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料理の専門用語とは
どんな業種でもそうだと思いますが、専門用語という言葉があります。
和食の厨房の中では様々な専門用語が飛び交います。
下ごしらえの方法(別名)や料理名など専門用語とその意味を一覧表にしました
調理師の方でも、そうでない方も分かりやすいよう解説もつけたのでわかってもらえると思います。
参考サイト / 辻調理師専門学校 基本用語 日本料理
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料理の専門用語と意味
用語 | 意味 |
---|---|
赤煮 | 皮の固い川魚やクセのある川魚を濃い目の味付けで照りを出しながら煮ること |
あく止め | 料理の味や色をよくするため、野菜などを水にさらすか茹でるかなどして、含まれているアクを止める事。 |
あく抜き | 料理の味や色をよくするため、野菜などを水にさらすか茹でるかなどして、含まれているアクを抜く事。 |
あしらい | 料理の主材料の味を引き立てたり、香りや彩を添える為に用いるつけあわせ。椀物だと椀づま。焼き物だと前盛など。 |
網代 | タコなどの表面に包丁で網目状に切り込みを入れること |
預け鉢 | 「進肴」「進鉢」と呼ぶこともある。茶懐石で、向付、汁、焼き物、煮物、吸い物、八寸以外に亭主の心入れで出される料理の事。主に酒の肴になるようなものが鉢や皿に人数分盛られ、客が順に取りまわす。「強肴」と呼ぶこともある。 |
当たり胡麻 | 煎った胡麻をすり鉢で油が出るまですり潰したすり胡麻の事 |
油抜き | 油揚げなど、揚げている材料に熱湯をかけたり、軽く湯がいたりして余分な油を取る事。油の臭みを抜くためと、味をよく含ませるために行う |
甘酢 | 合わせ酢のひとつで、甘みを利かせた三杯酢の事。胡瓜や大根、蕪などの野菜や魚の漬け酢として用いる |
あら | 魚介類の身を取った残りの頭や中骨、かま、腹骨などの部分をいう。脂肪があって旨味があるので重宝される |
洗い | 刺身の一つ。魚をそぎ切りや細切りにして冷水に放ち、身をしっとりさせたもの。この状態を「身がたつ」という。これにより魚の生臭みや余分な油が抜け、身も適度に締まり、歯触りよく、さっぱりと食べられる。鯛や平目など身の固い魚やクセのある鯉などの川魚に適している。 |
洗い葱 | 小口から細かく刻んだ葱を布巾に包んで軽く洗い、水気を切ったもの。吸口や薬味に用いる。 |
粗だたき | 包丁で叩くように材料を粗く刻むこと。 |
あられ切り | さいの目より一回り細かく、約5mm角に切ったもの。和え物や汁の実の材料に用いる切り方。 |
合わせ酢 | 酢を主にし、色々な調味料や水、だし汁を加えて合わせたものをいう。基本的なものに二杯酢、三杯酢、甘酢などがある。 |
碇防風 | 刺身や酢の物のあしらいの一つ。浜防風の葉柄を針で十文字に裂いて冷水に放すと、切った所が外側に丸まって碇の形になることからこう呼ばれる。 |
射込み | 色々な材料の中に、他の物を詰め込むこと。鶏や魚の切り身に包丁を入れて袋状にして詰めたり、野菜の中身をくりぬいて、詰め物をしたりすること。 |
板ずり | 胡瓜、蕗などの野菜に塩を振り、まな板の上でこすりつけること。皮が剥きやすくなったり、表面が柔らくなったり、色だしの時に綺麗に発色したりする効果がある |
一番だし | 鰹節と昆布でとった出汁のこと。一番初めにとるだしで、香り、旨味ともに優れているので、吸い物など、だし汁そのものを味わうときにこれを使う。 |
いちょう切り | 野菜の切り方の一つで大根、人参などを縦に四等分し、これを小口から適当な厚さに切ったものをいう。切った形がイチョウの葉に似ている。 |
糸造り | 刺身の切り方の一つ。身の固い魚や小魚などを食べやすくするため、縦か斜めに細く切る事。「細造り」とも言う。 |
糸花がつお | 鰹節を糸のように細く掻き取ったもの。「糸がき」ともいう。既製品は色が白いマグロ節から作られることが多い |
煎り酒 | 酒と梅干しを主材料にした合わせ調味料。酒にみりん、醤油、昆布、梅干しを加えてから削り節を加え、布で漉したもの。白身魚の刺身や昆布締めなど、素材の繊細な味を生かすために用いる。 |
煎りだし | 材料を油で揚げ、薄めの天だしをかけた料理。ただし、豆腐を用いる場合は「揚げ出し豆腐」という |
色出し | 素材の色を美しく引き出すために熱湯に通したり、茹で湯に塩を加えたりすること。茄子や蕗を色よく茹でる為にみょうばんを加えることも色出しという。 |
色止め | 素材の色を鮮やかなままにするため、湯にくぐらせ、すぐに冷水に入れること。 |
印籠煮 | 煮物の一つで、仕上がりの形が、武士が腰に下げていた印籠に似ていることからこの名がついた。主材料の中に他の材料を詰めることもあり、烏賊、鰻、鰯の印籠煮などがある。 |
浮き粉 | 小麦粉のでんぷん質を精製したもの。菓子の材料、かまぼこの増量材料、餅のとり粉などに使う。 |
鰻ざく | 酢の物の一種。鰻のかば焼きと胡瓜の塩もみを三杯酢などで和えたもの。 |
潮仕立て | 澄まし汁のひとつで、鯛、鱸、鯒などのあらや切り身でだしを取り、その持ち味を生かして塩味を基本に仕上げる。はまぐり等の貝類も用いる。鯖を使った「船場汁」も潮仕立ての一つである |
薄餡 | 吸地程度の味加減にしただし汁に薄く葛を引き、ほんの少しの醤油で味をつけたもの。「薄葛餡」ともいう |
薄板 | 杉、ヒノキなどの木材を、紙のように薄く削ったもの。主に包装に用いられるが、煮物をする時、煮る材料が煮崩れしないようにあてがったりもする。「経木」ともいう |
