三宝柑(さんぽうかん)とは?旬・食べ方・栄養・保存方法

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Sanpokan(さんぽうかん・三宝柑)は、和歌山県を中心に栽培されている希少な柑橘です。ほんのり苦みと甘みをあわせ持つ、見た目も美しい果実として知られています。このページでは三宝柑の特徴や旬、食べ方、保存方法、栄養素などをわかりやすくまとめました。初めて食べる方もぜひ参考にしてください。

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三宝柑の英語・漢字表記

英語表記:Sanpokan
漢字表記:三宝柑(さんぽうかん)

三宝柑は日本特有の柑橘類で、海外ではまだあまり知られていません。そのため、英語圏では一般的に 「Sanpokan」(発音:サンポーカン)とローマ字表記されることが多いです。

【食×英語】野菜と果物180種の英単語&漢字一覧表

三宝柑の旬

三宝柑(さんぽうかん)の旬は、毎年2月下旬〜4月中旬ごろです。
最もおいしいピークは3月で、果皮がやわらかくなり、酸味が落ち着き甘みが増してきます。

市場に出回る期間が短いため、「春だけの柑橘」として知られています。
収穫は1月頃から始まりますが、すぐには出荷せず、追熟させてから店頭に並ぶのが一般的です。

さんぽうかん

 

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三宝柑とは ~解説~

三宝柑

三宝柑(さんぽうかん / Sanpokan)は、日本の限られた地域で栽培されている希少な柑橘類のひとつです。
見た目はみかんやグレープフルーツに似ていますが、独特の香りとやさしい甘み、ほのかな苦みが特徴で、春先の短い期間だけ楽しめる「春柑橘」として知られています。

  • 果皮はやや厚めでつややか、黄色〜淡橙色
  • 果肉はジューシーで甘酸っぱく、ややほろ苦さもある
  • 種が多めだが、口当たりはなめらかで繊細
  • 外皮がやわらかくなると食べごろ(追熟後が美味)

名前の由来と意味
「三宝柑」という名前の由来は、江戸時代に和歌山の浄教寺(じょうきょうじ)で発見された柑橘が、寺の『三宝の器』に供えられていたことから名付けられたとされています。「三宝」とは、仏教における「仏・法・僧」の三つの宝を意味します。

主な産地
和歌山県(有田・湯浅・海南市など)が中心
一部、愛媛県や静岡県でも少量生産あり
市場に流通する数が少なく、地元中心の限定流通が多い

三宝柑の保存方法|風味を損なわずに楽しむコツ

三宝柑は水分が多く、皮がやや厚めのため、保存状態によって味わいや食感に影響が出やすい柑橘です。追熟後が食べごろになりますが、長く置きすぎると傷みやすいため注意が必要です。


常温保存(2〜5日程度)

  • 2〜5日程度
  • 気温が10〜15℃程度の春先であれば、風通しのよい冷暗所で常温保存が可能。
  • 重ねず1個ずつ新聞紙で包み、直射日光を避けて保存。
  • 果皮がやわらかくなり、香りが立ってきたら食べごろです。

冷蔵保存

  • 7〜10日程度
  • 気温が高い時期は冷蔵庫の野菜室での保存が安心。
  • 乾燥を防ぐためポリ袋やラップで包んで保存
  • 水気が多いとカビが出やすいため、よく拭き取ってから保存してください。

冷凍保存

  • 果肉のみ/加工用
  • 果肉だけを取り出してラップで包み、冷凍すれば1か月程度保存可能。
  • 解凍後はそのまま食べるよりも、ゼリー・スムージー・ドリンク用として使うのがおすすめ。

三宝柑の選び方|甘くてジューシーな実を見分けるコツ

● 果皮の色とツヤ
鮮やかな橙黄色で、全体にムラがないものが◎
皮に自然なツヤとハリがあるものは新鮮な証拠

● 皮の質感
皮がふかふかしていない(柔らかすぎない)ものを選ぶ
柔らかすぎると果肉の劣化や過熟の可能性あり

● 形と重さ
丸みがあり、ずっしりと重いものは果汁がたっぷり
軽いものやいびつな形のものは果肉がスカスカな場合がある

● 香りの強さ
鼻を近づけたときにほのかな柑橘の香りが立つものは熟していて美味しい
無臭のものは未熟な可能性があるため避けましょう

三宝柑を使った料理

  • シャーベット
  • ジュース
  • マーマレード
  • ピール
  • ゼリー
  • 茶碗蒸しの器

三宝柑の栄養素 (食品成分表)

さんぽうかん (砂じょう)
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率55%
エネルギー47
水分87.6g
タンパク質0.7g
脂質0.3g
食物繊維(総量)0.9g
炭水化物10.9g
ナトリウム2
カリウム280
カルシウム23
マグネシウム11
リン19
0.2
亜鉛0.1
0.06
マンガン0.05
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)16
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)0.2
ビタミンK
ビタミンB10.07
ビタミンB20.03
ナイアシン0.4
ビタミンB60.06
ビタミンB12
葉酸16
パントテン酸0.35
ビオチン
ビタミンC39
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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