香ばしく焼けたおにぎりに、甘辛い味噌を塗って仕上げる「みそ焼きおにぎり」。
このページでは、その“味噌だれ”をプロの火加減と練り加減で再現できるように詳しく解説します。
家庭で作ると、
・焦げてしまう
・味が濃すぎる/甘すぎる
・とろみが出ない
といった失敗が多いもの。
しかし、「火を止めるタイミング」と「味噌の練り方」を理解すれば失敗は防げます。伊賀越の玉みそや福来純のみりんなど、上質な調味料を使うことで香り高い味噌に仕上がります。冷蔵で1週間ほど保存でき、焼きおにぎり以外にも田楽や野菜ディップにも応用できます。
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よくある失敗と原因
- アルコールを飛ばしすぎて水分が減る
→ 時間をかけて煮詰めるので多少の減少は問題なし - 味噌が焦げる
→ 火が強すぎ、または練り不足。常に底を混ぜ続ける - 味が濃すぎる
→ 出汁茶漬けに使う場合を想定して甘めに調整 - 鰹節が焦げる
→ 火を止めた後に入れることで風味を活かす
材料(調味料の役割つき)
| 調味料 | 分量 | 割合 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 味噌 | 100g | 1 | ベースの旨味と塩味 |
| 砂糖 | 10g | 0.1 | 甘みと照り出し |
| みりん | 100g | 1 | 甘みと照り、アルコールで香り付け |
| 酒 | 100g | 1 | 味噌をのばし、コクを出す |
| すり胡麻 | 20g | 0.2 | 香ばしさとコク |
| しょうが | 適量 | — | 後味を締める香り |
| 鰹節 | 適量 | — | 旨味と香りの層を作る |

現役和食調理師のヒント
※味噌は「伊賀越の玉みそ」使用
※みりんは「福来純 伝統製法熟成本みりん」使用
下処理
- 酒とみりんは一度煮立ててアルコールを飛ばす
- 鰹節はフライパンで軽く乾煎りし、細かく砕く
→ 焦がさず、香りを立てることが目的
作り方
1️⃣ 鍋に味噌・砂糖・煮切った酒とみりんを入れる
・火加減:弱火
・合図:鍋底に泡が小さく立ち始めたら混ぜ始める
2️⃣ 練りながらゆっくり煮詰める
・焦げ防止のため常に木べらで底から混ぜる
・合図:ツヤが出て、ヘラで筋が残る程度が理想
・時間:約10〜15分
3️⃣ 火を止めて胡麻と鰹節を加える
・合図:火を止めてからすぐ、余熱で混ぜる
・注意:鰹節を入れた後は加熱しない(焦げ防止)
4️⃣ 冷まして保存する
・完全に冷めたら清潔な容器に入れ、冷蔵庫で1週間保存可能
失敗しない3つのコツ
- 常に弱火キープで焦げを防ぐ
- ヘラで鍋底を絶えずなぞる(練り味噌の基本)
- 仕上げに鰹節と胡麻を余熱で加えることで風味を閉じ込める
保存方法
- 冷蔵保存:7日間
- 冷凍保存:1ヶ月(解凍後は再加熱せず自然解凍)
- 使う際はスプーン1杯を常温に戻して塗ると塗りやすい
相性の良い料理
- みそ焼きおにぎり茶漬け(出汁をかけて山椒を添える)
- なすの田楽
- 焼き豆腐
- こんにゃくの味噌田楽
旬と豆知識
味噌は一年を通して使われますが、寒い時期ほど塩味がやわらかく感じられます。
焼きおにぎりに使うなら、春〜秋は赤味噌、冬は合わせ味噌が香り高くおすすめ。
現役和食調理師のひと言
味噌だれは「焦げる直前の香ばしさ」をどう作るかが鍵。
火を止める一瞬の判断で、香りの立ち方が変わります。
アルコールをしっかり飛ばし、ツヤと香りを両立させる――それがプロの仕上げです。
味噌焼きおにぎりの英語表記
Miso for miso-grilled rice ball
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