薄葛餡 | ただし汁に薄く葛を引き、ほんの少しの醤油で味をつけたもの。「薄餡」ともいう |
薄葛仕立て | 澄まし汁の一種で、葛または片栗粉を溶き入れてとろみをつけた汁物。冷めにくいので冬に向く。「吉野仕立て」ともいう。 |
薄口八方 | 材料を煮る調味だし汁のこと。色のつく醤油を控えて塩で味をつけるのが薄口八方。 |
薄塩 | 塩をすこし振る事。または塩加減が薄いこと。 |
打ち抜き | 材料を円筒形に抜いたり、キュウリや白瓜などの中心を抜き取る時に用いる道具。大中小が何本かセットになっている。 |
内引き | 包丁を使って魚の皮を引きはがすこと。手前に頭の方を置き、尾の方から身と皮の間に包丁を入れ、皮を押さえながら包丁を手前に引いて皮を引く。身が柔らかい魚は内引きにする。 |
うねり串 | 姿焼をするときに打ち、鯛の塩焼きなど、生きて踊ってるように仕上げる。「踊り串」と「上り串」がある。 |
旨酢 | 酢の物や向付に使われる合わせ酢の事。「吸い酢」ともいい、八方地に酢を加えて作る。 |
旨だし | かつおだしに醤油、酒、味醂を加えて調味したもの。主材料に合わせて味をつけ、つけ汁やかけ汁などとして用いる。 |
旨煮 | 少し甘みがかった煮物。里芋や人参、蓮根、牛蒡、筍、南瓜、椎茸などの野菜を、だし汁に味醂、砂糖、醤油などをたっぷり加えて煮上げる。肉類や魚介類を加えることもある。 |
旨味塩 | 塩を煎って冷まし、うま味調味料を合わせてすり鉢ですったもの。素塩という事もある。揚げ物のつけ塩として用いる。 |
裏漉し | 材料を漉すための器具の事。この器具を使って食材を漉すことを、裏漉しするという。裏漉しには毛漉し、絹漉し、金漉しの三種類がある。 |
追い鰹 | 野菜や乾物などを調味したかつおだしで煮る場合、さらに削り鰹を加えて旨味と風味を補う事。「さしがつお」ともいう。 |
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扇串 | 焼き物を形よく仕上げる為に、竹や金の串を扇状に刺すこと。末広串ともいう。 |
おか上げ | 茹でたり、煮たりした材料を、水に落とさずにそのままザルに引き上げること。例えば、オクラなどの色の変わりやすい野菜は、塩を入れた熱湯で湯がいた後おか上げし、手早く冷ますようにする。 |
お凌ぎ | 定まった食事時間以外に空腹をしのぐために出される軽食のこと。会席料理では献立の前半にほんの少しの飯蒸しや寿司などが出される。もともとは茶懐石において点心と同じ意味で使われていた言葉。 |
お通し | 本格的に料理が出る前に、酒の肴として出される分量の少ない料理。別名「つき出し」「先付」などとよばれる。 |
落し蓋 | 煮物をする時、鍋の中に入れて、直接材料の上に乗せる蓋。木製と紙製がある。乾物を戻す時、浮き上がらないようにするときにも使う。 |
躍り串 | 姿焼をするときに打ち、鯛の塩焼きなど、生きて踊ってるように仕上げる。「うねり串」と「上り串」がある。 |
おろし開き | 魚の開き方の一つ。魚の尾の部分をつなげたまま中骨を取り除く開き方。めごちや鱚などの小魚を天ぷらや椀だねにするときに用いる。松葉のような形から「松葉おろし」ともいう |
隠し包丁 | 焼き物や煮物をする時、材料の裏面などに目立たないように包丁目を入れること。材料に火が通りやすく、味がしみ込み易く、食べやすくするために行う。 |
角造り | 刺身の切り方の一つ。1~2cm角の棒状にした魚の上身を、正方形に切る。 |
加減醤油 | 醤油をだし汁などで割ったもので料理によって合わせる割合を変え、隠し味に柑橘類の絞り汁を加えることもある。 |
加減酢 | 合わせ酢の一つ。二杯酢や三杯酢に砂糖や醤油などの調味料、薬味類を料理に合わせて適当に加え、おいしく加減することからこう呼ばれる。酸味には柑橘系の絞り汁を用いることが多い。 |
風干し | 開いた魚に塩を当てるか、たて塩に当てた後、風通しの良い日陰で生干し程度に乾燥させること。 |
飾り切り | 材料の切り方の一つ。季節感を出したり、料理に趣を添える為に野菜などをいろいろな形に切る事。菊、雪輪、鶴亀、末広、松竹梅などがある。高度の技術を要するものは「むき物」という。 |
飾り包丁 | 煮物や焼き物をする時、仕上がりを美しく、また味がしみ込むように材料の表面に包丁目を入れること。 |
片開き | 魚介類や肉類の下処理の一つ。身を均一の厚さにするために、片面から包丁を入れて開く事。「片面開き」ともいう。他の材料を巻いたり、詰め物をしたりするときに身の厚い材料を切り開く事も言う |
片面開き | 魚介類や肉類の下処理の一つ。身を均一の厚さにするために、片面から包丁を入れて開く事。「片開き」ともいう。他の材料を巻いたり、詰め物をしたりするときに身の厚い材料を切り開く事も言う |
桂剥き | 円筒状にした野菜を帯状に薄く切ったもの。桂の木が縦に長く剥けることからこの名がついた。他の材料を芯にしてまいたり細く切って刺身のけんなどにする。 |
金漉し | 材料を漉すための道具。「裏漉し」「絹漉し」「毛漉し」がある。 |
鹿の子切り | 烏賊や赤貝などの表面に、鹿の子模様になるように格子に切り込みを入れること。赤貝は包丁目を入れてから、まな板に叩きつけると、切目が開き、模様がはっきりと見える。鹿の子に切り込みを入れた刺身は「鹿の子造り」という。 |
鹿の子造り | 鹿の子に包丁目をいれた刺身のこと。 |
雷干し | 白瓜の種の部分を抜き取り、菜箸を入れるなどしてらせん状に切って、たて塩につけ半生の状態に干したもの。干し上げた形が雷神の太鼓に似ていることからこの名がついた。適当に切り、合わせ酢の風味を添えて焼き物のあしらいなどに用いる。 |
