西洋山葵(ホースラディッシュ)とは?旬・使い方・栄養・保存方法を解説【調理師監修】|せいようわさび

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西洋山葵の旬

ホースラディッシュ(根)

ホースラディッシュ(葉)

▶ 季節ごとの野菜・魚介を一覧でチェックする【年間カレンダー】

国内では北海道や長野県など、冷涼な気候の地域で栽培されており、収穫は秋〜初冬が中心です。春先までは貯蔵品として流通するため、比較的長く手に入れることができます。

現役和食調理師のイラスト|25年以上の経験から料理のヒントを伝えます

現役和食調理師のヒント

すりおろしてローストビーフに添えるのが定番ですが、旬の時期は風味が際立つため、あえて少量だけを使い、料理の香りを引き立てるのもおすすめです

西洋山葵とは~解説~

西洋山葵 ホースラディッシュ(Horseradish)
  • 原産は東ヨーロッパ
  • 西洋山葵(ホースラディッシュ)は、ヨーロッパ原産のアブラナ科の多年草
  • 西洋料理では「レフォール」と呼ばれている
  • 主に白く太い根の部分を食用とする
  • 日本では「西洋わさび」「山わさび」「わさび大根」と呼ばれる
  • チューブ入りの山葵の原料となっている
  • 辛さは本わさびの1.5倍と言われる
  • 貯蔵性が良く、輸入物も安定しているので年中流通する
  • すりおろすと時間と共に香りと辛味が抜けてしまうので注意する

この根は非常に強い辛味と刺激が特徴で、すりおろすと鼻にツンとくる香りが立ちのぼります。日本の本わさびと似た用途で使用され、ローストビーフやハム、ソーセージの薬味として世界中で親しまれています。


名前の由来
英語の「horseradish」は「horse(馬)」と「radish(大根などの根菜)」を組み合わせた言葉です。「馬のように強い・荒々しい辛さの大根」という意味で付けられたとされます。

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現役和食調理師のヒント

和食にはあまり馴染みがないかもしれませんが、鰹のたたきや牛肉のたたきに添えると、わさびとはまた違う刺激と香りを演出できます。

西洋山葵の保存方法

生の根(ホール)の場合

西洋山葵の根は、乾燥と傷みに弱いため、保存状態が品質を大きく左右します
新聞紙などで包み、冷蔵庫の野菜室へ(10日〜2週間ほど保存可能)
土つきのままなら、湿らせた新聞紙で包むとより長持ちします
カットした場合は断面をラップでしっかり覆いましょう

すりおろした後の保存

すりおろしたホースラディッシュは、空気に触れると香りが飛びやすいため、使い切りが基本です。
少量ずつラップで包み、冷凍保存(約1か月)がおすすめ
解凍後は風味が落ちるため、加熱調理用に使うと良い

チューブ・瓶詰めの場合(市販品)

市販のペーストや粉末状の商品は、開封後冷蔵庫で保存し、なるべく早く使い切りましょう。
瓶詰めタイプは酸化しにくいため、比較的長期保存が可能です。

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すりおろし後は、お酢やレモン汁を数滴加えると変色を防げます。また、風味を生かしたいときは、食べる直前におろすのが一番です。

西洋山葵と相性の良い食材(食べ合わせ)

西洋山葵(ホースラディッシュ)は、強い辛味と爽やかな香りが特徴です。この個性を引き立てたり、うまく調和させたりできる食材は以下のとおりです。

肉類

  • ローストビーフ
  • ローストポーク
  • ハム、ソーセージ
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脂のある肉に添えると、辛味がアクセントになり、後味をさっぱりと仕上げます。

魚介類

  • サーモン(スモーク/刺身)
  • 白身魚(タラ、ヒラメなど)

スモークサーモンに添えると香りの相乗効果。マヨネーズやサワークリームと合わせるとまろやかになります。

乳製品・調味料

  • サワークリーム
  • クリームチーズ
  • マヨネーズ
  • ヨーグルト

西洋山葵の辛さを少し抑えたいときは、乳製品で調和させるのがポイント。ディップやソースにも◎。

野菜

  • ビーツ
  • じゃがいも(特にマッシュポテト)
  • ケールやルッコラなどの葉野菜

淡白な味の根菜や、クセのある葉物とよく合います。マッシュポテト+ホースラディッシュの組み合わせは英国やドイツで定番。

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現役和食調理師のヒント

肉料理なら「ホースラディッシュ×レモン×オイル」、魚料理なら「ホースラディッシュ×酢×ハーブ」を意識すると、味に奥行きが出ます。

西洋山葵の栄養素 ~食品成分表~

ホースラディッシュ(生)根茎
可食部100g当たり

栄養素単位
廃棄率25%
エネルギー69
水分77.3g
タンパク質3.1g
脂質0.3g
食物繊維(総量)8.2g
炭水化物17.7g
ナトリウム1
カリウム510
カルシウム110
マグネシウム65
リン58
1.0
亜鉛2.3
0.19
マンガン0.40
ヨウ素
セレン
クロム
モリブデン1
ビタミンA(レチノール)
ビタミンA(β-カロテン)
ビタミンD
ビタミンE(トコフェロールα)
ビタミンK
ビタミンB10.10
ビタミンB20.10
ナイアシン0.5
ビタミンB60.23
ビタミンB12
葉酸99
パントテン酸0.32
ビオチン5.5
ビタミンC73
参照「「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」」

西洋山葵の漢字・英語表記・読み方

  • 漢字表記:西洋山葵
  • 英語表記:Horseradish
  • 読み方:せいようわさび

Horseradish(ホースラディッシュ)は、英語で「馬(horse)」と「大根・根菜(radish)」を合わせた言葉です。
名前の由来には諸説ありますが、「horseradish」は力強い香りや辛味を持つため、「馬のように荒々しいラディッシュ」といったニュアンスで名付けられたとも言われています。

▶【食×英語】野菜と果物180種の英単語&漢字一覧表

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この記事を書いた人
現役の和食調理師/おかだ けんいち(調理歴25年以上)

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