。
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食べる予定日が数日後なら、香りがまだ弱いメロンを選んで常温で追熟。香りとやわらかさで食べ頃を見極めましょう。

メロンと相性の良い食材

メロンはそのまま食べるのが一般的ですが、爽やかな甘みとジューシーな果肉は前菜やデザート、飲み物にも応用できます。和食・洋食を問わず、下記のような食材と相性が良いです。

相性の良い食材例特徴・活用法
パルマハム
プロシュート
塩気が甘みを引き立て、前菜に最適(生ハムメロン)
ヨーグルト
カッテージチーズ
まろやかさが加わり、朝食やデザートにぴったり
キウイ
グレープフルーツ
ブルーベリー
フルーツサラダやスムージーに相性◎
ミント
バジル
爽快感が加わり、夏のデザートやカクテルに最適
寒天
黒蜜
和風デザートとしての展開も可能(メロン寒天など)
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和食でも「メロンの葛寄せ」や「果物白和え」など、甘みを活かした前菜に応用することができます。

メロンの保存方法

メロンは追熟させてから食べる果物のひとつです。購入後の状態に応じて、常温・冷蔵・冷凍を使い分けましょう。

丸ごとのメロン(カット前)

保存方法期間備考
常温保存2〜5日程度ヘタの周りがやわらかくなり、甘い香りがしてきたら食べ頃
冷蔵保存2〜3日程度食べ頃を少しでも長持ちさせたいときに
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冷やしすぎると甘みや香りが損なわれるため、食べる2〜3時間前に冷蔵庫へがベストです。

カットしたメロン

カットしたメロンは必ず、ラップをして冷蔵保存。1~2日以内に食べきることがベストです。

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完熟メロンを一度に食べきれない場合は、凍らせてスムージーやシャーベットに活用するのもおすすめです。

主な品種(メロンの種類)

キンショーメロン(左)とプリンスメロン(右)

日本で栽培・流通しているメロンは非常に多様で、見た目・味・香り・果肉の色などに違いがあります。ここでは代表的なメロン品種を紹介します。

✅ ネット系メロン(表皮に網目あり)

  • アールスメロン(マスクメロン)
     静岡県産の高級品種。香り高く、とろけるような食感。贈答用にも人気。
  • 夕張メロン(北海道)
     赤肉メロンの代表格。果汁が豊富で濃厚な甘み。
  • アンデスメロン
     全国各地で栽培。比較的安価で安定した甘さ、日常用に人気。
  • クインシーメロン
     赤肉系でジューシー。甘みが強く、女性に人気の品種。
  • ホームランメロン
     中玉サイズで家庭でも扱いやすい。甘さと食べやすさが特徴。

✅ ノーネット系メロン(表面がつるつる)

  • プリンスメロン
     かつて一世を風靡した品種。やや小ぶりで素朴な甘さ。
  • ハネデューメロン
     アメリカなどで広く流通する白肉メロン。さっぱりとした味わい。

メロンの栄養素 (食品成分表)

メロン(生)露地
可食部100g当たり

栄養素赤肉緑肉単位
廃棄率4545%
エネルギー4545
水分87.987.9g
タンパク質1.01.0g
脂質0.10.1g
食物繊維(総量)0.50.5g
炭水化物10.410.4g
ナトリウム66
カリウム350350
カルシウム66
マグネシウム1212
リン1312
0.20.2
亜鉛0.20.2
0.040.04
マンガン0.020.02
ヨウ素
セレン11
クロム
モリブデン22
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)3600140
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)0.20.2
ビタミンK
ビタミンB10.050.05
ビタミンB20.020.02
ナイアシン0.80.8
ビタミンB60.110.11
ビタミンB12
葉酸2424
パントテン酸0.160.16
ビオチン0.90.9
ビタミンC2525
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」
  1. β-カロテン:赤肉 3,600 µg(緑肉 140 µg)
     → 赤肉メロンは緑黄色野菜レベルで突出。
  2. カリウム350 mg(赤肉・緑肉とも)
     → 果物の中でも多め。むくみ・血圧対策に◎。
  3. ビタミンC25 mg(赤肉・緑肉とも)
     → 果物としてしっかりめの含有。
  4. 水分87.9 g(赤肉・緑肉とも)
     → 高水分で水分補給・低エネルギーに寄与。
  5. 葉酸24 µg(赤肉・緑肉とも)
     → 果物としてはまずまずの量で、造血に関与。

補足:食物繊維(0.5 g)は少なめ、ビタミンE(0.2 mg)も控えめです。

▶ 栄養の全体像を知りたい方はこちら
五大栄養素・ビタミン・ミネラルをまとめたページへ

メロンの漢字・英語表記

漢字表記:甜瓜(てんか)
 「甜」は「甘い」、「瓜」は「うり」を意味し、文字通り“甘いうり”を指します。ただし、日常的にはあまり使われず、主に文語や植物名で見られます。

英語表記:melon(メロン)
 英語では一般的に「melon」と呼ばれます。
 発音記号:/ˈmel.ən/(メロン)

※品種によっては英語で以下のように呼ばれることもあります:
 - muskmelon(マスクメロン)
 - cantaloupe(カンタロープ)
 - honeydew melon(ハネデューメロン)

英語表記についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのページで【食×英語】野菜と果物180種の英単語&漢字一覧表まとめています。

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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