紙蓋 | 落し蓋の一つで、煮物をするときに和紙、セロハン紙、パラフィン紙などを材料の上に直接のせて蓋をすること。 |
乾煎り | 鍋やフライパンに油をひかずに材料を炒めること。材料の香りや食感を引き立てます。「乾炒り」「空炒り(煎り)」とも表記する |
辛子酢味噌 | 白みそ仕立ての酢味噌に練りからしなどを加えたもの。鯉や鱧の洗い、ぬたなどに用いる |
仮づけ | 酢の物やお浸しなど作る時に、下茹でした野菜などから余分な水分が出るまで地につけておくこと。仮づけの後に本づけを行いしっかりと味をしみ込ませる。 |
皮霜 | 皮に旨味がある鯛や鱸などを皮つきのまま刺身にするとき、皮目だけに熱湯をかけること。湯をかけたらすぐに冷水にとり、水気をしっかりとる。皮霜することにより、皮が柔らかくなり食べやすくなる。 |
皮を引く | 包丁を使って魚の皮を引きはがすこと。「外引き」と「内引き」がある 。 |
丸に取る | 魚や鶏肉などをたたいてすり潰し、小さなボール状に丸めたものを丸(ガン)といいそれを作る事をいう。 |
観音開き | 身の厚い魚の切り身や鶏肉などの真ん中に切り込みを入れ、そこから左右に両方開けるようにさらに切り込みを入れること。切り口に詰め物をして焼き魚や蒸し物にする。 |
甘露煮 | 砂糖、水あめなどを使ってかなり甘みを効かせて煮上げる煮物のこと。 |
絹漉し | 材料を漉すための道具。「裏漉し」「毛漉し」「金漉し」がある。 |
砧巻き | 野菜類(大根、蕪、胡瓜など)を薄く帯状にむいて巻いた料理。他の材料(魚介、鶏ひき肉など)を芯に巻き込んで、合わせ酢の風味で食することが多い。 |
木の芽酢 | すり潰した山椒の葉(木の芽)に酢を加えて裏漉ししたもの。葉を包丁で細かく叩いて酢に浮かせることもある。魚の塩焼きなどに添える。 |
黄身衣 | 卵黄を味醂でのばした衣のこと。イカやエビ、白身魚などを黄身焼にする時に用いる。 |
黄身酢 | 合わせ酢の一つ。二杯酢や甘酢に卵黄を加えて湯煎にかけて練り、トロリとさせたもの。貝類、白身の魚、蟹、海老などの料理に合わせる。 |
経木 | 杉、ヒノキなどの木材を紙のように薄く削ったもの。これに経分を写したのでこの名がある。主に包装に用いられるが、煮物をする時、煮崩れないようにあてがったりする。関西では薄板ともよばれれる。 |
魚田 | 魚に竹串を打って、素焼きし、表面に味噌を塗ってさっと焼いたもの。 |
切りかけ造り | 刺身の切り方の一つ。平造りの要領で包丁を入れるが、一刃目は切目だけを入れて、二刃目で切り離す。皮つきの刺身や厚めの切り身にする場合などに向く。「八重造り」「二枚切り」「二枚落とし」ともいう。 |
切り胡麻 | 胡麻を煎り、乾いたまな板の上に布巾を広げ、その上で刻んだ物。煮物やお浸し物に振りかける。 |
櫛型切り | トマトやレモンのように球形をした材料を縦半分に切り、さらにくしの様な形に切る事。また半月に切った材料の両端を切り落として小さなくしの形にしたものも言う。 |
串を打つ | 焼き物を形よく仕上げる為に、竹や金の串を刺すこと。材料の種類によって異なるが、大別して身の流れに沿って打つ縦串と、身に対して直角に打つ縦串に分かれる。 |
葛打ち | 材料に葛粉をまぶした後、軽く叩くようにして余分な粉を落とし、熱湯で湯がく事。椀だねや炊き合わせなどにして、つるりとした口当たりを楽しむ。「葛叩き」「吉野打ち」ともいう。 |
葛たたき | 材料に葛粉をまぶしたあと、軽く叩くようにして余分な粉を落とし、熱湯で湯がく事。椀だねや炊き合わせなどにして、つるりとした口当たりを楽しむ。 「葛打ち」「吉野打ち」ともいう |
具足煮 | 蟹や海老を殻ごと煮たもの。殻を武士の鎧(具足)に見立てたことからこの名がついた。旨味が逃げないという利点がある。 |
管牛蒡 | 牛蒡の芯を抜いて、皮だけを管状に残したもので、椀づまや煮物に用いる。抜いた芯の部分に他の材料を射込んで使うこともある。 |
口取り | 海、山、里の材料をふんだんに使い、5~9品の品数を大皿にもり取り回しのきくようにして出すもの。取り回しのきくようにして出すもの。儀式料理では初めに座つき吸い物と共にめいめいに出されるが、近年はこの形式は少なくなり、折り詰めにして持ち帰らせることが多い。 |
毛漉し | 材料を漉すための道具。「裏漉し」「絹漉し」「金漉し」がある。 |
けん | 刺身のあしらいの一つで、敷きづま、立てづまともいう。大根、胡瓜、人参、独活などが用いられる。適当な長さに切った材料を桂剥きにし、ごく細い千切りにして冷水に放し、歯切れよく仕上げる。 |
五右衛門煮 | 石川五右衛門が釜ゆでの刑にされた故事にちなんで熱湯で煮ることをいう。 |
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小口切り | 葱や胡瓜、牛蒡などの細い物を端から順に切る事。 |
御所車柚子 | 柚子を薄く輪切りにし、果肉を取り除いたもの。形が御所車のようなのでこの名がついた。香りだしのためにする。 |
小吸い物 | 「箸洗い」ともいわれる懐石料理の吸い物のこと。店主と客が盃を交わす主客献酬の前にこの小吸い物で口を漱ぐという意味がある。口中を清める為の湯に近い清まし汁で、汁の実には季節感のある地の実や芽ものを少量入れる。 |
骨酒 | 鯉や甘鯛などの頭をこんがり焼いて、熱燗を注ぎ入れ、風味を加えて飲む酒。 |
酒煎り | 材料に少量の酒と塩を加えて、鍋の中で転がすように火を通すこと。水分がほとんどなくなるまで行う。蛤、烏賊、海老、鮑などに用いる。 |
酒塩 | 煮物に使う塩と酒を合わせた調味料。 |
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先付け | 酒と一緒に出される少量の料理の事。「お通し」「つき出し」ともいう。 |
