パセリとは?和蘭芹の読み方・英語・旬・相性の良い食材も解説|parsley 

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パセリの旬 ~おいしい時期~

パセリ

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なぜこの時期がおいしいの?

  • パセリは涼しい気候を好むため、春・秋に香りや葉の張りがよくなる
  • 夏場は葉がかたくなりやすく、冬は育成が鈍る傾向
  • 露地物は春〜初夏がもっともみずみずしく、香りも濃厚になります
現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

旬のパセリは香りがしっかりしており、刻んで混ぜるだけでも料理にアクセントが出ます。夏場のパセリは加熱向き、春・秋は生での使用に向いています。

パセリとは ~解説~

和蘭芹 パセリ (Parsley)

パセリ(parsley) はセリ科の多年草で、独特の香りと栄養価の高さをもつハーブの一種です。料理の脇役として添えられることが多いですが、実は主役級の使い道が豊富な食材でもあります。


パセリの特徴

  • 葉は細かく縮れている(カーリーパセリ)、または平たい(イタリアンパセリ)
  • 爽やかな香りと軽い苦味があり、食材の臭み消しや風味づけに最適
  • 食物繊維、ビタミンC、鉄分などが豊富

世界中で使われている万能ハーブ

  • ヨーロッパでは、スープやサラダ、肉料理に風味づけとしてたっぷり使用
  • 中東では「タブレ」など、主役級の香味野菜として登場
  • 日本では添え物としてのイメージが強いが、刻んで混ぜる・炒める・和えるなどの使い方で料理が引き立つ
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現役和食調理師のヒント

パセリは見た目の添え物ではなく、香りの調味料と捉えると使い道が広がります。刻んで味噌やしょうゆに混ぜると、洋風+和風の新しい味わいに。

パセリと相性の良い食材

パセリは、料理の彩りだけでなく香りと苦味がアクセントになる万能ハーブ。組み合わせ次第で、洋風だけでなく和食やエスニック料理にも幅広く使えます。


🥩 肉・魚介との相性

  • 牛肉・豚肉・鶏肉:ソテーやグリルの香り付け、臭み消しに。刻んでバターと混ぜても◎
  • 白身魚・えび・ホタテ:香草焼きやカルパッチョに。さっぱりと仕上がります。

🍅 野菜・主食との相性

  • トマト・じゃがいも・きのこ:スープや炒め物で香りと彩りをプラス
  • ご飯・パン・パスタ:混ぜご飯やパセリパン粉、パスタの仕上げに散らすと風味UP

🧂 調味料との相性

  • オリーブオイル+にんにく+パセリ:洋風の万能トッピング(アーリオ・オーリオ)
  • しょうゆ+パセリ+ごま油:和風ソースにアレンジも可能
  • 味噌+パセリ:甘めの味噌に加えると、深みのある香りに
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「パセリ×にんにく×オイル」は鉄板。私は炒めご飯や和風ペペロンチーノに使います。卵焼きに刻んだパセリを入れると、風味と彩りがグッと引き立ちます。

パセリの選び方

パセリは見た目は似ていても、鮮度や品種によって香りや食感に大きな違いがあります。購入の際は以下のポイントをチェックして、用途に合ったものを選びましょう。


新鮮なパセリを選ぶポイント

  • 葉が鮮やかな緑色で、みずみずしいもの
     →くすんでいたり乾燥しているものは風味が落ちています。
  • 葉先までピンとしているもの
     →しおれていたり、黒ずんでいるものは避けましょう。
  • 茎が太すぎないもの
     →茎が硬すぎると、食べたときに筋っぽく感じられます。

カーリーパセリとイタリアンパセリの違い

品種特徴とおすすめ用途
カーリーパセリ葉が縮れており、香りはやや控えめ。飾りや彩りに最適
イタリアンパセリ平たい葉で香りが強く、料理に混ぜる・刻んで使うのに向く
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現役和食調理師のヒント

飾りに使うならカーリータイプ。料理に風味をつけたいときはイタリアンパセリが断然おすすめです。香りが料理全体に広がり、味の印象がぐっと変わります。

パセリの保存方法

パセリは水分が抜けやすく傷みやすいハーブのひとつです。買ったまま放置するとすぐにしおれてしまうため、正しい保存方法を知ることで、香りと鮮度を長持ちさせることができます。


冷蔵保存(短期保存向け)

  • 水洗いせずに、湿らせたキッチンペーパーで包む
  • ポリ袋か保存容器に入れて野菜室で保存
  • 茎を水につけてコップに立て、ビニール袋をかぶせてもOK

▶ 保存目安:約3〜5日


冷凍保存(大量消費や作り置きに)

  • 軽く洗って水気をよく拭き取り、刻んでラップ+保存袋に入れて冷凍
  • 凍ったままスープ・炒め物に使える(自然解凍はNG)

▶ 保存目安:約1ヶ月


乾燥保存(長期保存・ストック用)

  • 葉をよく洗って乾かし、キッチンペーパーに広げて自然乾燥 or 電子レンジ加熱
  • パリパリになったら手でもみ、密閉容器で保存

▶ 保存目安:約1〜2ヶ月(香りは徐々に落ちます)

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現役和食調理師のヒント

パセリをまとめて刻み、オリーブオイルと混ぜて「香りオイル」として冷凍保存しています。炒め物・パスタ・肉料理の仕上げにそのまま使えて便利です。

主な品種群

  • イタリアンパセリ
  • 中里パセリ
  • ハンブルグパセリ
  • コリアンダー
  • チャービル

パセリ100gの写真

100g(食品成分表)の重さってどれくらいだろう?
見た目でわかるように100gを持ってみました。参考にしてください

手のひらのパセリ100g

パセリの栄養素 ~食品成分表~

パセリ 葉
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率10%
エネルギー34
水分84.7g
タンパク質4.0g
脂質0.7g
食物繊維(総量)6.8g
炭水化物7.8g
ナトリウム9
カリウム1000
カルシウム290
マグネシウム42
リン61
7.5
亜鉛1.0
0.16
マンガン1.05
ヨウ素7
セレン3
クロム4
モリブデン39
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)7400
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)3.3
ビタミンK850
ビタミンB10.12
ビタミンB20.24
ナイアシン1.2
ビタミンB60.27
ビタミンB12
葉酸220
パントテン酸0.48
ビオチン4.1
ビタミンC120
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

パセリはβ-カロテン・ビタミンK・C・Eが非常に豊富。カリウム・鉄・カルシウムなどミネラルも高水準で、ひと振りで栄養を底上げできます。仕上げに生で、または油と合わせて効率よく取り入れるのがおすすめ。

パセリの英語・漢字表記

パセリの漢字表記は 和蘭芹(おらんだぜり) と書きます。
英語では “parsley(パースリー)” と表記し、発音は以下の通りです。

  • 英語表記:parsley
  • 発音記号:[ˈpɑːr.sli](パースリィ)

和蘭芹という漢字の由来は?
「和蘭」はオランダのこと、「芹」はせり科の植物を意味し、オランダから伝わったセリに似た植物=和蘭芹という名がついたとされています。
この表記は古風で、現在はあまり一般的ではありませんが、植物図鑑や古典的な文献で見かけることがあります。

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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