酒八方 | 材料を煮る調味だし汁のこと。酒の味のきいた八方地の事を酒八方という。 |
笹打ち | 材料の切り方の一つ。棒状の野菜を斜め薄切りにする事。また笹の葉に切るともいう。 |
笹がき | 牛蒡、人参などの野菜を小口から鉛筆を削る要領で「そぎ切り」にすること。切った材料が笹の葉に似ている。 |
笹切り | 材料の切り方の一つ。棒状の野菜を斜め薄切りにする事。また笹の葉に切るともいう。 |
さし鰹 | かつおだしを使って煮物をするときに削り節を使って旨味をつけること。ガーゼに 包んだりして、鍋に入れる。「追い鰹」ともいう。 |
三杯酢 | 合わせ酢の一つ。酢、醤油、味醂(砂糖)を合わせてたもの。これらを一杯づつ合わせたことからこの名がつけられた。料理によって調味料の分量は加減する。 |
三枚におろす | 魚のおろし方の一つで、上身、下身、中骨の三枚に切り分ける手法 |
地 | 調味料を合わせたもの。吸い地、八方地などと使う。 |
強肴 | 「進肴」「進鉢」と呼ぶこともある。茶懐石で、向付、汁、焼き物、煮物、吸い物、八寸以外に亭主の心入れで出される料理の事。主に酒の肴になるようなものが鉢や皿に人数分盛られ、客が順に取りまわす。「預け鉢」と呼ぶこともある。 |
下粉 | 天婦羅をするとき、衣をつける前に材料に小麦粉を薄くつけること。 |
霜降り | 材料をさっと熱湯に通し、表面に霜が降りたように仕上げること。表面が固まるので旨味が逃げないほか、臭み、ぬめり、余分な脂肪を取り除くなどの効果がある。火を通した後はすぐに冷水にさらす。 |
蛇籠 | 護岸や水の流れを制御するために用いたものを蛇籠という。これに見立てて、蓮根や胡瓜を剥いたもの(蛇籠蓮根、蛇籠胡瓜) |
蛇の目 | 太い環の形をいう。たとえば胡瓜では芯をくり抜き、輪切りにして作る。 |
蛇腹 | 飾り切りのひとつで、姿が蛇の腹に似ていることからその名がついた。胡瓜に用いることが多い。切り離さないように、半分くらいの厚さまで包丁を細かく入れ、裏返して同様に包丁を入れる。たて塩に入れしんなりさせたら、水気を切り、適当な大きさに切って酢の物などに使う。 |
酒盗和え | 鰹の内臓で作った塩辛(酒盗)をさっと水洗いし、酒、味醂を加えて煮、その煮汁を漉したもので材料を和えた料理。煮汁に卵黄や酒を加え、練り上げたものを和え味噌とする場合もある。 |
生姜酢 | だし汁に酢、薄口醤油を合わせ、生姜の絞り汁を加えたもの。蟹のような淡白なものに合う。 |
精進料理 | 肉食を禁じた仏教の教えから生まれた。本来は寺院での料理。野菜、穀物、海藻など植物性の材料を用いた料理である |
上身 | 魚の血合いや中骨、腹骨、小骨などを取り除いた正味の身の事。そのまま調理できる状態のことを言う。また、鶏肉を部位ごとに切り分けたものをいう。 |
白和え | 豆腐を裏ごして、味噌や砂糖、ゴマなどで味付けし、下味をつけた魚介や野菜を和えたもの。精進物を和えることが多い。 |
白髪 | 大根などを桂剥きして小口からごく細く切ったもの。また昆布の白い部分を細く切った場合や白身魚、海老などの身を細かにむしり取ったものをいう。白髪に例えてこの名がある。 |
白髪葱 | 葱を5~6cmの長さに切り、縦に切り開いて芯を除き、白い部分を繊維に沿って細く切って水にさらしたもの。料理の天盛りにしたり、薬味に使う。 |
白玉味噌 | 合わせ味噌の一つ。白味噌に卵黄、酒、砂糖、だしなどを合わせて湯煎にかけ、元の固さまで練ったもの。赤味噌で作ったものは赤玉味噌という。 |
白焼き | 材料に味をつけず、ただ焼く事。また、焼いたもの。「素焼き」ともいう。白焼きの後につけ醤油やタレをかけて焼いたり、煮物に用いたりする。 |
じんだ和え | 「ずんだ和え」ともいう。茹でた枝豆をすりつぶして調味し、茹で野菜と和えたもの。東北地方の名物。 |
素頭落とし | 魚の頭の落とし方の一つ。うぐいす骨の横から包丁を入れ、えらを持ち上げて頭をまっすぐに落とす方法。 |
酢洗い | 下ごしらえのひとつ。材料をさっと酢や加減酢にくぐらせるか振りかけて、身を締めたり、生臭さをとる。魚介類を酢の物、和え物などにするときに使う。 |
吸い口 | 吸い物に香りを添え、味を引き締める為のもの。木の芽や柚子など季節感のあるものが選ばれ、椀だねによっては芽紫蘇、針生姜、刻み葱などが用いられる。 |
吸い地 | 吸い物に使う清まし汁の事。一番だしと塩と薄口で調味する。「吸い汁」「吸いだし」「椀づゆ」ともいう |
吸い汁 | 吸い物に使う清まし汁の事。一番だしと塩と薄口で調味する。「吸い地」「吸いだし」「椀づゆ」ともいう |
吸い酢 | 酢の物や向付に使われる合わせ酢のこと。八方地に酢を加えて作る。「旨酢」ともいう。 |
吸い出汁 | 吸い物に使う清まし汁の事。一番だしと塩と薄口で調味する。「吸い汁」「吸い地」「椀づゆ」ともいう |
末広串 | 焼き物を形よく仕上げる為に、竹や金の串を刺すこと。扇状に串を打つことを末広串という。「扇串」ともいう。 |
末広に切る | 野菜を扇形に切ること。「扇面に切る」ともいう |
すき洗い | 包丁を寝かせて、薄く剥ぐような動作で切る事。鱗を包丁ですいて取ることも指す。すき取る、すき包丁ともいう。 |
杉板焼き | 薄い杉板の上に材料を乗せ、もう一枚の杉板を上からかぶせてオーブンや直火で杉の香りを材料に移しながら焼く。白身魚や鶏、松茸、銀杏など、季節のものをとりどりに用いる |
すき取る | 包丁を寝かせて、薄く剥ぐような動作で切る事。例えば「腹骨をすき取る」鱗を包丁ですいて取ることも指す。 すき包丁、すき洗いともいう。 |
すき包丁 | 包丁を寝かせて、薄く剥ぐような動作で切る事。鱗を包丁ですいて取ることも指す。すき取る、すき洗いともいう。 |
筋切り | 肉などの筋(繊維)を切る事。筋の部分に軽く包丁目を入れて繊維を切る。 |
筋を引く | 肉などの筋(繊維)を取り除く事。特に鶏のささみは真ん中に固い筋があるので必ず取り除いてから料理する。 |
進肴 | 茶懐石で、向付、汁、焼き物、煮物、吸い物、八寸以外に亭主の心入れで出される料理の事。主に酒の肴になるようなものが鉢や皿に人数分盛られ、客が順に取りまわす。「預け鉢」「進鉢」「強肴」と呼ぶこともある。 |
進鉢 | 「進肴」「進鉢」と呼ぶこともある。茶懐石で、向付、汁、焼き物、煮物、吸い物、八寸以外に亭主の心入れで出される料理の事。主に酒の肴になるようなものが鉢や皿に人数分盛られ、客が順に取りまわす。「預け鉢」「進肴」「強肴」と呼ぶこともある。 |
酢炊き | 煮汁に酢を加えて煮ること。「酢煮」ともいう。材料(小魚)を柔らかくするためには酢を最初から入れて煮る。また、鯖、鰯、鯵など少しクセのある魚を煮るときは最後に酢を少量加えるとクセが取れ、さっぱりと味わえる。 |
スップリ | 詰め物をした米のコロッケ。本来はスナックとして食べる。語源はフランス語のシュルプリーズともいわれる |
酢取り | 酢につけること。例えば「酢どり茗荷」「酢どり生姜」 |
酢煮 | 煮汁に酢を加えて煮ること。「酢炊き」ともいう。材料(小魚)を柔らかくするためには酢を最初から入れて煮る。また、鯖、鰯、鯵など少しクセのある魚を煮るときは最後に酢を少量加えるとクセが取れ、さっぱりと味わえる。 |
清まし汁仕立て | 汁物の代表的なもので、一番だしに塩、醤油少々を加えて仕立てる。醤油を入れてからは煮立たせないのがコツ。 |
素焼き | 材料に味をつけず、ただ焼く事。「白焼き」ともいう。素焼きの後に味をつける。 |
すり流し汁 | 清まし汁に魚や蟹の身、雲丹、えんどう豆などをすり潰し、だし汁でのばして汁に仕立てたもの。 |
ずんだ和え | 「じんだ和え」ともいう。茹でた枝豆をすり潰して、調味し茹で野菜と和えたもの。 |
背越し造り | 刺身の手法。若鮎、小鮒に用いられる。頭とヒレを落とし、内臓を抜き取ってから水洗いした後、小口から骨ごと薄切りにして冷水に落とし、身を締めて造りとする。 |
背開き | 魚のおろし方の一つ。頭をつけたまま、背に包丁を入れて一枚に開く事。小魚や干物にする魚をおろす時のほか、関東では鰻を開くときに用いる。 |
背わた | 海老の背の部分にある腸管の事。色が黒っぽく、また砂などが混じっていることがあるので必ず取り除く。 |
船場汁 | 鯖など魚介類を大根などの野菜と煮込んだ料理。アラが重要で切り身だけでは味が出ない。醤油で味を整え、胡椒を振って食べる。無駄なく、安く、短時間でできることから、大阪の問屋町(船場)で重宝された料理。 |
扇面に切る | 野菜を扇形に切ること。「末広に切る」ともいう |
千六本切り | 5~6㎝の長さに切った材料を薄切りにし、重ねてマッチ棒くらいの大きさに切る事。 |
掃除をする | 下処理の一つ。根付きの野菜や貝類などの材料の汚れを丁寧に落とすこと。 |
外引き | 包丁を使って皮を引く手法。おろした魚の皮目を下に「、手前に尾。尾のほうから身と皮の間に包丁を入れ皮を引っ張りながら包丁を外側に押し出す。 |
醍醐餡 | 「醍醐」とは牛乳を精製して仕上げた濃厚で甘みのある液をいう。それに水溶き片栗粉や葛粉でとろみをつけたもの。 |
大名卸し | 魚のおろし方の一つ。中骨に多くの身を残して三枚におろす贅沢な方法なのでこの名がある。身割れのしやすい魚(鮭、鯖など)や小魚に用いる。 |
縦串 | 焼き物の形をよく仕上げる為に、竹や金のの串を刺すときの技法。身の流れに沿って打つのが縦串。 |
たてけん | 刺身のあしらいの一つ。大根を桂向きにし、繊維に沿って切ったもの。少量を高い山型に盛る時に用いる。 |
たて塩 | 海水ぐらいの濃度の塩水。おろした鱚や白魚などの小さい魚や貝類の下洗いに用いる。また、塩味を材料に平均的につける時にも使う。 |
卵の素 | つなぎの一種で、卵黄にサラダ油を合わせ、マヨネーズ状にしたもの。しんじょ地や焼き物などに混ぜると火の通りが良くなり口当たりも良くなる。 |
たまり | たまり醤油の事。濃厚な醤油のことを言う。たれに少量使ってコクを出したり、刺身のつけ醤油につかう。 |
短冊切り | だいこんや人参などの野菜を細長く薄く、短冊の形に切る事。 |
血合い骨 | 魚を三枚におろした時に血合いの部分に残る小骨の事。血合いと一緒にとるか骨抜きで抜いてから調理する |
茶巾絞り | 材料を布巾や茶巾などで包み、一か所をひねってまとめること。(まとめたもの)錦糸卵で材料をつつんでしばり、そのようにみたてたものもいう。 |
ちり酢 | 合わせ酢の一種。ポン酢や二杯酢に紅葉おろしや浅葱などを加えて作る。鯛チリなどなべ物や白身魚の薄造りなどのつけズ酢として用いる。 |
つき出し | 本格的に料理が出る前に、酒の肴として出される分量の少ない料理。別名「お通し」「先付」などとよばれる。 |
佃煮 | 醤油と砂糖で甘辛く煮付けたもの。保存を目的とした煮物。 |
造り | 刺身の事。刺身の状態に切ることを造るという。切り方によって平造り、へぎ造り、細造り、切りかけ造りなどがある。 |
つけ地 | 下ごしらえした材料に味をしみ込ませる為のだし。だし汁に醤油、酒、味醂などをいれて調味したもの。 |
つけ汁 | 材料をつけて食べるための調味だし汁のこと。「つけだし」「つけづゆ」ともいう |
つけだし | 材料をつけて食べるための調味だし汁のこと。「つけ汁」「つけづゆ」ともいう |
つけづゆ | 材料をつけて食べるための調味だし汁のこと。「つけ汁」「つけだし」ともいう |
筒切り | 魚を骨ごとぶつ切りにしたものをいう。身崩れのしやすいカマスや。細長くて身の細い太刀魚などにこの切り方を用いる。 |
筒抜き | 魚を姿のまま使うときの内臓の抜き方。魚の腹に包丁目を入れないで、えら蓋の間から包丁を入れてえらと内臓を抜き取る手法。壺抜きともいう |
壺抜き | 魚を姿のまま使うときの内臓の抜き方。「筒抜き」ともいう。魚の腹に包丁目を入れないで、えら蓋の間から包丁を入れてえらと内臓を抜き取る手法。 |
手開き | 魚をおろすのに包丁を使わず、親指の爪を包丁代わりにして、開いて骨を取り除くこと。手早くできるので、身が柔らくて傷みやすい鰯などに用いられる |
田楽 | 豆腐に竹串を打って素焼きしてから表面に味噌を塗り、さっと焼いた料理。姿が豊作を祈って舞う田楽の法師のいでたちに似ていることからこの名がついた。豆腐のほかに茄子、里芋、魚などが用いられる。魚の場合は「魚田」と呼ばれる。 |
点心 | もとは禅家で、定まった食事時間以外に食べる軽食を指していたが、これが茶懐石に流用され、正式な懐石でない簡単な形式の料理のことを指すようになった。現在では会席料理でも使われ、弁当形式の軽い食事も点心と呼んでいる。 |
天だし | 天婦羅などの揚げ物に用いるつけ汁。天つゆのこと。基準は出汁4に対し、醤油、味醂が1だが衣や材料、好みによって加減する。 |
天盛り | 料理を盛りつけた上(天)に、香りの食材や彩野菜を少し小高く盛りつけること。まだ誰も手をつけていないという印にもなる |
床漬け | ぬかみそ、味噌、粕などに材料を漬け込むこと。または漬け込んだものをいう。 |
土佐醤油 | 刺身のつけ醤油の一つ。醤油に味醂、酒をあわせ、削り節を加えて煮たてて、漉したもの。鰹の旨味を加えることから土佐の名前がある。 |
土佐煮 | 鰹節を使った煮物。 土佐(高知県)の名産が鰹節なのが由来 |
止め椀 | 留め椀とも書く。会席料理の最後に出される汁物。味噌仕立てのものが多い。 |
鍋返し | 小さめの食材にまんべんなく味を染み込ませたい時に鍋を振り、上下を入れ替えて煮る事 |
鍋割り | 鍋の中央と端では熱の伝わり方が違う。煮えにくい物は中央に、煮えやすい物は外側に並べる事 |
膾(鱠) | 生、または火を通した細切りの材料を合わせ酢で食べるもの。本来は野菜類を刻んで酢で調味したものを「膾」、生の魚介類を細切りにして食べるものを「鱠」と使い分けていたといわれている。 |
鳴門巻き | 材料を渦巻き状に巻き、切り口を見せたものをいう。鳴門海峡の渦に由来する。 |
南蛮 | 材料を油で揚げたり、葱や唐辛子を使った料理につけられる名称。 |
南蛮漬け | 油で揚げた魚を葱と唐辛子の入った合わせ酢に漬け込んだ料理名。 |
煮切り酒 | 酒を鍋に入れ、弱火にかけ、煮詰めてアルコールを飛ばす。煮たてて火をつけ、アルコールを飛ばす。酢の物や和え物を作る時に用いる。 |
煮切り味醂 | みりんを鍋に入れ、弱火にかけ、煮詰めてアルコールを飛ばす。煮たてて火をつけ、アルコールを飛ばす。酢の物や和え物を作る時に用いる。 |
煮切る | 酒やみりんを鍋に入れ、弱火にかけ、煮詰めてアルコールを飛ばす。煮たてて火をつけ、アルコールを飛ばす。酢の物や和え物を作る時に用いる。 |
二杯酢 | 基本の合わせ酢の一つ。基準は酢、醤油の同割にだし汁を加えたもの。あっさりした材料に向き、魚介類の酢の物、焼き物のつけ酢のほか酢洗いもできる。 |
二番だし | 一番出汁に使った材料を、もう一度水と共に煮て旨味を引き出しただし汁の事。煮物などに用いるが、旨味が薄く臭みが出たりするので、味噌を用いたり、他の調味料でだし汁の味がカバーできるような料理に使う。 |
煮びたし | 川魚の素焼きや干したものをたっぷりの薄味の煮汁で煮て、味をしみ込ませること。または青菜などを薄味の煮汁でサッと煮た料理。 |
二枚落とし | 刺身の切り方の一つ。平造りの要領で包丁をいれるが、一刃目は切れ目だけ、二刃目で切り離す。皮つきの刺身や厚めの切り身にする場合などに向く。「二枚切り」「八重造り」「切りかけ造り」ともいう |
二枚切り | 刺身の切り方の一つ。平造りの要領で包丁をいれるが、一刃目は切れ目だけ、二刃目で切り離す。皮つきの刺身や厚めの切り身にする場合などに向く。「八重造り」「二枚落とし」「切りかけ造り」ともいう |
煮物椀 | 茶懐石の献立の中心となる料理。普通の吸い物より身が多い汁物。大ぶりの椀にもって出され、単に煮物と呼ぶこともある。会席料理ではご飯のおかずとして共される場合もある。 |
抜き板 | 日本料理独特の調理器具。足がついた幅広の板。この上に焼き物を乗せて串を抜いたことからこの名がついた。 |
ぬた | 酢味噌を使った和え物。野菜や魚介類を使うことがおおい。沼田のようにドロドロしている意からそう呼ばれる。 |
ねじむき | ナスなどの丸みあるものの皮を剥くときのやり方。材料を持った手を外側に回しながら、包丁を抜こうから手前に引き材料を少しねじるようにして薄くむく。 |
のし串 | 焼き物を形よく仕上げる為に、竹や金の串を刺すこと。エビをまっすぐに焼いたり煮たりするときに打つのがのし串。 |
上り串 | 焼き物を形よく仕上げる為に、竹や金の串を刺すこと。鮎などの川魚が上っていく姿に仕上げることを上り串という。 |
博多 | 色彩の異なる材料を交互に何種類か重ね、切った時に切り口が博多織のような縞模様に見える料理につけられる名称。博多造り、博多焼、博多揚げなどがある。 |
博多揚げ | 色彩の異なる材料を交互に何種類か重ね、切った時に切り口が博多織のような縞模様に見える揚げ料理 |
博多造り | 色彩の異なる材料を交互に何種類か重ね、切った時に切り口が博多織のような縞模様に見える刺身。 |
博多焼き | 色彩の異なる材料を交互に何種類か重ね、切った時に切り口が博多織のような縞模様に見える焼き物 |
箸洗い | 懐石料理に用いる吸い物を差し、現在では会席料理にも流用される。懐石では焼き物と八寸の間、品数の多い会席料理では献立の中ほどに出す。小さめの椀に淡白な吸い物を少量入れて供し、口直しとして前後の料理の味を引き立たせる。「小吸い物」ともいう。 |
箸休め | 口直しの目的で出される少量の簡単な料理の事。和え物や酢の物、浸し物など。 |
八寸 | 茶懐石で主客献法のために酒の肴として出される料理。杉木地で作った八寸四方の盆を指していたが、献立そのものも指す。季節の山、海、里の材料を使った料理が2~3種類バランスよく盛られる。現在では会席料理にも流用され、器も様々なものが使われる。 |
八方地 | 材料を煮る調味出汁の事。味付けがどのような材料にも合う(四方八方に使える)という事からこの名がある。出汁、味醂、醤油を合わせる。八方だしともいう。 |
花に剥く | 野菜などを花形に切る事。「花切り」「花形切り」ともいう。花人参、花蓮根、ねじり梅などがある。 |
羽二重漉し | 純白で肌触りの良い絹布を羽二重という事から、裏ごし器にガーゼを重ねたものや、絹布などで漉し、キメが細かく、舌触りが滑らかなものにすることをいう。 |
腹割き | 「腹開き」ともいう。関西では鰻を開くときに用いる。 |
腹開き | 魚の開き方のひとつ。頭をつけたまま魚を腹側から開く事。主に干物を作る時に用いるが。小魚を姿寿司にする時にも用いる。 |
腹骨 | 魚をおろしたとき、腹側の身についている骨の事。上身にするときは、この腹骨を削ぎ取るが、そのことを「腹骨をかく」という。 |
針打ち | 材料を細串や木綿針で細かく突き刺し、含まれている血液や塩分を出したり、熱の通りをよくしたりする。煮汁やつけ汁をしみ込ませるためにもする。 |
針切り | 材料を千切りよりさらに細く、針のように切る事。「針に切る」ともいう。生姜や柚子など吸い口や天盛りとして用いるときに行う。 |
針生姜 | 生姜を千切りよりさらに細く、針のように切る事。吸い口や天盛りとして用いるときに行う。 |
針柚子 | 柚子を千切りよりさらに細く、針のように切る事。吸い口や天盛りとして用いるときに行う。 |
引き筒 | 魚そうめんや葛そうめんを作る時に用いるさ絞り出しの器具。魚のすり身などをいれ、熱湯の中に先の小さな穴から細いひも状に絞り出す。 |
火取る | さっと火であぶる事。表面の臭みを抜いたり、中まで火を通すと旨味が減ってしまう材料に香ばしさをつけるために行う。 |
拍子切り | 野菜の基本切りの一つ。人参、牛蒡などを一センチ角の棒状に切る事。拍子木の形に似ていることからこう呼ぶ。 |
平串 | 焼き物を形をよく仕上げる為に、竹や金の串を打つことの手法の一つ。切り身に2本以上の串を平行に打つこと。 |
平造り | もっとも代表的な刺身の切り方。節取りした身の薄い方を手前にし、包丁直角に当てて切り、造り身を右側に送っていく手法。 |
ふく衛門 | 続 現役調理師レビュー ふく衛門「サカナDIY」サカナのサブスク |
節取り | 三枚に卸した魚の片身を血合いの部分から腹身と背身に分けること。 |
振り塩 | 材料に塩を振りかけること。まんべんなく振る事が大切で、湿り気の無い塩を使い、30㎝くらいの高さから振る。振り加減によって薄塩、強塩という。 |
振り柚子 | 煮物などの仕上げに細かくすり下ろした柚子の皮を振りかけること。 |
風呂吹き | 野菜などの大ぶりに切った材料を、柔らかく煮て練り味噌で食べる冬向きの熱い料理。蕪、大根、柿、冬瓜などがある。 |
へぐ | 包丁を寝かすようにし、材料をそぐように薄く切る事。吸い口として用いるへぎ柚子などがある。またこの方法で切った刺身を「へぎ造り」という。 |
奉書巻き | 大根などの材料を奉書のように白く薄く切って巻いたものを「奉書巻き」という。奉書=和紙の一種で純白でキメの細かい紙を指す。 |
奉書焼き | 材料を奉書紙の濡れたもので包んで蒸し焼きにしたもの。奉書=和紙の一種で純白でキメの細かい紙を指す。 |
棒寿司 | 魚の形をそのまま寿司に仕上げたもの。形が長い棒状なのでこの名がある。 |
細切り | 刺身の切り方の一つ。身の固い魚や小魚などを食べやすくするため、縦か斜めに細く切る事。「糸造り」ともいう。 |
ポン酢 | オランダ語で柑橘類のしぼり汁を「ポンス」というところからついた名称。 |
本づけ | 仮づけした材料に本格的に味をつける為に、もう一度つけ時につけること。 |
松葉おろし | 魚のおろし方の一つ。魚の尾の部分をつなげたまま中骨を取り除く開き方。松葉のような形からこの名がついた。「おろし開き」ともいう |
松前 | 昆布の総称。北海道で採れた昆布は松前藩を通して送られてきたのでこの名がついた。昆布を加えて旨味を増した料理につける。 |
松前押し | 魚や野菜に薄塩をしてから昆布に挟んだ物 |
松前寿司 | 鯖などの棒寿司に昆布を被せて風味を添えたもの |
丸向き | 材料を球状に剥く事。また独活などを円筒状に剥くことも言う |
回し切り | 野菜の切り方の一種。牛蒡や人参などを回しながら角度を変えて切っていく。多面体になり味が染みやすくなる |
身がたつ | 洗いにした刺身の切り身の事。魚をそぎ切りや細切りにして冷水に放ち、身をちりっとさせた状態の事。 |
水洗い | 魚のえら、鱗、わたを取り除き、水で洗って調理できる状態にすること。広い意味では材料を調理できるように水で洗うことを指す。 |
味噌床 | 味噌漬けの際用いる漬け床。例えば白味噌を味醂「、酒などで味、固さを適当に整えて用いる。 |
緑和え | 緑酢を材料と合わせた料理名。 |
緑酢 | 緑色をした合わせ酢。二杯酢、三杯酢、甘酢などにおろし胡瓜やゆでた枝豆、空豆などを裏ごししたものを加えたもの。綺麗な緑色と香りが特徴。 |
剥き物 | 季節感を出したり、料理に趣を添えるために野菜などをいろいろな形に切る事。「飾り切り」ともいう |
向付 | 茶懐石で膳の向こう側に置く器またはそこに盛られた料理。「お向」ともいう。刺身や酢の物などが盛られる。現在は茶懐石以外にも使われる言葉。 |
目打ち | 鰻、穴子、鱧などの魚を下ろすとき、まな板に固定するために、目やあご骨のところに打つ器具。 |
面取り | 主に根菜類(芋類、大根、蕪など)を適当な大きさに切った後、煮崩れを防ぐために角を包丁で削るように切り落とすこと。 |
素塩 | 塩を炒って冷まし、うま味調味料を合わせてすり鉢ですったもの。揚げ物のつけ塩として用いる。「旨味塩」ともいう。 |
八重造り | 刺身の切り方の一つ。平造りの要領で包丁をいれるが、一刃目は切れ目だけ、二刃目で切り離す。皮つきの刺身や厚めの切り身にする場合などに向く。「二枚切り」「二枚落とし」「切りかけ造り」ともいう |
焼き霜造り | 節取りした魚の皮目を強火で炙り、刺身にすること。鰹や鱸など油の多い魚やクセのある魚に用いる。 |
八幡巻き | 牛蒡を芯に鰻を巻き付け、照り焼きにしたもの。京都の八幡牛蒡を用いたのでこの名がある。独活や蕗などを芯にして、穴子や鱧、牛肉、鶏肉などを巻いた応用料理も多い。 |
湯洗い | 造りの手法の一つ。熱く感じる程度の湯でさっと洗い、すぐに氷水に取る手法。独特の臭みを抜く効果がある。湯ぶりともいう。 |
湯煎 | 材料が焦げ付くのを防ぐため、またはじっくり火を通したい時に使う技法。直接火にかけずに二重鍋にして加熱する方法。外鍋に湯を沸かし、材料を入れた鍋を浮かすようにして火を通す。 |
湯次・湯注 | 茶懐石の最後に番茶代わりに出されるもの。ご飯を炊いたあとの釜についた米を焦がし、湯を注いで煮て塩を加えて作る。道具そのものも意味する。 |
湯桶・湯斗 | 茶懐石の最後に番茶代わりに出されるもの。ご飯を炊いたあとの釜についた米を焦がし、湯を注いで煮て塩を加えて作る。道具そのものも意味する。 |
湯通し | 材料にさっと湯をかけたり、熱湯に通したりすること。 |
湯引き | 材料にさっと熱湯を通し、氷水におとす。表面に霜が降りたように仕上げること。表面が固まるので旨味が逃げない他、臭み、ぬめり、余分な脂肪を取り除くなどの効果がある。 |
横串 | 焼き物を形よく仕上げる為に竹や金で串を刺すこと。身流れに対して直角に打つこと |
よこけん | 刺身のあしらいの一つ。大根を桂向きにし、繊維に直角に切ったもの。材料の下にしいたり、量感を出すときに用いる。 |
吉野打ち | 材料に葛粉をまぶしたあと、軽く叩くようにして余分な粉を落とし、熱湯で湯がく事。椀だねや炊き合わせなどにして、つるりとした口当たりを楽しむ。 |
吉野仕立て | 澄まし汁の一種で、葛または片栗粉を溶きいれてとろみをつけた汁物。冷めにくいため、冬に向く。奈良県吉野地方が葛粉の名産地であることに由来する。 |
吉野煮 | 材料に葛をつけて、あるいは煮汁に葛を引いてとろみをつけ、煮上げたもの。材料の旨味と柔らかみが保たれ、舌触り、味が良くなる。 |
より独活 | 独活を桂剥きし、適当な幅の斜め切りにして水に放したもの。しばらくすると、らせん形によれるのでこの名がある。水気を切って、酢の物や刺身のつまなどに用いる。 |
より人参 | 人参を桂剥きし、適当な幅の斜め切りにして水に放したもの。しばらくすると、らせん形によれるのでこの名がある。水気を切って、酢の物や刺身のつまなどに用いる。 |
よりラディッシュ | ラディッシュを桂剥きし、適当な幅の斜め切りにして水に放したもの。しばらくすると、らせん形によれるのでこの名がある。水気を切って、酢の物や刺身のつまなどに用いる。 |
乱切り | 野菜の切り方の一つ。「回し切り」ともいう。切断面を多くし、味を染みやすくするための切り方。 |
利久・利休 | 千利休が好み、最初に作ったと言われる料理につけられる名称。胡麻や抹茶を用いる場合が多い。利久蒸、利久揚げ、利久煮などがある。 |
六方剥き | 小芋や慈姑などの皮のむき方。形のつけかた。上下を切り、横を六面体に剥いたもの。煮崩れを防ぐ一種の面取りである。 |
若狭地 | 酒と少量の薄口醤油を混ぜた淡白なだし汁の事。福井県から若狭街道を通って新鮮な魚介類が京都に運ばれたことから、京料理にはよく「若狭」という言葉が使われる |
割り下 | 関東で鍋料理の混合調味料のことをいう。だし汁に醤油、味醂、砂糖で味を整え鍋に適量いれて、材料を煮る。 |
割り醤油 | 醤油を酢やだし汁や水などで薄めたもの。和え物などに使う場合に、生醤油のままでは濃すぎたり、さっぱりと仕上げたい時に用いる。 |
割り酢 | 酢に砂糖などを加え、水で割ったあわせ酢。寿司種にする魚に下味をつけるときなどに用いる。 |
椀種 | 煮物椀や吸い物の主な実。あしらいは椀種と区別して「椀づま」という。 |
椀褄 | 椀物のあしらいのことを指す。 |
あとがき
おもしろいもので、和食の専門用語は昔の人がつけたまま現在に引き継がれていることが多いです。
味に関係なく形でそう呼ばれたり、見立てたり。そして地方にちなんでいたり。
料理名ってこうやって決まるんですね。
和食に限らず、これから先にも専門用語を追加していきたいと思います。たまには覗きに来てみてください。
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